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第1章 赤と黒
01: ビニィハンター
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千鳥足で歩く男の頭上、遥か上空の「夜空」が電力低下の為、突然切れた。
今、「夜空」は赤光色を基調にしてシャボン玉の表面の色模様を、もっと派手にした光の渦巻きに変わっている。
男の隣にいる女の顔が、その刻々と移り変わる光の照り返しを受けて、白から赤、赤から紫へと次々と塗り替えられていく。
男は、自分の体毛が周囲の空気の変化に反応して、総毛立ちしたのを感じ取っていたが、別段それを気に止める様子はなかった。
偽物の「夜空」が停電ではなく、永遠に途絶える時は、その下で生活を営むもの全てに死が訪れる。
しかし誰もが、自分だけが死ぬのでないならば、それも良しと考えていた。
それに最近では、年に二・三度、この様な事が起こる。
それを気にしていては、毎日の生活が送れない。
男が、女とのお楽しみに気持ちを切り替えた時、夜空はいつもの書き割りの様な「黒」に戻っていた。
ソレは始まってから、ほんの数秒の出来事だった。
「クワトロの組織が警察に潰された原因を知っているかい?黒ディスクを押さえられたんだ。裏でキングが警察に圧力をかけたらしい。」
男は安酒場で、酒臭い息をまき散らしながら、彼の送る平凡な人生の中で知り得た唯一の「ヤバイ世界」の情報を自慢げに女に漏らしていた。
この男にはそれ以外に、このような「金で買える女」の関心を惹く話題が見あたらなかったからだ。
しかし小娘のようにも見える女の表情は動かなかった。
・・・ちっ、無口な女だ。
商売女にしては変わってるしな。
こいつ、病気かも知れないぞ。
まぁこの値段じゃな、、。
男は一人で納得すると酒場を出て、女との刹那的な快楽を味わうために、人気の少ない闇を探した。
このハイテク都市の闇の中には、その近代的な様相に反して、原始の世界の死と生のイメージ、あるいは脈動する赤と黒のイメージが常に溶け込んでいる。
もし都市へのエネルギーの供給が途絶えれば、都市自体が一気に「外界」に浸食され飲み込まれてしまうからだ。
そんな都市の闇が深さを増すビルの谷間の路地裏で、二つの人影が蠢めく。
女は、二十三クレジットという、売春の相場からは、遥かにかけ離れた嘘のような安い値段で、男を誘っている。
それに対して残業帰りの一杯を重ねた男は、まだ抜け切れぬ酒の勢いで何の疑問もなくその女を買っていたのだ。
男を誘った女の顔は、けばけばしい化粧を施してはあるが、化粧の下の素顔はまだあどけない少女の面影を残しているように思えた。
可愛らしい顔が、安っぽいビジネススーツを身に付けた男に、その身体を壁に押しつけられ喘いだ。
通りを通過する車のヘッドライトの光が、女の白い喉を浮かび上がらせる。
「邪魔をするな!うせろ!」
酒で混濁した意識の中、男は自分の耳元近くで、ひび割れた声がわき上がったのを聞いた。
男は混乱した。
誰が誰に向かって言った?
確かに、その声は酒場で声をかけてきたこの女の唇から聞こえたはずだ。
その後、二人で少し酒を飲んで、、。
しかし、この声は値段を掛け合った時の女のものとはほど遠い。
この突然の豹変ぶりはなんだ?二十三クレジットだからか?安すぎる、そういえば前金も渡していない。
しかも、この手の商売をする女にしては美しすぎたし、まだ年齢も重ねていないようだった。
話が旨すぎた。
新手の商売に引っかかったのか?
そこまで考えた時、男は、自分の背後の表通りに面した空間の中に何か硬質な気配があるのを感じた。
その気配の持ち主は、この女の連れ合いの男で、なんだかんだと因縁を吹っかけて来ては自分の有り金全部を巻き上げようとするのではないか?
