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26. 『金の船と銀のいかり』
むかしむかし あるところに 「ひかりの船」の男の子がいました
船の中には 大きなあらしが吹き荒れていました。
ビュウビュウ! ゴーッ!
船は元気すぎて止まることができません。
たかい波にぶつかり、かたい岩にゴチン!
男の子のからだは、キズだらけです。
「たすけて! やすみたいよう!」
男の子は泣きました。
でも、あらしはやみません。
男の子はひろい海の上で、ひとりぼっちでどこまでも流されていきました。
あるひ、男の子はしずかな青い海を見つけました。
海のずうっとふかい底に、一人の女の子がいました。
女の子は、「銀のいかり」でした。
どっしり重たくて、しずかで、ただそこで待っていました。
「わたしの手をつかんで」
海の底から、女の子がいいました。
男の子は、ながーいロープを投げました。
女の子はそれをギュッとつかんで、やわらかい砂の中にもぐりました。
……ズシン。
するとふしぎなことに あらしがピタリとやみました。
船はもう、ぶつかりません。
やさしい波の上で ゆらゆらときもちよさそうに浮かびました。
「もうはなさないよ」
女の子が言いました。
「もう大丈夫だね」
男の子が言いました。
ふたりは つながったまま いつまでも ゆられて なかよく暮らしましたとさ。
おしまい。
船の中には 大きなあらしが吹き荒れていました。
ビュウビュウ! ゴーッ!
船は元気すぎて止まることができません。
たかい波にぶつかり、かたい岩にゴチン!
男の子のからだは、キズだらけです。
「たすけて! やすみたいよう!」
男の子は泣きました。
でも、あらしはやみません。
男の子はひろい海の上で、ひとりぼっちでどこまでも流されていきました。
あるひ、男の子はしずかな青い海を見つけました。
海のずうっとふかい底に、一人の女の子がいました。
女の子は、「銀のいかり」でした。
どっしり重たくて、しずかで、ただそこで待っていました。
「わたしの手をつかんで」
海の底から、女の子がいいました。
男の子は、ながーいロープを投げました。
女の子はそれをギュッとつかんで、やわらかい砂の中にもぐりました。
……ズシン。
するとふしぎなことに あらしがピタリとやみました。
船はもう、ぶつかりません。
やさしい波の上で ゆらゆらときもちよさそうに浮かびました。
「もうはなさないよ」
女の子が言いました。
「もう大丈夫だね」
男の子が言いました。
ふたりは つながったまま いつまでも ゆられて なかよく暮らしましたとさ。
おしまい。
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