訳あり幼女に声をかけたら最強のドラゴンだった

Luculia

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第1章 学園編

第34話 リベンジ

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 メアとの楽しい時間を過ごし、今日は休日最終日である。
 校舎内は、シンと静まり返っている。
 それもそのはず、ほとんどの生徒が、貴重な最後の休日を、親しい友人と過ごしたり、寮で一人のんびりとしているはずだ。
 明日になれば嫌でも、またこの校内へ足を運ぶことになるというのに、わざわざ今日ここを訪れる物好きなどいない。
 ……そう。よっぽどの物好きか、真面目であるか……あるいは――。
「……来てくれたんだね」
 こうして呼び出されて、来るかぐらいのものである。
 少なくとも、屋内試合場であるここにいるのは、僕とメア。そして呼び出されたリョウと、そのパートナーであるライしかいない。
「……わざわざ休みの日に呼び出すなんて……俺の予定も少しは考えてほしいところなんだけど」
 呼び出された側であるリョウは、溢れ出る不満を隠そうともせずに口に出す。
 休日が丸一日潰れてしまったと考えれば、リョウが怒るのも無理はない。
 不満を言われても、仕方がないと思った。
「予定がないから来たんだろうが……」
 ボソリとメアが悪態をつく。場が凍りつくというのは、まさにこのことだろう。
 声や、態度に出して怒るだなんてことはしなかったが、明らかに空気が変わる。氷のようにひんやりとしたものから、ピ
リピリと電撃を帯びたものに変わっていく。
 リョウが怒りを感じているのは、誰の目から見ても明らかであった。
「……時間が惜しい。さっさと始めよう」
 わざわざ言わなくとも、分かっているようだ。
 リョウと僕は、以前と同じようにして向かい合う。
「見たところ特に変わっていないようだけど……もしかして、何も対策していないのか? それなら、何度やったところで結果は変わらないが……」
「――ううん。変わったよ、僕たちは」
 そう、昨日……メアと出かけたあの日――。
「――メアって、どんな姿にも変われるんだよね?」
「なれる……と言いたいが、少し解釈が難しいな」
「解釈?」
「この世に存在する――あるいは、存在していた生物の姿になることは可能だ。逆に言えば、私が考えたオリジナルの生物にはなれないということだ。私は想像力が乏しいからな」
「あぁ、いや。そんなに大層なことじゃなくてね?」
 というか、世界中の全生物になれるってことは、モンスターはもちろん、人間一人一人にも擬態出来るってことか。
 すごいな、犯罪、アリバイ、やりたい放題じゃないか。怖いわ。
 …………?
 今、ものすごい違和感を覚えたけれど……どの部分にだろう。いや、今はそんなことよりも。
「メアってさ、当たり前だけど、ドラゴンが本来の姿なんだよね? それで、前にあった時みたいに、ドラゴンの姿のまま、小さくなったりも出来ると」
「出来るな。むしろ、本来の姿な分、人間の姿でいるよりも応用が利く」
「それってさ! どれぐらいの範囲までなら大丈夫なのかな? 例えば、人間とドラゴンの姿を混ぜた……いや、違うな。もっと、こう――」
 ……そう。僕は考えた。ドラゴンが人の……ましてや、本当なら弱い立場にあるはずの女の子に姿を変えているのだ。戦いにくい……というより、戦わせずらいと思うのが普通だ。
 だから、変わる。文字通り、姿を変えるのだ。
 いい風に言うならば、そう……戦闘フォルムとでも、言おうか。
「メア!!」
「……承知した!」
 メアの全身を、眩い光が包みこむ。
「……これで、だいぶ動きやすくなったな」
 足元まであったフリフリの丈は、膝が見えるくらいにまで短くなった。
 まるで、力任せに引き裂いたような……少々乱暴なデザインになってしまったのは、メアの細かいところは気にしないという、よく言えば豪快な、悪く言えば雑なところが顕著に現れていた。
「そして、これが……」
 いつの間にかメアの手には、立派な剣が握られている。メアが闇属性であることを彷彿とさせる、紫色の剣が。
 それは上手く形を保っていられないようで、モヤモヤと形状を崩したり、戻したりを繰り返していた。
「ふむ……自分の一部とはいえ、こうして実体化させるのは変な感じだ」
「何だ、それ……何をしたんだ!?」
 リョウが驚くのも、無理はない。服のデザインを変えるのはともかく、ありもしない剣をその場で出したのだ。
 気になるだろうし、警戒もする。何もないところから無限に武器を出せるのだとしたら、こんなにも恐ろしいことは他にないからだ。
 だが、残念なことにそれは出来ない。
 いくらメアでも、無から有を創りだすことは不可能だ。
「これは、私のだ」
「爪……?」
「そうだ。ドラゴンの姿の時の爪を、こうして剣に変えて出している。もっとも、これをやったのは今が初めてで、まだ上手く実体化出来ていないが……まぁ、すぐに慣れるだろう」
 人の姿だと、どう戦っていいか分からない。かといって、ドラゴン恐怖症の僕に真の姿を解放したメアを扱えるのかと言えば、それも無理だ。
 なら、どうすればいいか。人の姿でも戦えるような、イメージを作り出せばいい。
 それが、今回のこれだ。
 シンプルだが、圧倒的なまでの威力と切れ味を持つドラゴンの爪を、武器である剣に見立てる。
 爪だけを、しかも剣の形に変えるだなんて、本当に出来るのかと不安だったが、何とかなったみたいで本当によかった。
「……ふん、そんなもの持とうが、結局戦えなければ意味ないよ。ライ!」