なら、暴力を振るわれる前に、財布ごと渡してしまおう。
なにどうせ大した額は入ってはいない。
男は、混濁した頭でそこまで考えて、ゆっくりと後ろを振り返った。
路地の入り口を塞ぐ様に立っている巨大な黒いシルエットが、背後を通過する車のヘッドライトを受けて、その全貌をかいま見せた。
男の体内を巡っていたアルコールが一瞬にして蒸発した。
そこにいたのは男の想像力を遥かに超えた怪物だった。
怪物の中世の鎧の様な身体の表面には、全身、剃刀の刃ごときものがびっしりと重ねられており、それを見る者に、触れるだけでも傷だらけになるような印象を与えてくる。
怪物の体表の色は、ギラギラと光る刃先と少しだけかいま見える刃の根元の黒い金属部分のせいで、漆黒の様にも白銀の様にも見えた。
頭部は、表面を覆う皮膚と頭髪を全て剥ぎ取られ血まみれになった頭蓋骨を思わせる。
頭部を斑に染める赤色の液状のものは、流れ落ちることがないから、おそらく塗装の一種なのだろうが、やはり血にしか見えない。
瞼のない巨大な眼球だけが、先ほどこの怪物を薙いだ車のヘッドライトが通過した後の暗闇の中でギラギラと赤く光っている。
だが何よりもその怪物の異様さを引き立てているのは、怪物を背後から抱きしめているように見える、巨大な黒い蜘蛛の存在だった。
怪物の瘤のように隆起し、くっきりとした分かれ目の見える腹筋の一つ一つの上には、鱗の様なブレードがあり、更にその腹部を蜘蛛の毛むくじゃらの脚が抱え込んでいる。
巨大な蜘蛛が、人間の様に立ち上がって、その怪物を抱きしめているのだ。
そして蜘蛛の残った自由な脚は、闇の中でワラワラといやらしく蠢いていた。
鱗の腹筋と黒い剛毛の間に、幅の細い金属網のコルセットのような帯がちらりと見えている。
それがなぜか、奇妙にエロチックだった。
「止せ!もう終わりにするんだ。」
怪物が奇妙にくぐもった声を出した。
何を終わりにしようと言うのか?
男が考えられたのは、そこまでだった。
自分の身体の下にあるはずの柔らかい女の身体から、激痛が伝わって来たかと思った途端、男は息絶えていた。
男は「地獄の業火」そのものを、その胸に抱いていたのだった。
男が死の間際に見たのは、自分の胸を刺し貫く、女の肌から飛び出た無数の棘だった。
男の胸部から噴出した返り血を顔面一杯に浴びながら、それでもなおかつ美しいと言える女の顔が、陰惨に歪んだ。
その歪みは、笑みなのかも知れない。
女は自分に倒れてくる男の身体をいとも簡単に引き剥がすと、向かい側の壁に向かってもの凄い速度で走り出した。
その女の行為は、壁に向かって自ら激突する自殺行為に見えた。
しかし驚いた事に、女はその垂直の壁を、昆虫の様な動きを見せてよじ登り始めたのだ。
銀色の怪物は、息を止められた男をチラリと一瞥すると、間を置かず女と同じ方法で壁を登った。
少し違うのは、女が自分の手足で登ったのに対して、怪物は自分を抱きかかえている巨大な蜘蛛に運ばれた事だったが、両者とも尋常でない移動スピードである事に違いはなかった。
ビルの屋上に到達した大蜘蛛は抱えていた怪物を床面に下ろすと、今まで移動用に使っていた歩脚を、怪物の身体を抱え込んでいた別の脚の横に収納した。
『おんぶに抱っこか、、、役に立つ疫病神だな、、。』
怪物の中の男、葛星弾駆がうんざりした口調で呟いた。
同時に怪物の背中に居座っている蜘蛛の一部である「スメル・イーター」が、ビルの屋上の暗闇の空間に向かって稼働し始める。
「スメル・イーター」を通じてビニィの残す臭跡が時間軸に沿って立体視され、葛星の視覚に送り込まれ始めた。
髑髏をかたどったヘルメットのゴーグルの裏側の映像では、ビニィは赤色の人型のワイヤーフレームで表されている。
飼い主の元から逃げ出したビニィが、葛星の追跡を離れて物陰に潜んでしまった時、それを探査するためのモードは沢山ある。
中でもビニィの臭跡をトレースするのが一番効果的で効率が高い。
逃亡するビニィたちは様々な技法を用いて、その正体を隠すがビニィには彼ら特有の体臭があり、彼らはどうしてもそれだけは誤魔化すことができないからだ。
