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第3章 裏十龍城への潜入とその崩壊
31: 気絶するほど悩ましいズルい女
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ミッキーとの会見以降、三つ子との懇談を除いては、主だった収穫もないまま過ぎた十龍城での二日目の夜中、俺のスマホが震えた。
それは蛇喰に持って行けと指示されたスマホだった。
十龍城の中では、電波ごと盗聴されているような気がしたが、蛇喰の呼び出しに応じないわけには行かなかった。
俺はマリーの気配を、彼女の寝室前で探ってから部屋を抜け出て、夜間は半分照明を落としてある住民用エントランスに出た。
一応、監視カメラの死角になる場所は把握していた。
「どうした?出るのが、遅いじゃないか?」
遅いじゃないかと言いながら、のんびりした蛇喰の声が聞こえた。
「馬鹿を言え、こっちの状況も考えてくれよ。」
俺は口元を隠しながら小声で応える。
「盗聴やらを、心配してるのか?」
「もちろんだ、、、この電話は一回切りにしてくれ。だから次の新しい連絡手段か何かを聞かせてくれるよな?」
「次の?馬鹿をいいたまえ。君への指示は総てこれでする。」
「ここはセキュリティとインテリジェンスが売りだったビルなんだぞ!現に俺はこのビルの管理室を覗き込んできたが、ここにはプライバシーなんてものは一切存在しないんだ。」
蛇喰だって、ミッキーの部屋の様子を自分の目で見れば、俺の言うことを信用するだろう。
だが残念な事に、蛇喰はアレを見ていない。
「君が今使っているのは、スマホに擬装してあるが、本来、軍事仕様の特種なトランシーバーみなたいな代物だ。大丈夫、盗聴の恐れはない。、それぐらいの事は、想定してあるよ。」
俺はエントランスに人影がないのを確認すると、できるだけ自然な様子を装って備え付けのベンチに腰をかけた。
蛇喰がこのまま話し続けたいというなら、目立たないように、振る舞うしかない。
ミッキーのいた管制室で観察した限りでは、監視カメラは小さい音を拾えていないようだった。
個人を特定してピンポイントで監視されれば話は別なのだろうが、特にこの世界に匿われた際に、スマホ禁止と言い渡されたわけでもない。
つまり外部との連絡は、マークされない限り、特に制限はないという事なのだろう。
だが今の俺の様子が、ミッキーの管理室に映し出されているのは間違いない。
その様子をミッキーが監視しているかどうかまでは判らない。
ミッキーの最後の言葉、「人間としての信用が全てなんだよ。」を俺は思い出した。
「いいかね、一度だけ言う。良く聞け。君との契約で交わした二つ目の仕事だ、、白目十蔵という名の男が一番大切にしているのものを奪い取れ、そうすれば君の任務はプラン通り、2週間でキッチリ片が付く。」
蛇喰がそういうとスマホは突然、切れた。
俺は慌ててスマホを耳から離し、その操作画面を見た。
着信履歴を表示するボタンを押してみたが、なにも反応しなかった。
次に思い切って、自分の事務所に電話をかけてみた。
呼び出し音さえ聞こえてこない。
スマホ電話に偽装した軍用トランシーバーだと?
蛇喰からの命令を受けるだけの糸電話じゃねぇか!
