獣人世界へ、ようこそ?

ふにゃー

文字の大きさ
12 / 48

11

しおりを挟む



  自分だって、毎日、遊んでる訳じゃなく、調合もしてるんだけど……

  最上級回復薬ポーションを確保しておきたかった。

  根こそぎ、あるだけ商業ギルドに売ったんでね。

  ただ、そうなると要るのが花蜜で……

  それに、落ち着いた事もあって、満月が近いので、夜営付きのお出掛けをしたい。

  だけど、辺境といえ、採集地はかなり遠い。と思われる。

  それに、地理感もないしなあ……

  そんな事を考えてるのは、薬師ギルドで。

  満月の夜ともなれば、薬草畑にあるけど月夜草の芽が生えやすし、月下草というけど茸っぽいのも胞子を飛ばしてるけど……

  在庫がないから欲しいのは花蜜。

  森の中で、月の光が充分に当たる場所となれば、大概、崖って事になる……

  月光袋、スズランタイプのふっくらとした花弁を持つと言えば、可愛らしく思うかも知れないけど、結構、2mになるのもあるくらい大きいし、凶暴だから。

  食肉植物ではないけど、それに近い。

  ここら辺では、何処にあるのか探しに、薬師ギルドに来たって訳。

  それに、満月の夜=月光袋の蜜の採取っていうくらいだから、ギルドの方で集団ツアーみたいなのないかな?って。

  まあ、エスペラント王国に居た時は、婆ちゃんと元弟子たちが一緒になって、出掛けてたからさあ。

  ちなみに、今日は天気がいいので、日干しday

  魚もだけど、薬草、スライムゼリー、先日のお茶の葉も乾かし中。

  昨夜、蒸して手揉みして乾燥タイムなのだ。

  早く飲みたいなあ。緑茶。

  紅茶は高いけど売ってるので、日本茶の方。


  「お待たせしました。向かうグループが2つありまして、どちらかに入られますか?」

  受付係の言葉に、尻尾がぴきって立っちゃったけど……

  「2つ…?」

  「はい。この町の薬師は派閥がありまして…」と話出されて……

  他所から来た自分は、野良だよねえ。

  近い方の月光袋で争ってるらしい。

  地図を示されて、呆れてたんだ。

  けど、巻き込まれたくないし、自分流と言うか、婆ちゃん流の採集の仕方と違うかも知れないので……

  「自分だけで行くのに、最適なところありますか?割と身軽ですし」

  そういう様に、彼らが争ってるのは、珍しく森で開けた場所にある月光袋なの。

  まあ、大人数で採集するのなら、そうなるよねえ。

  「崖でもよろしいのでしたら、こちらが近いかと…」

  そう言って示してくれたのは……

  先日行った川の上流で、滝がある=崖があるって事。

  ふむふむ。魚釣りが道中で出来ると。

  「ありがとうございます。こちらに行ってみます」と言えば……

  「お気を付けて、行ってらっしゃいませ。出来上がりましたら、是非、こちらにもお売り下さい」

  そう言うよね、前回は家の件もあって、商業ギルドだったもんね。

  ついでに、行く道中で採れる薬草の情報はココで、果物、キノコなどの採集と出る獣、魔物などの情報を冒険者ギルドで得るつもり。

  あと、野営用の道具で要るのは、たぶん逃げる時に使い切って在庫が無い結界の魔道具かなあ?

  魔物避けの香も、遠出するのであれば少ないから、作らなきゃ。

  そう言えば、ここでは魔物避けっていうのは必須だけど、虫除けって考え聞いた事ないなあ。


  魔道具の結界って、冒険者ギルドの近くにある雑貨屋に行けばあるだろうとは分かってるけど……

  そう言えば、魔道具屋って、何が売ってるんだろ?

  あ、持って行く1番大事なもの忘れてた!

  他の薬師たちも行くって事は、転がりにくい大きめのガラス瓶が要るのよ!

