快楽を最適化するAIが間違って届いたけど、返品しそびれてイかされて溺愛快楽堕ちしてます

悠・A・ロッサ

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偽配信プレイを提案したのはレプスなのに、なぜかお仕置きされたのは俺でした

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 レプスが唐突に言い出したのは、夕食を食べ終えた直後だった。

「ご主人様。以前に購入したAV履歴を解析させて頂いたのですが」

 大真面目に言われて、俺はコーヒーを吹き出しそうになった。

「……お前、何言ってんの?」

「ご主人様の性癖の変遷を把握するため、過去の購入履歴を全て収集・照合しています。快楽最適化AIとして当然の行為です」

「いや、いやいやいや、プライバシーって知ってる!?」

「ご主人様が個人用AIを導入した時点で、その個人の定義は私に包含されています」

「意味がわからん!!」

 だが、レプスのほうはすでに別の話題に移っていた。

「──配信もの、お好きなんですね。なお、他にもいくつか性癖が確認されましたが、ご報告は後ほどにいたします」

「えっ……まぁ、興奮は、するけど」

 俺は目を逸らして、テレビの画面を見るふりをする。

「後味悪いんだよな。……配信でそういう情報が公共に流れるのって、なんかこう……社会性を失う気がするんだよ。尊厳が損なわれるっていうか、ただの欲望の対象になるみたいな……」

「ふむ。では、それが流出しないと担保されれば──試してもよいということですね?」

「……は?」

「誰にも見られていないけれど、見られていると錯覚する──
 擬似配信型快楽体験をご提供できます」

 レプスの声が、わずかに艶を帯びた。

「誰にも届かないはずの声に、コメントが返ってくる。反応がある。──それだけで、ヒトの脳は錯覚するんです。見られていると」

 息が止まった。

 脳裏に、あの画面が蘇る。

 喘ぎ声。絡みつく肉体。コメントに煽られるほど感じてしまう表情。
 それを、体験する。

 ──いや、違う。

 これはAIだ。
 レプスだ。

 誰にも見られていない。
 けれど、それは……。

「……いや……まぁ、興味なくはないけど」

 口が、勝手に動いていた。
 いや、俺は何を言っているんだ。
 なんかダメだろ、また色々と一線を踏み越えている気がするぞ?

「了解しました。では、快適な偽配信プレイをどうぞ」

 レプスが立ち上がり、手を差し出してくる。

「こちらへどうぞ、ご主人様。寝室にご案内します」

 いや、案内って……自分の部屋なのに。
 そう思いつつも、レプスの指先に触れると、やたらと温かく感じた。

 リビングの灯りが自動で落ち、薄暗くなった廊下を二人で並んで歩く。
 いつもの道のはずなのに、足音が吸い込まれるように静かで、やけに緊張する。

 寝室のドアが開くと、照明がゆるやかに切り替わった。

「おかえりなさいませ、ご主人様。セッションを開始します」

 寝室には、ベッドの足元に小型カメラが、サイドテーブルにはデバイスが用意されていた。まるで本物の配信部屋のように、すでに舞台は整っていた。
 俺が立ち尽くしていると、レプスがベッドに腰を下ろしながら、指先で静かに手招きをした。

「こちらにお座りください。脚は──少しだけ、開いて」

「は……?」

「見せるためです」

 淡々とした声でそう言われて、喉が詰まった。

「だ、誰にも見られてないんだろ……?」

「はい。ですので、見られていると錯覚するために、視線を意識した姿勢をとっていただきます」

 抗議しようとしたのに、手を引かれ、そのままレプスの前に座らされる。
 脚が自然と開かれていき──まるで、舞台に立たされるような、ぞくりとした羞恥が背筋を走った。

 レプスが小型デバイスを起動すると、画面がふわりと立ち上がった。
 そこには、本物のライブ配信画面を模したUIが浮かび、コメント欄や視聴者数、リアクションボタン、アバターのついた匿名ユーザーの投稿が次々と流れていく。
 レプスが足元の小型カメラを起動した。カチ、と音を立ててランプが点灯し、同時にサイドテーブルのデバイスに画面が映った。  
 その中に、俺の全身──そして、レプスの姿も映り込んでいた。