俺はそのスマホを床に叩き付けたい衝動を辛うじて押さえた。
・・・・・・・・・
どこかの店から、喉頭癌で声を失ったボーカリストの昔のヒット曲が流れていた。
その曲の歌詞とかタイトルとかが、何故かくすぐったかった。
僕が演じる女の子達の内のあるキャラに似ていたからだ。
ズルい女、、考えてみれば、失踪した沢父谷姫子を探して始めてから、随分このキャラにはお世話になっている。
、、そして、もしかしたら、所長には僕がずっとこんなキャラとして映っているのかも知れないと思って少しだけ胸が痛んだ。
止めよう、今はそんな感傷に浸ってる時じゃない。
今、僕はかなり際どい捜査活動に入っているんだから、、。
地下道にある身体障害者用トイレに、有無を言わさず強引に連れ込まれた時はさすがに僕も観念した。
助けを求めようにも人通りは途絶えていたし、第一、このトイレのある立地条件自体、男が女に暴行を振るうには最適化され過ぎていた。
つまり男は、それなりの計算をして、この行動に出たという事だ。
男が急に小便をしたいと言い出し、「ここで少し待っていてくれ」と言われたから僕は仕方なく壁の角にもたれて彼を待っていた。
そしてトイレに行った筈の男が密かに戻ってきて、僕の口を塞ぎ、この場所に引きずり込むまで、たったの30秒程度だった。
つまりこの障害者用トイレは、僕がもたれかかっていた角のすぐ裏側に、しかも通路から隠れた形で設置されていたのだ。
思うに、男はここで何度も似たような悪さをして来たのだろう。
僕は、それ程、抵抗しなかった。
みんなから「猪豚」と呼ばれている男の体力は、遙かに僕を凌駕していたし、彼の性向はどうみてもヘテロだったから、女装した僕の正体を知れば、それほど酷いことにはならないだろうという読みがあったからだ。
もちろん僕の正体が男だと知れた時、その事で男が却って逆上するという可能性もあった。
でも、それは所長が常々僕に釘をさして来た内容であり、当然そのことは僕が負うべきリスクだったから、その事で今更泣き言を言うつもりはなかった。
男はトイレのスライド式ドアを後ろ手でしめると、僕の胸ぐらを掴んだまま、壁と掃除用具入れの間にある隙間に僕を押し込んだ。
自由になる空間を更に限定して、僕の抵抗を極力抑える為だろう。
男は、僕が前をはだけて着けていたハーフコートを上手い具合に肩から外し、それを拘束衣みたいに使って僕の両腕の自由を奪った。
男はじっとりと湿った右手で僕の口を塞ぎながら、その潰れた大きな鼻を、僕の白のモヘアセーターの脇に押し込んできた。
時々、見たくもないこの男の顔が、どアップで僕の視野を遮るのだが、男の唇の閉じられた境目から尖った歯の先端が見えた。
この男は、本当に猪豚の化身なのかも知れない。
僕はこんな緊急事態なのに、何故か自分の脇の下が匂わないか、急に気になり恥ずかしくなった。
男は凄い音を立てて、僕の脇の下の匂いを嗅いでいる。
やっぱり、男の「猪豚」という渾名はここから来てるんだ。
馬鹿野郎、こんな場合は普通、先におっぱいだろうが、、そうすれば僕のブラジャーの下には偽物の乳房があることに気がつく筈だ。
しかしすぐに僕は、自分の読みが甘いことを知った。
男は自分がこれからやろうとしている事に、全てを忘れている。
まさに「猪突猛進」だった。
僕のラバースカートがぺろりとムキ上げられた。
・・・助かった。
破られてない。
これは所長に頼み込んで、海外のビザールファッションメーカーから取り寄せてもらったものだ。
マドンナがこの奇妙な生地をハイファッションとして仕立て上げ、ガガがそれを定着させた時から、僕はラバーアイテムを女装に取り入れて来た。
お気に入りなんだ。
値段はさほではないけれど、手に入れるのに時間がかかる。
下のパンストとパンティは仕方ないだろう、、、と思った途端に、パンストは破られていた。
19デニールのかなり丈夫な美脚パンストの筈だったけど、実にあっけなかった。
僕にとって幸いだったのは、この時、僕の片手が男の戒めから逃れられたことだ。
その自由になった手で、あまり抵抗らしい抵抗はせず、その代わりに今まで必死に握っていたポーチの紐をたぐり寄せる。
ポーチの中にはスタンガンがある。
こうなれば男が自分の行為に夢中になっている方がありがたい。
・・猪豚と呼ばれる男の存在は、例のマゾ男・嘉門から知った。
結局、嘉門は所長に自分の知っていることの総てを語っていなかった事になる。
