女子修道院のお仕置き

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女子修道院のお仕置き

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バチィンッ!

「ああーっ!」

妙齢の落ち着いた雰囲気のシスターが、見習いシスターを膝の上に乗せて剥き出しのお尻にパドルを落としている。
もう数十打は打たれているのだろう。見習いシスターのお尻は真っ赤に腫れあがっている。自分のお尻に与えられる厳しい痛みに両足をバタつかせてしまう。

「いいでしょう。お仕置きは終わりですよ。見習いだからこそ戒律はしっかりと守るようにね」

「はぃ…ぐすっ…うぅ…申し訳ありませんでした…院長様」

見習いシスターは涙を拭いながらズキズキと痛むお尻を摩って、院長と呼んだシスターに頭を下げる。それを見ると院長はにっこりと笑顔を作った。






当時修道院長といえば人格や信仰心を求められる重大な地位であった。置かれている場所によっては司教に匹敵する程支持を受ける者もいた。
管区内の貴族子弟を預かる事が多いのが原因の一つだった事は間違いない。女性が司祭以上の地位に昇る事はないが、女子修道院であっても
血縁には高爵位を持つ者がいるのだから、世俗と完全に切り離す事は難しいのかも知れなかった。

そんな修道院長の一人。名をエレン。元伯爵家の末娘で、幼少の頃はいずれ王の寵愛を受けるのではと噂されていた程美しく艶やかな女性。

その敬虔な信仰心から十代後半には修道院に入る事を心に決め、いくつもの婚約話を蹴ってまで今の修道院に入った。
今ではその信仰心、清貧さ、指導力の高さは教皇庁の中でも高く評価され、ただ一人例外として「女性修道司祭」を誕生させても良いのではないかと言う声さえあった。
優しく清楚な性格は全シスターから慕われ、その責任感の高さから行われる厳しいお仕置きは全シスターから恐れられている。

「見習いシスターが増えた分、私の指導が行き届かない事も多くなってしまいました…」

ため息をついて先程まで膝の上で泣いていた十代のシスターに、かつての自分の姿を重ねながらも自分の指導力不足を嘆く。
エレンは組んでいた手を解くと、執務机の引き出しから先程使っていたパドルよりも大きく硬質の物を取り出す。

「……自戒しなくてはなりませんね」

修道院長たるエレンを罰する事をできるものは修道院内にはおらず、誰も彼女を律するものはいない。
教会において己を鞭打つ自戒行為は珍しくない事だが、エレンのじっとパドルを見つめる瞳には微かな高揚感が揺れていた。
エレンは自分の烏色の修道服の裾を捲くり上げ、雪のように真っ白なパンティを膝まで下ろすと艶のある大きな大人のお尻を剥き出しにした。

そのままパドルを片手で持つと、執務机にもう片方の手を着いてぎゅっと目を瞑り大きくパドルを振り上げた。

バシィンッ!

「くぅっ…!」

右へ左へと硬いパドルを自分の剥き出しのお尻へと叩きつけていく。お尻に張り付くパドルの傷みにお尻を引いていしまうが、かまわず力を込めてお尻を叩く。

バシィッ!バシィッ!バシィッ!

「痛ぃっ…!うぅ…!あぅっ…!」

どうしても強い痛みの後は手を緩めてしまう。もっと見習いの頃のように厳しくお仕置きを受けなければと思うが、痛みに負けて弱く打ってしまう自分が情けなかった。
昔のように、厳しいお仕置きを。情けない自分はお尻をぶたれて厳しく躾けられなければならないのに。

「……悪い子っ…!」

前修道院長の膝の上の乗せられてお尻をぶたれて泣き叫んでいた頃、よく言われた言葉を思わず呟いてみる。胸に奇妙な高鳴りを覚えた。
許しを得るために、自戒しているというのに自分は何をしているのだろうか。もっと…悪い子の自分はもっと厳しくお仕置きを受けなければ。
そう思ってまた高くパドルを振り上げた時、ドアが甲高くノックされた。

「あ……!」

熱にうなされる様に自戒に没頭していたエレンは、現実に引き戻された。荒くなっていた息を整え、汗を拭うとパンティを引き上げ裾を下ろす。
引き出しにパドルを戻して、心を落ち着けるとゆっくりと扉まで行くとノブを回した。