 リョウの声に応えるように、ライは青白い炎を放つ。前は、あれにやられていたが……。
「メア! ……やってやろう!」
「任せておけ。私の爪に、切り裂けないものはない」
 向かってくる炎――鬼火に、メアは軽く当てるようにして剣を振るう。
 まるで、昔から持っていたような、長い間稽古をしていたような、そんな無駄のない、最小限の動きだった。
 炎が、斬られる。そんなもの、見たことがなかったし、実際にこの目で見るまでは、信じることさえしなかっただろう。
 だが現実として、炎は斬られた。真っ二つになり、メアを避けるようにして流れていく。
「なっ……!」
「本当の炎というものを、見せてやる」
「メア、火球だ……丁度いいサイズでね」
 ドラゴンは、炎も吐ける。メアの場合は、口から出してもよかったが……何となく見栄えを気にして、手から炎を繰り出してもらう。
 空高く飛び上がったメアの手には、既に大玉転がしのボールぐらいにまで大きくなった火球が。丁度いいサイズと、言ったはずなのだが……。
「終わりだ」
「……っ! 避けろ、ライ!」
 リョウの的確な指示によって、ライは確かにメアの技を避けた。
 だが、桁違いの威力。地面は抉れ、避けた避けない関係なくダメージを受ける。
 それは、どれだけ経験の差があってもそれを吹き飛ばす程の絶望的なダメージを、ライに与えた。
 あまりにも、圧倒的すぎる勝利。
 もっと激しい接戦を予想していただけに、この呆気ない幕引きに脱力してしまう。
 僕が指示していても、この結果……一体、メアが本気を出していたら、どうなっていただろう。
 それこそ、この学園ごと破壊されてしまっていたのだろうか。今まで、そうしてきた数々の街のように。
「――ふぅ。負けたか……でも、よく頑張ってくれたね、ライ」
「あ、あの……えっと」
 思わず声をかけてしまったが、何と続ければいいのだろう。
 怪我の具合を心配してしまうぐらい、派手に攻撃してしまってごめんねとでも? 嫌味か。
 おそらくだが、リョウはそういう扱いを受けるのを、一番に嫌っていそうな感じがする。
「……勘違いしないでくれるかな」
「ご、ごめん……」
 何に対してなのかは分からないが、自然と謝罪の言葉が出てしまう。
 何となくで会話してしまっているが、そもそもリョウは僕と話さないと断言したはずである。
 意識するなという方が無理だ。僕はずっと、ギクシャクしていた。
「勘違いっていうのは、勝ち負けもあるけど……そっちのドラゴンの方ね」
「え? メア?」
「戦力は桁違いかもしれないけれど、それでも前回は勝てた相手だ。今回負けたのは、君の指示が変わったからだ。君が、強くなったんだよ」
「僕が……」
 メアと親しくなろうと、出かけたり。どうすれば、戦いやすくなるか考えたり。その結果、あの戦闘フォルムが完成したり。
 その一つ一つの積み重ねが、今日の勝利に繋がったのだ。
 以前の僕とは、まるで違う――。
 胸の辺りから、じんわりと叫びたくなるような喜びが全身に広がる。初めて試合に勝てたこともそうだが、何よりこうして他人から認められたことが堪らなく嬉しかった。
 ましてやそれが、絶対に相容れないと思っていた人なのだから、尚更だ。
「名前……」
「え?」
「俺に勝ったんだから、名前ぐらい覚えてあげるけど」
「あ、れ……レイズ! レイズっていうんだ!」
「ふぅん、そ。俺は、リョウ。覚えておいてよ。鍛えて鍛えて、またリベンジしに来るからさ。じゃあね」
 そう言って、リョウは去っていった。
 何というか……負けてもあまり悔しがっていないのとか、クールに帰っていくのとか、カッコイイな。僕なんて酷く打ちのめされた時は、口も聞けなくなるぐらいショックを受けるっていうのに。
 リョウのああいう所……憧れるし、真似したいな。
 ……というか、リョウに話しかけてはいけないルール、もう解除されたということでいいのか? いいんだよね?
 明日から、あいさつとかしちゃったりして……いやでも、それで無視されたら多分、今までの倍ダメージを受けそうだし……
「主……」
 ……! そうだ、僕は何をどうでもいいことを考えていたんだろう。
 今回、僕が大きく成長出来たのは確かだ。でも、一番頑張ってくれたのは、違うだろう。
「ありがとう……メア! メアのお陰で、勝てたよ!」
 戦闘フォルムを解き、元のふわふわドレスに身を包んだメアは、僕を祝福するかのように、静かな笑みを浮かべていた。
「主の役に立てたのなら、よかった。私はもう、他の誰にも負けないからな」
「僕も、絶対にメアを負けさせたりしないからね。そうだ! 今日は頑張ったし、特別におやつ二つ食べようか?」
「……! いいのか? 丁度、期間限定のスイーツ、どっちにしようか迷っていたのだ。これで、もう迷わなくて済むな」
 楽しげに、そう話すメアを見て、僕は何とも表現し難い違和感をずっと抱えていた。
 何なのだろうか、これは? 試合に勝てたら消えるものだとばかり思っていた、この感情……むしろ、どんどんと大きくなっていく。
 大きくなり、最初分からなかったそれは……僕の身体に収まり切らず、外へと飛び出していく。そうして、僕は見た。その、違和感の正体を。
 そうだ、どうして今まで気がつかなかったんだろう。
 メアは、あの時はっきりとこう言っていたじゃないか。
 どんな姿にも擬態出来るが、自身でオリジナルの人間を考えることは出来ない。だから、既存の人間にしか姿を変えられないと。
 つまり……今の、メアの姿にも、元となった人物はいる訳で。
 幼い少女……彼女は一体何者で、メアとどういう関係がある人物なのだろう。
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