でもそれは、嘉門の「煙猿とつるんでいたずんぐりした大男」というおぼろげな情報から、猪豚にたどり着いた僕の捜査能力の方を評価すべきで、所長が情けない奴ってわけじゃない、、、と僕は思う。
まあ僕には、所長にはない「オンナの魅力」という武器があるわけだし。
猪豚を誘い出し、夕食を奢らせ、その上、煙猿と猪豚の関係が、どうやら裏テンロンをベースにした人体臓器売買で繋がっていることまで喋らせた。
もちろんその成り行きは、猪豚にすると、甘い話と強い男に食い付いて来た馬鹿なオンナへのリップサービスに過ぎなかったのだろうが。
僕が猪豚の黒い思惑である「次の段階」への誘いを断らなかったのは、猪豚の話によると臓器売買に関しては、裏テンロンに密接に繋がるもう一人別の男がいるようで、煙猿を探し出すのには、どちらかというと猪豚よりも、その男の方が重要に思えて来たからだ。
その男の名前は白目十蔵。
猪豚に付いて来たのは、白目十蔵に関する情報をもう少し引き出したかったからだ。
だけど、ここまでだった。
僕は好きでもない男に蹂躙される程、やわじゃない。
男が生臭い息を吐きながら、髭だらけの顎を使って、僕の肩をぐいぐいと押してくる。
自分の体重を利用して、僕を壁に押しつけている間に、男は器用にズボンをずり降ろしている。
ナメられたものだ、下手をすると、シャツさえ脱ぎ出しかねない。
「いや、いや、やめて、、。」
僕はワザとくぐもった甘い声をだしてやる。
もちろん猪豚を調子に乗せてやるための罠だ。
もう僕の手の中には、しかりとスタンガンが握られている。
『キモっ!もう限界っ!』と思った瞬間、僕はスタンガンのスイッチを押した。
きっと猪豚は、気絶するほど、凄く感じたに違いない。
それは蛇喰に持って行けと指示されたスマホだった。
十龍城の中では、電波ごと盗聴されているような気がしたが、蛇喰の呼び出しに応じないわけには行かなかった。
俺はマリーの気配を、彼女の寝室前で探ってから部屋を抜け出て、夜間は半分照明を落としてある住民用エントランスに出た。
一応、監視カメラの死角になる場所は把握していた。
「どうした?出るのが、遅いじゃないか?」
遅いじゃないかと言いながら、のんびりした蛇喰の声が聞こえた。
「馬鹿を言え、こっちの状況も考えてくれよ。」
俺は口元を隠しながら小声で応える。
「盗聴やらを、心配してるのか?」
「もちろんだ、、、この電話は一回切りにしてくれ。だから次の新しい連絡手段か何かを聞かせてくれるよな?」
「次の?馬鹿をいいたまえ。君への指示は総てこれでする。」
「ここはセキュリティとインテリジェンスが売りだったビルなんだぞ!現に俺はこのビルの管理室を覗き込んできたが、ここにはプライバシーなんてものは一切存在しないんだ。」
蛇喰だって、ミッキーの部屋の様子を自分の目で見れば、俺の言うことを信用するだろう。
だが残念な事に、蛇喰はアレを見ていない。
「君が今使っているのは、スマホに擬装してあるが、本来、軍事仕様の特種なトランシーバーみなたいな代物だ。大丈夫、盗聴の恐れはない。、それぐらいの事は、想定してあるよ。」
俺はエントランスに人影がないのを確認すると、できるだけ自然な様子を装って備え付けのベンチに腰をかけた。
蛇喰がこのまま話し続けたいというなら、目立たないように、振る舞うしかない。
ミッキーのいた管制室で観察した限りでは、監視カメラは小さい音を拾えていないようだった。
個人を特定してピンポイントで監視されれば話は別なのだろうが、特にこの世界に匿われた際に、スマホ禁止と言い渡されたわけでもない。
つまり外部との連絡は、マークされない限り、特に制限はないという事なのだろう。
だが今の俺の様子が、ミッキーの管理室に映し出されているのは間違いない。
その様子をミッキーが監視しているかどうかまでは判らない。
ミッキーの最後の言葉、「人間としての信用が全てなんだよ。」を俺は思い出した。
「いいかね、一度だけ言う。良く聞け。君との契約で交わした二つ目の仕事だ、、白目十蔵という名の男が一番大切にしているのものを奪い取れ、そうすれば君の任務はプラン通り、2週間でキッチリ片が付く。」
蛇喰がそういうとスマホは突然、切れた。
俺は慌ててスマホを耳から離し、その操作画面を見た。
着信履歴を表示するボタンを押してみたが、なにも反応しなかった。
次に思い切って、自分の事務所に電話をかけてみた。
呼び出し音さえ聞こえてこない。
スマホ電話に偽装した軍用トランシーバーだと?