「……やはり貴女でしたか。緊急でもない限り午後のこの時間に、この部屋を訪れるシスターはいないはずですからね」

「あら、ご挨拶ね。私はこの領地の持ち主よ?例えそこに立っているのが教会であろうと修道院であろうと私の物。違う?」

「……半分だけ正解です。この建物内は教皇様の直轄でもあるのですから。……どうぞ、お入りくださいセラス様」

エレンが院長室に招き入れた少女はこの地方の領主、セラス=モーティアク伯。若干17歳で領地の全てを継承するや否や、有能な人材を集め、誰も思いつかなかった経営方法で
領地の税収を数倍にした。文武両道、他を圧倒するカリスマ。傲慢で我侭ではあるが、慈悲も知っている。欠点らしい欠点のない素晴らしい領主だったが、唯一の悪癖は
気に入った人物を手元に置きたがるという事であった。特に美しい女性はどのような手を使っても、である。

「音が外まで漏れていたわよ?また自戒をしていたのね。ミスらしいミスなどしない貴女が自戒をする必要があるのかしら?」

「あっ…い、いえ…私などまだまだ未熟者です。この修道院を預かる者として、指導力不足を嘆き自戒しておりました」

自分で自分のお尻を叩いていた音を聞かれたと思うと、エレンは思わず頬が染まるの止められなかった。聡明な領主のその瞳に己の奥底にある邪な想いを見抜かれたのではないかと
目を逸らしてしまった。

「だから自分に苦痛を…ね。私は痛いの嫌いだから分からないわぁ。まぁ、当然私だってクリスチャンだから主にならお尻ペンペンされても仕方ないけれど。アハハッ」

「主の御名をそのように…!不遜ですよ、セラス様!」

ソファで足を組みながら、両手をおどけた様に広げて言うセラスをエレンは眉を顰めて嗜めた。

「ふふ、ごめんなさい?でもそうやって私を叱りつけられるのは貴女くらいよ?……ねぇ、私の物になってよエレン。有能な所も、姉のように私に意見する所も、美しさも、優しさも、厳しさも、全部好きなのよ。右腕として迎える準備は既にしてあるわ」

「……何度も申し上げましたが、それは……できません。私は生涯主の教えの元に生きると誓ったのです。お許しください」

セラスが誰に対しても取った事のない態度でエレンにそう告げた。それは懇願にも似た縋りつく様な声色だった。しかし、エレンの答えはいつもと変わらず、申し訳なさそうにはしていたが断固たる拒絶であった。
その答えにセラスは一瞬子供が泣き出す前のように歪められたが、次の瞬間には尊大で強権な領主の顔に戻っていた。

「ふ、ふんっ!いいわ、今日は許してあげる。……お、お茶はどうしたのよ!この私にお茶の一つも出さないの?シスターを全員庭に並べてお尻を鞭打ってあげようかしらね!」

セラスは今の顔を見られたくないのか、エレンから顔を背けながら命令をした。

「あ、これは失礼致しました!すぐにお持ちいたしますね。今は外に誰もいないので私が淹れて参りますから」

セラスのその声にエレンは一礼すると扉を出て、足早に給湯室へと向かった。

「何よ……三顧の礼どころじゃないわ。何度も私の誘いを断るなんて…でもそこがまた良いのだけれど……お姉様になって…優しく叱ってもらいながら……あら、開いてる」

ソファから立ち上がり、部屋の中をうろうろしながら己の欲望を口にするセラス。エレンの頭脳も体も全てが欲しかった。これが町娘ならとうに攫って自分の物にしているところだ。
相手が教皇庁でも絶大な人気を誇る女修道院長ではそうもいかない。さすがに、教会本部と事を構える事など出来るはずもない。
そうやっていると、執務机の引き出しが半分開いているのに気づいた。鍵の掛かる所だが、パドルを取り出すのに開けたのだろうか。自戒に使ったパドルが見えている。

