女4人の素敵な関係

上野蜜子

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タチネコ1年生編

ボタココ 不純な握手

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「えっと…ココちゃん、お久しぶり!」

「ボタンさんも、お久しぶりです♡」

あの後、心の計画通りに4人グループを作り、各々適当な社交辞令を送った後で、心が先に動いた。

牡丹を友達に登録して、速攻で個人連絡。

『ツバキさんのお友達のボタンさんに相談があるんですけど…』

そう、牡丹にとっとと椿とくっついてもらって椿が今後真琴に近寄らないような道筋を立てたい心!

そして、

『もちろん!私も実はココちゃんと話し足りないことがあったんだよね~』

同じく椿に真琴を近付けたくない牡丹!

水面下で2人の思惑がガッチリと合致し、椿と真琴には内密に2人で会うことになったのだった!

しかしそれを波を立てず静かな水面のままでどう上手く進めていくか…それに2人とも足止めを食らっている。

「えっと…ココちゃん甘いもの好き?」

「はいっ、大好きです♡」

「めっちゃ可愛いスイーツいっぱいあるとこ行かない?ココちゃんにピッタリだと思うんだけど」

「えー、ほんとですか?行きたいです♡」

スマートなお姉さんを装う牡丹、どちゃくそに猫被る心。

しかし2人とも、腹の中ではどう切り出すかでドロドロとしていることは言うまでもない。

当たり障りのないやりとりをしながら店に到着し、メニューを眺める2人…

(…これだ!!)

と、いいことを思いつく牡丹。

「ココちゃんって洋酒の香りとか大丈夫?これ、ラム酒が入ってるんだけどすっごい美味しいんだよね」

牡丹の提案に、いいことを思いつく心。

(あ、これ…!洋酒の香りに酔ったフリしたら打診するタイミング窺えるじゃん!その方がボタンさんも油断して話も引き出しやすくなるはず!)

「え~ココ洋酒の香り大好きです♡他にもそういうのあるんですか?」

(よし、ココちゃんの食いつきが良い!)

「これも結構良い香りした記憶あるな~!ちょっとムワッとするけど、どう?食べてみる?」

(そしてボタンさんにも食べさせる流れを作る!)

「えーん、両方とも食べたくなっちゃった…ボタンさん、一個ずつ頼んでシェアしませんか?」

「いいね!私も両方食べたいからそうしよう!」

(ココちゃん…)

(ボタンさん…)

((サイッコー!!))

2人の想いが一つになった瞬間だった。



2人でケーキの写真を撮り、ムチムチとケーキを食べて、

「ふふ、なんかすっごく楽しくなってきちゃった♡」

先に心が動いた!

「ふふ、ココちゃんてばケーキで酔っちゃったの?」

「も~焼き菓子で酔ったりしませんから♡ボタンさんはツバキさんともこのお店よく来るんですか?」

(キタッ!)

「うん、ツバキさんともよく来るよ。実は学生時代からの付き合いなんだよね」

(キタァッ!)

「え~長いんですね♡お二人ともすっごく仲良さそうですもんねぇ」

(キタァアッ!)

「そうなんだよね、昔からツバキさんのことすっごい好きでさ…そう言うココちゃんとタッチーも、すっごい仲良しだよね?」

(キタアァァァーーッ!!!)

「うん、タッチーは幼馴染で、ずーっと2人で過ごしてきたの…世界で一番、大好きなんです♡」

「じゃあさ…他の人に取られたく…ないよね?」

シンッと鋭い沈黙。

2人の目が光る。

「そうですね、ぽっと出の人には特に」

「そうだよね、私も同じ」

無言で握手。

「大体椿さんは昔から女の子の尻追いかけ回してホイホイと…」

「じゃあタッチーのことも今に始まったことじゃないって感じなんですか?」

「そうだよ、ただあそこまで熱入れてるのは初めてな気がするけど…」

「ふーん…タッチーがツバキさんの好みってことですか?」

「いやわかんない~…タッチーがあんなイケメン女子だとは思ってなかったんだよね。むしろ初見ではココちゃんがタッチーだと思ったぐらいだよ!」

「ツバキさんはどちらかというと私みたいなジャンルの女の子が好きなんですか?」

「そうとも言い切れないな…ひろーく手を出してるイメージが強い…」

「ならボタンさんがツバキさんをさっさと捕まえておけば良くないですか?」

「…あの人多分私はタイプじゃないんだよね、可愛がってはくれてるけど」

(なぁんだ、ボタンさんってあんまり使えないかも)

「けどそれを言うならココちゃんこそタッチーのこと捕まえて離さないでおけばいいのに」

「えと…いや、タッチーは…その、あの…ゴニョゴニョ…」

「え?なになに?」

「わ、私…あの、タッチーに、き、嫌われたくないし…」

(あー、そういう感じ?ココちゃんってあんま使えないかも)

「………」

沈黙。

お互い紅茶に口を付け、沈黙を誤魔化す。

(いえ、ダメよココ!せっかくボタンさんという繋がりができたのに何の成果も上げずに帰るなんてできない!何がなんでもこの人に動いてもらうしかないんだから!)

「…もうハッキリ言いますね。ツバキさんが迷惑なんです!タッチーに近付いて欲しくないんですよね!」

「いやいや、こっちも同じ!タッチーに近付かれたら困るんだよね!椿さんと1番付き合いたいって思ってるのは私なの!」

「これまで順調に築き上げてきた関係がツバキさんの手で壊されていくのは許せないんですよ!ボタンさんはツバキさんのことしっかり掴んで離さないでおいてくれません!?」

「それ言うならココちゃんもでしょ?嫌われたくないとか言って何もアクションしないのは甘えだから!そんなこと言ってたら椿さんどうこうの前にそこらへんの知らん男にさくっと持ってかれるよ!?」

「そ、それは嫌!!」

「うちら、ちゃんと頑張ろうよ!そんで、お互いのラブのためにお互い協力し合おう!」

「ボタンさん…!」

「うちらの頑張りで、未来が決まるんだよ!私も頑張る。だからココちゃんも頑張ろう!!」

「私たちの頑張りで、未来が…!そうですよね、私も頑張ります…!ボタンさん、使えねー奴だと思っちゃってすみません!」

「こちらこそ!」

固い握手を交わし、同じ志を持ったバリタチ2人、今日のところは解散───






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