百鬼淫行

其の四 恥肉（ちにく）

其の四 恥肉（ちにく）の四十六

　……そして、そんな小姓達の裸身には先程、桃孤自身の手で荒縄を亀甲縛（きっこうしば）りに、柔肌に食い込ませておいたのだ。

　……自分の寝台の上に、全裸で仰向（あおむ）けに寝た桃孤の左右から抱き付いて、全裸に亀甲縛（きっこうしば）りの小姓達が眠っていた。
　……桃孤は、其の可愛（かわい）らしい寝顔を横目で眺めながら、良く出来ていると、心の中で呟（つぶや）いた。
　……全裸で眠る、小姓達の体液の流出は直ぐに止まり、赤い条の後も自然に消えていた。
　……最近の機械人間達は、本物の人間の子供達と全く区別が付か無く為っていた。
　……此処まで、人間達に似せる必要が有るのだろうか？
　……人間に作られた鬼達は、今度は自分達が創造神にでも成りたいのか？
　……豊満な白い裸身の桃孤は、自分の巨乳の谷間、遠く勃起している巨根を、まるで灯台だなと苦笑した。

　……桃孤は両手で、左右の小姓達の股間を嬲（なぶ）って悪戯し始めた。
　……小姓達が頬を赤らめ、可愛（かわい）らしく喘（あえ）ぎ始める。
　……本当に、良く出来ている、まるで本物の人間の様に。

　……現在、第３地球防衛軍・対仙術対陰陽術戦フリゲート・レジェンドラは地球に向けて、ルート６６の下りワームホール内を航行中だった。
　……艦橋に二人の、ワームホール内航行監視役・専任士官を残して、艦長を含め艦内の殆（ほとん）どの乗組員が自分の船室内で過ごしていた。
　……艦内通路の、天井の明るい通常照明は全て消え、薄暗い中、小さな非常灯のみが通路の足元に、間隔を開けて、ポツポツと左右交互に灯っていた。
　……現在、艦の操舵はワームホール内航行・専用ＡＩプログラムの自動操舵で、レジェンドラは艦の周囲に防御用の艦船用ガイアの障壁（たて）を展開させた状態で、ワームホールの超空間内を地球に向かって飛んでいた。
　……船室内に居る乗組員達は、無音の室内に、時々ドーンと遠くで何かがぶつかる振動や、ミシミシと艦体の軋（きし）む音を感じた。
　……艦内の全船室は、全て完全防音防振で、其れ等はワームホール内のみで生じる現象だった。
　……生物の目（脳）には、ワームホールの内壁は理解不可能なので、鬼達には何故か銀色の鏡面の様に見えていた。
　……然（しか）し、ワームホールの内壁を長時間見続けると、次第に脳が混乱して最終的に発狂するので、艦船の乗員は全員、各自の船室内で待機するのが普通だった。