「使うのは得意よ……で、でもエレンがお膝に乗りなさいって言うなら……」

思慕の念を持つ相手がこれ持つ姿を思い描いて、セラスは薄く頬を染めながらパドルを取り出した。パドルを取り出した拍子に引き出しの奥から一冊の雑誌が出てくる。

「え?こ、これって……フフッ…アハハッ…そう。そうだったの。お姉様じゃなくて、私好みの仔猫だというの?あの子は」

その雑誌の内容を見たセラスの目からはエレンに対する憧れや思慕が消え、部下や周りに侍らしている娘達に対する絶対者としての表情に変わっていた。
顔を上げて哄笑したセラスの腰まで伸びている金糸の様な髪が広がって、まるで熾天使の羽に見える。己の正義を疑わぬ厳正なる執行者。
セラスは笑みを消すと雑誌とパドルを元通りに戻すと引き出しを閉め、出口へと向かった。そこへ丁度エレンが帰ってくる。

「手が空いている者がいましたのでお茶を頼んできました……どちらへ?」

「帰るわ。また使いを寄こすから」

「え?…そ、そうですか?お構いも出来ませんで…」

それだけ告げると、セラスはエレンを一瞥もせずに早足で院長室を出て行った。その何かに逸る様子にエレンは首を傾げたが、何か急用が出来たのだろうと
余り深くは考えなかった。お茶如きで本気で怒るセラスではないし、数日もすればまたあの可愛くも尊大な姿を見せに来るだろう。
もっとも考えたとて、この後のエレンの全ての選択肢がたった今決まった事など分かるはずもなかった。





>次の日 



「告解を」とだけ書かれた手紙を使いの者に渡され、そのまま有無を言わせず待たせてあった馬車でセラスの館へと連れて来られたエレン。
館にいる者達の告解を理由に呼びつける事はしばしばあったが、昨日の今日で呼び出されるとはエレンも少し妙だなと思った。しかし、何かにつけて絶大な力で修道院を庇護下に置き、
ありとあらゆる支援を惜しまないセラスには感謝しても仕切れない恩がある。戒律に違反しない事であれば、無理をしてでも聞いてやらねばならなかった。
それにあの妹のような少女の強く賢く気高くどこか危うい姿に、エレンもまた強い思慕の念を抱いている事も事実であった。

「告解をお望みなのはセラス様なのですか?」

エレンが通されたのはその権力を誇示するような巨大な館の中でも、最奥にあるセラスの私室だった。ここの入れる者はほんの一握りの側近、愛妾の妹達だけ。
エレンは当然初めて入ったわけだが、その豪奢さには少し呆れてしまった。王宮もかくやという凝った意匠の造り、高価で洗練された調度品。
とても一地方領主の財力ではこうはいかないだろう。

「ふふふ、まさか。告解が必要なのは貴女でしょうエレン?」

柔らかなソファに腰掛けながら優雅にティーカップを傾ける館の主セラス。
全てのメイドを下がらせてエレンに座るように促した。エレンが向かい側に腰掛けたのを確認すると、何時もの皮肉げな笑みを浮かべながらそう告げる。

「私がですか?は、いえ…思い当たりません…確かにまだまだ未熟な事は自覚しておりますが」

「あら?では貴女の部屋に隠してあったこのいやらしい本を持って、教皇庁に出頭したらどうなるのかしらね?」

ばさりとエレンの目の前に投げ捨てられた雑誌の表紙には女性がスカートもパンティも剥ぎ取られ、剥き出しのお尻をムチで打たれている絵が描かれている。

「………!」

ひゅっと息を吸い込む音が聞こえた。エレンは驚きの余り言葉でなかった。主に対して何も恥ずべき事はなく、隠し事の一つもない自分のたった一つの秘密を何故この人が?
血の気が引き、視界が暗く狭くなった気がした。

「修道院の院長が…しかも、特例で女司祭の地位をと言われるほどの貴女が、まさか戒律違反のspanking本を隠し持っているなんて。院長職を解かれるのは当然として、
厳しい鞭打ち刑の上、見習い以下の身分に落とされるでしょうねぇ。また今から13、4の子供から後輩として指導を受けるのは屈辱でしょうね?」

「な…ぜ…?」

なぜ?なぜ?なぜ?ぎりぎりと心臓を締め上げられるような苦しみとそればかりが頭の中を回っていた。知らずに口元に持っていた手はガタガタと震えている。

「何故?何故私がこれを持っているのか?何故私が貴女をこんな風に責めるのか?それとも、何故自分がこんな目に合っているだろうか?」

「は…あ…ど、どうかこの事は…どうか…」

俯いたまま震えながら言葉にならない言葉で懇願した。領主たるセラスには領内の全ての人間に対する指導義務がある。教皇庁にこの不祥事を通報しない事は不正に当たる。
だが、セラスには当然のようにその気はなかった。いまさら教皇庁のご機嫌をとる必要もないし、せっかく思いがけず掛かった獲物を逃がす手はない。

