140 / 159
第二章 ヤマネコ商会、爆誕!:電力革命! 魅惑の家電と至福のバスタイム
第140話 サニタリースペースお披露目! 『全自動おそうじトイレ』と『全自動洗濯乾燥機』に看板娘たちも感動
しおりを挟む
私は二人を手招きして、店舗の奥、昨日まで物置同然だった倉庫スペースへと案内する。
そこには今、私の《工事》魔法によって設置された、真新しい白いドアが並んでいる。
「ここが、新設した『サニタリースペース』です!」
私は一番手前のドアを開ける。
そこは、清潔な白で統一された小さな個室――トイレだ。
ただし、この世界の常識である「板に穴を開けただけの汲み取り式」や「おまる」ではない。
流線型のフォルムが美しい、陶器のような艶を持つ『全自動おそうじトイレ』だ。
「……綺麗な椅子?」
リアちゃんが不思議そうに首をかしげる。
無理もない。この世界には「便座に座る」という文化があまりないのだから。
「これは『トイレ』ですよ。こうやって、ここに腰掛けて使うんです」
私が使い方を説明すると、リアちゃんはおそるおそる、といった様子で便座に腰を下ろした。
その瞬間。
「あっ……!」
リアちゃんが、驚いたように目をパチクリさせた。
「あ、温かい……!?」
「ええ。『暖房便座』と言って、座るところが温かくなるようになっているんです。冬の朝、トイレでヒヤッとするあの嫌な感じとは、もうおさらばですよ」
「す、すごいです……! まるで日向ぼっこをしているみたい……」
リアちゃんは、心地よさそうにはぁ、とため息をついた。
その様子を見ていたミアちゃんが、興味深そうに便器の横にある操作パネルを覗き込んだ。
「……コードが壁に繋がっていますね。店長、これも『れいぞうこ』や『おーぶん』と同じように、『でんき』で動いているのですか?」
おおっ! さすがミアちゃん、鋭い!
ちゃんと昨日の説明を応用して推察してくれた。
「正解です! これも電気の力で動いているんです。用を足した後は、自動でお水が流れて、綺麗にしてくれるのですよ」
「……排泄物の処理まで自動化されているなんて。都市の衛生管理が変わります」
ミアちゃんが真剣な顔でブツブツと呟いている。
感心するポイントが壮大だわ。
「さて、次はこちらです!」
私はトイレの隣、脱衣所兼ランドリールームへと二人を誘導する。
そこには、巨大なドラム式洗濯乾燥機が鎮座している。
「これは『全自動洗濯乾燥機』。洗濯板と桶の代わりになる機械です」
私は昨日使ったエプロンとタオルをドラムの中に放り込み、洗剤(通販)を入れてスイッチをオンにした。
ウィィィン……ゴウン、ゴウン……。
ドラムが回り始め、水が注がれていく。
三人と一匹 (コロもついてきた)は、ドラムの中で回る洗濯物を、しゃがみ込んでじっと見つめる。
洗濯機が回る様子って、なんでこんなに見入っちゃうんだろうね。
「これ一台で、洗って、絞って、なんと『乾かす』ところまで、全部自動でやってくれるんです」
「……えっ? 乾かすまで、ですか?」
リアちゃんが信じられないという顔で私を見る。
「はい。雨の日でも、雪の日でも、これに入れてボタンを押せば、数時間後にはフワフワに乾いた洗濯物が出てきますよ」
「うそ……。洗濯って、一日がかりの大仕事なのに……」
リアちゃんが、水仕事で少し荒れた自分の手を見つめる。
「これからは、お店のエプロンはもちろん、二人の私服や、お家の洗濯物を持ってきて洗ってもいいですよ」
「えっ!? いいんですか!? そんなことまで……!」
「もちろんです。洗濯にかかる時間を、自分の好きなことや休憩に使ってください。従業員の生活を豊かにするのも、福利厚生の一つですからね!」
「コトリちゃん……!」
「……これがあれば、家事の労力が十分の一以下になります。素晴らしい福利厚生です」
二人の瞳が、キラキラと潤んでいる。
そして、最後。
ガラス張りのドアの向こうに見える、広々とした空間。
「そして、これが『バスルーム』です!」