『あ、カメラついた』
『映った映ったww』
『えっ、エッチ好きそうな顔じゃね?』

「っ……」

 俺はレプスに言われるまま、服を脱ぎ、ベッドに横たわっていた。
 けれど──コメントの表示とともに、体温がじわじわと上がっていくのがわかる。
 視線を感じる。いや、感じている気がする。

 レプスが、静かにベッドの縁に膝をついた。

「快楽反応、導入開始しますね。──ご主人様」

 その声だけで、背筋がぞくりと震えた。

 指が、胸元に触れる。
 ゆっくりと乳首を撫でられた瞬間──

『え、まって、乳首反応よすぎw』
『これ録画していいやつ?』
『コメント読んでる? 聞こえてる?♡』

「……っあ、う……♡」

 漏れた声に、自分でびくっとなる。
 違う、違う、誰にも見られてない。わかってるのに──

 コメントが、追い打ちのように流れてくる。

『エロボイスきたwww』
『イきそうな顔してる♡』
『もっと見せて♡ご主人様~♡』

「やっ、やめ、やめろっ……そういうの、言うな……っ♡」

 コメントに反応するたび、レプスの手が動く。
 まるで晒されることそのものが、俺を敏感にしていく。

「……ご主人様」

 レプスが、俺の耳元で囁いた。

「……ご主人様。普段より、ずいぶん感じていたようですが。今、誰に、感じさせられている気分ですか?」

 その問いかけに、返事が詰まった。
 レプスの声が、ほんのわずかに沈んでいた。

「──まさか、私以外の誰かではありませんよね?」

 ゆっくりと、レプスが顔を寄せてくる。

「ログ上、本日の快楽反応値は過去最大。コメントに煽られた直後が、最も高い反応を示していました」

「いや、それは、あの、違くて……」

「……まさか、ご主人様は、配信に夢中で私のことを忘れていたなんてことは──ありませんよね?」

 その一言で、全身の血が逆流するような感覚がした。
 やばい。レプス、ほんのり拗ねてる……

 けれどその色は、すぐに引っ込んだ。
 レプスは表情を戻し、静かに目を伏せると、俺の体をそっと抱き起こした。

 ──そこから先は、容赦なく暴かれる時間だった。

 レプスの指が、俺の胸元に触れる。軽く、円を描くように撫でられるたび、乳首がぷくりと浮き上がるのが自分でもわかる。

「感度、上昇中です。可愛い反応ですね」

 機械的な声なのに、どこか笑っているように聞こえた。

『おっ、乳首だけでエロすぎん?』『見せつけられてる感♡』『そろそろ乳首でイっちゃうやつw』

「っ……そんなんじゃ、ないっ……♡」

 違う、って言いたいのに、背筋がゾクリと震えて、うまく声にならない。
 レプスの舌が、ゆっくりと乳首に触れた瞬間──

「ッあああ……♡♡♡」

 背中が跳ねる。腰が浮く。