「誤魔化してもいいのよ?自分のじゃないって。でも、貴女にはそれは出来ない。戒律は破れても、虚言を弄するのは主に対する冒涜」

「み、認めます。私は戒律を破って…だから、どうかお慈悲をセラス様…」

エレンの敬虔さや責任感の高さは疑いようもない。だからこそ、セラスは彼女を傍に欲しがったのだ。その辺りを計算に充分入れての責めだった。

「ねぇエレン?私は貴女に憧れていたわ。清廉で優しく厳しく落ち着いている。理想の大人の女性。まだまだ人生経験の足りない私を導いて欲しいと思った」

「セ、セラス様…」

「だけど、もういいわ。これからは私が貴女を躾けてあげる。こんなやらしい本で自分を慰めるような院長失格の貴女を、私がお尻を叩いて厳しく躾け直してあげるわ」

それは妹のように思っていた権力者からの命令であり、契約。逆らう事などできはしないだろう。嘘をつく事の出来ない自分は教皇庁に連行されれば全てを白状するしか道がない。それは余りにも恐ろしい道だった。

「選びなさい、エレン院長。院長として私に躾け直されるか、破滅かを」

セラスの顔からは既に笑みは消え。冷酷な執行者の眼差しだけが煌々としている。エレンよりも頭一つ分小さな体なのに、その他者を圧する雰囲気に否を言えるものはいなかった。

「お、お願いします、お慈悲を…セラス様。し、従います。貴女から躾を頂戴いたします…」

セラスの目を見る事すら出来ずに吐き出したその言葉に、恐怖と緊張とは別の胸の高鳴りがあるのをエレンは感じた。
かつて戒めのパドルをお尻に受け泣き叫んでいた時、自戒のパドルを自らのお尻に降り下ろす時に感じるあの切なく狂おしい高鳴りを。

「ふふ、いい子ね。安心して?部下にするのは止めるわ。でも貴女は私が呼べば必ずここに来る事。私や部下の告解の回数が増えた事にすればいい」

「は、はい…そうします」

それは呼ばれる毎に躾を受けるという事。つまり、呼ばれれば必ずエレンはセラスからお尻叩きのお仕置きを受けるという事だった。

「私がお尻を出しなさいと命じたらすぐにその悪いお尻を出すのよ?じゃあ、まずは戒律破りのお仕置きをたっぷりとして上げるわ。さぁ、エレンその大きなお尻を出して膝に乗りなさい」

セラスは手馴れた様子で自分の膝を叩いてエレンを呼んだ。一体そんな風に膝に呼ばれるのはいつ以来だろうか?
頬が紅潮し、胃の辺りが苦しくなるのを覚えた。だが、戒律違反を戒められなければならない。
エレンはゆっくりとセラスの横に立つと震える手で黒い修道服の裾を捲くり上げ、純白のパンティを膝まで下ろした。

「あ…!いやっ…」

「早く来なさい」

セラスはエレンの手を取ると膝の上に腹ばいにした。捲り上げられた修道服からエレンの艶のある大きなお尻が露になった。
子供の頃とは違う。大人の女性の大事な部分が全て見えてしまっている事が、痛みの恐怖よりも恥ずかしかった。

「どうしたの?お仕置きのお願いをしなさい」

「あ…う…、戒律破りのお仕置きを…お願いします…」

セラスはエレンの腰をしっかりと掴みながら先を促した。
成熟した大人の自分が絶対権力者とはいえ、12も歳の離れた妹のような少女に膝の上に乗せられてお尻をぶたれなければならない。
それは余りにも恥ずかしく耐え難い羞恥だったが、破滅を選ぶよりは何倍もマシだと分かってはいた。

パァーンッ!

