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鳥の鳴き声で目を覚ました。手に肉球がついている。猫に戻った。ほっとした。
断りもなく人の家の敷地で眠るなんて、あまり褒められたことじゃない。でも私は猫なので許してください。
大きく欠伸をして伸びをして。さて、カイラス様の家に帰りましょう。
階段を軽々駆け上がって歩いていると、遠くにロベルト様の姿が見えた。朝から散歩の様子。さすがです、と感心している私の下へすごい速さで走ってくる。逃げる間もなく捕まえられてしまった。
「き、君はもしかして……!?」
「にゃあーん」
「君はっ、君、は……猫だよなー……」
「にゃん」
ははは、と乾いた笑いを零して、ロベルト様はがっくり肩を落とした。なんだろう。何か期待させてしまったらしい。彼は私の顔をまじまじ見つめると、微笑んだ。素敵。
「君、もしかしてリゼかな?」
「にゃー」
猫の顔を見て分かるのか。驚いていると、ロベルト様は首のリボンを引っ張って綺麗に直した。そうか、私はピンクのリボンをつけていたんだった。カイラス様が嬉しそうにしていたのを思い出す。
「カイラスに置いて行かれたのかい? あいつ、人だけじゃなく猫にも冷たいのか。もし良ければ俺の家に来る? 他にも猫がいるけれど、って帰りたいよな」
「うにゃ」
「体が冷たいな。うちの庭で迷子になってたのか。よしよし、何か食わせてからカイラスの家に送ってやるよ」
ロベルト様の懐に入れられてしまった。すごく暖かい。ロベルト様の家の猫は幸せ者だ。
手作りの美味しいご飯をお腹いっぱいに食べた。その後はロベルト様に連れられて馬車に乗り、カイラス様の家へ。
ロベルト様はメイドに「玄関先でいい」と断ってカイラス様が出てくるのを待った。たかが猫一匹なのに、メイドに預けて良しとしないところがロベルト様らしい。
やがて仏頂面のカイラス様が現れた。
「何の用……」
「お前の家のお嬢さんをエスコートして来たんだよ。ほら、この子リゼだろ?」
「ああ」
カイラス様は私に手を伸ばした。しかしロベルト様がひょいっと避けてしまう。カイラス様は怪訝な顔をした。
「何のつもりだ」
「リゼのことちゃんと大事にしてるか? 俺も猫が好きなんだ、酷い扱いをしているのは見過ごせない」
「お前には関係ない」
「ある。俺の家に置いていっただろ」
「だとしてもお前には関係ない」
空気が張り詰めている。ハラハラしていると、ロベルト様が先に折れた。
「……分かった。別に喧嘩したいわけじゃない。悪かったよ、ほら」
私はカイラス様の手へと返された。ロベルト様が腰に手を当てて困った顔をしている。
「怖い顔すんなって。毛並みも良いし、綺麗なリボンを付けてるくらいだ、可愛がってるのは分かるよ。とりあえず信じといてやる」
「さっさと帰れ」
「はいはい。じゃあなリゼ」
爽やかに手を振りロベルト様は帰って行った。こんな他人……他猫? にも優しくしてくれる良い方なのに、カイラス様はいまいち気に入らないらしい。
見慣れたカイラス様の部屋に戻り、リボンを外された後で散々撫でまわされた。撫でられすぎて疲れた。
「どうしてロベルトに見つかったんだ。上手く隠れれば良かったものを……君は可愛いんだから、ロベルトには気を付けろ。次に会っても近付くな、近付かせるな」
説教されている? カイラス様は相変わらず不機嫌だ。
「ロベルトは面倒臭いんだ昔から。意味もないことで話しかけてくる。関わりたくない」
酷い言い方をする。ロベルト様はカイラス様と仲良くしようとしているだけだろうに。カイラス様は私の頭やら背を撫でながら呟いた。
「猫は可愛い。猫だけいればいいんだ、俺には……」
本当だろうか。私には本音に聞こえなかった。私は猫なのでただ聞くことしかできない。
**
夜、私は再び人の姿に戻っていた。時計を見てやっと理解した。
「カイラス様」
「……………………」
さすがにこの態度の差にも慣れた。私は気にせず言う。
「気付いたのですが、どうやら11時50分になると人に戻ってしまうようです。いつまた猫になるのかは不明ですが」
「何故だ」
「え」
「何故人に戻る」
私に言われても。そう何度も言われると気持ちも落ち込む。私だって、望んでこんな体になったわけじゃないのに。
