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最終章

帰ってまいりました。

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そこは、旅館のような雰囲気があり、
しかし、赤と黒と紫で不思議な雰囲気を醸し出していた。

「帰ってまいりました。菅寿郎様。」

「ああ。ご苦労だった。岸柳。」
岸柳?その言葉を金木犀に言った。


「どうだったかいね?」

「とても、楽しかったです。
最近、人を不幸に出来なくてとてもうずうずしておりました。
このようなことを任せていただきとてもありがたく存じます。」

「そうか。よかったな。
その少女は、哀れだろう。
いきなり、取り憑かれてしまって、もう、魂は天に召されてる頃だろうか。」

「はい。この少女に取り憑いたのは、とても誕生日を祝うことを楽しみにしている時の日で、少女は、家で身支度をしている時に、襲いました。」

「何故だ?」

「なんとなくです。」

「そうか。酷いやつだ。」

「その言葉。ありがたく頂戴致します。」

「それで、この後は、どうする?」

「桜、、と言うやつを殺します。」

「それが、最後の生き残りか?」

「はい。そうでございます。」

「なら、行ってこい。
俺は、もう寿命だ。
そいつを倒して、死神をこの先も継いでくれ。」

「もちろん。喜んで。」
不気味な笑みを浮かべ、エレベーターに乗り、桜の居場所まで移動した。

桜の位置は、死神総本社が知っているのだった。
何故か?
それは、このゲーム自体が死神総本社が企てたからである。

そして、社員は、2人。
菅寿郎
岸柳

菅寿郎は、歳でもう死ぬとわかっている。
戦い終わった頃には死んでるだろう。

そして、それを継ぐのが「岸柳」。


岸柳は、エレベーターの中にある銃や防弾着やリュックを身につける。

見た目は、金木犀だ。


そして、桜の近くに着いた。


その場所は、爆発で大きな穴が空いたところだった。

この中からはもう出ることは出来ない。
飛ぶ能力なんてない。
登ることも無理だ。たった一つ。
エレベーターがあるだけ。


そして、岸柳は、左足が無くなった所のエレベーターに着いたことがわかった。

少し、震えた。わけない。
死神だから、動ければどうでもいい。

前を見ると、桜がいた。
すごい目をしていた。
殺意にまみれた。

いつの間に、銃を2丁持ち、リュックには、大量の爆弾だろうか?そして、形的に包帯なども入ってそうだ。

「やっとあえたんだよー。
お土産。あげるんだよー。」
桜は、爆弾を、何十個投げた。

「!!!」
岸柳は、逃げる。

遥かに、桜の戦闘力は、上がっている。
この体じゃ追いつけない。
どうしよう。
この体を捨てたら、金木犀を操ってたことがバレてしまう。
でも、、、も、、


「おらよーーだよーー」
銃弾をぶちかます。

「ズガンッズガンッ。」
弾が当たる。当たる。

出血する。

邪魔だ。邪魔だ。
人間は、なんでこんなに弱いんだ。
馬鹿め。


「死神。解放。」
そう岸柳は、言った。

紫の霧にまみれ、その霧を引き裂くように姿を現した。
その姿は、日本の武将、菅原道真のようだった。

「どういうことだよー。」

「ふはっはは」

「まって。」
桜は気がつく。

「確か、この神社は、田舎ではあるけど、菅原道真に関係してあると聞いたことがある。でも、なぜこんなド田舎にいるんだよー?」

「黙りなさい、、!
ワシは、人を呪うために人気のない神社に祀ってもらった。
そして、今も田舎で人気のないところにいる。
そういうことだ。好んでいるわけじゃない。たわけ」

「え。なるほどだよー。」

「とりあえず、ここで殺す。」

「ってか!金木犀は、。?」

「あーそうか。知らないのか。
人を不幸にしたかったから楽しそうなやつを適当に操っただけだ。
なんだ?気にするか?」

桜は、銃を強く握りしめた。
そして、覚悟を決めたように、
岸柳(菅原道真の血統)を
睨んだ。

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