鼻の長い王子様

たまも

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3幕 スピードが命! 結末なぞ飾りに過ぎぬ!

12話 【屍(壁)を越えていけ】

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 友達のチュータはどれだけ傷つこうと立ち上がり続けます。
 決して諦めず勇敢に立ち向かい続けるチュータに大魔王は激怒いたします。

「小サク 小汚ナイ ヤクタタズガ 邪魔ヲスルナ!」

 はじき飛ばされたチュータはとうとう動かなくなってしまわれました。
 痛みすら忘れ王子様はチュータに向かうと、血が流れ少しずつ冷たくなります。

 チュータの名前を呼びます。
「目を開けてくれ、チュータ!」

(とくん、とくん、とくん…)

 なんども、チュータの名前を呼びます。
「死なないでくれ、チュータ!」

(とくん、とくん…)

 なんども、なんども、チュータの名前を呼びます。
「これからも一緒にいたいんだ、チュータ!」

(とくん…)

 なんども、なんども、なんども呼びなれた友達の名前を呼びます。
「チュータ!」

(………)

 心臓は、返事をしてくれません。

 悲しむ王子様でありましたが、チュータの声が聞こえた気がします。

『貴方はご立派になられました。私がお側にいなくても大丈夫なはずです』

 チュータと旅をした記憶と一緒に、あたたかい想いが心からあふれ出します。

「オレは…ボクは君がいてくれたから頑張れたんだ」
『なら最後に貴方の頑張る背中を見届けさせていただきたい。今の貴方は一人ではありません』

「オレ、頑張るよ。チュータ…!」

 最後の力を振り絞り立ち上がられます。
 王子様は勇気を握りしめ大魔王に立ち向かいました。
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