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幸せのオムライス

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第一章 森の生活と孤児院改革:森のソロキャンプと運命のもふもふ

第16話 今日から家族! コロと食べる初めての缶詰ごはん

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 コロを連れて、テントに戻る。

 道中、コロは私の周りをぴょんぴょん跳ね回っている。

『コトリの家、どこ? 遠い?』

「もうすぐだよ」

『楽しみ! コトリの家、見たい!』

 そんなに期待されると、ちょっとプレッシャー。
 テント一つしかないんだけど。
 テントサイトに到着。

『わあ! なにこれ! 不思議な形の家!』

 コロがテントの周りをくるくる回っている。

「これはテントって言うんだよ」

『テント! コトリの家、テント!』

 テーブルや椅子も物珍しそうに嗅ぎ回っている。

『いい匂いする! 食べ物の匂い!』

「お腹空いた?」

『うん! すごく空いた!』

 そういえば、もう昼過ぎだ。
 私もお腹空いてきた。

「お昼ご飯にしよう」

 コロに何を食べさせよう。
 犬……狼? だから、肉が好きかな。

 缶詰を開ける。
 コンビーフ。

「これ、食べられる?」

 お皿に出してあげる。

 コロが匂いを嗅いで……。

『美味しそう!』

 がつがつ食べ始めた。

 あっという間に完食。

『美味しかった! もっと!』

「食いしん坊だなぁ」

 ツナ缶も開けてあげる。
 これもあっという間に完食。

『コトリ、ありがとう! こんなに美味しいもの、初めて!』

 満足そうに、ぺろぺろと口の周りを舐めている。
 私はカップラーメン。
 今日は塩味。

『コトリ、それ何? いい匂い!』

「これはラーメンだよ。コロには辛いかも」

『食べたい! 一口!』

 麺を一本あげてみる。

『美味しい! でも、ちょっと辛い!』

 舌を出して、はぁはぁしている。

 可愛い。

 食後、コロと一緒に川に行く。
 水を汲むついでに、コロにも水浴びさせてあげようと思って。

『水遊び! 水遊び大好き!』

 川に着くなり、コロは水に飛び込んだ。

 ばしゃばしゃと水しぶきを上げながら、楽しそうに泳いでいる。

「コロ、泳げるんだ」

『うん! 泳ぐの得意!』

 犬かきで器用に泳いでいる。

 時々、水に顔を突っ込んで……。

『魚いた! でも、速くて捕まえられない!』

 魚を捕ろうとしているみたい。
 でも、失敗。

「魚、食べたい?」

『食べたい! でも、難しい!』

 今度、釣り道具を通販で買ってあげようかな。

 コロが水遊びをしている間に、私は水辺香草を追加で摘む。
 夕飯のサラダ用。
 森苺も、もう少し集めておこう。

『コトリー! 見て見て!』

 コロが何かを咥えて戻ってきた。

 青く光る、小さな石。

「わあ、きれい」

『でしょ! あっちの岩の隙間にあった! 他にもいっぱい!』

 案内してもらうと、確かに青い石がごろごろ転がっている。

 これ、もしかして魔石?
 ファンタジーでよくある、魔力を持った石。

「コロ、すごいの見つけたね」

『えへへ! 褒められた!』

 尻尾をブンブン振っている。

 石を何個か拾って、四次元バッグに入れる。
 後で調べてみよう。
 夕方、テントに戻る。

 コロの毛は、川の水でびしょびしょ。

「《乾燥》!」

 生活魔法を使うと、一瞬でコロの毛がふわふわに乾いた。

『わあ! すごい! 魔法!』

「便利でしょ」

『コトリ、すごい! 魔法使い!』

 そんなに褒められると照れる。
 夕飯の準備。
 今日は、ちょっと豪華に。

 レトルトのビーフシチューを温める。
 水辺香草と森苺でサラダを作る。

 コロには、缶詰の焼き鳥。
 ちょっと高級なやつ。

『今日もごちそう! コトリと一緒、幸せ!』

 コロの幸せそうな顔を見ていると、こっちまで幸せになる。
 食後、焚き火を囲んで(《点火》の魔法で簡単に火がついた)、のんびり過ごす。

 コロは私の膝の上で丸くなっている。
 ふわふわで暖かい。

 最高のもふもふ。

『コトリ、ずっと一緒にいてくれる?』

「もちろん。ずっと一緒だよ」

『約束?』

「約束」

『えへへ、嬉しい』

 コロが安心したように目を閉じる。

 規則正しい寝息が聞こえてくる。

 寝ちゃった。
 コロを抱っこして、テントに入る。
 寝袋に一緒に入る。

 生きた湯たんぽ。
 暖かくて、柔らかくて、いい匂いがする。

「おやすみ、コロ」

 寝ているコロの頭を優しく撫でる。

 異世界に来て、二日目。

 一人じゃなくなった。

 大切な家族ができた。

 このもふもふを守るためなら、なんでもできる。

 そんな気持ちになる。

 コロの温もりに包まれて眠りにつくと、不思議なくらいぐっすりと眠ることができた。
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