獣人世界へ、ようこそ?

ふにゃー

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  野営用のテントと結界を張った後、洞窟の中に入ったんだけど……

  崩壊を防ぐのに、かなり手を入れられていて、鍾乳石などの存在はない。

  確かに、転んだりしたら尖ってるので危ないもんね。

  虎獣人さんが火の魔法が使える様で、火の玉を浮かべてたけど……

  うん、青白くなく真っ赤だから、別もの別もの。

  そう、自身に言い聞かせる様に、アンデット系は苦手です。

  闇属性なのに?と思ったけど、アンデットと闇属性は同じじゃないらしい。

  精神系に効く魔法が、闇属性魔法だと明記してある魔術書が、婆ちゃんの図書にあったの。

  ここがダンジョン化したら困るので、虎獣人さんを筆頭に、村の者たちで頻繁に来て、掃除をしてるので、索敵に赤点は浮かばない。

  爺ちゃん村長と虎獣人さんは、当初は青だったのに緑になった。


  1時間もあれば、地下水脈が見えるのか、それもゴウゴウという水音が聞こえて来た。

  音の大きさとゴウゴウから、かなりの水流がある上、流れも早そうだった。

  「溶けた氷河の水じゃから、秋まではかなり流れとるから、落ちるんじゃないぞ」

  注意を受けてたら、その川が見えて来たんだけど……

  白っぽい岩の壁の下から流れ出してる。

  ということは、あの白っぽい岩が氷河?

  よくよく見れば、白っぽい壁に囲まれてる?

  「たまに、魔素が豊富だからか、夏にはサーペントや魔魚などが迷い込んで、水砲をくらう事もあるんだぞ。甘くみん事だ」

  爺ちゃん村長が言ってる途中に、赤い点が速いスピードで近付いて来たので……

  自分は早急にバリアを張っていた。


  「無詠唱とは…アンナのヤツ、しごいたんだな」

  そう言う爺ちゃん村長はビショ濡れになってた。

  虎獣人さんが、背負ってた大剣で水砲は真っ二つにしたんだけど……水飛沫が……

  こんなに速い水流を凍らせて足止めするのは、冬でもないので無理だけど……

  氷河の雪解け水なので、とても冷たかった。

  このままでは風邪を引きそうな上、今日は下見ってだけだったので、野営地に引き返す事にしたんだ。

  爺ちゃん村長にポックリと逝かれると目覚めが悪いんでね。


  氷河の冷気が、洞窟から流れてるのか、陽射しが落ちると一気に寒くなった。

  本当に初夏?って思うくらいに寒い。

  「冬場はここら一帯凍り付くんじゃ」

  そう言ってる爺ちゃん村長、焚き火の前で陣取ってる。

  自分は、その焚き火に鍋を掛けて、シチューを作ってた。

  何の材料かは、さっき水砲を撃って来たヤツよ。

  暑いのも苦手だけど、寒いのも苦手で、涼みに来た様だけど……

  雪解け水は冷た過ぎた様で、生き物が住めない環境って事もあって、自分たちを餌認定して、引き返そうとしたので追いすがろうとしたの。

  なので、防御じゃなく反撃として、反転させる魔法を使ったら、お陀仏。

  ラッキーだったのは、地下水脈に落ちて流されなかった事。

  吹き飛んで氷河の壁にぶつかったので、氷河にヒビが入らなかった?ってビビったけど、堅牢だった事。

  爺ちゃん村長が言うには、精力がつくくらいに、魔素が豊富なんだって、デカメキンっていう魔魚。

  水槽に入れたら、優雅に泳いだだろうなあっていう出目金魚の巨大版。

  初めて見たけど……

  ヒレが長く大きいけど、レインボーカラーだよ!

  本体2mと同じ長さの尾ビレ!

  ちなみに、体躯の色はまさしく真っ赤な金魚だけど。

  鑑定で食用可と出たので、解体するのに、鱗取りしたんだけど……

  ソイツの鱗、1枚が大きくて綺麗だった。

  尾ビレ同様に、赤に虹色がかった半透明で、爺ちゃん村長だけでなく虎獣人さんも、滅多に出くわさないので捨てずに残したくらいだもん。


  たった3人では食べ切れない量あったので、魔法袋に収納しておいた。

  のだけど、いや~凄かったよ!

  脂はのってたけど、口当たりはアッサリとしてて、ニジマスと似た味わいだった。

  魚が大好きな猫獣人としては、放心するくらいに美味~!