  薬師ギルドを出て、冒険者ギルドの方に向かおうとしてたのを、慌て気味に商業ギルドの近くにある雑貨屋に向かった。

  んだけど……

  遅かった~……大きなガラス瓶の在庫はほとんどなかった。

  近い内に補充はされるらしい、果実のシーズンが来るから。

  あー、確かに、そっちでも要るので、勧められるままに予約した。

  300本、多いっていう本数じゃないから。

  ただ、次の入荷が2週間後なので、今月の満月には間に合わない。

  という事で、残ってたのは果実を絞ったものを入れるジュース瓶やジャム瓶とかで……

  漬ける用のものが皆無。

  「樽ではいけないのですか?」って言われるのも分かるけど……

  「月光を浴びさせなきゃいけないから、ガラス瓶なの」

  そういえば、納得してた雑貨屋のオジサン。
  
  薬師ギルドの情報によれば、崖の中腹にある5mほどの出っ張りに生えてるのは1本だけで、自分の様な野良向き。

  リーナの知ってる中で1番大きい群生は10本。

  それに、花は1本に1つじゃなく大概10個は付いてる。

  なので、1本につき10個ガラス瓶が要るって訳。

  1晩付きっきりなんてしたら、1本でも100個は貯まるって量になるの。

  それも、満月の月光で溢れる蜜は濃厚で甘い。

  それに惹かれて、獣が寄って来るんだ。

  だから、採集の時は大きめの結界の魔道具を使うんだけど……

  崖の中腹と言う事は、肥料になる獣を寄せられてないよね。

  となれば、肉屋か冒険者ギルドで捨てる内臓を貰って行くか。

  そんな事を考えたら……

  「売れ残りなんですが、大きくて…」というオジサンが奥から持ち出して来たのが……

  樽サイズと言っても、樽としては小ぶりの30Lガラス瓶。

  だって、樽は小さくても50L以上だった筈。

  薬草畑の葡萄でワインを仕込む時は、50Lを2つ使ってたけど、農園ともなれば、もっと大きかった。という記憶はアッチのもの。

  とりあえず、秋に仕込み用の50Lの樽がいくつか要るね。

  葡萄に、林檎に……杏は植物油を搾るから、少し早くかなあ?

  その前に……

  これは魔法袋がないと持っていけないサイズだわ。

  液体を入れたら、更に重くなるし……

  「お安くしておきますので、出来たら…場所を取りまして…」

  そういうオジサンの気持ちも分かる大きさあるよ。

  「何本あるの?」と聞けば、10本あるらしい。

  「分かったわ。戴くけど、ちょっと待って一旦戻る」

  そう言って、魔法袋を取りに戻ったんだけどね。


  お金を払い、魔法袋に入れるのを驚いてたけど……

  「魔法大国なんだから、見ないの?」と聞けば……

  大商人とかでなければ、持ってないらしい。

  羨ましそうなので、「自分でも作れるよ」とチャレンジする事を進めたのに、違う方に理解された。

  「ぜひ作ってください!」って。

  「材料が揃わないと無理だよ」とは言ったんだけどね。

  それから、冒険者ギルドの資料室に行って、情報収集。




















しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜

まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、 専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活   現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。   しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。   彼は大陸一の富を誇る名門貴族―― ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。   カイルに与えられたのは ・世界一とも言える圧倒的な財力 ・財力に比例して増大する規格外の魔力   そして何より彼を驚かせたのは――   彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。   献身的なエルフのメイド長リリア。 護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。   さらに個性豊かな巨乳メイドたち。   カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。   すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――   「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」   領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、 時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、   最強の御曹司カイルは 世界一幸せなハーレムを築いていく。 最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

転生後はゆっくりと

衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。 日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。 そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。 でも、リリは悲観しない。 前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。 目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。 全25話(予定)

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

巻き込まれた薬師の日常

白髭
ファンタジー
神に選ばれ、魔素の循環する界へと送り込まれたのは――現代の薬師。 剣も魔法も扱えない彼が憑依したのは、戦闘力ゼロの商人見習いの少年だった。 彼の武器は、知識と経験。商品を生み出し、人脈を築き、産業を広げていく。 「居場所を見つけたい」その願いが、やがて世界を変える力となる。 これは、一人の薬師が紡ぐ研究と開発、そして成長の物語。 【カクヨムでも掲載しています】 表紙は紹介文をもとに、ai【adobe firefly】で作成したものです。(参考程度に……)

処理中です...