蛇喰からの命令を受けるだけの糸電話じゃねぇか!
俺はそのスマホを床に叩き付けたい衝動を辛うじて押さえた。
・・・・・・・・・
どこかの店から、喉頭癌で声を失ったボーカリストの昔のヒット曲が流れていた。
その曲の歌詞とかタイトルとかが、何故かくすぐったかった。
僕が演じる女の子達の内のあるキャラに似ていたからだ。
ズルい女、、考えてみれば、失踪した沢父谷姫子を探して始めてから、随分このキャラにはお世話になっている。
、、そして、もしかしたら、所長には僕がずっとこんなキャラとして映っているのかも知れないと思って少しだけ胸が痛んだ。
止めよう、今はそんな感傷に浸ってる時じゃない。
今、僕はかなり際どい捜査活動に入っているんだから、、。
地下道にある身体障害者用トイレに、有無を言わさず強引に連れ込まれた時はさすがに僕も観念した。
助けを求めようにも人通りは途絶えていたし、第一、このトイレのある立地条件自体、男が女に暴行を振るうには最適化され過ぎていた。
つまり男は、それなりの計算をして、この行動に出たという事だ。
男が急に小便をしたいと言い出し、「ここで少し待っていてくれ」と言われたから僕は仕方なく壁の角にもたれて彼を待っていた。
そしてトイレに行った筈の男が密かに戻ってきて、僕の口を塞ぎ、この場所に引きずり込むまで、たったの30秒程度だった。
つまりこの障害者用トイレは、僕がもたれかかっていた角のすぐ裏側に、しかも通路から隠れた形で設置されていたのだ。
思うに、男はここで何度も似たような悪さをして来たのだろう。
僕は、それ程、抵抗しなかった。
みんなから「猪豚」と呼ばれている男の体力は、遙かに僕を凌駕していたし、彼の性向はどうみてもヘテロだったから、女装した僕の正体を知れば、それほど酷いことにはならないだろうという読みがあったからだ。
もちろん僕の正体が男だと知れた時、その事で男が却って逆上するという可能性もあった。
でも、それは所長が常々僕に釘をさして来た内容であり、当然そのことは僕が負うべきリスクだったから、その事で今更泣き言を言うつもりはなかった。
男はトイレのスライド式ドアを後ろ手でしめると、僕の胸ぐらを掴んだまま、壁と掃除用具入れの間にある隙間に僕を押し込んだ。
自由になる空間を更に限定して、僕の抵抗を極力抑える為だろう。
男は、僕が前をはだけて着けていたハーフコートを上手い具合に肩から外し、それを拘束衣みたいに使って僕の両腕の自由を奪った。
男はじっとりと湿った右手で僕の口を塞ぎながら、その潰れた大きな鼻を、僕の白のモヘアセーターの脇に押し込んできた。
時々、見たくもないこの男の顔が、どアップで僕の視野を遮るのだが、男の唇の閉じられた境目から尖った歯の先端が見えた。
この男は、本当に猪豚の化身なのかも知れない。
僕はこんな緊急事態なのに、何故か自分の脇の下が匂わないか、急に気になり恥ずかしくなった。
男は凄い音を立てて、僕の脇の下の匂いを嗅いでいる。
やっぱり、男の「猪豚」という渾名はここから来てるんだ。
馬鹿野郎、こんな場合は普通、先におっぱいだろうが、、そうすれば僕のブラジャーの下には偽物の乳房があることに気がつく筈だ。
