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本編 学園中等部編
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しおりを挟む翌日からルーカス達は学園に戻る。そしてパーティーの為にエスポワに来ていたハドリー達も領地の仕事がある為本邸へ戻ることになった。
「テオ殿下、リヴの事をよろしくお願い致します。よろしければ長期休暇にも屋敷へお越しくださいませ」
「うん、ありがとう。11の月にでも遊びに行くよ」
「是非に。ムハンマド家一同、楽しみにお待ちしております」
挨拶を済ませると、ハドリー、グラシア、そして2人の専属侍女と、執事長のゲイブは本邸へと向かい出発した。
「では僕達も行こうか」
「はい」
「ええ」
「レイア、またね」
「ま~」
見送りを終わらせルーカスとリヴァイ、ティファニーの3人も馬車に乗り、学園へと向かっていった。
ルーカスの教室へ到着すると、いつもの様にヨハン達がルーカスの元へやってきた。
「おはようございます、ルーカス様」
「ふふ、おはよう。アーウィンは何処が分からないんだい?」
「あー、バレましたか。実はここなんですが…」
ルーカスが教科書を持ってやって来たアーウィンに気付き尋ねると、アーウィンは遠慮気味にルーカスに質問した。
9の月9の日からテストがある為、最近は皆休憩時間も勉学に励んでいるのだ。
「ヨハン、少しだけノートを借りれるかな? 休んでいた分を覚えたいんだ」
「勿論ですよ」
ルーカスは学園を休んでいた2週間分のノートをヨハンに見せてもらい、パラパラとページを捲るとヨハンにノートを返した。
「本当に覚えたのか? 問題出してもいいか?」
その様子を見ていたフランクが疑い尋ねた。
「それは構わないけれど」
ルーカスが答えると、フランク達はルーカスにノートに書かれた問題を出していく。それをルーカスが全問答えると、皆は少し引き気味の顔をした。
「……言い出したのは君達のくせに」
ルーカスが少し拗ねたように言うと、皆は少し驚いた後、ヨハンやヘクター達は焦って謝った。
「……本気で慣れねえわ」
「そうだ、テストも近付いてきたし放課後に勉強会でもするかい?」
「因みに何処でだ?」
「僕達の部屋かな。いいかい、リヴ?」
ルーカスは少しだけ離れた位置にいるリヴァイに、振り返って尋ねた。
「構いません」
「全員入るか……?」
「入ると思いますよ。ルーカス様達の部屋は、私達の部屋より少し広いので」
「え、そうなのかい?」
ヨハンの言葉にルーカスは驚いた。
「そりゃ皇族だからな。俺達と同じって訳にはいかねえだろ」
「そうだったんだ。兄さんと姉さんの部屋にしか行ったことがなかったから知らなかったよ。けれど、リヴは元々あの部屋だったんだよね?」
「はい。一人部屋でしたので教員が殿下も入るからあの部屋を使えと」
皇族は側近と同室にする。その為ルーカスが、リヴァイではなくアレイルと同室になったとしても2人の荷物を交換するだけで良くなるからと、皇族用の部屋を使わせていたらしい。
「そうだったんだ」
「リヴが皇族の方用の部屋を1人で使えたのも、宰相家の跡取りだからと言う理由ではありますが。他の公爵家の方も、あの部屋を1人で使う事は出来ませんよ」
身分差別を禁じている割には、皇族やムハンマドに対する優遇が多くあるよね。まあ、身分制度の根付いた国の学園だから、皇族を無下に出来ないというのは仕方のないところではあるだろうけれど。
「やはり身分とは面倒だね」
ルーカスが達観した表情でそう言うと、皆は苦笑いしてしまうのであった。
「まあ、皆で放課後に勉強会をすると言うのは決定でいいかな?」
「はい」
「おう」
ルーカスの問いに皆が賛成の意を示す。
「僕は生徒会があるからテストの1週間前までは夕食後になるけれど」
「私達は大丈夫ですが、ノア様には迷惑になってしまいませんか……?」
「では生徒会が休みになってから、」
「構いません。あれは全て殿下の部屋で、私が半分お借りしているに過ぎません。殿下のお好きにお使い下さい。加えて、貴方が私に対して遠慮為さる必要は一切ございません」
ルーカスが勉強会はテストの1週間前になってからにしようと言うと、リヴァイがそれを否定する。その言葉にフランク達は少しむず痒い気持ちになる。
だがそれはリヴァイとルーカスには通常運転ので、アレイル達にも日常的なものだった為、5人は平然として会話が続いていく。
「いいのかい? 君の休息時間を奪ってしまうよ?」
「構いません。それに、殿下の負担も少しは減らせるかと」
「…ありがとう。ではお願いしようかな」
そのまま進んだ会話に、フランク達は取り残された。
「((コソッ…どういう状況なんだ?」
「((コソッ…なんでお前平気なんだよ」
フランクとマルセルがヨハンにコソッと尋ねると、ヨハンはケロッとした表情で言う。
「ああ、御二方の会話はあれが日常ですので、もう慣れましたよ」
そう言うヨハンに、フランク達はまたもや驚いたのだった。
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