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しおりを挟む昨日の戦果は、まだ魔法袋の中。
1日出歩き、帰ってからも植えてたので、昨夜食べたのは魔法袋に入れてた作り置きの物。
それでも、市場の肉屋で買ったボアのブラウンシチューと丸パン。
さすがに、猫獣人の非力では、ボアをソロでは狩れないよ。
突っ込んで来られたら、吹っ飛ばされる。まあ、頭を使えばいけるかもしれないけど……
昨日のウサギや鶏モドキのコッコがせいぜい。
なぜ、モドキかは、大きさがね。
コカトリスかと思う程に大きいの。自分と大きさ変わらない。
身長が低い猫獣人だから、大きく思うのかもしれないけど……
それでも、コッコは鳥頭だから賢くないので、狩れるんだ。
で……
婆ちゃん家の地下にあった保管庫があれば、時間停止に近い効果があるので、戦果を入れれば、長く食べれるんだけどなあ。
そう思いながら、魔法袋に入れてたウナギをはじめ、魚の処理。
カルパッチョの様な酢漬けも良いけど、今はウナギを蒲焼きにするのに串刺し。
あー!蒲焼きって、醤油ないから、塩焼きだ!
肝心の事を思い出して、ウキウキしてた尻尾が垂れた。
作り置きもするけど、日干しにしか出来ない……味醂……
まあ、川魚だから、塩一択か。
それでも、三枚おろしにして、刻んだ香草と塩に酢のタレに漬け……
そう、酒があるって事は、アルコール濃度が低いとなってしまう酢もあるの。
ただ、アッチでいえば、グレープビネガーだね。
米酢じゃないので、実にフルーティー。
それから、沢蟹やロブスターを汚れを取って、洗ってから大鍋で一気に湯掻いて……
湯は残したまま、身体と挟みのところだけ切り取ったら、鍋に戻し、香草を束にして、水を足して煮込む。
その間に、身を解して、カニはクリームコロッケに。
ロブスターは1口大にして、何にしようかな?
いや、一旦、魔法袋に入れて大事にいこう。
なら、まずはいきなりクリームコロッケじゃなく、シチューだね。
カニのシチュー。
いや、半々にしよう、半々に。
焦がさない様に。と気を付けながら、煮込んでた時、後ろに位置する衛兵の詰所が大変な事になってると思わなかった。
と言うのも、時間はお昼直前だから。
出来たての魚のフライを丸パンに挟んで、齧り付いて、お昼にしたんだけど……
パン粉にするのに使っちゃって、自家製の丸パンが無くなったので、天然酵母で仕込まないと。
今、ガラス瓶に入れて作ってるのは林檎。
1番間違いなく作りやすいの。
フルーティーなのは葡萄だけどね。
でも、今度からはパン粉にするパンは買ってこようかなあ?
だって、硬くなってないから粉にしにくくて……
しかし、鮎はやっぱり塩焼き一択だね。
イワナやワカサギの方は使い勝手良かったけど。
そういえば、ワカサギって天ぷらにしても美味しかったもんね。
それに、天ぷらなら衣にパン粉は要らないし。
日干しにする分のおろした魚を網に入れた区画に吊るし……
簡単に、河原から持って帰ってきた大きめの石を組んで、土魔法で固定。
金網といっても、アッチの記憶にある様な細かいものではなく、所々に隙間がある鉄板を乗せ、薪に火を付けて、熱する。
串をうったウナギを乗せて、焼いて行くんだけど……
煙が凄いので、風魔法で流す。
香草入りの塩に少量の水で溶かして、刷毛で塗って行く。
その間に考えてたのが……
軒の下に、燻製器にもなる石窯が欲しいなあ。
石は……河原から運んで来れば良いでしょ。
扉や吊るす為の棒、金網は、金属製品ばかり扱ってる店に置いてあったよねえ。
燻製にするなら、桜の皮のチップとかって思ったけど、さすがに桜はないよねえ。
あーでも、濃いピンク色の山桜なら、リーナの記憶にあるなあ。
ただ、エスペラント王国なんだよねえ。
魔法大国の森にあるかな?
あ、でも、もう散ってるから見付けられないか。
そんな事を考えたら、「おい!」という声が何処からかした。
「美味そうな匂い、撒き散らかすな!」って……
あーなるほど。
結界な様な防犯は設けられてるけど、匂いや風は阻めないもんね。
でも、何処から?と思って、キョロキョロしてたら……
詰所側にある木の上に居た。
で、どうやら隠れてた様で……
「おい!見付けたぞ!降りて来て鍛錬しろ、アレク!」
チっと舌打ちして、かなり木の高さあるのに、飛び降りて行った。
背の高さと敏捷性に、尻尾の長さからいって、黒豹?
猫耳じゃなかったもんね。
丸い耳同様の黒い髪に金色の瞳で、整った顔立ちのイケメンだったけど、睨まなくても……
それに、申し訳ないけど、食料確保や料理は生きて行く上で必要なの。
ごめんなさいねえ。
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