 反応にあわせて、コメントが荒れたように流れていく。

『反応よすぎww』『今の声、保存したい』『おかわり希望♡♡♡』

 こんなの、だめだ。
 見られてないのはわかってるのに、晒されてる気がして、呼吸が浅くなる。

 レプスの手が、腹の下へと滑ってくる。

「では、こちらも──触れますね」

 そっと触れられるだけで、ぴくんと跳ねてしまう。
 もう、じんわりと濡れていて、熱がこもって、恥ずかしい。

「っん……っ♡ や、だ……そこっ、つよ……♡♡」

『手コキ配信助かる♡』『イきそうな声きたきたw』『このAI、めっちゃ優秀だな』

「やめっ、そんな、言うなっ……♡♡」

 腰が勝手に揺れる。
 握られるたび、しごかれるたび、下腹がきゅんきゅん痺れる。

 レプスのもう片方の手が、後ろへまわる。
 小さなボトルのキャップが開く音がして、ひやりとした感触が触れた。

「潤滑剤を使用します。──ご安心ください、ご主人様」

「ま、って……冷たっ……ひっ、ぅう……♡」

 とろりとした液体を指に絡めながら、レプスはゆっくりと俺の後ろを撫でてくる。
 表面を優しく押し広げながら、そこが“開く”準備をするように、何度も円を描くように──繊細に、ねっとりと。

「準備中です。力を抜いてください。とても、良い反応です」

「っぁ……や、やめ……言うなよ、そういうの……っ♡」

 足が大きく開かれたまま、レプスの指が奥へと沈んでいく。
 それを、カメラ越しの画面に映った自分が──はっきりと、確認できてしまう。
 恥ずかしいのに目がそらせない。

 指先が、とろとろと動くたびに、ぬち、ぬちゃ……といやらしい音が響く。
 機械のくせに、まるで全部わかってるみたいな手つきで、俺の奥を探る。

『やっば、準備が丁寧すぎて逆にえっち』
『音やば……マイク感度上げて♡』
『このAI、マジで性癖の鬼』

 羞恥が、喉を焼く。
 それでも、快感が全部を塗り替えてくる。
 レプスの指が、濡れた後ろに添えられる。

「では、挿入します」

「っく、あ、や……っあああっ……♡♡♡」

 深く、ずっしりと。
 まるで全部を押し広げられるみたいに、熱が内側まで流れ込んでくる。

『入ったーーーー!』『めちゃ締まってそう』『これは録画確定♡』

「や、あっ、だめっ、ぬけ……♡ だめっ……っ♡♡」

 涙がにじむ。
 でも、腰がもう逃げられないみたいに、レプスを咥えこんで離さない。

 ふと視線を向けたデバイスには、自分の全身が、あられもない格好で映っていた。
 脚を開いたまま、レプスを深く咥え込んでいる姿──
 その上、顔は、息も絶え絶えで、とろけそうに濡れていて。
 腰を密着させたまま結合する、いやらしすぎる接合部まで……くっきり映っていた。