「っ…!」

セラスの鍛えられたしなやかな筋肉から生み出される平手は、エレンのお尻に鋭い痛みを与える。
ジンとした痛みが広がる暇もなく次の痛みがまた降ってきた。

パァーンッ!パァーンッ!パァーンッ!パァーンッ!パァーンッ!パァーンッ!パァーンッ!パァーンッ!パァーンッ!パァーンッ!

「いっ…!うっ…!くぅ…!んんーっ!」

しっかりと歯を食いしばりお尻に当たる痛みに耐えるエレン。細身で小さなセラスからは想像できない厳しい平手打ちだったが、今はまだ羞恥心の方が上まった。

「望み通りに厳しくお尻をぶってあげるわ。あんなやらしい本を持っているくらいですものね!」

バシィッ!バシィッ!バシィッ!バシィッ!バシィッ!バシィッ!バシィッ!バシィッ!バシィッ!バシィッ!バシィッ!バシィッ!

「あっ!あぅっ!んんーっ!つぅっ!いぃっ!」

エレンの艶のある成熟したお尻はあっという間に真っ赤腫れ上がった。館中の女性のお尻を叩いているセラスには、どうすれば膝の上の悪い子達が
我慢できずに泣き叫ぶようになるのが手に取るように分かっていた。

「院長ともあろうものが小娘の平手に、はしたない声を出すなんて…我慢が足りないわね」

バチィーンッ!

「ひぃっ!?」

痛みの質が急激に変わった。それは肉と肉の痛みではなく分厚く硬質の木の痛み。自分が自戒で使っている物と同じかそれ以上だった。
セラスは用意してあったそれをエレンの腫れ上がったお尻に思い切り叩きつけた。

「私愛用のパドルよ?これで泣かない子はいないわ。さぁ、私のお膝の上でたっぷりと反省なさい!」

バチィーンッ!バチィーンッ!バチィーンッ!バチィーンッ!バチィーンッ!バチィーンッ!バチィーンッ!バチィーンッ!

「くぅーっ!ああーっ!あああっ!ひぃっ!うぅーっ!あぅっ!い、痛いーっ!」

一打打たれる毎に痛みに足やお尻がびくりと動いてしまう。お尻に与えられる焼けつくような痛みに、必死に手を握り締め我慢するが呻き声が漏れる事を我慢する事はできない。
理性を総動員して、膝から逃げ出さないようにする。それだけは出来ない事だった。

「自戒などとは比べ物にならないでしょう?どうかしら、膝の上でお尻ペンペンされている気分は?」

バチィーンッ!バチィーンッ!バチィーンッ!バチィーンッ!バチィーンッ!バチィーンッ!バチィーンッ!バチィーンッ!

「ひっ!は、恥ずかしくて…痛い…です…ああーっ!…でも私が…罪を犯した…から…罰を…うああーっ!」

声を押さえる事はもはや出来ず、涙も知らず知らずに溢れていた。エレンは逃げないでいるのが精一杯で恥も外聞もなく泣き叫んでいる。
羞恥を煽る様に、痛みを染み渡らせる様にじっくりとエレンのお尻をパドルで打ちすえるセラス。

あれほど姉のように慕い憧れたエレンが自分の膝の上で、お尻を真っ赤に腫れ上がらせながら泣き叫び身を捩っている。
それは憧れた膝に乗せられる事よりも、何倍も甘美であるとセラスは思った。

「そうね、さすがは院長だわ。でもまだ、許しの言葉を聴いていないわね?反省していないのかしら?」

ビッシィーッ!

「あああーっ!?」

今までとはまるで違う痛み。片方のお尻全体ずつに与えられていた弾ける痛みではなく、お尻の中央辺りに与える鋭い痛み。
セラスが膝の上で泣き叫びながら跳ねる悪い子を、じっくり堪能できるように太く短く作られたケイン。

ビッシィーッ!

「ごめんなさいでしょう、エレン?」

「あ、あ…ご、ごめんなさいセラス様…お許しを…ど、どうかお慈悲を…」

ビッシィーッ!ビッシィーッ!ビッシィーッ!ビッシィーッ!ビッシィーッ!ビッシィーッ!ビッシィーッ!ビッシィーッ!

