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第4章 学園卒業しました!同時に結婚しました
勇者様、何処に居られるんですかー!
しおりを挟むアゼリア王国から、船で川を渡った後、帝都ヒセルジャまでは急ぎ足。
「是非とも、領地で剣の試し抜きを」
そう言ってくる者も居たけど、それはアゼリア王国までの話。
要請のあった国に入れば、要請者のところに先に向かうのが筋。
それでも、駆け足で6日掛かるくらい、帝都までは遠かった。
町の宿に泊まると、領主の誘いがあり、体を休められないので、町に入らず、野営で帝都に。
その帝都だけど、魔の森からは離れているので、魔王が居るのに、賑やかだった。
影響を受けてなければ、もっと華やかであるって話。
帝国が侵略戦争をしない方に、方向転換して以降、栄華を極めていってたそうな。
だからだろうね、それに前世の記憶保持者が居たのは確実な光景が……
ゴーレムが引く馬車もあれば、どう見ても自動車に見える魔導馬車が帝都内を走っていた。
自分も含め、我が国の全員がえ?!状態。
「馬がいない…」と口にする者がいるくらい。
自分も、存在は知っていても、調べられるスマホがなければ、無理な代物だったね。
ちなみに、馬車が揺れないスプリングは、商業ギルドに登録があった事で作られたらしいので、貴族の馬車には着いてるけど、平民が乗る様な馬車には着いてない。
そんな、この世界のこの大陸で最先端と言える帝国だけに、侵略戦争を行う傲慢さがあった訳だけど……
さすがに、人間だから疲弊する。となれば国も疲弊。
それで、方向転換したって事になってるんだ。
そんな中の魔王復活だけに、以前は100年以上前って事もあって、当初は最新の魔道具で倒せるだろうと思われていたんだって。
だから、勇者の剣を軽くみてたのに……
魔法も含め、魔王を傷付ける事すら出来ず、大敗を喫して、ようやく勇者の剣って話になったみたい。
とりあえず、今は王宮の謁見の間で、勇者の剣の披露をし……
王族と騎士団長たちの試し抜きを終えたところ。
当初、オーディナル王国の使者だけに、王宮の貴賓室での宿泊をと言われたんだ。
だけど、レーゼンタイル侯爵と言う方が、皇帝に何やら耳打ちした事で……
王宮から近く、勇者の剣を設置した広場が見える、帝国を訪問する使者がよく泊まると言うホテルに変わった。
その耳打ちしたレーゼンタイル侯爵に案内され……
護衛の騎士6人とも、ホテルに移動されたの。
その時には、既に、勇者の剣は広場に設置され、帝国の護衛が輪番で立っていた。
その彼らも引き抜こうと試してたけど。
今のところ、誰も抜けていない。
ちなみに、勇者が現れるのを見届けて帰国なんて話にはなってないので、帰国しようと思えば出来るヴィルジーク様。
自分が呼ばれた理由は?って話は……
公にはされてないのが怖い。
あのレーゼンタイル侯爵が鍵なんだろうね。
いつ、接触して来るかなあ?
一応、勇者ではない証明に、謁見の間でも試し抜きはしたので、そっちの線は消えたと思うんだ。
とりあえず、勇者様、早く出て来てください~!
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