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解決編:火竜殺しの帰還
どうして死んだのかわからなかったが、死んでいたのでヨシとする
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時はさかのぼり、火竜殺害当日。
(つーか、さかのぼりすぎじゃね?)
まず俺はゴーワンに2つの準備をお願いした
火竜が寝床に戻る前に、できるだけ多くの燃える岩を掘り起こし洞穴に広げること。
もう1つは、火竜が眠ったら穴をふさぐ準備をすること。
「お安い御用だ」と理由も聞かずに、ゴーワンは腕を振り回した。
目標は、可能なら一晩中燃える量。
だが、とにかくゴーワンの仕事は早かった。
瞬く間に足元を埋め尽くさんばかりの燃える岩が辺りに敷き詰められていく。
それ以上に驚いたのは、燃える岩が掘っても掘っても出てくるということだ。
確かにこれは、島長や王国が目をつけるのも無理はない。
火が落ちはじめるより早く、俺はのろしを上げるための材料で、燃える岩に火を点けた。
火竜が戻ってくるのは日が落ちてからだと聞いていたからだ。
そしてゴーワンとともに煙を吐き出し続ける洞穴を遠くから隠れて監視していると、ソイツは現れた。
燃えるように赤く輝く、圧倒的な巨体。
なるほど、かつて個々の住人が崇めるわけだ。
まさしく西洋ファンタジーに出てくるドラゴンだ。
熱風を伴った怪獣が空から急降下すると、そのままノシノシと洞穴へと入っていく。
「どうする、戦うのか」
逸るゴーワンを制しながら、俺は言った。
「寝静まってから、完全に穴をふさいでほしいんです」
「朝には出てくるぞ。それに、奴は燃えない」
ゴーワンの声は明らかに落胆していた。
期待していた作戦も、蓋を開けてみればただの二番煎じ。
代り映えしたところと言えば、意味もなく燃える岩に火を点けた程度。
入り口から漏れている煌々とした赤い光が全く動かなくなったと同時に、ゴーワンは動き始めた。
全身の入れ墨がかすかに仄かな明るみを帯びる。
魔法を使ったのだ。
そして辺りに転がっている岩を持ち上げては落としてを繰り返し始めた。
暗闇の中でズシン、ズシンと言う巨音が響く。
火竜はぐっすりと寝ているのか、あるいはどうせ出られるから無視しているのか、何も動きはない。
火竜のは放つい光と、それに照らされていた煙が完全に見えなくなったのを確認し、俺はゴーワンに声を掛けた。
「お疲れ様です、これで大丈夫です」
「そうか」
ゴーワンはやはり自分が何をしたのかわかっていない様子で肩を回した。
翌朝ゴーワンは火竜の死体を目にすることになるのだが、何故火竜が死んだのかは理解できなかったのだ。
(つーか、さかのぼりすぎじゃね?)
まず俺はゴーワンに2つの準備をお願いした
火竜が寝床に戻る前に、できるだけ多くの燃える岩を掘り起こし洞穴に広げること。
もう1つは、火竜が眠ったら穴をふさぐ準備をすること。
「お安い御用だ」と理由も聞かずに、ゴーワンは腕を振り回した。
目標は、可能なら一晩中燃える量。
だが、とにかくゴーワンの仕事は早かった。
瞬く間に足元を埋め尽くさんばかりの燃える岩が辺りに敷き詰められていく。
それ以上に驚いたのは、燃える岩が掘っても掘っても出てくるということだ。
確かにこれは、島長や王国が目をつけるのも無理はない。
火が落ちはじめるより早く、俺はのろしを上げるための材料で、燃える岩に火を点けた。
火竜が戻ってくるのは日が落ちてからだと聞いていたからだ。
そしてゴーワンとともに煙を吐き出し続ける洞穴を遠くから隠れて監視していると、ソイツは現れた。
燃えるように赤く輝く、圧倒的な巨体。
なるほど、かつて個々の住人が崇めるわけだ。
まさしく西洋ファンタジーに出てくるドラゴンだ。
熱風を伴った怪獣が空から急降下すると、そのままノシノシと洞穴へと入っていく。
「どうする、戦うのか」
逸るゴーワンを制しながら、俺は言った。
「寝静まってから、完全に穴をふさいでほしいんです」
「朝には出てくるぞ。それに、奴は燃えない」
ゴーワンの声は明らかに落胆していた。
期待していた作戦も、蓋を開けてみればただの二番煎じ。
代り映えしたところと言えば、意味もなく燃える岩に火を点けた程度。
入り口から漏れている煌々とした赤い光が全く動かなくなったと同時に、ゴーワンは動き始めた。
全身の入れ墨がかすかに仄かな明るみを帯びる。
魔法を使ったのだ。
そして辺りに転がっている岩を持ち上げては落としてを繰り返し始めた。
暗闇の中でズシン、ズシンと言う巨音が響く。
火竜はぐっすりと寝ているのか、あるいはどうせ出られるから無視しているのか、何も動きはない。
火竜のは放つい光と、それに照らされていた煙が完全に見えなくなったのを確認し、俺はゴーワンに声を掛けた。
「お疲れ様です、これで大丈夫です」
「そうか」
ゴーワンはやはり自分が何をしたのかわかっていない様子で肩を回した。
翌朝ゴーワンは火竜の死体を目にすることになるのだが、何故火竜が死んだのかは理解できなかったのだ。
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