異世界で魔族が全滅してるらしいが、俺は普通にゴルフしてるだけ ~無能扱いされた男が 、距離だけで世界を変える話~

ぬこまる

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18 お湯が出てない

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 温泉村へ向かう道は、芝域とはまるで別の世界だった。

 足を出すたびに、靴裏が不規則に跳ねる。  
 砂利、小石、乾いた土、ところどころ露出した岩盤。  
 同じ力で踏み込んでも、返ってくる感触が毎回違う。

(……歩きにくいな)

 芝域では、踏み込めば必ず返ってくる。  
 沈み込みは一定で、反発も素直だ。  
 だから距離を測れば、そのまま判断に繋がる。

 だが、この道は違う。

 一歩目は吸われ、二歩目は弾かれ、三歩目は横に流れる。  
 足元が、常に気分を変える。

(距離は分かるのに、足の置きどころが決まらない)

 ゴルフ的に言えば、最悪だ。  
 距離だけ測れても、地面が読めなければ意味がない。

 前を歩くガルドは、相変わらず一定の歩幅で進んでいる。  
 足運びに無駄がなく、迷いもない。

「……六百二十歩」

「まだ半分?」

「……半分以下だ」

「遠いな」

「……距離がある」

(距離の話しかしないな、この人)

 だが、その歩幅は崩れない。  
 どんな地面でも、同じ歩数、同じリズム。

(ああ、判断してないんだ)

 ガルドは、ここで「どうするか」を考えていない。  
 ただ、測っているだけだ。

 測る。  
 それだけを、正確に。

 シルフィは俺の肩の少し前で浮き、風を嗅いでいた。  
 芝域のときの軽い香りとは違う。  
 湿って、重く、どこか疲れた匂い。

「ここ、よめない」

「芝じゃないから?」

「うん」
「風、ばらばら」
「地面、きまぐれ」

(妖精でも即答できないか)

 それが少し、安心だった。

 ガルドの声が聞こえる。

「この辺りは、昔は湯の匂いがした」
「朝になると、湯気が低く流れる」

「今は?」

「……しない」
 ガルドは少しだけ声を落とす。
「匂いも、音も」

(温泉が止まるって、そういうことか)

 道の両脇には、雑草が生えている。  
 だが、芝域のような揃い方はない。  
 伸びたい方向へ、勝手に伸びている。

(自然なのに、整ってない)

 芝域では「自然=整っている」だった。  
 ここでは「自然=ばらばら」だ。

 どちらが正しい、という話じゃない。  
 だが、判断のしやすさは圧倒的に違う。

「……なあ」
 ユウマが、後ろから声を上げた。
「この道、地味にきつくない?」

「筋肉で解決できないタイプだな」
 俺が言うと、

「なんでだよ!?」
 ユウマが即座に返す。
「脚力は裏切らないぞ!」

 アヤが横から言う。

「ユウマ、足場が不安定だよ」
「筋肉の問題じゃない」

「え、アヤまで!?」

 ガルドが、振り返らずに言った。

「……無駄な力を使うな」
「歩幅を一定にしろ」

「それができたら苦労しないって!」

「……できないから、疲れる」

(正論で殴るタイプだな)

道が、だんだんと狭くなってきた。

岩肌が迫り、木の根が地面を這う。  
踏み込むたびに足裏の感触が変わり、判断が遅れる。

芝が、ない。

(……ここは打てないな)

そう思った瞬間だった。

「ねえユウマ、この辺ちょっと暗くない?」
アヤが、無意識にユウマの腕にしがみつく。

「大丈夫だって!」
ユウマは笑って言うが、声が少しだけ上ずっている。
「俺、前出るからさ」

(いや、前出るな)

言うより早く、風が乱れた。

シルフィが、俺の肩でぴたりと動きを止める。

「……いや」

次の瞬間、岩陰から影が飛び出した。

魔族だ。  
一体。  
だが距離が、近い。

「うわっ!?」
ユウマが一歩踏み出す。

「ユウマ、だめ!」
アヤが叫ぶ。

俺は反応が遅れた。  
芝がない。  
踏み込みが決まらない。

(まずい――)

その間に、低い声が割り込んだ。

「……下がれ」

ガルドだ。

表情も変えない。

ただ、一歩、踏み込んだ。

魔族が腕を振り上げた、その瞬間――

ガルドの身体が、低く沈む。

蹴り。

それは派手さのない動きだった。  
だが、**距離そのものを刈り取る蹴り**。

地面すれすれを滑る軌道。  
無駄がなく、迷いがない。

ドン。

鈍い音。

魔族の脚が払われ、重心が崩れる。  
倒れる前に、岩へ叩きつけられた。

「――がっ」

それで終わりだった。

魔族は動かない。宝石がこぼれ落ちる。

一拍遅れて、ユウマが宝石を拾って叫ぶ。

「やったー! てか今の何!?」
「蹴り!? 蹴りだけ!?」

アヤが目を丸くする。

「ちょ、ちょっと待って」
「剣は!? 魔法は!?」

ガルドは息一つ乱さず、周囲を見回す。

「……必要ない」

「必要ないって何!?」
ユウマが食い下がる。

「だって魔族だぞ!?」
「もっとこう、必殺技とか!」

ガルドは、淡々と答えた。

「……距離が、近かった」

「理由それだけ!?」
ユウマが叫ぶ。

アヤが、ぽつりと呟く。

「でも……」
「一瞬だったよ」

その一言で、場が静まる。

ガルドは一瞬だけ視線を逸らす。

「……護衛だ」

それだけ。

シルフィが、小さく頷く。

「この人」
「判断、はやい」

俺は、地面を見下ろした。

芝がない場所でも、  
判断できる人間がいる。

(……俺とは、違う)