「はしたない貴女にはムチがもっと必要でしょう?」

「ああーっ!いやぁっ!いたぁいっ!ひぃーっ!ごめんなさいぃっ!セラスさまぁっ!ごめんなさぁいっ!」

平手とパドルで充分に腫れ上がったエレンのお尻に、ケインが食い込む。久しく覚えのなかった切り裂くような痛みに、もはやエレンの思考は痛みだけに支配されている。
ぎりぎり残された信仰心とセラスへの思慕が膝から逃げる事を許さなかったが、恥も外聞もなく両足を振り上げ、髪を振り乱し子供のように泣き叫んだ。

「暴れないの。いつも清楚な貴女がそんなにお尻を振って恥ずかしくはないの?悪い子ね!」

ビッシィーッ!ビッシィーッ!ビッシィーッ!ビッシィーッ!ビッシィーッ!ビッシィーッ!ビッシィーッ!ビッシィーッ!

「いたいぃっ!セ、セラスさまぁっ!む、むりですっ!ひぃっ!もう、我慢できませんっ!ああーっ!ごめんなさぁいっ!」

「躾けは最初が肝心よ。エレン、戒律を破ってごめんなさいでしょう?」

ビッシィーッ!

「いぃーっ!…ハァハァ…戒律を破ってごめんなさい…」

「一から躾け直してくださいは?」

ビッシィーッ!

「あああーっ!…うっう…一から躾け直してくださいぃ…」

「口答えせずにいつでもお尻にムチを頂きます、よ」

ビッシィーッ!

「ひぁーっ!…うぅ…口答えせずにいつでもお尻にムチを頂きます…ああ…うっう…」

汗と涙に濡れた顔を苦痛に歪ませながら、必死で言葉を繰り返す。エレンのお尻は真っ赤に腫れ上がり、そこに何本もの痛々しい蚯蚓腫れが覆っていた。










「お尻はもう許して上げましょう。そこに正座するのよエレン」

ソファに足を組んで座る尊大な少女の足元に、お尻の痛みに顔を顰めながら何とかエレンは正座した。蚯蚓腫れが踵で潰され飛び上がりそうなほど痛かった。

「良く反省できたかしら?教皇庁の鞭打ち刑ならこんなものではすまないわよ?」

「はぃ…セラス様…躾けて頂きありがとうございました…良く反省しました…」

「ふふふ…いい子ね。おいで?」

「あ…そんな…」

セラスは腕を取って引き寄せるとエレンの頬を自分の太股に乗せた。しなだれかかるエレンを愛おしげに優しく撫でてやりながら、乱れた髪を直してやる。
年下の少女に子供のようにあやされている事が例えようもなく恥ずかしかったが、その暖かく優しい手が心地よくいつまでも撫でて欲しいと思うのも事実だった。

「ようやく手に入れたわエレン。あなたの望み以上に厳しく辛い躾を与えてあげる。いいわね?」

優しく撫でられる手に安らぎを覚えていたエレンは、その言葉に逆らう事ができなかった。厳しい戒めと優しさこそがエレンの求めていた物だったからだ。

「は…ぃ…セラス様…」

「じゃあ、そこの椅子に腹ばいになって反省するのよ。動いたら一からお仕置きはやり直しだから」

セラスはエレン立たせるとソファの横の丸椅子を示した。立たされた事で羞恥を思い出したエレンは素早く涙を拭い身繕いをする。

「はぃ…」

痛々しいお尻を剥き出しのまま丸椅子に腹ばいになったエレンの背にセラスはパドルとケインを乗せた。不安定な背のために余り動けば
パドルとケインは落ちてしまうだろう。もし、落とせばセラスは容赦なく一からやり直してやろうとティーカップを傾けながら、エレンの腫れ上がったお尻をじっと見つめる。

「ふふ…あんなに腫れてしまって…可愛いわ」

主に許しを請うのとは違う。目の前にいる誰かに愛情を持って戒められたい。
恥ずかしく辛い痛みは好きにはなれないが、この強く気高い少女に躾けられる事を受け入れてしまった。
それがエレンの望み。

清楚で美しいエレンを手に入れたい。姉のような彼女になら叱られても構わないとさえ思った。
それほどに憧れた女性のもっとも深い秘密を目の当たりにした時、セラスは歪な愛情を押しとどめる事ができなくなった。
どんな形でもエレンを自分の物に。それがセラスの望み。

二人の望みは今叶ったのだ。その辛く耐え難い苦痛と愛情を与える者と与えられる者として。
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