しかしすぐに僕は、自分の読みが甘いことを知った。
男は自分がこれからやろうとしている事に、全てを忘れている。
まさに「猪突猛進」だった。
僕のラバースカートがぺろりとムキ上げられた。
・・・助かった。
破られてない。
これは所長に頼み込んで、海外のビザールファッションメーカーから取り寄せてもらったものだ。
マドンナがこの奇妙な生地をハイファッションとして仕立て上げ、ガガがそれを定着させた時から、僕はラバーアイテムを女装に取り入れて来た。
お気に入りなんだ。
値段はさほではないけれど、手に入れるのに時間がかかる。
下のパンストとパンティは仕方ないだろう、、、と思った途端に、パンストは破られていた。
19デニールのかなり丈夫な美脚パンストの筈だったけど、実にあっけなかった。
僕にとって幸いだったのは、この時、僕の片手が男の戒めから逃れられたことだ。
その自由になった手で、あまり抵抗らしい抵抗はせず、その代わりに今まで必死に握っていたポーチの紐をたぐり寄せる。
ポーチの中にはスタンガンがある。
こうなれば男が自分の行為に夢中になっている方がありがたい。
・・猪豚と呼ばれる男の存在は、例のマゾ男・嘉門から知った。
結局、嘉門は所長に自分の知っていることの総てを語っていなかった事になる。
でもそれは、嘉門の「煙猿とつるんでいたずんぐりした大男」というおぼろげな情報から、猪豚にたどり着いた僕の捜査能力の方を評価すべきで、所長が情けない奴ってわけじゃない、、、と僕は思う。
まあ僕には、所長にはない「オンナの魅力」という武器があるわけだし。
猪豚を誘い出し、夕食を奢らせ、その上、煙猿と猪豚の関係が、どうやら裏テンロンをベースにした人体臓器売買で繋がっていることまで喋らせた。
もちろんその成り行きは、猪豚にすると、甘い話と強い男に食い付いて来た馬鹿なオンナへのリップサービスに過ぎなかったのだろうが。
僕が猪豚の黒い思惑である「次の段階」への誘いを断らなかったのは、猪豚の話によると臓器売買に関しては、裏テンロンに密接に繋がるもう一人別の男がいるようで、煙猿を探し出すのには、どちらかというと猪豚よりも、その男の方が重要に思えて来たからだ。
その男の名前は白目十蔵。
猪豚に付いて来たのは、白目十蔵に関する情報をもう少し引き出したかったからだ。
だけど、ここまでだった。
僕は好きでもない男に蹂躙される程、やわじゃない。
男が生臭い息を吐きながら、髭だらけの顎を使って、僕の肩をぐいぐいと押してくる。
自分の体重を利用して、僕を壁に押しつけている間に、男は器用にズボンをずり降ろしている。
ナメられたものだ、下手をすると、シャツさえ脱ぎ出しかねない。
「いや、いや、やめて、、。」
僕はワザとくぐもった甘い声をだしてやる。
もちろん猪豚を調子に乗せてやるための罠だ。
もう僕の手の中には、しかりとスタンガンが握られている。
『キモっ!もう限界っ!』と思った瞬間、僕はスタンガンのスイッチを押した。
きっと猪豚は、気絶するほど、凄く感じたに違いない。
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