勿論、体臭といっても、普通の人間の嗅覚では、それを嗅ぎ分ける事は出来ない。
極端な体臭はビニィの本来の役割を妨げてしまうからだ。
発見した。
ビニィは葛星の左前方20メートルほど前にある給水タンクの影に潜んでいる。
葛星は自分を抱え込んでいた蜘蛛を切り離した。
蜘蛛とは物理的な接触が断たれても、交信は可能だった。
葛星がビニィを追い込み、蜘蛛がビニィの退路を断つ。
そんな作戦だつた。
そして給水タンクの暗がりの中で、ビニィは追いつめられた猫の様な表情を見せていた。
ビニィは、葛星を認めると、数時間前に人間の男の臓腑を喰らったものには見えない切なげな表情を、幼い美少女の仮面に浮かべた。
「、、今更、命乞いをするのか?その可愛い顔でお前は、お前の飼い主を誑かしてきた訳だ、、、。」
葛星の体表を隈無く覆っている刃が、金属的な音をたてて、全て起き上がった。
その為、葛星の身体の大きさは一瞬にして倍に膨れ上がった様に見えた。
葛星は手に持っていたショットガンをゆっくりとビニィの顔面に向けた。
刃は立ち上げたものの、この程度のビニィに鎧の力は必要ない。
楽に死なせてやろう、そう考えなおしたのだ。
葛星は、何故か恍惚の表情を浮かべたビニィに向けて機械的に引き金を引いた。
ビニィの上半身は爆発するように吹き飛んだ。
壊れた人形の様な下半身だけが、その場に残った。
今、「夜空」は赤光色を基調にしてシャボン玉の表面の色模様を、もっと派手にした光の渦巻きに変わっている。
男の隣にいる女の顔が、その刻々と移り変わる光の照り返しを受けて、白から赤、赤から紫へと次々と塗り替えられていく。
男は、自分の体毛が周囲の空気の変化に反応して、総毛立ちしたのを感じ取っていたが、別段それを気に止める様子はなかった。
偽物の「夜空」が停電ではなく、永遠に途絶える時は、その下で生活を営むもの全てに死が訪れる。
しかし誰もが、自分だけが死ぬのでないならば、それも良しと考えていた。
それに最近では、年に二・三度、この様な事が起こる。
それを気にしていては、毎日の生活が送れない。
男が、女とのお楽しみに気持ちを切り替えた時、夜空はいつもの書き割りの様な「黒」に戻っていた。
ソレは始まってから、ほんの数秒の出来事だった。
「クワトロの組織が警察に潰された原因を知っているかい?黒ディスクを押さえられたんだ。裏でキングが警察に圧力をかけたらしい。」
男は安酒場で、酒臭い息をまき散らしながら、彼の送る平凡な人生の中で知り得た唯一の「ヤバイ世界」の情報を自慢げに女に漏らしていた。
この男にはそれ以外に、このような「金で買える女」の関心を惹く話題が見あたらなかったからだ。
しかし小娘のようにも見える女の表情は動かなかった。
・・・ちっ、無口な女だ。
商売女にしては変わってるしな。
こいつ、病気かも知れないぞ。
まぁこの値段じゃな、、。
男は一人で納得すると酒場を出て、女との刹那的な快楽を味わうために、人気の少ない闇を探した。
このハイテク都市の闇の中には、その近代的な様相に反して、原始の世界の死と生のイメージ、あるいは脈動する赤と黒のイメージが常に溶け込んでいる。
もし都市へのエネルギーの供給が途絶えれば、都市自体が一気に「外界」に浸食され飲み込まれてしまうからだ。
そんな都市の闇が深さを増すビルの谷間の路地裏で、二つの人影が蠢めく。
女は、二十三クレジットという、売春の相場からは、遥かにかけ離れた嘘のような安い値段で、男を誘っている。
それに対して残業帰りの一杯を重ねた男は、まだ抜け切れぬ酒の勢いで何の疑問もなくその女を買っていたのだ。
男を誘った女の顔は、けばけばしい化粧を施してはあるが、化粧の下の素顔はまだあどけない少女の面影を残しているように思えた。
可愛らしい顔が、安っぽいビジネススーツを身に付けた男に、その身体を壁に押しつけられ喘いだ。
通りを通過する車のヘッドライトの光が、女の白い喉を浮かび上がらせる。
「邪魔をするな!うせろ!」
酒で混濁した意識の中、男は自分の耳元近くで、ひび割れた声がわき上がったのを聞いた。
男は混乱した。
誰が誰に向かって言った?