「お前が人でさえなければ……まあいい、寝る」
「はい。おやすみなさい」
カイラス様がベッドに入るのを見て、私は床で丸くなった。しばらくはここで生活をすればいいと思っていたけれど、そうもいかないようだ。カイラス様はやっぱり本物の猫の方がいいんだろう。私も野良猫の方が楽に暮らせる気がする。少なくとも、毎晩がっかりされなくて済むのだから。
**
翌日。
「カイラス様。お部屋に籠りきりになるのは宜しくありません。少しは外の空気も吸ってください」
メイドに怒られたカイラス様は私をお供にして庭へ散歩に出た。誰かとすれ違っても、黙って私を撫で続けるだけだ。
カイラス様は一日中誰とも会話をしないことが多い。人が嫌いなのか、だから猫を可愛がるのだろうか。
もし私がここを出て行ったら。カイラス様は独りぼっちになってしまう。でも私は猫じゃない。本物の猫とは程遠い偽物だ。
「カイラス様、私、家を出ても良いでしょうか」
夜、人に戻った私はそう提案した。ベッドに腰かけたカイラス様は眉間に皺を寄せた。
「何故」
「私は偽物の猫です。一緒にいてもカイラス様が不愉快になるだけです。本物の、貴方に懐くような猫を探した方が良いと思います」
「駄目だ」
即答された。何が駄目なのか。まさか私に興味があるわけでもないだろうに。カイラス様は億劫そうに重い息を吐き出した。
「代わりを探す。見つかるまでは駄目だ」
「あ、ありがとうございます」
「……………………」
良かった。心の荷が下りた気分だ。私がここを出てどうするかは追々考えるとして、悩みは一つ解決した。
「それではよろしくお願いします。おやすみなさい」
「…………おい」
「はい?」
「床で寝たいのか」
どうして急に? 今までは床で寝ても何も言わなかったのに。カイラス様の部屋の床はふかふか絨毯なので特に支障はない。
「私のことはお気になさらず」
「床に人が転がっている方が気になる」
いきなりどうしたのか。カイラス様は横にならず、床に座る私をじっと見ている。私は困りながら言った。
「床の方が落ち着くんです。私のことは放っておいてください。カイラス様に気にかけてもらうような価値もありません」
「価値?」
「この体になって知りました。家柄のない私は無価値なのだと。誰にも必要とされていません」
寒空の下、独りぼっちで理解した。私は苦笑いを浮かべる。
カイラス様は無言のままかと思いきや、ぽつりと言った。
「当然だろう」
ぎゅっと胸が痛む。しかしカイラス様は私の思ってもいないことを続けた。
「俺も無価値だ。俺が生きているのは家を存続させるため。それ以外の、俺自身は必要ない。俺でなくとも、家の血を継ぎさえすれば誰でもいい」
驚いて何も言えなかった。カイラス様がそんなことを考えていたなんて知りもしなかったのだ。彼は当然のことという風に続けた。
「何もかも無意味だ。俺は家の名として生きているだけ、他はどうでもいい。子ができて、血が絶えなければいい」
「さ……寂しいとは思わないんですか」
「寂しい? 何の感情だそれは。俺の感情など無意味で無価値だ。必要ない」
冷ややかで固い彫像を思い出していた。感情もなく、ただ美しくあるようにと形作られた物。カイラス様も同じ? そうは思わない。私は知ってるから。
「……エミィは、私の妹は貴方を好いています。それは貴方が無価値ではないからでしょう。私とは違います」
「家柄だけだ」
「違います。私が貴方と婚約をしていた時から、エミィはカイラス様のことを素敵だと言っていました。家は関係ありません」
私より価値のあるエミィが認めた人だ。無価値であるわけがない。
「考えてみてください。私がいなくなったことで、エミィと貴方が一緒になれるんです。きっと幸せになれますよ。邪魔な私はさっさと消えて、遠くから貴方たちの幸せをお祈りします」
カイラス様は無価値じゃない。私はそう思う。エミィだってそう思ってる。他にもきっといるはずだ。私とは違う。
「ですから、私のことはお気になさらず。アリゼは忘れて、ただの猫として扱ってください」
「……………………」
「おやすみなさい」
私は床で丸くなる。屋根があって、壁があって、寒さをしのげるだけでありがたい。他には何も望まない。望む価値もない。
