白い結婚だと思っていたら、(溺愛)夫にガブガブされて、番になっていたようです

まんまる

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一度学園の教室まで付いてきたアリウスは、駆け込み告白を阻止する為だと、訳の分からない事を言って、とうとう学園最後の日まで、僕にべったりくっついてきた。
規則違反でアリウスが叱られないか心配だったけど、3年生は自由登校期間で、思い出作りに登校する生徒も多く、その中でも騎士団に入団する事が決まっている生徒に、アリウスが剣の特訓を始めてしまい、結局、学園側も目をつぶるしかないという感じだった。

そして今日、いよいよ最後の下校となった。

「アリウスが最後まで付いてくるから、僕、気が気じゃなかったんだからね」
「そうでしたか。シルティに心配を掛けていたとは、申し訳ありませんでした」

アリウスは全く反省してない様子で、僕を見つめて嬉しそうに微笑んだ。

「シルティ、大丈夫ですよ。私が度々、学園に潜入していた事は、学園側は把握済みですので」

それ、大丈夫なの?

「それにしても、狼どもが悔しがっていたな」

アリウスは何かを思い出したのか、喉の奥で、くつくつと笑った。

「アリウス?何か面白い事があったの?」
「ああ、いいえ、あなたを狙う狼どもの、悔しがる顔を思い出していたんです」
「僕、狙われていたのかな?あっ、そう言えば、友達のフィーネが、僕に会う為に、αが教室に押し掛けてきてたって言ってたような⋯。でも、僕は全然、気づいてなかったんだけどね」
「なっ!?」

アリウスは青天の霹靂の直撃を食らったように、固まって動かなくなってしまった。

「アリウス、大丈夫?」
「シルティ!何もされていませんか!?」

アリウスは突然、僕の肩を思い切り掴んだ。

「何もって⋯何?」
「お尻を触られたり、口づけをされそうになったり、無理矢理、お尻を襲われそうになったりしなかったですか!?」
「お尻って何回言うの!?もうっ、アリウス、僕、どこも触られてないし、襲われてもいないよっ!ずっと友達と一緒だったし、一人にならないようにしてたから」
「ふう、よかった」
「もう、僕これでも王族だよ。一応学園では、なけなしの威厳を保ってたんだからね」
「シルティの威厳⋯、なんて可愛らしい。くっ、近くで見たかった」

アリウスは本気で悔しがっている。

「可愛いなんて、アリウスは、僕をまだ子供だと思ってるんでしょ?」

僕はどさくさに紛れて、アリウスに本音を聞いてみようと思った。
アリウスはふっと微笑んで、僕の髪にするりと指を通すと、優しく後頭を包み込んだ。

「シルティ、私にとってシルティは⋯」

ガタン

「ああ、王城に着いてしまいましたね。続きはまた今度。シルティ、私たちは、ひと月後に結婚します。シルティは、何の憂いもなく、その身一つで、私の胸に飛び込んでくればいいのです。全て私にお任せください」

アリウスはとろけるような笑顔を見せ、僕の唇に触れるだけの口づけをした。

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