そこには今、私の《工事》魔法によって設置された、真新しい白いドアが並んでいる。
「ここが、新設した『サニタリースペース』です!」
私は一番手前のドアを開ける。
そこは、清潔な白で統一された小さな個室――トイレだ。
ただし、この世界の常識である「板に穴を開けただけの汲み取り式」や「おまる」ではない。
流線型のフォルムが美しい、陶器のような艶を持つ『全自動おそうじトイレ』だ。
「……綺麗な椅子?」
リアちゃんが不思議そうに首をかしげる。
無理もない。この世界には「便座に座る」という文化があまりないのだから。
「これは『トイレ』ですよ。こうやって、ここに腰掛けて使うんです」
私が使い方を説明すると、リアちゃんはおそるおそる、といった様子で便座に腰を下ろした。
その瞬間。
「あっ……!」
リアちゃんが、驚いたように目をパチクリさせた。
「あ、温かい……!?」
「ええ。『暖房便座』と言って、座るところが温かくなるようになっているんです。冬の朝、トイレでヒヤッとするあの嫌な感じとは、もうおさらばですよ」
「す、すごいです……! まるで日向ぼっこをしているみたい……」
リアちゃんは、心地よさそうにはぁ、とため息をついた。
その様子を見ていたミアちゃんが、興味深そうに便器の横にある操作パネルを覗き込んだ。
「……コードが壁に繋がっていますね。店長、これも『れいぞうこ』や『おーぶん』と同じように、『でんき』で動いているのですか?」
おおっ! さすがミアちゃん、鋭い!
ちゃんと昨日の説明を応用して推察してくれた。
「正解です! これも電気の力で動いているんです。用を足した後は、自動でお水が流れて、綺麗にしてくれるのですよ」
「……排泄物の処理まで自動化されているなんて。都市の衛生管理が変わります」
ミアちゃんが真剣な顔でブツブツと呟いている。
感心するポイントが壮大だわ。
「さて、次はこちらです!」
私はトイレの隣、脱衣所兼ランドリールームへと二人を誘導する。
そこには、巨大なドラム式洗濯乾燥機が鎮座している。
「これは『全自動洗濯乾燥機』。洗濯板と桶の代わりになる機械です」
私は昨日使ったエプロンとタオルをドラムの中に放り込み、洗剤(通販)を入れてスイッチをオンにした。
ウィィィン……ゴウン、ゴウン……。
ドラムが回り始め、水が注がれていく。
三人と一匹 (コロもついてきた)は、ドラムの中で回る洗濯物を、しゃがみ込んでじっと見つめる。
洗濯機が回る様子って、なんでこんなに見入っちゃうんだろうね。
「これ一台で、洗って、絞って、なんと『乾かす』ところまで、全部自動でやってくれるんです」
「……えっ? 乾かすまで、ですか?」
リアちゃんが信じられないという顔で私を見る。
「はい。雨の日でも、雪の日でも、これに入れてボタンを押せば、数時間後にはフワフワに乾いた洗濯物が出てきますよ」
「うそ……。洗濯って、一日がかりの大仕事なのに……」
リアちゃんが、水仕事で少し荒れた自分の手を見つめる。
「これからは、お店のエプロンはもちろん、二人の私服や、お家の洗濯物を持ってきて洗ってもいいですよ」
「えっ!? いいんですか!? そんなことまで……!」
「もちろんです。洗濯にかかる時間を、自分の好きなことや休憩に使ってください。従業員の生活を豊かにするのも、福利厚生の一つですからね!」
「コトリちゃん……!」
「……これがあれば、家事の労力が十分の一以下になります。素晴らしい福利厚生です」
二人の瞳が、キラキラと潤んでいる。
そして、最後。
ガラス張りのドアの向こうに見える、広々とした空間。
「そして、これが『バスルーム』です!」
246
あなたにおすすめの小説
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
子ドラゴンとゆく、異世界スキル獲得記! ~転生幼女、最強スキルでバッドエンドを破壊する~
九條葉月
ファンタジー
第6回HJ小説大賞におきまして、こちらの作品が受賞・書籍化決定しました! ありがとうございます!
