百鬼淫行

淀川 乱歩

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其の八 百壱鬼夜行 

其の八 百壱鬼夜行の十九 蜘蛛女郎の壱

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 ……少年が目覚めると、何処か見知らぬ深い森の中に居た。
 ……周囲は真っ暗で、見上げると樹々の間から夜空に三日月が、赤く不気味に輝いていた。
 ……気が付くと、少年は、そんな森の樹々の間の空中高くに、手足を大の字に広げて、仰向(あおむ)けに寝ていたのだった。
 ……然(しか)も、そんな少年は、全裸だった。
 ……そして、更に少年の陰茎(ペニス)が、何故か固く勃起していたのだ。
 ……少年は、耳まで真っ赤に為りながら、手足に力を入れて、身動きし様とした。
 ……然し、少年の両手首と両足首の所で、何か奇妙な弾力の有る、細長くて薄い、柔らかな布の様な物で固定されていたのだ。
 ……何時の間にか、少年は、森の空中に、全裸で仰向(あおむ)けに磔(はりつけ)にされていたのだった。
 ……少年が、顔を横に傾けると、白い絹の布の様な物の上に、素っ裸で磔にされている事に気付いた。
 ……まさか。

 ……少年が気付いた時には、既に其の魔物は、素早く少年の大きく開かされた両足の間に立っていた。
 ……其れは、人間の大人達の様に巨大な、一匹の蜘蛛(クモ)だった。
 ……然も、其の毒々しい紋様の大蜘蛛の頭部は、可愛(かわい)らしい人間の、裸の幼女の白い上半身だったのだ。
 ……少年の勃起した陰茎(ペニス)を、蜘蛛幼女は幼い両手と、小さな唇と舌で嬲(なぶ)り続けていた。
 ……不気味な事には、少年は蜘蛛幼女に性的絶頂(オルガズム)させられても、決して射精する事が無かった。
 ……更に、少年が性的絶頂しても、直ぐに陰茎が固く勃起して仕舞い、再び性的絶頂(オルガズム)させられて仕舞ったのだった。

 ……少年は、性器を玩弄され続けて、性的絶頂を無数に繰り返し続けながら、巨大な白い繭(まゆ)の中から蜘蛛幼女や、蜘蛛少女が生まれる様子を、無抵抗に眺めていた。
 ……此の、蜘蛛の森の白い絹布の様な巣の上には、無数の少年少女達が仰向(あおむ)けに、全裸で磔(はりつけ)にされていた。
 ……巣の主は、大きな蜘蛛の頭部が、人間の女性の裸の上半身の妖怪達で、彼女達が人間の言葉で蜘蛛女郎と云う、蜘蛛妖怪の巫女だと教えてくれた。
 ……更に、巫女達は、此の森が夢の中の世界で、僕達が眠っていても、目覚めていても無関係に、僕達の無意識の中で永遠に続くのだとも。
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