確かに、その声は酒場で声をかけてきたこの女の唇から聞こえたはずだ。
その後、二人で少し酒を飲んで、、。
しかし、この声は値段を掛け合った時の女のものとはほど遠い。
この突然の豹変ぶりはなんだ?二十三クレジットだからか?安すぎる、そういえば前金も渡していない。
しかも、この手の商売をする女にしては美しすぎたし、まだ年齢も重ねていないようだった。
話が旨すぎた。
新手の商売に引っかかったのか?
そこまで考えた時、男は、自分の背後の表通りに面した空間の中に何か硬質な気配があるのを感じた。
その気配の持ち主は、この女の連れ合いの男で、なんだかんだと因縁を吹っかけて来ては自分の有り金全部を巻き上げようとするのではないか?
なら、暴力を振るわれる前に、財布ごと渡してしまおう。
なにどうせ大した額は入ってはいない。
男は、混濁した頭でそこまで考えて、ゆっくりと後ろを振り返った。
路地の入り口を塞ぐ様に立っている巨大な黒いシルエットが、背後を通過する車のヘッドライトを受けて、その全貌をかいま見せた。
男の体内を巡っていたアルコールが一瞬にして蒸発した。
そこにいたのは男の想像力を遥かに超えた怪物だった。
怪物の中世の鎧の様な身体の表面には、全身、剃刀の刃ごときものがびっしりと重ねられており、それを見る者に、触れるだけでも傷だらけになるような印象を与えてくる。
怪物の体表の色は、ギラギラと光る刃先と少しだけかいま見える刃の根元の黒い金属部分のせいで、漆黒の様にも白銀の様にも見えた。
頭部は、表面を覆う皮膚と頭髪を全て剥ぎ取られ血まみれになった頭蓋骨を思わせる。
頭部を斑に染める赤色の液状のものは、流れ落ちることがないから、おそらく塗装の一種なのだろうが、やはり血にしか見えない。
瞼のない巨大な眼球だけが、先ほどこの怪物を薙いだ車のヘッドライトが通過した後の暗闇の中でギラギラと赤く光っている。
だが何よりもその怪物の異様さを引き立てているのは、怪物を背後から抱きしめているように見える、巨大な黒い蜘蛛の存在だった。
怪物の瘤のように隆起し、くっきりとした分かれ目の見える腹筋の一つ一つの上には、鱗の様なブレードがあり、更にその腹部を蜘蛛の毛むくじゃらの脚が抱え込んでいる。
巨大な蜘蛛が、人間の様に立ち上がって、その怪物を抱きしめているのだ。
そして蜘蛛の残った自由な脚は、闇の中でワラワラといやらしく蠢いていた。
鱗の腹筋と黒い剛毛の間に、幅の細い金属網のコルセットのような帯がちらりと見えている。
それがなぜか、奇妙にエロチックだった。
「止せ!もう終わりにするんだ。」
怪物が奇妙にくぐもった声を出した。
何を終わりにしようと言うのか?
