【R18】超女尊男卑社会〜性欲逆転した未来で俺だけ前世の記憶を取り戻す〜

広東封建

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五章

82-過去

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 ――――俺は夢を見ていた。

 目の前に映る俺は黒いランドセルを担ぎ、家路についていた。
 隣には女の子―――灰川乙葉の姿があった。

『バサッ』

「キャッ! ……も~、游助君のエッチ!」

 幼い俺が乙葉のスカートを捲ると、乙葉は顔を真っ赤にして恥ずかしがる。
 だがその顔は妙に満更でもなく、お尻を押さえながら潤んだ瞳で俺を見つめていた。

(ああ……この頃はこうやって、乙葉と仲良く下校していたっけ)

 自分達の懐かしい光景を、俺は遠くから微笑ましく眺めていた。

(そういえばいつから乙葉は……スカートめくり程度であんなに怒るようになったんだっけな……)

 乙葉にセクハラした後も、楽しそうに談笑する幼い俺と乙葉の姿を見ながら、俺はぼんやりと考える。

「もう游助君ったらぁ……ちゃんと、責任取ってよぉ?」

「セキニン? なんだよそれー」

「もうっ……! 大人になっても乙葉とずーっと一緒に居てってこと!」

「別に良いぜー。俺達家ちけーし、一緒に居るんじゃねーのー?」

「ホントだよ!? 約束だからねっ!」

 言葉の意味を理解せぬまま、俺は乙葉と指切りをする。

(お、俺達こんな約束までしてたっけ……
 だったら尚更、どうしてあんな風に仲が悪くなったんだろう……)

 高校生の頃の自分達からは想像もつかない過去のやり取りに、俺はその理由を探ろうと頭を回す。

「……け君……游助君……」

 嬉しそうに俺の名前を呼ぶ乙葉の声が、夢の世界に響く。

「游助君……游助君ってば……」

(待てよ……もうちょっとで思い出せそうなんだ)

 昔の乙葉を思い浮かべながら、俺は過去の出来事に思いを馳せる。

「游助……游助……!」

 乙葉の声が段々と大きくなっていく。そして―――


「ヒル男っ!!」


 一際大きな声に、俺はハッと目が覚めた。

 ボヤけた視界が薄暗い部屋を映し出し、目の前には―――

「良かった……死んじゃったのかと思った……」

 灰川乙葉―――ではなく、灰原乙音が目に涙を浮かべながら、俺の身体に覆い被さっていた。

「あ、れ……乙音……
 そっか……俺気を失ってたのか」

 相変わらず裸のままの乙音の姿を見て、俺は先程まで乙音とセックスしていたことを思い出した。

『グチュ……』

「ウッ……んんっ?」

 下半身から妙な感覚が昇り下を見ると、俺の股間は未だ乙音の膣と繋がったままとなっていた。

「ま、まだ挿れっぱなしだったのかよ……」

 まさか気絶しても尚抜かずに居たとは、乙音の身に目覚めた性欲の強さに驚き呆れる。

「だっ……だって仕方ないじゃないっ!
 游助っ、き、急に意識を失うんだから、また死んじゃったのかと思って焦って……」

 どうやら俺が死んだと勘違いして、抜くことすら忘れていたようだ。
 恥ずかしそうに言い訳を述べる乙音に対し、ヤレヤレと溜め息をつこうとしたその時だった。

 俺は妙な違和感に気付いた。

「……今、『また』って言わなかったか?」

 俺の前世は交通事故で高校2年生の時に死んだ。
 だが今世では勿論死んだことはないし、前世の俺が死んだことを、名前が同じとはいえ全く別人の俺に対して何も知らない人間から毎度のことのように言われるのは変だ。
 そして更に、俺の本名を知った後も「游子」と呼び続けた乙音が今は游助と呼び、いきなりかつてのあだ名を呼ばれたことも不可解。
 俺が怪訝な顔で乙音を見つめていると―――

「あ、えと……それはね……」

 乙音は一瞬戸惑った表情を見せるが、意を決したように背筋を伸ばした。

「そのことについて、私も君に聞きたいことがあるんだけど……
 さっき君は自分の本名を比留川游助だって言ったけど、それは自分で付けた名前?」

「え……それは、うん」

 乙音から妙に畏まった態度で質問され、俺も正直に答える。

(何だろう……さっきまでと雰囲気が変わったような……)

「そう……その名前にしようと思った理由は?」

「そ、それはぁ~、なんというか……
 一番自分らしい名前だったからというか……
 ど、どうやって説明したらいいのか……」

 俺が比留川游助と名乗るようになった理由。
 それは前世の名前だったからなのだが、突然前世だなんだと話したところで理解して貰えるとも思えず、俺は解答に四苦八苦する。だが―――

「ひょっとして……前世の名前、だったりする?」

「えっ―――そ、それはっ……!」

 まさか乙音に正解を言い当てられるとは露にも思わず、俺は驚愕した。

「やっぱり……」

 そして否定しない俺の反応を見て、乙音は納得したように頷いた。

「で、でもどうしてそれを乙音がっ……!
 まっまさか―――」

「ええ、そのまさかよ。私は前世の君を知ってる。
 身体が真っ白な感覚に包まれたと思ったら、突然目の前に過去の色んな光景が駆け巡って……
 そしたら段々と、その光景の中に今の私が見たこともない光景が混ざり込んできて……
 それで私もたった今、前世の記憶を思い出したの。ヒ・ル・男」

 全く同じ体験をした俺が言うのもなんだが、にわかに信じがたい言葉に俺は言葉を失う。
 だが、そのあだ名で俺を呼んでいたのは、一人しか居ない。ということはつまり―――

「乙葉?」

 まさか、そんな……

 乙音が、あの―――


「―――そうよ。私の前世の名は灰川乙葉。
 また会えたわね、游助」


 乙音―――いや、灰川乙葉を名乗る目の前の少女は、俺の瞳を真っ直ぐに見つめながら、ニコリと微笑んだ――――

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