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4章
暗き朝、踊る
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神奈川から大阪まで徒歩で約92時間。
言い換えると3日と20時間。
だが、それはノンストップ出歩いた場合であり、しかもくねくねした洞窟ではそんなに早くつくわけが無い。
早瀬と鉢合わせになった時間が午前9:00。
光が入らない洞窟だから、朝が来たのも分からない。疲れていた彼らは寝すぎていた。
膝から崩れ落ち、血の涙を流した河原が隠れている草の間から見えていた。とてもグロテスクでとても見てられるものではなかった。その隣にいるのは、早瀬だった。口をニィッと歯を見せてニヤついている。そして、目はすごく楽しそうに笑っていた。ここまで狂っている顔を見たのは初めてで体が震えた。
それだけではなく。パシャパシャと写真撮影を行っていた。
幸いなことに俺らの様子は見られていない。道は2つ。今まで歩いてきた道かその反対方にあるまだ行ったことのない道。
早瀬が写真に夢中な時に逃げようかと思ったが、あいつの事は何も知らない。ここに来たのはあいつのことを暴いて、これまでの事件を解決するためであり、洞窟を無事に抜けることが目的な訳では無い。
だからといって、早瀬の前に出る訳には行かない。あいつは、腰に大量の投げナイフがぶら下がっていた。
あいつは、俺らを殺すことであって。話なんてまともに聞いてくれないだろう。
そう色々考えてわかった。
これは、詰んでいる。
でも、なにかやれることがあるはずだ。リュックの中に入っているもので...
洞窟にはいる時用に用意していた縄がある。これを使えば拘束とかは、出来るか。銃は、使い慣れていないから距離のあるここから正確に当てられないもしれない。殺してしまったら、全て終わりだ。
だが待てよ。
今、早見は道を挟んで向かい側の草むらにいる。そこからバレずに縄を受け渡して、足をひっかけて転んだら縄で拘束することが出来るか?やってみるしかない。
写真のシャッター音がうるさいお陰で、縄を石に括りつけて投げて渡すことが出来る。
パシャパシャッ。
今だ。
パ、カサッ、シャッ。
上手くバレずに行った。ここまではいけたが次はひっかけて拘束しなければならない。暴れるだろう。1番阻止しなければいけないのはナイフだ。
早見にジェスチャーで引っ掛けるってことを伝えた。なかなか、察する奴ですぐに理解してくれた。
今は、早瀬が縄側を背中にして写真を撮っている。1歩、2歩、後ろに下がる。
今だ。
ドンッ!!
俺は草むらから飛び出し、早見も飛び出す。縄の上に早瀬の背中が乗ったことによって手を拘束する。
カメラは落ちて割れる。
俺は何重にも瞬時に腕にまきつける。早瀬が何か言う前にと急ぐ。
だが、足を拘束するのは間に合わなかった。
「は!?ふざけんなよ。」
腕は塞がれていて、足をバタバタさせる。
「お前は、一体なんなんだ?何でこんなことをしている。」
俺は早瀬に口早に質問する。
「だからよぉ、前言った通りにあの壊れたカメラでいい写真を撮りたいんだよ。」
「お前、そのために人を殺してもいいのか?」
「はぁ、別にいいだろこんなやつ。」
「いいわけな...」
俺が言ってる横から喋り出す。
「お前なぁ、こんな奴に色々やられてただろ?なんでお前がそいつを庇うんだよ。意味がわからねぇ。だいたいお前もそうなんだよ。
人間はなにかした時に、自分の都合のいい説明しか相手にしない。自分が不利になるようなことは、省略して味方になって貰えるように自分のことを可哀想なやつだと語る。
それに便乗するやつもクズだ。そんな薄っぺらい証拠もない話をすぐに信じて行動に移す。そんな人間なんか、どうしたっていいだろ?
