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暖かい酩酊
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町を凪ぐ山の吐息。
国道を泳ぐ車列の揺らぎ。
電柱に影を彫る西日のドッタゲルフが
どこかを同じく照らしているのを信じ、
なべて立ちすくむ人々の夢が優しく、花の香り漂うことを願う。
いつか破れた蜘蛛の巣は来年も
また同じ安らぎにかかるだろうか。
落ちぶれる身の曖昧な安堵が、小さなものの寄る辺となるをも願う。
夕陽に切り刻まれた町の上、
孔雀色の夕闇が通り過ぎて、
その下に、
鈍色の日々を写すカメラを与えて、
希薄な生涯のことごとくが色濃く、またくきやかに、
なにかの記憶に残ることをも願う。
願うばかりが、想いではないにも関わらず。
国道を泳ぐ車列の揺らぎ。
電柱に影を彫る西日のドッタゲルフが
どこかを同じく照らしているのを信じ、
なべて立ちすくむ人々の夢が優しく、花の香り漂うことを願う。
いつか破れた蜘蛛の巣は来年も
また同じ安らぎにかかるだろうか。
落ちぶれる身の曖昧な安堵が、小さなものの寄る辺となるをも願う。
夕陽に切り刻まれた町の上、
孔雀色の夕闇が通り過ぎて、
その下に、
鈍色の日々を写すカメラを与えて、
希薄な生涯のことごとくが色濃く、またくきやかに、
なにかの記憶に残ることをも願う。
願うばかりが、想いではないにも関わらず。
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