神様のミスで死んだので、神獣もふもふと異世界インターネットで快適スローライフ始めます ~最強生活チートと1000万ポイントでポチりまくり!~

幸せのオムライス

文字の大きさ
53 / 82
第一章 森の生活と孤児院改革:ギルド登録と初めてのビジネス

第53話 試験合格! 冒険者たちからまさかの勧誘ラッシュ!?

しおりを挟む
「……合格だ」

 その声は、感嘆したように、少しだけ震えていた。
 その一言が、合図だった。

 次の瞬間、訓練場は、割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。

「すっげええええええ!」
「なんだあの魔法! チートじゃねえか!」
「おい、嬢ちゃん! 俺のパーティに来い! 日給で金貨1枚出すぞ!」
「馬鹿野郎! うちのパーティは金貨2枚だ! それに、毎日美味い肉を食わせてやる!」

 さっきまで私を馬鹿にしていた冒険者さんたちが、手のひらを返したように、熱狂的な賛辞と、スカウトの声を上げてくる。
 うんうん、現金でよろしい!
 私は、そんな彼らに向かって、にっこりと、最高の営業スマイルを浮かべてみせた。

(ふふふ、どうです、皆さん。私の市場価値、ご理解いただけましたか?)

 私の快適なスローライフへの道が、今、大きく、そして確かに、開かれた瞬間だった。

 ◇

 地下訓練場は、もはや私の独壇場、ワンマンライブ会場と化していた。
 さっきまで私を「チビ」等と侮っていた、むさ苦しい冒険者たちが、今や目をキラキラさせた少年のように、私を取り囲んでいる。

「嬢ちゃん、すげえな! あの魔法、もう一回見せてくれよ!」
「俺のパーティに入れ! リーダーにしてやる!」
「いや、うちに来い! 専属のメイドとして雇ってやる! 掃除と洗濯だけでいい!」

(メイド!? 誰がメイドだ、誰が! 私は快適なスローライフを送るために稼ぎに来たんだ、他人の下着を洗うために来たんじゃないわよ!)

 内心で全力でツッコミを入れつつも、顔には完璧な営業スマイルを貼り付ける。
 うんうん、すごい人気だ。まるでアイドルのファンミーティングみたい。
 まあ、ファン層が平均年齢30代後半、屈強な筋肉ダルマのおじさんばっかりだけどな!

 そんなカオスな状況を収拾してくれたのは、試験官のゴードンさんだった。

「てめえら、いつまで騒いでやがる! 試験は終わりだ! さっさと戻りやがれ!」

 地響きのような一喝。
 その声に、冒険者たちはびくっと体を震わせ、蜘蛛の子を散らすように階段の方へと去っていく。去り際に、まだ名残惜しそうに「嬢ちゃん、気が変わったら声かけてくれよな!」とか言ってるけど、残念ながらその気は1ミリもありませんので!

 静かになった訓練場で、ゴードンさんは、ごほん、と一つ咳払いをする。
 そして、どこか気まずそうな表情を浮かべながら、私に向き直った。

「……嬢ちゃん」

「はい、コトリです」

「……コトリ。その、なんだ。さっきは、その……悪かったな。子供だと侮っていた」

 おおっと!
 まさかの謝罪!
 この見るからに頑固一徹、自分の非は絶対に認めなさそうな筋肉ダルマ(失礼)が、素直に頭を下げてきた!

(うわ、この人、見た目に反してめっちゃいい人じゃん! ギャップ萌えってやつ!? いやいや、ないな! さすがにない!)

「いえ、気にしないでください。私が子供なのは事実ですから」

 私がそう言って笑うと、ゴードンさんは少しだけ、本当に少しだけ、その険しい表情を和らげた。

「ふん。お前さん、見た目はチビだが、その中身はそこらの半端な冒険者より、よっぽど筋が通ってやがる。気に入った。何か困ったことがあったら、いつでも俺を頼れ。ゴードンと呼んでくれ」

「ありがとうございます、ゴードンさん!」

 やった!
 この街で、一番強そうな人とコネができた!
 これは、今後のビジネス展開において、非常に大きなアドバンテージになるに違いない。
 まさに、虎の威を借る狐、ならぬ、筋肉ダルマの威を借る少女! ふふふ、我ながら完璧な処世術だ。

 ゴードンさんに続いて階段を上がると、ギルドの一階フロアは、さっきとは比べ物にならないほどの熱気に包まれていた。
 どうやら、地下での私の活躍は、すでにギルド中に知れ渡っているらしい。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

目立ちたくない召喚勇者の、スローライフな(こっそり)恩返し

gari@七柚カリン
ファンタジー
 突然、異世界の村に転移したカズキは、村長父娘に保護された。  知らない間に脳内に寄生していた自称大魔法使いから、自分が召喚勇者であることを知るが、庶民の彼は勇者として生きるつもりはない。  正体がバレないようギルドには登録せず一般人としてひっそり生活を始めたら、固有スキル『蚊奪取』で得た規格外の能力と(この世界の)常識に疎い行動で逆に目立ったり、村長の娘と徐々に親しくなったり。  過疎化に悩む村の窮状を知り、恩返しのために温泉を開発すると見事大当たり! でも、その弊害で恩人父娘が窮地に陥ってしまう。  一方、とある国では、召喚した勇者(カズキ)の捜索が密かに行われていた。  父娘と村を守るため、武闘大会に出場しよう!  地域限定土産の開発や冒険者ギルドの誘致等々、召喚勇者の村おこしは、従魔や息子(?)や役人や騎士や冒険者も加わり順調に進んでいたが……  ついに、居場所が特定されて大ピンチ!!  どうする? どうなる? 召喚勇者。  ※ 基本は主人公視点。時折、第三者視点が入ります。  

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。

秋田ノ介
ファンタジー
  88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。  異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。  その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。  飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。  完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。  

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る

ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。 異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。 一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。 娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。 そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。 異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。 娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。 そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。 3人と1匹の冒険が、今始まる。 ※小説家になろうでも投稿しています ※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!  よろしくお願いします!

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

処理中です...