七歳の少女リーナは突如として前世の記憶を思い出した。
しかし、戸惑う暇もなく『銀髪が不気味』という理由で別邸に軟禁されてしまう。
食事の量も減らされたリーナは生き延びるために別邸を探索し――地下室で、ドラゴンの卵を発見したのだった。
孵化したドラゴンと共に地下ダンジョンに潜るリーナ。すべては、軟禁下でも生き延びるために……。
これは、前を向き続けた少女が聖女となり、邪竜を倒し、いずれは魔王となって平和に暮らす物語……。
現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~
はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。
病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。
これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。
別作品も掲載してます!よかったら応援してください。
おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
グラサン幼女の異世界とらべるっ! ~最強の【魔眼】を宿す転生幼女は、もふかわ神獣を連れてスローライフな旅路を楽しみます~
空戯ケイ
ファンタジー
社畜OL、水城愛璃(みずきあいり)は、女神のうっかりミスにより25歳の若さで死んだ。
お詫びとして女神が提案したのは、オッドアイの幼女ボディへの転生。
そうして幼女の姿で異世界転生を果たしたアイリだったが、
特異体質により『感情が高ぶると暴発する魔眼』が宿っていることが発覚!
しかも両目!?
それを封じるため、女神から与えられたユニークスキルは、『神のサングラス』。
このサングラスをかければ、魔眼の暴発を抑えられるらしいけど……常にグラサンかけてる幼女とか怪しすぎじゃない!?
だけど、とある"激レア魔道具"があれば 、なんと魔眼を完治できるらしい。
ならばその魔道具を手に入れるため、異世界を巡るしかないっ!
さらに旅の道すがら、もふもふフェンリルや忍者少女、特異スライムを仲間にし、珍道中はさらに加速していって――!!
まったりのんびりをモットーに、たまに魔物や刺客に襲われちゃう。
【グラサン幼女】の破天荒な異世界旅が始まる!
※更新は不定期です。
僕のギフトは規格外!?〜大好きなもふもふたちと異世界で品質開拓を始めます〜
犬社護
ファンタジー
5歳の誕生日、アキトは不思議な夢を見た。舞台は日本、自分は小学生6年生の子供、様々なシーンが走馬灯のように進んでいき、突然の交通事故で終幕となり、そこでの経験と知識の一部を引き継いだまま目を覚ます。それが前世の記憶で、自分が異世界へと転生していることに気付かないまま日常生活を送るある日、父親の職場見学のため、街中にある遺跡へと出かけ、そこで出会った貴族の幼女と話し合っている時に誘拐されてしまい、大ピンチ! 目隠しされ不安の中でどうしようかと思案していると、小さなもふもふ精霊-白虎が救いの手を差し伸べて、アキトの秘めたる力が解放される。
この小さき白虎との出会いにより、アキトの運命が思わぬ方向へと動き出す。
これは、アキトと訳ありモフモフたちの起こす品質開拓物語。
【完結】憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
ボクは転生者!塩だけの世界で料理&領地開拓!
あんり
ファンタジー
20歳で事故に遭った下門快斗は、目を覚ますと―――
“塩しか存在しない世界”に転生していた。
前世の記憶を持ったまま生まれ変わった少年、カイト・ブラウン・マーシュ。
塩だけの世界に少しずつ調味料を足し、沖縄風の料理を作り、仲間たちと笑い合い、小さな領地を発展させていく日々。
家族に愛され、周囲に愛され、穏やかに育っていく――
はずだった。
5歳の誕生日。
王都でカイトを待っていたのは、
300年前の“稀人”との遺物、
王太子妃を巡る陰謀、
そして王家を揺るがす思惑。
これは、ただのスローライフでは終わらない。
食は人を変え、
人は国を変え、
やがて世界の均衡さえ動かしていく。
グルメ×領地発展×国家ドラマ
愛に包まれて育った少年が
世界の“調和”を変えてしまう物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる