俺の最強のゲームアカウントが乗っ取られた話。

ひがらく

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一章

【17】レディーキラー 2

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「誰かと思えば先輩じゃないっすか! 久しぶりっす!!」

 あの地震以来、ずっと行方が分からなかった同僚が目の前にいる。その驚きでつい椅子から勢いよく立ち上がってしまった。

「セキ、無事で……っ!?」
「先輩こそっすよ! うわーっなんか感動っすね……! まさかこんなとこで会えるなんて!」

 セキは満面の笑みで何度も頷き、俺の肩をぽんぽん叩いてくる。
 
「先輩は今どこに所属してるんすか?」
「アモイラ国の冒険者協会本部。本部付きの事務員だよ。セキは?」
「オレはバレトゥーム本部っす! ちょっと買い出しと伝達任務でこっちに来てて――あ、ここ、座ってもいいすか?」

 セキは椅子の背を軽く叩いて確認を取ると、返事を待たずに腰を下ろした。リオットの隣だ。俺もつられて座り直すと、円卓のため自然と互いの顔が向き合う形になった。
 リオットがぱちぱちと瞬きをして、興味ありげに俺の顔を見てくる。

「なぁ、ヤシュ。この人って……」
「あ、リオット、こっちはセキ。俺の会社の同僚の後輩。覚えてる?〈はじまりの村〉で俺と一緒にいた人」
「ああ……!  あのときの!」
「どうぞよろしくっす! もしかしてその時いた初心者の人っすか?  偶然すね!」

 セキは元気よく手を差し出した。リオットは恐る恐るその手を握るが、セキの勢いに押され激しく手がぶんぶんと上下に振られていた。
 
「ど、どうも……すごい元気な人だな」
「元気だけが取り柄っすからね!」

 自分で言うか。
 突然現れた元気の塊に、リオットは若干引き気味に笑っていた。

「ユリシャスが心配してたよ。数年経っても冒険者協会の登録名簿に名前が見つからないって」
「あー、そうなんすよ……オレ、バレトゥームの辺境に飛ばされてたから、こっちの名簿じゃ引っかからないんすよね。あっちって、アモイラとは協会の管轄違うっしょ?」
「そうなんだ?……でも無事で良かったよ」

 あれからもう何ヶ月も経っている。
 ふと思い出しては心配していたので、こうして元気な姿で再会することができて本当に良かった。そして飛ばされたのが海の中じゃなくて本当に良かった。
 セキは少し照れたように鼻の頭をこする仕草を見せた。
 
「いやぁ、先輩たちが無事だったのも嬉しいっすよ。今はどんな感じなんすか? 協会の仕事、やっぱ大変?」
「俺は事務だからそこまで大変じゃないよ。今は休暇中みたいなものだし」
「休暇とれる職場とか最高じゃないっすか……!」
「そうそう、残業もないし、休日出勤もない」
「わかる! 上司は優しいし、ミスしても怒らないっす。マジ最高」
「どれほどのブラックな会社で働いてきたんだよ、ふたりとも……」

 俺たちの話にリオットは苦笑している。確かリオットはまだ学生だから社会人の愚痴は遠い世界のことに聞こえているだろう。

「あ、そういえば――先輩たち、塔の噂は聞いたっすか?」

 相変わらず口調は軽いままだが、ふっと表情が引き締まる。

「各地から冒険者が集まってる塔のことなら、噂を確かめに俺たちも行ったことあるよ」
「マジっすか! オレもそろそろ向かおうと思ってたとこなんすよ! その噂、本当なのかなって」

 セキはぱっと目を見開いた。
 元の世界に戻る手掛かりが塔に隠されているかもしれないという、そんな漠然とした噂。もはや噂では済まされないほど、プレイヤーたちの間で広まりつつあるようだ。

「……オレ、ちょっと罪悪感あるんすよね。もしあの時、先輩を誘わなかったらこんなことにならなかったんじゃないかって……。だから戻れる方法があるなら、オレはそれに賭けてみたいっす」
 
 落ち込み俯いたセキに向けて、俺はできるだけ穏やかに言葉を返す。

「俺は気にしてないよ。不自由はしてないし。今もほら、セキにもちゃんと会えたし」

 嘘ではない。
 確かにこの世界に来たばかりの頃は、何もかもが手探りで戸惑う事も多く慣れるまで大変だった。だけど今はちゃんとした居場所もあるし、気の置けない友人もいる。不自由はしていない。
 
 セキはしばらく黙っていたが、やがて伏せていた顔を上げまっすぐな声で言った。

「先輩、絶対に元の世界に戻りましょうね!」

 その言葉は嬉しかった。そう言い切ってくれる気持ちも、素直にありがたく感じた。
 けれど、それなのに――胸の奥が少しだけざわめいてしまった。

 ――元の世界に戻る。
 それはプレイヤーとして当然の願いであり、目指すべき終着点。もし本当に、元の世界へと帰る手段が存在するのならば、戻るのがごく自然だろう。
 俺だって、戻ることができるのであれば……戻りたい、と思う。
 
 ……だけど、ほんのわずかに、胸の奥にひっかかる感覚がある。でもそれが何なのか、今の俺にはわからない。

「あっそう言えば先輩たち!」

 セキは急に手をぱんと打ち鳴らし、身を乗り出すようにニッと笑って俺を指差した。

「さっき『可愛い女の子が好き』って言ってたじゃないっすか。紹介するっすよ~?めちゃめちゃ美人の……」
「紹介?……ちょっと待て。変なことに足突っ込んでない?」

 女の子の紹介、すなわち斡旋。
 まさかとは思うが、この世界でおかしな商売に巻き込まれているのだとしたら笑えない。
 俺の視線を受けてセキは一瞬だけぎくりとした顔をした。ごまかすような笑みを浮かべ挙動不審に手を動かしている。
 
「えっ? あははは! そんなことないっすって! ほんとっすよ!紹介は……――う、すみませんっす。ここの酒場にちょっとしたバイト持ち掛けられて、女の子を紹介したら飲み代がタダになるとか、そういう感じで……」

 あっさり白状した。やっぱり嘘が下手だ。
 まるで自分のミスを報告する新入社員のような顔で、目を合わせずにテーブルの縁を指先でいじっている。
 隣のリオットはそのやりとり見て、ふいに小さな声で俺にだけ囁いた。

「……この人、大丈夫なのか?」
「……うん。セキは昔からこんな感じだ」

 俺は苦笑しながらも軽くため息をつきながら返した。
 元気だけが取り柄。嘘をつくとすぐに目が泳ぐし、何かを隠している時は露骨に口調が怪しくなる。あれでも会社では可愛い後輩ポジションだった。猪突猛進でたまにミスもするけれど、後腐れがなくて人懐っこい。そんなところが、憎めない後輩だった。
 ……まあ、今も変わってないな。
 それが少しだけ、嬉しかった。

 
 
 そんなとき、ふわりと甘い香りが漂ってくる。何の香りだろうと視線を向けると。
 
「はぁい、めちゃめちゃ美人の『可愛い女の子』を呼んだかしらぁ?」
 
 艶やかな声が背後から響いた。
 しなやかな腰つきに、深いスリットから覗く長い脚。胸元も大胆に開かれた華やかな衣装に身を包んでいる。猫のような耳と揺れる長い尻尾を持つ、先ほどまで舞台で踊っていた獣人族の踊り子だ。
 そして、とても目のやり場に困る。
 どこを見ても失礼になる気がして、俺はとりあえず視線をセキに戻した。
 
「あ、ナミル! こっちだ、こっち!」

 セキが手招きする。
 女の子を紹介する――とはおそらくこう言うことだろう。酒場にいる人に声をかけ、『そう言う商売』をしている女性を宛がう。

「でもすまん。ナミル。この人たちはオレの先輩でさ……」
「あら、そうだったの?」
「こっちはヤシュ先輩。そしてこっちが先輩の友人のリオットくん」

 セキが楽しそうに紹介する。ナミルと呼ばれた女性はその紹介を受け、優雅に片手をセキの肩へ添えた。そのままふわりと微笑む。

「はぁい、ナミルよ。お姉さんが一杯、奢ってあげようかしら?……遠慮しないで。セキの友人なら、わたくしの友人でもあるわ。……どうぞ、これはわたくしからの気持ちよ」

 ナミルが優雅な仕草でテーブルに並べたのは、細長い脚付きのグラスに注がれた鮮やかな赤い飲み物だった。グラスの中で赤い果実を溶かしたような液体がきらきらと輝いている。
 ほのかに香る甘い果実の匂い、見た目も香りもまるでジュースのようだが、アルコールの匂いもひっそりと潜んでいるようだった。

「えっいいのか? 美味そう!」
「いいのよ。遠慮しないで」
 
 リオットが口をつけると、目をキラキラさせて「おいしい!」と感激する。
 
「……あ、ほんとだ。甘くて美味しい」

 俺も一口含むと、舌に広がったのはとろけるような甘さ。だが飲み込んだ瞬間、喉の奥でちり、と焼けるような感覚が残った。強いその味わいはただの果実酒ではないようだ。

「おいおい、レディーキラー……こんな度数の高いもの、からかってるんすか?」
「いいじゃないの。こんなに楽しい夜、楽しまないと損でしてよ?」

 ナミルの誘うようなその笑みに、思わずセキもくいっとグラスをあおる。
 
 そんなことをしているうちにテンションは段々と上がっていって、何を話していたかは曖昧だけれど、きっとくだらないことで笑い合っていた。
 ふわふわと心地よく、グラスの中の赤い酒は何度か注がれていたが、知らないうちに空になっていた。

 それからの記憶は、断片的になる。

 酒場を出て、暗い城下町の通りを三人で歩いて。
 帰る途中、誰かがふらついて転びかけた気がするし、リオットが肩を貸してくれたような気もする。セキがどこかで歌い出して、いつの間にかどこかで解散していた。

 ――そして。

 気づいたときには、アンバーの瞳を至近距離で見つめていた。
 窓から差し込む朝の淡い光、柔らかなシーツの感触、そして腕の中から伝わるぬくもり――俺は思わず、悲鳴を上げてしまった。


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