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タチネコ1年生編
タチネコ 大事な話って大体邪魔入るよね
しおりを挟む「うううっ…マコちゃん…マコちゃん…」
「ココ、そんなに泣かないで。心配かけて本当にごめんね」
マコちゃんとはほぼ毎日会っていたから、週末を挟んで学校を少し休んだだけなのに、なんだかものすごく長い時間会っていないような感覚になる。
あれからマコちゃんに会うのは初めてで、メッセージアプリでやりとりはしていたけどずっと心配だった。私がもっとマコちゃんに好きと伝えてたらとか、あの男と付き合う前に世間の男には気をつけるよう言っておいたらとか、そもそも私がマコちゃんと付き合えてたらとかずっと考えていたが、
その瞬間もマコちゃんは部屋でひとり泣いてるんじゃないかと思うと、自分の無力感にただひたすら落ち込んだ。
「おうち行こうかと思ったんだけど…1人になりたいかなとか色々考えちゃって…」
「ココありがとうね、いつも私のこと考えてくれて」
「うう、マコちゃん怖かったよね怖かったよねぇ…元気な姿見て安心したよ…」
ぎゅっとマコちゃんの手を握る。あったかい。あの時のマコちゃんの姿が頭から離れない。何もなかったとは言うけど、あれは十分有事だよ。マコちゃんの服を脱がそうとしたなんて、許せない。マコちゃんの柔肌を見るのは私だけのはずだったのに…!
「ココ…ごめんね。私ココの話ちゃんと聞いておけば良かった。今思うと、ココが意味もなく私のこと応援しないなんてわけなかったのにね」
「ううん、ココの伝え方が悪かったんだよ、嫌な思いさせちゃったと思うし…ごめんねマコちゃん」
「ココは悪くないよ。私舞い上がってたんだよね。あんなに好きって言われたの、初めてだったから」
ちく、と胸が痛む。
私がいくらマコちゃんに好きだと言っても、マコちゃんには届かないんだね…。こんなにマコちゃんのことが可愛くて大好きなの、私以外いないはずだよ。
…いや違う。マコちゃんに本当に伝わるように努力してなかったのは私だ。嫌われたくないから、ギリギリで踏み込まないようにしていた。私にもっと勇気があれば良かったんだ…!
「…マコちゃんはさ、ココよりも男の人の方が好き…?」
「え、なんで?ココの方が大事だし、好きに決まってるよ」
「じゃあマコちゃん、ココと結婚しようよ。絶対に私がマコちゃんを幸せにするから」
勇気を出してそう言ってマコちゃんを見上げると、大きな目をぱちくりとさせたあとで、
「ふふ、ココは本当に可愛いよね。私が男だったらいますぐ結婚式場に抱っこして行くのに!」
グサッ!!!
違う!違うのマコちゃん!わたしは男のマコちゃんと結婚したいんじゃなくて、今のマコちゃんと結婚したいの!!
女同士がいいの!今のままがいいの!!どっちかが男だったらなんて、意味ないの!!今の私と今のマコちゃん、この状態がいいの!!!
なんて言う勇気があるはずもなく…。
「ココってさ…彼氏いたこと、ある?」
「え、ないよ!ないない!別に男の子好きじゃないし!男の影見たことも一度もないでしょ?」
「確かに…。なんか私、焦っちゃってたのかも。学生時代で彼氏作ってそのまま社会人になって結婚するには、今頑張るしかないのかなとか思っちゃって…」
え待って。結婚?なんで結婚?男と?え?誰と?待って?
「ま、マコちゃん、結婚したいの?」
「ううん…実はさ、私…」
とマコちゃんが言いかけたところで、後ろからクラスメイトが合流してきた。
え、なに?実は?実はって何!?結構大事な話だったよね!?
邪魔すぎるこいつら!!タイミング悪すぎ!!合流するタイミング考えてよ!!消えてよ!!ちょっと!!
なに!?気になる!!続きが気になるよマコちゃーーーん!!!!
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