別に牢にぶち込まれても俺はそんなヤツらが減ったなら全然良いわ。」
「」
俺は何も言えなくなっていた。確かにその通りだ。
でも...でも.....。
「でも、お前は関係の無い人も傷つけた、殺した。お前がどういうやつか知らないような人も。お前は、全ての事件に絡んでるんだろ?おい、そうなんだろ?」
「さぁ?ねぇ。」
早瀬はぬくりと立ち上がった。そして、手の縄が解けていた。
あいつは狂っている。背中が地面と接していて、ナイフを取り出したら自分が傷つくはずなのに躊躇なく、あいつが語っているうちに声も挙げずに縄を切っていた。
その後、ナイフを投げるように持ち俺らを脅してきた。
「ここで終わったらつまらないじゃん。今拘束できて、心がほっとしてたしな!もっと絶望を与えるには逃げてじっくりやらないと、じゃあな!」
あいつは逃げようとした。
でもこんな所で逃がしては行けない。
銃を取り出してアイツに向けた。
言い換えると3日と20時間。
だが、それはノンストップ出歩いた場合であり、しかもくねくねした洞窟ではそんなに早くつくわけが無い。
早瀬と鉢合わせになった時間が午前9:00。
光が入らない洞窟だから、朝が来たのも分からない。疲れていた彼らは寝すぎていた。
膝から崩れ落ち、血の涙を流した河原が隠れている草の間から見えていた。とてもグロテスクでとても見てられるものではなかった。その隣にいるのは、早瀬だった。口をニィッと歯を見せてニヤついている。そして、目はすごく楽しそうに笑っていた。ここまで狂っている顔を見たのは初めてで体が震えた。
それだけではなく。パシャパシャと写真撮影を行っていた。
幸いなことに俺らの様子は見られていない。道は2つ。今まで歩いてきた道かその反対方にあるまだ行ったことのない道。
早瀬が写真に夢中な時に逃げようかと思ったが、あいつの事は何も知らない。ここに来たのはあいつのことを暴いて、これまでの事件を解決するためであり、洞窟を無事に抜けることが目的な訳では無い。
だからといって、早瀬の前に出る訳には行かない。あいつは、腰に大量の投げナイフがぶら下がっていた。
あいつは、俺らを殺すことであって。話なんてまともに聞いてくれないだろう。
そう色々考えてわかった。
これは、詰んでいる。
でも、なにかやれることがあるはずだ。リュックの中に入っているもので...
洞窟にはいる時用に用意していた縄がある。これを使えば拘束とかは、出来るか。銃は、使い慣れていないから距離のあるここから正確に当てられないもしれない。殺してしまったら、全て終わりだ。
だが待てよ。
今、早見は道を挟んで向かい側の草むらにいる。そこからバレずに縄を受け渡して、足をひっかけて転んだら縄で拘束することが出来るか?やってみるしかない。
写真のシャッター音がうるさいお陰で、縄を石に括りつけて投げて渡すことが出来る。
パシャパシャッ。
今だ。
パ、カサッ、シャッ。
上手くバレずに行った。ここまではいけたが次はひっかけて拘束しなければならない。暴れるだろう。1番阻止しなければいけないのはナイフだ。
早見にジェスチャーで引っ掛けるってことを伝えた。なかなか、察する奴ですぐに理解してくれた。
今は、早瀬が縄側を背中にして写真を撮っている。1歩、2歩、後ろに下がる。
今だ。
ドンッ!!
俺は草むらから飛び出し、早見も飛び出す。縄の上に早瀬の背中が乗ったことによって手を拘束する。
カメラは落ちて割れる。
俺は何重にも瞬時に腕にまきつける。早瀬が何か言う前にと急ぐ。
だが、足を拘束するのは間に合わなかった。
「は!?ふざけんなよ。」
腕は塞がれていて、足をバタバタさせる。
「お前は、一体なんなんだ?何でこんなことをしている。」
俺は早瀬に口早に質問する。
「だからよぉ、前言った通りにあの壊れたカメラでいい写真を撮りたいんだよ。」
「お前、そのために人を殺してもいいのか?」
「はぁ、別にいいだろこんなやつ。」
「いいわけな...」
俺が言ってる横から喋り出す。
「お前なぁ、こんな奴に色々やられてただろ?なんでお前がそいつを庇うんだよ。意味がわからねぇ。だいたいお前もそうなんだよ。
人間はなにかした時に、自分の都合のいい説明しか相手にしない。自分が不利になるようなことは、省略して味方になって貰えるように自分のことを可哀想なやつだと語る。
それに便乗するやつもクズだ。そんな薄っぺらい証拠もない話をすぐに信じて行動に移す。そんな人間なんか、どうしたっていいだろ?
別に牢にぶち込まれても俺はそんなヤツらが減ったなら全然良いわ。」
「」
俺は何も言えなくなっていた。確かにその通りだ。
でも...でも.....。
「でも、お前は関係の無い人も傷つけた、殺した。お前がどういうやつか知らないような人も。お前は、全ての事件に絡んでるんだろ?おい、そうなんだろ?」
「さぁ?ねぇ。」
早瀬はぬくりと立ち上がった。そして、手の縄が解けていた。
あいつは狂っている。背中が地面と接していて、ナイフを取り出したら自分が傷つくはずなのに躊躇なく、あいつが語っているうちに声も挙げずに縄を切っていた。
その後、ナイフを投げるように持ち俺らを脅してきた。
「ここで終わったらつまらないじゃん。今拘束できて、心がほっとしてたしな!もっと絶望を与えるには逃げてじっくりやらないと、じゃあな!」
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銃を取り出してアイツに向けた。
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