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本編 幼少期
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しおりを挟む時は戻り、挨拶の時。
ルーカス達の所へ大勢の者達が挨拶に来た。中には、ルーカスに対しての挨拶を雑に済ませる者もいたが、ルーカスは気にしていなかった。
そして、最後の伯爵家の者が挨拶に名前を名乗り、ソフィアが返事をする。
「よろしくお願いします、伯爵」
「いやぁ~、殿下はお美しいですね。醜い角や翼が有るなどという噂をお聞きしたのですが、それは本当ですか? もし本当なら是非お見せ頂きたい!」
伯爵はルーカスを馬鹿にし、見下した態度で言う。ソフィアも、隠そうともしない伯爵の態度に呆れた様子だ。
「何故私がそなたの為にそんな事をしなければいけない?」
ルーカスの纏う空気が少し殺気立つ。
「人の欠点を暴こうとするような恥知らずがいるとは、傑作だな」
「なっ!」
「何をしている? さっさと失せろ!」
伯爵は血相を変えて、ルーカス達の目の前から逃げ去った。
「ふふふ、わざわざ殺気が行かないように、私との間に結界を張るなんてね。ありがとう、ルー」
2人は正面を向いたまま、小声で話す。
「気付いたのですか」
「何となくだけどね。殺気は感じなかったわ」
「それは良かったです」
先程の伯爵との会話を聞いていたため、侯爵家の人達は少し間を置いてから挨拶に来た。
「お初にお目にかかります。キャサリン・メイ・スージンが第1皇女殿下並びに第3皇子殿下にご挨拶申し上げます」
「ああ」
キャサリンが両親と兄と共に、挨拶に来た。
「先程の者が大変失礼致しました」
「そなたが謝ることではない」
「寛大なお言葉、感謝致します。娘を殿下の側近に選んで頂き有難うございます」
「父上に伝えておく。来年の11の月からだったな、よろしく頼む。私の側近は女性はそなただけだが、兄上達の側近とお茶会を開くそうだ。
姉上の側近には、そなたと同学年のミアもいる。何かあれば、姉上や、姉上の側近に頼ると良い。勿論、私の事も頼ってくれて構わない」
「私もまだ側近の方には会っていないのですが、お兄様達がお会いし信用出来る方だと仰っておりましたので、是非彼女達を頼ってくださいね」
「お気遣い頂き感謝致します」
その後も侯爵家と公爵家の人達が挨拶に来て、最後にムハンマド家の人達が挨拶に来た。
「お初にお目にかかります。ティファニー・ミア・ムハンマドが第1皇女殿下並びに第3皇子殿下にご挨拶申し上げます」
「お初にお目にかかります。リヴァイ・ノア・ムハンマドが第1皇女殿下並びに第3皇子殿下にご挨拶申し上げます」
「よろしくお願いしますね」
「よろしく」
フレデリックが話し出す。
「ルーカス殿下、今日はいつにも増してお綺麗です。やはり家にお嫁にお越しいただけませんか?」
「ちょっと、あなた」
「フレデリック、私は男だ。せめて婿にしてくれないか?」
「ふふふ、そこじゃないわよ、ルー」
フレデリックと話すルーカスを見て、3人は少し驚いた表情になる。
「今日はアルフィーは来ないのか?」
「本日は母上と領地の仕事をしているんです」
「そうか」
「ではそろそろ失礼致します」
「ああ。ノア、来年からよろしく頼む」
「よろしくお願い致します」
ルーカスは、ソフィアと話し終えたティファニーの方へ向く。
「ミア、姉上の事を頼むぞ。それから、メイのことを気遣ってやってくれ。私のとこは女性は彼女1人だからな」
「かしこまりました」
4人は礼をして、その場を立ち去った。
「挨拶は終わりね」
「はい」
2人は、アーサー達のいる玉座へ向いた。ルーカスがソフィアをエスコートして、階段を上っていき、玉座の一段下で止まった。
「ソフィア・ラ・ルナ・アイザック・ナサニエルが皇帝陛下並びに皇后陛下にご挨拶申し上げます」
「ルーカス・アルシアン・ラ・テオ・オスカー・ナサニエルが皇帝陛下にご挨拶申し上げます」
「面を上げろ」
アーサーがそう言うと、2人は顔を上げる。
「この後は、エドワード達のところに挨拶をしに行け。そしたら好きに動くといい」
「分かりました。私は皆様の所にいようと思います」
「私は、良い機会なので、"彼等"に接触してみようかと」
「そうか。あまり無理はするなよ」
「はい。では、失礼致します」
「失礼致します」
2人は礼をすると、ルーカスがソフィアをエスコートして階段をおり、エドワード達の所まで挨拶をしに行った。
エドワード達との話が終わり、彼等の所を離れると、ルーカスは目星を付けていた集団達の所へ向かう。
ブランドン伯爵、ジェームズ子爵、キャンベル男爵ら3家の夫婦達が話をしている。
ルーカスは自然と近づくと、食事を取ってから少し距離を取った後、聞き耳を立てる。
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