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しおりを挟む自分だって、毎日、遊んでる訳じゃなく、調合もしてるんだけど……
最上級回復薬ポーションを確保しておきたかった。
根こそぎ、あるだけ商業ギルドに売ったんでね。
ただ、そうなると要るのが花蜜で……
それに、落ち着いた事もあって、満月が近いので、夜営付きのお出掛けをしたい。
だけど、辺境といえ、採集地はかなり遠い。と思われる。
それに、地理感もないしなあ……
そんな事を考えてるのは、薬師ギルドで。
満月の夜ともなれば、薬草畑にあるけど月夜草の芽が生えやすし、月下草というけど茸っぽいのも胞子を飛ばしてるけど……
在庫がないから欲しいのは花蜜。
森の中で、月の光が充分に当たる場所となれば、大概、崖って事になる……
月光袋、スズランタイプのふっくらとした花弁を持つと言えば、可愛らしく思うかも知れないけど、結構、2mになるのもあるくらい大きいし、凶暴だから。
食肉植物ではないけど、それに近い。
ここら辺では、何処にあるのか探しに、薬師ギルドに来たって訳。
それに、満月の夜=月光袋の蜜の採取っていうくらいだから、ギルドの方で集団ツアーみたいなのないかな?って。
まあ、エスペラント王国に居た時は、婆ちゃんと元弟子たちが一緒になって、出掛けてたからさあ。
ちなみに、今日は天気がいいので、日干しday
魚もだけど、薬草、スライムゼリー、先日のお茶の葉も乾かし中。
昨夜、蒸して手揉みして乾燥タイムなのだ。
早く飲みたいなあ。緑茶。
紅茶は高いけど売ってるので、日本茶の方。
「お待たせしました。向かうグループが2つありまして、どちらかに入られますか?」
受付係の言葉に、尻尾がぴきって立っちゃったけど……
「2つ…?」
「はい。この町の薬師は派閥がありまして…」と話出されて……
他所から来た自分は、野良だよねえ。
近い方の月光袋で争ってるらしい。
地図を示されて、呆れてたんだ。
けど、巻き込まれたくないし、自分流と言うか、婆ちゃん流の採集の仕方と違うかも知れないので……
「自分だけで行くのに、最適なところありますか?割と身軽ですし」
そういう様に、彼らが争ってるのは、珍しく森で開けた場所にある月光袋なの。
まあ、大人数で採集するのなら、そうなるよねえ。
「崖でもよろしいのでしたら、こちらが近いかと…」
そう言って示してくれたのは……
先日行った川の上流で、滝がある=崖があるって事。
ふむふむ。魚釣りが道中で出来ると。
「ありがとうございます。こちらに行ってみます」と言えば……
「お気を付けて、行ってらっしゃいませ。出来上がりましたら、是非、こちらにもお売り下さい」
そう言うよね、前回は家の件もあって、商業ギルドだったもんね。
ついでに、行く道中で採れる薬草の情報はココで、果物、キノコなどの採集と出る獣、魔物などの情報を冒険者ギルドで得るつもり。
あと、野営用の道具で要るのは、たぶん逃げる時に使い切って在庫が無い結界の魔道具かなあ?
魔物避けの香も、遠出するのであれば少ないから、作らなきゃ。
そう言えば、ここでは魔物避けっていうのは必須だけど、虫除けって考え聞いた事ないなあ。
魔道具の結界って、冒険者ギルドの近くにある雑貨屋に行けばあるだろうとは分かってるけど……
そう言えば、魔道具屋って、何が売ってるんだろ?
あ、持って行く1番大事なもの忘れてた!
他の薬師たちも行くって事は、転がりにくい大きめのガラス瓶が要るのよ!
薬師ギルドを出て、冒険者ギルドの方に向かおうとしてたのを、慌て気味に商業ギルドの近くにある雑貨屋に向かった。
んだけど……
遅かった~……大きなガラス瓶の在庫はほとんどなかった。
近い内に補充はされるらしい、果実のシーズンが来るから。
あー、確かに、そっちでも要るので、勧められるままに予約した。
300本、多いっていう本数じゃないから。
ただ、次の入荷が2週間後なので、今月の満月には間に合わない。
という事で、残ってたのは果実を絞ったものを入れるジュース瓶やジャム瓶とかで……
漬ける用のものが皆無。
「樽ではいけないのですか?」って言われるのも分かるけど……
「月光を浴びさせなきゃいけないから、ガラス瓶なの」
そういえば、納得してた雑貨屋のオジサン。
薬師ギルドの情報によれば、崖の中腹にある5mほどの出っ張りに生えてるのは1本だけで、自分の様な野良向き。
リーナの知ってる中で1番大きい群生は10本。
それに、花は1本に1つじゃなく大概10個は付いてる。
なので、1本につき10個ガラス瓶が要るって訳。
1晩付きっきりなんてしたら、1本でも100個は貯まるって量になるの。
それも、満月の月光で溢れる蜜は濃厚で甘い。
それに惹かれて、獣が寄って来るんだ。
だから、採集の時は大きめの結界の魔道具を使うんだけど……
崖の中腹と言う事は、肥料になる獣を寄せられてないよね。
となれば、肉屋か冒険者ギルドで捨てる内臓を貰って行くか。
そんな事を考えたら……
「売れ残りなんですが、大きくて…」というオジサンが奥から持ち出して来たのが……
樽サイズと言っても、樽としては小ぶりの30Lガラス瓶。
だって、樽は小さくても50L以上だった筈。
薬草畑の葡萄でワインを仕込む時は、50Lを2つ使ってたけど、農園ともなれば、もっと大きかった。という記憶はアッチのもの。
とりあえず、秋に仕込み用の50Lの樽がいくつか要るね。
葡萄に、林檎に……杏は植物油を搾るから、少し早くかなあ?
その前に……
これは魔法袋がないと持っていけないサイズだわ。
液体を入れたら、更に重くなるし……
「お安くしておきますので、出来たら…場所を取りまして…」
そういうオジサンの気持ちも分かる大きさあるよ。
「何本あるの?」と聞けば、10本あるらしい。
「分かったわ。戴くけど、ちょっと待って一旦戻る」
そう言って、魔法袋を取りに戻ったんだけどね。
お金を払い、魔法袋に入れるのを驚いてたけど……
「魔法大国なんだから、見ないの?」と聞けば……
大商人とかでなければ、持ってないらしい。
羨ましそうなので、「自分でも作れるよ」とチャレンジする事を進めたのに、違う方に理解された。
「ぜひ作ってください!」って。
「材料が揃わないと無理だよ」とは言ったんだけどね。
それから、冒険者ギルドの資料室に行って、情報収集。
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