断りもなく人の家の敷地で眠るなんて、あまり褒められたことじゃない。でも私は猫なので許してください。
大きく欠伸をして伸びをして。さて、カイラス様の家に帰りましょう。
階段を軽々駆け上がって歩いていると、遠くにロベルト様の姿が見えた。朝から散歩の様子。さすがです、と感心している私の下へすごい速さで走ってくる。逃げる間もなく捕まえられてしまった。
「き、君はもしかして……!?」
「にゃあーん」
「君はっ、君、は……猫だよなー……」
「にゃん」
ははは、と乾いた笑いを零して、ロベルト様はがっくり肩を落とした。なんだろう。何か期待させてしまったらしい。彼は私の顔をまじまじ見つめると、微笑んだ。素敵。
「君、もしかしてリゼかな?」
「にゃー」
猫の顔を見て分かるのか。驚いていると、ロベルト様は首のリボンを引っ張って綺麗に直した。そうか、私はピンクのリボンをつけていたんだった。カイラス様が嬉しそうにしていたのを思い出す。
「カイラスに置いて行かれたのかい? あいつ、人だけじゃなく猫にも冷たいのか。もし良ければ俺の家に来る? 他にも猫がいるけれど、って帰りたいよな」
「うにゃ」
「体が冷たいな。うちの庭で迷子になってたのか。よしよし、何か食わせてからカイラスの家に送ってやるよ」
ロベルト様の懐に入れられてしまった。すごく暖かい。ロベルト様の家の猫は幸せ者だ。
手作りの美味しいご飯をお腹いっぱいに食べた。その後はロベルト様に連れられて馬車に乗り、カイラス様の家へ。
ロベルト様はメイドに「玄関先でいい」と断ってカイラス様が出てくるのを待った。たかが猫一匹なのに、メイドに預けて良しとしないところがロベルト様らしい。
やがて仏頂面のカイラス様が現れた。
「何の用……」
「お前の家のお嬢さんをエスコートして来たんだよ。ほら、この子リゼだろ?」
「ああ」
カイラス様は私に手を伸ばした。しかしロベルト様がひょいっと避けてしまう。カイラス様は怪訝な顔をした。
「何のつもりだ」
「リゼのことちゃんと大事にしてるか? 俺も猫が好きなんだ、酷い扱いをしているのは見過ごせない」
「お前には関係ない」
「ある。俺の家に置いていっただろ」
「だとしてもお前には関係ない」
空気が張り詰めている。ハラハラしていると、ロベルト様が先に折れた。
「……分かった。別に喧嘩したいわけじゃない。悪かったよ、ほら」
私はカイラス様の手へと返された。ロベルト様が腰に手を当てて困った顔をしている。
「怖い顔すんなって。毛並みも良いし、綺麗なリボンを付けてるくらいだ、可愛がってるのは分かるよ。とりあえず信じといてやる」
「さっさと帰れ」
「はいはい。じゃあなリゼ」
爽やかに手を振りロベルト様は帰って行った。こんな他人……他猫? にも優しくしてくれる良い方なのに、カイラス様はいまいち気に入らないらしい。
見慣れたカイラス様の部屋に戻り、リボンを外された後で散々撫でまわされた。撫でられすぎて疲れた。
「どうしてロベルトに見つかったんだ。上手く隠れれば良かったものを……君は可愛いんだから、ロベルトには気を付けろ。次に会っても近付くな、近付かせるな」
説教されている? カイラス様は相変わらず不機嫌だ。
「ロベルトは面倒臭いんだ昔から。意味もないことで話しかけてくる。関わりたくない」
酷い言い方をする。ロベルト様はカイラス様と仲良くしようとしているだけだろうに。カイラス様は私の頭やら背を撫でながら呟いた。
「猫は可愛い。猫だけいればいいんだ、俺には……」
本当だろうか。私には本音に聞こえなかった。私は猫なのでただ聞くことしかできない。
**
夜、私は再び人の姿に戻っていた。時計を見てやっと理解した。
「カイラス様」
「……………………」
さすがにこの態度の差にも慣れた。私は気にせず言う。
「気付いたのですが、どうやら11時50分になると人に戻ってしまうようです。いつまた猫になるのかは不明ですが」
「何故だ」
「え」
「何故人に戻る」
私に言われても。そう何度も言われると気持ちも落ち込む。私だって、望んでこんな体になったわけじゃないのに。
「お前が人でさえなければ……まあいい、寝る」
「はい。おやすみなさい」