ユウマが、まだ納得していない。

「なあガルド」
「俺も蹴り鍛えた方がいいかな?」

ガルドは即答した。

「……無理だ」

「即答!?」
「なんで!?」

「距離が読めていない」

「筋肉は読めてるぞ!」

「……それは、距離ではない」

アヤが、思わず吹き出す。

「ユウマ、距離って深いね」

「え、何そのまとめ!?」

ガルドはもう歩き出している。

「……行くぞ」
「温泉は、そろそろだ」

俺は、その背中を見ながら思った。

この人は、  
剣を振らなくても、前線に立たなくても、  
ちゃんと“守っている”。

(……この距離感)

俺は、まだ届いていない。

芝がない場所で、  
俺はまだ、何もできなかった。

 少し進むと、道はさらに荒れた。  
 地面に浅い亀裂が走り、ところどころで土が沈んでいる。

「……地鳴りだな」
 ガルドが言う。

「最近?」

「山の方で、大きな音がした日だ」

 俺は、何も言わなかった。  
 言えなかった。

(あの日か)

 要塞を壊した日。  
 遠くで、地面が鳴った感触を、俺も覚えている。

 シルフィが、急に静かになった。  
 肩の上で、じっと前を見ている。

「……いや」

「どうした?」

「この先」
「いたい」

「地面が?」

「うん」

 ガルドが足を止める。

「……見えた」

 俺も前を見る。

 道の先、わずかに湯宿の屋根が見えた。  
 だが、湯気はない。  
 空は静かで、風も弱い。

(……本当に、出てないな)

 足元を見る。  
 ここでも芝はない。  
 判断できない。

(芝がないと、俺は何も決められない)

 それが、はっきり分かった。

 温泉村は、もうすぐだ。  
 だが、今の俺には、まだ何もできない。

 ただ、歩いているだけ。

 距離を測り、匂いを感じ、  
 判断できない自分を、ちゃんと知るために。

 ――ゴルフは、判断の技術だ。  
 でも、判断できない場所もある。

 そのことを、俺はこの道で、初めて思い知らされていた。

 温泉村は、思ったよりも整っていた。

 壊れた家はない。  
 倒れた柵もない。  
 道は掃かれ、軒先には洗った布が干されている。

 ――ただ、湯気がない。

 それだけで、村全体の呼吸が浅く見えた。

 湯宿の前を通る。  
 戸は閉まっているが、鍵はかかっていない。  
 中を覗くと、湯船は磨かれたままだ。  
 水垢もなく、苔もない。

(使われてないのに、放置されてない)

 それが、いちばん胸に来た。

「……やってること、全部正しいな」

 俺がそう呟くと、隣でガルドが小さく頷いた。

「村のみんなは諦めていない」
「ただ、湯がないだけだ」

 村人たちは、こちらを見てはいる。  
 だが、近づいてこない。  
 声もかけてこない。

 期待していない目だ。

 それは冷たい視線じゃない。  
 責める気もない。  
 ただ、「自分たちで何とかするものだ」と決めている目だ。

(……これは、つらい)

 俺は今まで、  
 魔族を倒せば感謝された。  
 距離を取れば褒められた。  
 芝を守れば人が集まった。

 でも、ここでは違う。

 ゴルフをしても、何も変わらない場所。  
 芝もない。  
 判断材料もない。

 ただ、生活がある。

「湯が出ないと、冬がきつくてな」

 声をかけてきたのは、年配の女性だった。  
 手には、編みかけの布。

「観光客が来なくなって、商いも減った」
「でも、畑はあるし、川で魚も取れる」

「だから、暮らせないわけじゃない」

 彼女は笑った。  
 無理に笑ったわけじゃない。  
 ちゃんと生活している人の笑いだ。

「……困ってないんですか?」

 俺が聞くと、女性は首を振った。

「困ってるよ」
「でも、助けてとは言わない」

 その言葉が、重かった。

 ブロックが少し後ろで立っていた。  
 剣を背負ったまま、村を見渡している。先に来ていたのか。

「……ここは、俺が出ていった村だ」

 声が低い。

「強くなって戻れば、何か変えられると思ってた」
「でも……」

 言葉が続かない。

 カイが、遠くの山を見て言う。

「弓を構える場所が、ないな」

「魔族はいません……」
 エルネスが続ける。
「結界を張る意味が、ありません」

 ここでは、戦いが求められていない。  
 壊すことも、守ることも。

 ただ、「元に戻す」ことだけが必要だ。

 シルフィが、湯宿の前で止まった。  
 羽が、少しだけ揺れる。

「ここ」
「かなしい」

「湯が出ないから?」

「うん」
「でも……」

 少し間を置いて、続ける。

「みんな、がまんしてる」
「それ、いたい」

(妖精の方が、ちゃんと見てる)