  爺ちゃん村長と虎獣人さんが、炙って食べてる横で鍋を作ったんだけど……

  塩の炙りだけでも充分すぎるくらいだった。



  翌朝、掘削現場にまで行くっていう予定で向かえば……

  あのデカメキンを食べたからか、体が軽い!凄い効果!

  で、爺ちゃん村長がいうには、掘削して万年雪の可能性は、上から掘るよりは下からの方が高いんだって。

  雪の重さも相まって、ほぼ氷になってるので、上から掘るより作業は大変みたいだけど。

  それに、上からだと積もった雪で、クレバスが見えず滑落も良くあるそうで……

  そのクレバス、場所によれば100mある場所もあるけど、幸運?な者は地下水脈にストレートに落ち、流されて……

  直ぐに遺体が見付かるそうな。

  そう、クレバスに落ちた時点でアウトだっていう話だった。

  氷河は常に動いてるので、開いてたクレバスが閉じてしまう事もあるので、転移魔法でも扱えないと出て来れないとの事。

  そんな話を聞かされながら……

  黙々と、真上ではなく、斜め上の位置の雪?氷を風魔法でカッティング。

  火魔法だと溶けて、水溜まりに足を取られ安くなるので、風と言われて……

  してたのだけど、頭に浮かんだ映像は、岩を切り出すシーン。

  アッチの記憶によれば、高圧の水流じゃなかったっけ?

  ビショ濡れにはなるけど、風より水の方が得意だし早い気がして……

  爺ちゃん村長と虎獣人さんに避けて貰って、噴射させたら……

  1.5m角の氷が、1時間で10個も切り出せた。

  勿論、鑑定で「万年雪の氷の塊」って出てる!

  氷河の上ですると、雪の塊とか氷とかって出るらしいし、直ぐに溶けるんだって。

  万年雪の氷だと、魔素も多くて中々溶けないのが特徴なんだって。

  ただ……

  驚愕だったのが!

  爺ちゃん村長ったら、空間収納を持っててさあ!

  婆ちゃんがそれに対抗して、魔法袋作成してたらしい。

  通りで……

  「人族であったら、魔法袋を作れる素質あるんじゃから、出来とったかもなあ」

  けど、そんな事言われたら、負けん気で頑張っちゃうよ!

  光属性魔法だって、諦められないのに!

  ぷんぷん!と怒ってたら……

  「お前さん、何を言っとるんじゃ?あれだけ風魔法が使えるんなら浄化、水魔法なら治癒を使えるじゃろ」

  爺ちゃん村長に突っ込まれて、固まった。

  え?え?どういう事?と思い、首を傾げてたら……

  「光に適性ない場合は、冠に、属性を付けるんじゃ」

  但し、その場合は無詠唱では無理じゃが。は聞いてなかった。


  明日、もう1度切り出しに行って、村に帰るって事で野営地に戻って来たんだけど……

  爺ちゃん村長の言うように、冠に属性を付けるっていう、目から鱗で夢中。

  枯渇に気を付けながら、検証を重ねてたら……

  「!……開けれた!」

  空間収納get!

  時空間系は素質が多分に必要だと書いてあったけど、魔法袋は異空間だけど、薬草畑は亜空間だからさあ。

  それで唸ってたんだけど……

  よくよく考えたら……とりあえず、コアになる核を認識出来るかがポイントだったみたい。

  開けられてたのは、扉とか魔法陣と魔石とか媒体があり見えてたので、それを使って開く空間だった訳。

  それに対し、空間収納は無理やり、空中に空間があるイメージで開こうとしてたの。

  そう、媒体は?と気付いた事で……

  自身の魔力をと考えるだけで、呆気なく開いた。

  亜空間でも、注ぐ魔力量で広さ大きさが変わる様に、自身を核にした空間収納は大きいみたい。

  で、自身が核なので、魔法袋では止まらなかった時間が、空間収納では止まる様で!

  魔法袋が幾つも要るって事がなくなった!

  あ、でも、爺ちゃん村長がいう様に、無制限や倉庫並の空間収納持ちは数が少ないので隠した方が良いね。

  ポーターが冒険者ギルドに、そこそこの数登録して仕事してる様に、人族には空間収納持ちが一定数いるみたいだけど……

  広さ大きさがものを言うそうだよ。

  そういえば、冒険物のラノベでも、そんな話があったよね。

  でも、これで、万が一があったら身一つで逃げられるよ~。

  その前に、逃げの一手である転移魔法も修得したいところだ。






















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