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結婚生活
両片想い
しおりを挟むユーリは思考力が衰えたように、頭が真っ白になっていった。
(…祝福、って…俺のことか…?)
状況を整理して、つまり。俺がシャルロットに思っていたことはシャルロットも思っていたことで。
「…本当は祝福なんてしたくない」
今なら。気持ちをぶつけても、許されるだろうか。
「ユーリお兄様…?」
ほんの少しで、届く距離。あと一歩、近づけば昔のように触れられる距離。
「留学して、帰ったら真っ先にお前に会いに行くつもりだった」
「え…」
「お前に愛していると伝えようと、」
思ってた。
言い切る前に、声がする。
「それ以上先を言うようなら、穏便には済ませられないのだが?」
ゼイルドだった。
応接間の扉は開いていて、壁に背をもたれさせたゼイルドがいた。
「旦那様!?お帰りは夜になると…!」
「なんだシャルロット?亭主のいない家に、他の男を連れ込むことを許可した覚えはないが!!」
怒りを隠さないゼイルドに、シャルロットも声をあげた。
「男だなんて!ユーリお兄様はただ、お祝いに…」
「良識のあるヤツが亭主のいない家に上がり込んだりするか!」
「お祝いに来てくださったのに追い返せと仰るのですか!」
「たった今、愛を囁かれていたが!?」
「っ…」
シャルロットが息を飲んだので、すかさず割ってはいる。
「私が勝手に言っただけで、シャルロットはなにも…」
「人の妻を呼び捨てにするな!!」
ユーリの言葉は、さらにゼイルドという火に油を注いでしまった。
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