女4人の素敵な関係

上野蜜子

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タチネコ1年生編

タチネコ 終わりと始まりと

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「あの、ココ聞いて。彼氏が、できたみたい…」

「………は??」

持っていたペンケースがガシャーンと音を立てて床に落ちた。

「バイト先の先輩がさ、なんか私のことずっと気になってたみたい、なんだよね…」

「え…え…」

「好きとかそう言うの分からないからって何回か断ったんだけどさ、それでも良いからって言うんだよね。今までそう言ったら大体みんな引き下がって行ったけど、私のことどうしても好きだからって…」

「え、あの…」

「こんなに私のこと好きって言って、すごい熱意で告白してくれたの先輩が初めてだし…。付き合ってから好きになることもあるって言われたから、じゃあ…ってOKしてみたんだよね。どう思う?」

どう思う?

どう思うって??

何て言えばいいの?どうするのが正解?今すぐ別れてって言うのが正しい?

頭の中が真っ白になって、気付いたら家で夕飯も食べずにベッドで泣きじゃくっていた。

どう思う?という問いに、何と返事したのか思い出せない。何と言ったのか全く記憶にない。

あまりのショックで、どうやって帰ってきたのかさえ分からない。

嘘、嘘、嘘、嘘、嘘、

私のマコちゃんが、どこの馬の骨かも分からない男と?

付き合うことにしたって?初めての恋人が?バイト先のただの先輩??

そんなのないでしょ、マコちゃんは…マコちゃんはずっと私と…

なんで私じゃないの?1番近くにいたのに。

いつもマコちゃんのこと好きって言ってきたのに。誰よりも大好きってマコちゃんもわかってるはずなのに。

私のことは選択肢の一つにもならなかったの?告白されて私の顔が少しでも浮かばなかったの?ずっとそばにいる私よりその男のことを取ったの?

「ううっ…うううううう!!!!」

涙と嗚咽しか出てこない。悔しい。悲しい。けど、どうしたら良いか分からない。

もう終わりだ…!マコちゃんの初めての恋人には、私がなるはずだったのに。もうその未来が潰れてしまった。

マコちゃんは私以外の人と付き合ったんだ。一度しかない、初めての恋人っていう相手に私は選ばれなかったんだ。

ほんと無理。これからずっとそばでマコちゃんとその男の行く末を見守らなきゃいけないの?無理すぎる。吐く。無理。ほんと無理…!

「うちらの頑張りで、未来が決まるんだよ」

ボタンさんの言葉が頭の中に響く。

そうだよ。泣いてる場合じゃない…!ここで動かないと、とんでもないことになってしまう!

グループからツバキさんを友達登録して、文章を打つ。

使えるものは全部使う。たとえそれが憎いツバキさんであっても。

マコちゃんと一緒になる。そのために今何ができるか、最善を尽くす!!





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