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一章
14-前戯
しおりを挟む「ええ……貴女のプルンとした唇は程よい紅色に染まり、他の誰よりも美しく、どんな果実よりも瑞々しく、俺の情欲が掻き立てられます。そして―――」
『サラッ』
長くウェーブした髪を掻き分け、礼子の赤くなった耳を顕にする。
『ビクッ』
俺の手が耳元に触れ、礼子の肩が小さく跳ねる。
「この耳も、この首筋も……」
『レロッ……ピチャッ……』
「んっ、うんんっ……!」
敏感な部分を舌で触れる度に、礼子の口から艶めかしい声が漏れる。
背骨に沿って指を伝わせ、腰回りをくすぐるようにそっと撫でる。
我ながら実に小っ恥ずかしくなるような演技だ。
だが礼子の身体がこの上なく魅力的に感じるのは本心であるし、少なからず目にしたことがある成人女性向けのコミック等のイメージをそのまま演じることは容易かった。
「はっ……あっああん! い、いや……な、なに……これ!?」
俺のじれったい前戯の一つ一つに、礼子は面白いように反応する。
「こっ、こんなことして一体何になるの……!? はっはやくペニスを入れなさい!」
セックスとは性器を使って行うもの。その認識しかない礼子にとって、このように褒められながら身体中をくすぐられるのはあまりにも焦れったく、そして得も言われぬもどかしさに戸惑いを隠せなかった。
「ああ……見てください。貴女の美しい姿を見て、俺のここがこんなに熱くなってますよ」
俺は礼子の顔の前に、ギンギンに反り返った股間を見せつける。
「あ、ああ……そ、そうよ。こ、これを早く入れなさい!」
恐らく俺のセックスでは満足しないというのを早く示したいのだろうが……色っぽい目で男根を見つめ、物欲しそうにその熱に触れる手からは、明らかに待ちきれない思いが滲み出ている。だが―――
「まだですよ……もっと、もっと貴女の誰よりも魅力的な身体を、余すことなく味わいたい……」
『ジュルルッ……ツツツ……』
「はぁんっ……!」
脇、へそ、太もも、足の裏……様々な部位を舌でなぞる度に、礼子の身体がビクビクと反応する。
全身をくまなく味わいながら、甘い言葉を添え続ける。
「ああ……シルクのように透き通る肌……少女のように華奢な腕と足……そして……女としての魅力が張り裂けそうな程に膨れた胸……
これに興奮しない男など、黄金の宝を前にしてみすみす通り過ぎる程愚かだ」
『チュプッ』
「はぁんっっ!」
『ビクビクビクッ!』
柔らかな乳房を優しく揉みしだいた後、ピンクの小さな乳首に軽く口を付けた。
その瞬間、今までにない程礼子の身体が大きく痙攣した。
(そ、そうよ……わたくしの美貌は誰よりも高貴で、麗しく、尊いのですわよ!
そ、それを……は、初めて奴隷に……!)
礼子は自身の容姿に絶対的な自信を持っていた。
今の世の女達は容姿が大幅に向上し、ほぼ美女だらけと言ってもいい。
だがそんな中でも礼子は、性産業のトップに君臨する財閥の代表として、その美貌を更に磨き続けてきた。
男から性欲が失われ、奴隷として好きなだけ性欲を満たせる社会になったことで、折角美しい容姿を手にしながら見た目に気を使わなくなった女も少なくない。
だが礼子は性の女帝としての威厳を示すため、誰よりも見た目に気を遣ってきた。
若さというアドバンテージを失った後も、肌のハリや艶を保ち、胸の形を崩さないよう気を遣い、身体の線を美しく保つための努力も欠かさなかった。
だがそれだけの苦労を持ってしても、奴隷の雄達が自分の魅力に欲情することはない。
たまに奴隷に対して見た目の評価を質問しても、美しいとか、綺麗だとか、ありきたりな言葉が返ってくるだけだった。
仕方のないこと、と割り切ればそれまでだが、誰よりも自尊心の強い礼子はそれが許せなかったのだ。
それ故に目の前の男から様々な表現でこの美貌を褒め尽くされ、その言葉を証明するように凶暴な程股間を滾らせているのには、喜びを感じずにはおれなかった。
そして、その褒められた部位を余すことなく味わい尽くされる。
今礼子の全身には、猛烈な達成感が駆け巡っていた―――
『―――ジュプッ……レロッジュルルッ……』
「はぁっ……ぁああっ……!」
俺の舌がとうとう礼子の恥部へと到達した。
今までのような激しいクンニではなく、内股から大陰唇へと舌を這わせ、流れ出る愛液を全て舐め取る。
その割れ目から漂う匂いは、他の女達とは比較にならない程甘い香りに充満している。
「ああ、美味しい……まるで芳醇な蜜のような香りだ……」
その甘い香りに、俺は夢中になって舐め回した。
お世辞ではなく、俺自身これほどまでクンニという行為に興奮し、喜びを感じたことはない。
無駄な毛は産毛の一本もない程に全て剃られ、心地良い感触のみが舌に広がった。
礼子は、全身はもちろんのこと、恥部の手入れも欠かさなかった。
奴隷の身体で遊び尽くした穴も、色が浅黒くならないようにクリームを塗って乙女のようなピンク色を保った。
そして自分の身体から不快な臭いが漂うことが許せなかった礼子は、膣液の匂いさえも変えるために、特殊な薬品を開発させて常に摂取している。
それはプライドの高い礼子ならではの行動だったが、それにはもう一つの理由があった。だが―――
それが他ならぬ奴隷を喜ばせるためだったことを、礼子自身も気付いていなかった。
『奴隷達がたとえ自分の膣に興奮しなくとも、他の女の臭い股を舐めるくらいなら、わたくしのオマンコを舐める』
そのことが礼子に優越感を覚えさせ、女としての自尊心を保たせた。
とはいっても比較的に舐めやすいというだけであって、奴隷達が自分の膣を舐めて興奮する訳ではない。
それは仕方のないことと分かっていても、妥協を許さない礼子にとっては、まるで自分の努力がまだまだ足りないと言われているかのような屈辱を覚えた。
だが目の前の男は本当に美味しそうに膣を舐め回し、自分の努力を褒め称え、息荒く興奮している。
「あぁああっ! ああん!」
(な、なんなのこの雄……!? こ、このわたくしが……奴隷に愛撫されて、喜んでいるの……!?)
男を性の玩具として扱ってきた礼子が、深層心理に眠る欲求を刺激され、みるみる感じていく。
「あ、あの緑川様が……感じてる?」
「しかも前戯だけでなんて……」
今までとは全く違う責め方だったが、礼子が感じている様子に観客達も呼吸を早める。
「ああ……礼子さんが感じている姿……とても可愛いですよ……ほら……もっと可愛い声で沢山喘いで、俺を興奮させてください……!」
『クチュクチュクチュクチュッ!』
俺は礼子のクリトリスを舐めながら、音を立てて膣内を指で掻き回した。
「あぁあーーっ! だっダメッ! イッ……!」
『プシュッ! プシュッ! ブシャアアーーッ!』
礼子はとうとう堪えきれず、大量の潮を噴きながら絶頂した―――
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