ヒロインだと言われたって知るか!

ふにゃー

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第4章 学園卒業しました!同時に結婚しました

ようやくロンバルディ帝国

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  エイドリアン公爵家領から、隣国に抜けるのに10日

  通常であれば、1週間。

  アゼリア王国に入って、抜けるのに掛かったのは2ヶ月と10日

  ロンバルディ帝国に着くまで3ヶ月近く掛かった。

  勇者の剣を抜くのを試せると言う事が、町にとってはイベント事になっていた。

  祭り以外で非日常的な楽しみがある世界じゃないんでね。

  だから、犯罪者の処刑なんて言うのが、平民の鬱憤を晴らす良い見世物になっちゃうのよ。

  我が国オーディナルでは、勇者の剣が帝国に向かうのが周知され、大勢の者が試しに来たくらいだもん。

  隣国アゼリア王国でも、周知された様で……

  ロンバルディ帝国に向かう街道沿いの町では、お祭り騒ぎで出迎えられた。

  ロンバルディ帝国の紋章が入る旗とオーディナル王国の旗の2つをたなびかせてる一行が、勇者の剣を携えて訪れると、伝えられてるんだろう。

  どの町でも、1番広い場所に、勇者の剣を試せる様に設置すれば……

  町の衛兵もが試す代わりに、護衛に加わってくれて、休憩をとる形と徐々になった。

  自分は、その合間に、各ギルドで色んな情報を得たり、直ぐに終わりそうな依頼を受けたりしてた。

  Aランクまでなれば、数ヶ月受けなくても、ランク落ちはしないけど、経験は鈍るから。

  特に、自分は勇者の剣の護衛じゃないのでねえ。

  ヴィルジーク様は心配してくれるけど……

  さすがに、アゼリア王国にあるダンジョンには潜るのは無理だけど。

  ちなみに、アゼリア王国は、縦に伸びるロンバルディ帝国に向かう街道の東と西とで、気候が変わるみたい。

  地図だけで、パッと見ると、我が国同様、大きな盆地なんだけどね。

  1つの町が1泊で終わる筈がなく……

  小さい町でも2泊、大きな町ともなれば5日~1週間。

  アゼリア王国の王都ともなれば、10日ほど止まった。

  だって、アゼリア王家の面々を始め、騎士団まで出張って来たら、そのくらいの日数少ない方だよ。

  まあ、帝国の使者一行は焦れてたけどねえ。

  帝国の者が勇者とは限らないんだし、仕方ないじゃない。

  お陰で?王都からほど近いダンジョンには潜れた。

  理由は階層が10と少ない、肉特化のダンジョンだから!

  オークが大半で、ボア、ディアに魔牛が出るそうで、アゼリア王国の食事を賄ってるそうです。

  なので、王都の冒険者の多くが潜ってるし、依頼も多く貼ってあった。

  自分たちの食事は王家持ちだそうだけど、自分の持ち出しもあるし、レイトルたちの憂さ晴らしもあって、行ってきたの。

  ヴィルジーク様も一緒だったんだけど……

  レイトルがヴィルジーク様と張り合うとは思わなかったよ!

  過剰攻撃だってばー!という雷や氷の魔法で攻撃する以外に、蹴りという物理的攻撃もあるレイトルだけに、ダンジョン外であれば、魔物が炭化しちゃってるから、ダンジョンで良かったよ。

  ヴィルジーク様は、まだ現役の父親の将軍様の召喚獣で、デュラハンギャロップには慣れてる様だけど……

  かなり選り好みする種の様だよ。

  契約した主が1番の様なのは、イベルダから聞いてるけど、触らせるのも主以外はダメだそうな。

  だから、疲れていてもブラッシングは欠かせなくて、困る時があるそうだ。

  ただ、将軍様、戦場で襲われ怪我した時、ネイマンが回収して連れ帰って来たんだって。

  そう、将軍様のデュラハンギャロップの名前は、ネイマンだそうです。


  召喚獣の餌である肉も減ってきてたので、いい補充になった肉特化ダンジョンだったけど……

  物凄い量になったけど、ギルドにそれほど卸していないの。

  オークが200以上、ボアは少なく25、ディアは100までもう少し。

  それに対して、1番体重がある牛類、800kg台の一角牛のホーンブルが35、1tクラスのカデナバッファローが56

  群れを丸ごと狩ったのは、レイトル達です。

  全部をインベントリに入れたので、ヴィルジーク様に空間収納が大きい事に気付かれた。

  マジックバッグを自分が作って、沢山持ってる事は知ってた様だけど……

  そのマジックバッグを、召喚獣の小屋に置いているんだろうと思われていた模様。

  あ、インベントリじゃなくてストレージ。

  インベントリは、転移者が有する空間収納魔法だから。

  この世界の者が有する空間収納魔法はストレージ。

  違いは……何だろうね?

  名前が違うだけって事は……ないよねえ。

  とりあえず、ヴィルジーク様は召喚獣の小屋のロッジが、婆ちゃん並に気に入ってる。

  公爵邸の風呂より良いそうです。

  野営に頻繁に出る騎士団だけに、簡単な料理が出来る様で、抱き潰した時は作ってくれるの。

  だけど、塩の薄味が多いかなあ。


  それで、ようやく着いたロンバルディ帝国だけど……

  アゼリア王国との国境は川なんだ。

  我が国の北西に位置する隣国を通り、西の交戦気味のアバタイル王国が我が国に侵略に踏み切れない大河で、イメラルダという女神と同じ名前を持ってる。

  何時もなら、石造りの橋があるらしいんだけど……

  水棲の魔物によって落とされた様で、今は渡し船になってたの。

  そう既に、魔王の影響が濃く出てるって訳。

  アゼリア王国では東が魔の森に面してるので、騎士団と冒険者の高ランクが常駐させてるとは、先日、王都で勇者の剣を設置した時に聞いた。

  でも、それでアゼリア王国は保たれていた現状。

  なので、渡し船で、着いたロンバルディ帝国は、人々が疲弊していた。






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