カイラス様がベッドに入るのを見て、私は床で丸くなった。しばらくはここで生活をすればいいと思っていたけれど、そうもいかないようだ。カイラス様はやっぱり本物の猫の方がいいんだろう。私も野良猫の方が楽に暮らせる気がする。少なくとも、毎晩がっかりされなくて済むのだから。
**
翌日。
「カイラス様。お部屋に籠りきりになるのは宜しくありません。少しは外の空気も吸ってください」
メイドに怒られたカイラス様は私をお供にして庭へ散歩に出た。誰かとすれ違っても、黙って私を撫で続けるだけだ。
カイラス様は一日中誰とも会話をしないことが多い。人が嫌いなのか、だから猫を可愛がるのだろうか。
もし私がここを出て行ったら。カイラス様は独りぼっちになってしまう。でも私は猫じゃない。本物の猫とは程遠い偽物だ。
「カイラス様、私、家を出ても良いでしょうか」
夜、人に戻った私はそう提案した。ベッドに腰かけたカイラス様は眉間に皺を寄せた。
「何故」
「私は偽物の猫です。一緒にいてもカイラス様が不愉快になるだけです。本物の、貴方に懐くような猫を探した方が良いと思います」
「駄目だ」
即答された。何が駄目なのか。まさか私に興味があるわけでもないだろうに。カイラス様は億劫そうに重い息を吐き出した。
「代わりを探す。見つかるまでは駄目だ」
「あ、ありがとうございます」
「……………………」
良かった。心の荷が下りた気分だ。私がここを出てどうするかは追々考えるとして、悩みは一つ解決した。
「それではよろしくお願いします。おやすみなさい」
「…………おい」
「はい?」
「床で寝たいのか」
どうして急に? 今までは床で寝ても何も言わなかったのに。カイラス様の部屋の床はふかふか絨毯なので特に支障はない。
「私のことはお気になさらず」
「床に人が転がっている方が気になる」
いきなりどうしたのか。カイラス様は横にならず、床に座る私をじっと見ている。私は困りながら言った。
「床の方が落ち着くんです。私のことは放っておいてください。カイラス様に気にかけてもらうような価値もありません」
「価値?」
「この体になって知りました。家柄のない私は無価値なのだと。誰にも必要とされていません」
寒空の下、独りぼっちで理解した。私は苦笑いを浮かべる。
カイラス様は無言のままかと思いきや、ぽつりと言った。
「当然だろう」
ぎゅっと胸が痛む。しかしカイラス様は私の思ってもいないことを続けた。
「俺も無価値だ。俺が生きているのは家を存続させるため。それ以外の、俺自身は必要ない。俺でなくとも、家の血を継ぎさえすれば誰でもいい」
驚いて何も言えなかった。カイラス様がそんなことを考えていたなんて知りもしなかったのだ。彼は当然のことという風に続けた。
「何もかも無意味だ。俺は家の名として生きているだけ、他はどうでもいい。子ができて、血が絶えなければいい」
「さ……寂しいとは思わないんですか」
「寂しい? 何の感情だそれは。俺の感情など無意味で無価値だ。必要ない」
冷ややかで固い彫像を思い出していた。感情もなく、ただ美しくあるようにと形作られた物。カイラス様も同じ? そうは思わない。私は知ってるから。
「……エミィは、私の妹は貴方を好いています。それは貴方が無価値ではないからでしょう。私とは違います」
「家柄だけだ」
「違います。私が貴方と婚約をしていた時から、エミィはカイラス様のことを素敵だと言っていました。家は関係ありません」
私より価値のあるエミィが認めた人だ。無価値であるわけがない。
「考えてみてください。私がいなくなったことで、エミィと貴方が一緒になれるんです。きっと幸せになれますよ。邪魔な私はさっさと消えて、遠くから貴方たちの幸せをお祈りします」
カイラス様は無価値じゃない。私はそう思う。エミィだってそう思ってる。他にもきっといるはずだ。私とは違う。
「ですから、私のことはお気になさらず。アリゼは忘れて、ただの猫として扱ってください」
「……………………」
「おやすみなさい」
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2024年12月追記
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