男が考えられたのは、そこまでだった。
自分の身体の下にあるはずの柔らかい女の身体から、激痛が伝わって来たかと思った途端、男は息絶えていた。
男は「地獄の業火」そのものを、その胸に抱いていたのだった。
男が死の間際に見たのは、自分の胸を刺し貫く、女の肌から飛び出た無数の棘だった。
男の胸部から噴出した返り血を顔面一杯に浴びながら、それでもなおかつ美しいと言える女の顔が、陰惨に歪んだ。
その歪みは、笑みなのかも知れない。
女は自分に倒れてくる男の身体をいとも簡単に引き剥がすと、向かい側の壁に向かってもの凄い速度で走り出した。
その女の行為は、壁に向かって自ら激突する自殺行為に見えた。
しかし驚いた事に、女はその垂直の壁を、昆虫の様な動きを見せてよじ登り始めたのだ。
銀色の怪物は、息を止められた男をチラリと一瞥すると、間を置かず女と同じ方法で壁を登った。
少し違うのは、女が自分の手足で登ったのに対して、怪物は自分を抱きかかえている巨大な蜘蛛に運ばれた事だったが、両者とも尋常でない移動スピードである事に違いはなかった。
ビルの屋上に到達した大蜘蛛は抱えていた怪物を床面に下ろすと、今まで移動用に使っていた歩脚を、怪物の身体を抱え込んでいた別の脚の横に収納した。
『おんぶに抱っこか、、、役に立つ疫病神だな、、。』
怪物の中の男、葛星弾駆がうんざりした口調で呟いた。
同時に怪物の背中に居座っている蜘蛛の一部である「スメル・イーター」が、ビルの屋上の暗闇の空間に向かって稼働し始める。
「スメル・イーター」を通じてビニィの残す臭跡が時間軸に沿って立体視され、葛星の視覚に送り込まれ始めた。
髑髏をかたどったヘルメットのゴーグルの裏側の映像では、ビニィは赤色の人型のワイヤーフレームで表されている。
飼い主の元から逃げ出したビニィが、葛星の追跡を離れて物陰に潜んでしまった時、それを探査するためのモードは沢山ある。
中でもビニィの臭跡をトレースするのが一番効果的で効率が高い。
逃亡するビニィたちは様々な技法を用いて、その正体を隠すがビニィには彼ら特有の体臭があり、彼らはどうしてもそれだけは誤魔化すことができないからだ。
勿論、体臭といっても、普通の人間の嗅覚では、それを嗅ぎ分ける事は出来ない。
極端な体臭はビニィの本来の役割を妨げてしまうからだ。
発見した。
ビニィは葛星の左前方20メートルほど前にある給水タンクの影に潜んでいる。
葛星は自分を抱え込んでいた蜘蛛を切り離した。
蜘蛛とは物理的な接触が断たれても、交信は可能だった。
葛星がビニィを追い込み、蜘蛛がビニィの退路を断つ。
そんな作戦だつた。
そして給水タンクの暗がりの中で、ビニィは追いつめられた猫の様な表情を見せていた。
ビニィは、葛星を認めると、数時間前に人間の男の臓腑を喰らったものには見えない切なげな表情を、幼い美少女の仮面に浮かべた。
「、、今更、命乞いをするのか?その可愛い顔でお前は、お前の飼い主を誑かしてきた訳だ、、、。」
葛星の体表を隈無く覆っている刃が、金属的な音をたてて、全て起き上がった。
その為、葛星の身体の大きさは一瞬にして倍に膨れ上がった様に見えた。
葛星は手に持っていたショットガンをゆっくりとビニィの顔面に向けた。
刃は立ち上げたものの、この程度のビニィに鎧の力は必要ない。
楽に死なせてやろう、そう考えなおしたのだ。
葛星は、何故か恍惚の表情を浮かべたビニィに向けて機械的に引き金を引いた。
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