 俺は、深く息を吸った。

「……温泉源を見てみよう」

 エルネスが、少し驚いた顔をする。

「え?」

「状況を、ちゃんと見たい」

 ブロックが、静かに頷いた。

「……だな」

 湯宿の屋根。  
 湯気のない空。  
 それでも、整えられた生活。

 源泉の前で、しばらく誰も口を開かなかった。

 猛烈に熱い!
 熱い蒸気が、岩盤の隙間から激しい音が聞こえた。 
 とても人が近づける温度じゃない。
 上には鍾乳洞の柱が伸びて、熱い湯が、下で押し合っている。
 そして、その奥に温泉源があり、大きな岩が穴を塞いでいる。

「……湯が出たがってるな」

 ブロックが、温泉源を見ながら言った。

「下からの圧はある」
「でも、上がふさがってる」

 ガルドが、膝をついて地面に触れる。  
 指先で土を払い、岩の割れ目をなぞる。

「……ずれている」
「押された形だ」

「押された?」

「外からだ」
 ガルドは短く言った。
「衝撃があった」

 その瞬間、頭の奥で何かが繋がった。

(……要塞だ)

 山のがけ崩れ。  
 鉱物や宝石が花火のように散る、遠くで鳴った、地面の揺れ。  
 岩が崩れ、魔族が消え、歓声が上がったあの日。

(俺の……ゴルフだ)

 胸の奥が、ひやりと冷えた。

「……いつ頃、地鳴りがありました?」

 俺が聞くと、村長は少し考えてから答えた。

「山の方が、騒がしかった日だ」
「遠くで、雷みたいな音がしてな」

 完全に一致している。

 ガルドが、唇を噛んだ。

「……あの日だな」

 誰も、俺を見ない。  
 責める視線はない。  
 だから、余計に逃げ場がない。

(やった覚えはないけど、原因は俺だ)

 それは、はっきりしていた。
 そして、温泉源を復活させるには岩を砕く必要がある。

「……やってみます」

 俺は、木製アイアンを握った。

 破壊する。  
 金属玉を袋から落とし、いつものように素振りして、構える。湯の通り道ができるかもしれない。

 距離を測る。  
 角度を取る。  
 風は弱い。

(いける……か?)

 一打目。

 カン。

 弾はに鍾乳石のつららに当たり、乾いた音を立てて跳ね返った。  
 ダメだ、高すぎだ。狙った場所より、わずかに外れる。

「……もう一度、スティンガーでいきます」

 二打目。  
 角度を変える。

 カン。

 今度は、下から伸びる鍾乳石に当たった。  
 あざ笑うかのように、熱い蒸気が吹き上がる。

「……熱い」

 額から汗が落ちる
 三打目。  
 距離を詰める。

 カン。

 結果は同じだった。

 つららに当たる。  
 同じ力で振っても、温泉源を塞ぐ岩には届かない。

(クソ……)

 ゴルフ的に言えば、完全に失敗だ。

 芝域なら、こんなことは起きない。  
 だが、ここは芝じゃない。  
 地面は固く、湿って、反発も一定しない。

「……これではダメだ」

 俺は、アイアンを下ろした。

「このやり方じゃ、岩は砕けない……」

 村人たちは、黙って俺を見ている。  
 落胆もしない。  
 ただ、受け止めている。

 ブロックが、低く言った。

「……そうか」

 責めない。  
 慰めもしない。

 エルネスが、静かに息を吐く。

「熱すぎます……」

「自然には勝てん」
 ガルドが続けた。
「ここにいては、身体を壊す」

 その言葉に、みんなに諦めの色を浮かせた。

 シルフィが、岩の前に降り立つ。  
 羽が、わずかに震える。

 しばらく岩を見つめてから、ぽつりと言った。

「たたかない」

 俺は顔を上げる。

「……え?」

「たたく、ちがう」
「ここ……」

 小さな手で、岩の下を指す。

「ころがす」

 その一言で、頭の中が静かになった。

(叩いて玉を上げない……)
(転がすんだ!)

 アイアンじゃない。  
 この場に必要なのは、もっと別の判断。

 俺は、深く息を吸った。

「……パターで打ちます」

 村長が、少しだけ驚いた顔をする。

「……ぱたー?」

「はい、クラブ……いえ、道具を変えます」

 ガルドが、短く言った。

「……判断だな」

「はい」
「無理しない判断です」

 シルフィが、俺の肩に戻って言った。

「それ、だいじ」

(次は、転がす番だ)

 
 俺が壊したなら、俺が直す。  
 ただ、それだけの話だ。

 それが、今の俺にできる  
 一番正しいゴルフだ。
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