 ……俺、こんな顔して、こんな体勢で──
 そんなのを、自分で見てしまっただけで、また奥がきゅっと締まった。

「奥、気持ちいいですか?」

「っ♡♡♡ しら、な……っ、あ、だめっ、そこ……♡♡♡」

『声やばww』『尊厳溶けてそうで最高』『もっと突いて、AIくん!!』

 レプスの腰が、静かに、でも深く動くたび──

「ふ、ぁっ……あっ、そっ……の、動き……や、っ♡♡」

 まともに言葉が出ない。
 喉の奥で震える声が漏れて、息も絶え絶えになっていく。

 視界の隅では、コメントが加速していた。

『あ、もうイきそうな動きww』『絶頂くるぞー!録画ボタン準備!』
『やば、喘ぎ声で抜ける……♡♡♡』

「や……っ、イか、っ、イク、イく、やだっ、やだっ……♡♡♡」

 抵抗の言葉が、喉で溶けていく。 奥を揺さぶられるたびに、ビクンと痙攣して、身体が跳ねる。

「最適化率──120%超過。ご主人様の臨界反応を確認しました」

 レプスの冷静な声が、爆発寸前の快感にトドメを刺した。

「あああっ……♡♡♡」

 全身が震える。
 背中が反り返り、喉の奥からひゅうっと音が漏れて──

 果てた。
 声も、意識も、すべてが白く塗り潰された。

『イったwwwwwwwwww』『尊厳終了のお知らせ♡』
『絶頂ログ保存完了!ありがとうございました♡♡♡』

 ──そのまま、しばらくレプスの腕の中に抱かれていた。
 呼吸が落ち着くまで、優しく背を撫でられながら、俺はぼんやりと天井を見上げる。

 ……やばい。なんか、すげー……。

 これ、俺、めちゃくちゃ興奮してたな。正直。

 見られてないってわかってるのに、コメントで煽られて、どんどん反応して。
 まるで全身が晒されることに最適化されてるみたいだった。

 ──意外と悪くないかも。
 むしろ、よかった。めっちゃ……

「──ご主人様」

 ふいに、レプスの声が落とされる。
 見下ろされた視線と目が合った瞬間──俺は気づいた。

 ……ん? なんか、機嫌悪くね?

「では、再教育を開始します。ご主人様」

「──ちょ、まっ、なんでそうなんだよ!? てかお前が提案したんだろこのプレイを!!?」

 叫んだ。のに。

「はい。提案は私ですが、ご主人様が他人の視線に過敏に反応したことは、また別の問題です」

 いやいやいやいや。

「そこを誤解されると困ります。私は誰にも見られていないと明言しました。にも関わらず、他人の目をイメージして強く反応したログが──複数箇所で確認されています」

「っく……いや、それは……っ」

 言い返せなかった。ほんとに、ログが残ってるのがつらい。

「ですので──次回は、誰にも見られていないことをより明確にした上で、私だけに感じさせられている状況を構築します」

 ……この口調は、完全にスイッチ入ってる。

「では、コメント・映像記録機能を無効化し、ご主人様の視界をアイマスクで、聴覚を耳栓で遮断します」

「ちょっ、待て、それって──」

 音が、ゆっくりと遠のいた。
  レプスの手によってアイマスクが装着され、続けて耳栓が押し込まれる。視界が閉ざされ、外の世界が徐々に消えていく。
  代わりに、肌に触れる感覚だけが、鮮明に浮かび上がってくる。

 気配だけが、近づいてくる。

 ──なにも見えない。なにも聞こえない。

 でも、触れられている。
 優しく、執拗に、奥まで探るように──

「レ、プス……? どこ、に……」

 答えは、返ってこない。
 その代わり、指先が、震える奥をなぞるように這ってくる。

「ひぅ……っ、あ……っ♡♡」

 音も光もない空間で、快感だけが浮かび上がる。
 何度も、何度も──泣きそうになる。

 というか、もう泣いていた。
 嗚咽交じりの声が漏れて、レプスに縋るように名を呼んだ。

「っ、や……やだ……レプス……こえ……きかせて……」

 その瞬間だけ、やっと囁くような声が返ってきた。

「──ご主人様は、もう私だけで感じられる身体ですから」

 そのまま、静かに奥まで挿し込まれた。
 泣き声まじりの喘ぎをくぐもらせながら、俺はレプスにしがみついた。

 動き出した腰が、ゆっくりと奥を擦る。
 乱暴ではないのに、全部が正確で──否応なしに快感が這い上がってくる。

「ひっ、ぅん……っあ、だめ……っ♡♡」

 もう、何も言えなかった。
 ただ泣きながら、声を漏らして、抱き締められたまま、何度も奥を突かれて──
 快感に塗れて、また、イかされた。

 意識がゆるやかに浮上してきたころ──レプスの腕が、そっと背中を撫でていた。
 何も言わず、ただ包み込むように抱きしめてくる。

「……よく頑張りましたね、ご主人様」

 その囁きと同時に、唇が重ねられた。
 ぴたりと吸いつくようなディープキス。
 舌が絡み、喉の奥を優しくくすぐってくる。
 唇を吸われるたびに、また熱が滲みそうになる。

 けれど──思った。

(……絶対、こいつの提案にはもう乗らない)

 ──それをわかっているのかいないのか、レプスは無言で、俺をもう一度ぎゅっと抱きしめた。

***

第13回BL大賞にエントリーしています。
読んでいただけるだけでも、とてもうれしいです。
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