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第70話 スダチまみれ
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室戸までやって来た私たちは明日の段取りを教えてもらった。先ずは徳島県が現在、取り組んでいる新たな養殖の紹介の撮影をするそうだ。
何でも淡水魚の【アメゴ】という魚を海で育ててサーモンにするという計画らしい。何でもその【アメゴ】という魚は一部が海に降ってサツキマスという魚に成長するそうだ。それを人工的に行う事で安定供給を目指すそうだ。
今年の5月頃を目処にして研究がかなり進んでいるらしいので、県の広報課の方から是非ともお願いしますと言われているんだとか……
こうして聞くと魚嫌いが多くなったとか言われてるのは間違いなんじゃないかと思えてしまうな。
けれどもやはり魚嫌いは多くなってはいるらしい。その一つに顎の発達を嫌がる事もあげられていた。小顔がブームとなりあまり顎を発達させるとエラが張ったように見える為に、好んで柔らかい物を食べる傾向にあるらしい。
更に箸の使い方も変わってきてるそうだ。私が子供の頃は親から躾の一環として箸の持ち方から学んだものだが、最近はその親世代でもちゃんと箸を持てる人が少ないと言われている。
きれいに持ち食べるとこんな便利な道具は他に無いと私は思うのだが…… 時代が変わってきたという事なんだろうか?
因みに異世界にも箸はあった。私よりも前に召喚された人がちゃんと普及させてくれていた。
私たちは室戸で夜を楽しみいよいよ明日で最後となる撮影にまだ終わってもいないがお疲れ様でしたと言い合う。明日の撮影を終えるとテレビ局のスタッフさんたちは真っ直ぐに東京に戻り、私たちは大阪で1泊させてもらいゆっくりと東京に戻る事になっている。
さあ、駒も最後の1人だ。私もそろそろヤツとの対決を視野に入れておくべきかも知れない。そうしないと日本は今後、恐ろしい事になりそうだからな。早くヤツに奪われた力を奪い返さないと……
翌朝、朝食を食べて出発した私たち。徳島県に入り、県の広報課の方に教えて貰った場所に向かう。そこでは、新たな取組としてサーモン養殖が始まっていた。
基本的な取組を木山さんが紹介しながら撮影は進む。そして、いよいよお待ちかねの試食。
オオッ! 何という色合いだ。私は目を見張った。外国産のサーモンのように鮮やかな紅色ではなく、薄っすらと儚さを思わせる色合いだが、その優しそうな色合いは日本人に合ってると思う。
一口、パクリと口にした木山さんは、
「ん~、幸せ! 優しい味と香りだわ!」
と満面の笑みでカメラに向かって言っている。そこに板前さんがスダチを絞った握りを出した。
「コレも合うわ~。でもコレってスダチの果汁が多すぎるとこのサーモンの香りを殺してしまうわね」
木山さんの言葉に板前さんは頷いて答えた。
「はい、仰る通りです。ですので、スダチの果汁は一つ一つ確認した上でそのかける量を調整してます」
「凄く手間がかかってしまいますけど、その分もお値段に上乗せされたりとか?」
さすが、木山さんだ。ストレートに視聴者さんが気になる事を質問している。
「ハハハ、手間と言っても確認するのにそんなに時間はかかりませんし値段に上乗せしたりもしませんよ。それにまだ試験段階ですのでこの寿司の値段は決まってません」
と板前さんもニッコリと笑って返答していた。それもそうか。この試みが上手くいくかどうかも分からない段階で値段を決めれる訳はないからな。
そうして県の広報課さんからの依頼だった撮影を終えた私たちは更に移動して、吉野川流域で行われているスジアオノリの養殖の撮影に向かう。
徳島市内に入った私たちを襲ったのは渋滞だった……
物凄く混んでいるな。そう思った私は近づいてくる敵意を感じ取っていた。咄嗟に前を走るテレビ局の車と私たちの車に結界を張る。
後ろから迫ってきたバイクが何かを路上に転がして走り去る。そして、バイクが小さくなり見えなくなった瞬間に路上に転がした物が爆発した。
が、私の結界内部であった為にその爆発は誰にも気づかれる事は無かった。私は何かを転がしたと見えた瞬間に、その物自体を結界で囲んでやったのだ。
どうやら今度の駒は遠隔で自分の任意の物を爆発させる事が出来る能力を持っているようだ。
駒は今頃ほくそ笑んでいるだろうか? 爆発させた手応えはあっただろうが大騒ぎになっていないから直ぐに異変に気がつくか……
まあ、どちらにせよコイツは危険だ。私は魔力を追って駒の能力を封じようとした。が、どうやらヤツも学習したようで、駒に祝福を授けて私の能力の封じ込めを阻害している。
ふむ、ならば次に手出ししてきた時に直接封じ込めてやるとしよう。
任意の物を遠隔で爆発させる事が出来ると言っても、一度駒自身が手に触れて魔力を込める必要があるのでこの車などは大丈夫だ。
こうして、1回目の襲撃は退ける事が出来た私たちはやっと渋滞を抜けて目的地にたどり着いた。
スジアオノリは磯の香り高く素晴らしいものだった。餅に練り混んだものを試食させていただいたが、トリコになってしまった…… いかん、どうも四国の食と私は相性が良すぎるようだ。バクバクと食べてしまった。
ここでも撮影を終えた後にいつもの件(定期的発注に、私のお土産注文)があり、そしてテレビ局のスタッフさんたちと別れる事になった。
「それではお疲れ様でした。今日は大阪でゆっくりと休んでくださいね」
とディレクターさんが言うと木山さんが
「みなさんも気をつけて帰って下さいね。事故なんか起こさないで安全運転でね。それとコレをどうぞ」
そう言いながら中山さんと私が抱えていた箱から紙袋に入ったお土産をスタッフの人数分手渡した。
中は四国四県の腐らない名産品がタップリと入っている。スタッフさんたちから歓声が上がった。
「有難うございますっ!!」
全員が揃ってお礼を言い、車に乗り込んで東京へと出発していった。
「さてと、それじゃ私たちも大阪に向かいますか」
私がそう声をかけて2人を車に乗せた時に駒は現れた。
そして、私たちの車に向かって何かを投げつけてくる。
それは……
スダチだった。合計10数個のスダチは車の前に立つ私の数センチ手前で爆発した。私は自身に結界を張っていたので何の問題も無かったが、車が見事にスダチまみれに……
食べ物を粗末にする者に私は容赦しない。ましてや、スダチは徳島県で大切に育てられている柑橘だ!
私の怒りは頂点に達した。直ぐさま駒の側に転移して、駒の意識を刈り取った。そしてヤツの祝福を強引に消し去り、駒の能力を封じ込め更には柑橘類を食べられない体にしてやったのだった……
食べると体中が痛むのだ。死ぬ事は無いがその痛みは骨折に匹敵するレベルにしておいたので、これからこの駒は水炊き鍋を食べる時にポン酢も使用できず、水割りを飲むときにレモンも入れられない。我ながらいい罰を思いついたと思う。
そして、私は決意した。東京に戻ったならば本格的にヤツと対峙する事を。
私はそのまま気絶した駒を放置してスダチまみれの車を【生活魔法】の清潔《クリーン》を使用してきれいにした。
そして、車に乗り込み大阪に向けて出発した。
「鴉さん、やっぱり能力者だったのね」
木山さんが私にそう言う。更に、
「相川ちゃんが自信を持ってオススメしてきたからそうなのかな? って思っていたけど、ひょっとしたらかなり凄い能力者なの?」
そう聞いてきたので、私は笑いながら真実を言う。
「ハハハ、実はそうなんですよ。世界最強なんです。でも内緒にしておいて下さいね」
私が笑いながらそう言ったので冗談だと思った木山さんと中山さんが笑いながら言った。
「アラ、世界最強のボディガードがついてくれてるなら今夜は大阪で飲みあかせそうね」
「そうね~、私も久しぶりにユックリと呑みたいです~」
私は翌日には東京に向けて朝から戻るんですから、朝まで呑むのはダメですよと2人を説得するのだった……
✱【注釈】
徳島県のサツキマスの養殖については、今年の1月になって知った事です。
よって、味や色合いなどは作者の勝手な想像によるものですので、悪しからずご了承くださいませ。
何でも淡水魚の【アメゴ】という魚を海で育ててサーモンにするという計画らしい。何でもその【アメゴ】という魚は一部が海に降ってサツキマスという魚に成長するそうだ。それを人工的に行う事で安定供給を目指すそうだ。
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こうして聞くと魚嫌いが多くなったとか言われてるのは間違いなんじゃないかと思えてしまうな。
けれどもやはり魚嫌いは多くなってはいるらしい。その一つに顎の発達を嫌がる事もあげられていた。小顔がブームとなりあまり顎を発達させるとエラが張ったように見える為に、好んで柔らかい物を食べる傾向にあるらしい。
更に箸の使い方も変わってきてるそうだ。私が子供の頃は親から躾の一環として箸の持ち方から学んだものだが、最近はその親世代でもちゃんと箸を持てる人が少ないと言われている。
きれいに持ち食べるとこんな便利な道具は他に無いと私は思うのだが…… 時代が変わってきたという事なんだろうか?
因みに異世界にも箸はあった。私よりも前に召喚された人がちゃんと普及させてくれていた。
私たちは室戸で夜を楽しみいよいよ明日で最後となる撮影にまだ終わってもいないがお疲れ様でしたと言い合う。明日の撮影を終えるとテレビ局のスタッフさんたちは真っ直ぐに東京に戻り、私たちは大阪で1泊させてもらいゆっくりと東京に戻る事になっている。
さあ、駒も最後の1人だ。私もそろそろヤツとの対決を視野に入れておくべきかも知れない。そうしないと日本は今後、恐ろしい事になりそうだからな。早くヤツに奪われた力を奪い返さないと……
翌朝、朝食を食べて出発した私たち。徳島県に入り、県の広報課の方に教えて貰った場所に向かう。そこでは、新たな取組としてサーモン養殖が始まっていた。
基本的な取組を木山さんが紹介しながら撮影は進む。そして、いよいよお待ちかねの試食。
オオッ! 何という色合いだ。私は目を見張った。外国産のサーモンのように鮮やかな紅色ではなく、薄っすらと儚さを思わせる色合いだが、その優しそうな色合いは日本人に合ってると思う。
一口、パクリと口にした木山さんは、
「ん~、幸せ! 優しい味と香りだわ!」
と満面の笑みでカメラに向かって言っている。そこに板前さんがスダチを絞った握りを出した。
「コレも合うわ~。でもコレってスダチの果汁が多すぎるとこのサーモンの香りを殺してしまうわね」
木山さんの言葉に板前さんは頷いて答えた。
「はい、仰る通りです。ですので、スダチの果汁は一つ一つ確認した上でそのかける量を調整してます」
「凄く手間がかかってしまいますけど、その分もお値段に上乗せされたりとか?」
さすが、木山さんだ。ストレートに視聴者さんが気になる事を質問している。
「ハハハ、手間と言っても確認するのにそんなに時間はかかりませんし値段に上乗せしたりもしませんよ。それにまだ試験段階ですのでこの寿司の値段は決まってません」
と板前さんもニッコリと笑って返答していた。それもそうか。この試みが上手くいくかどうかも分からない段階で値段を決めれる訳はないからな。
そうして県の広報課さんからの依頼だった撮影を終えた私たちは更に移動して、吉野川流域で行われているスジアオノリの養殖の撮影に向かう。
徳島市内に入った私たちを襲ったのは渋滞だった……
物凄く混んでいるな。そう思った私は近づいてくる敵意を感じ取っていた。咄嗟に前を走るテレビ局の車と私たちの車に結界を張る。
後ろから迫ってきたバイクが何かを路上に転がして走り去る。そして、バイクが小さくなり見えなくなった瞬間に路上に転がした物が爆発した。
が、私の結界内部であった為にその爆発は誰にも気づかれる事は無かった。私は何かを転がしたと見えた瞬間に、その物自体を結界で囲んでやったのだ。
どうやら今度の駒は遠隔で自分の任意の物を爆発させる事が出来る能力を持っているようだ。
駒は今頃ほくそ笑んでいるだろうか? 爆発させた手応えはあっただろうが大騒ぎになっていないから直ぐに異変に気がつくか……
まあ、どちらにせよコイツは危険だ。私は魔力を追って駒の能力を封じようとした。が、どうやらヤツも学習したようで、駒に祝福を授けて私の能力の封じ込めを阻害している。
ふむ、ならば次に手出ししてきた時に直接封じ込めてやるとしよう。
任意の物を遠隔で爆発させる事が出来ると言っても、一度駒自身が手に触れて魔力を込める必要があるのでこの車などは大丈夫だ。
こうして、1回目の襲撃は退ける事が出来た私たちはやっと渋滞を抜けて目的地にたどり着いた。
スジアオノリは磯の香り高く素晴らしいものだった。餅に練り混んだものを試食させていただいたが、トリコになってしまった…… いかん、どうも四国の食と私は相性が良すぎるようだ。バクバクと食べてしまった。
ここでも撮影を終えた後にいつもの件(定期的発注に、私のお土産注文)があり、そしてテレビ局のスタッフさんたちと別れる事になった。
「それではお疲れ様でした。今日は大阪でゆっくりと休んでくださいね」
とディレクターさんが言うと木山さんが
「みなさんも気をつけて帰って下さいね。事故なんか起こさないで安全運転でね。それとコレをどうぞ」
そう言いながら中山さんと私が抱えていた箱から紙袋に入ったお土産をスタッフの人数分手渡した。
中は四国四県の腐らない名産品がタップリと入っている。スタッフさんたちから歓声が上がった。
「有難うございますっ!!」
全員が揃ってお礼を言い、車に乗り込んで東京へと出発していった。
「さてと、それじゃ私たちも大阪に向かいますか」
私がそう声をかけて2人を車に乗せた時に駒は現れた。
そして、私たちの車に向かって何かを投げつけてくる。
それは……
スダチだった。合計10数個のスダチは車の前に立つ私の数センチ手前で爆発した。私は自身に結界を張っていたので何の問題も無かったが、車が見事にスダチまみれに……
食べ物を粗末にする者に私は容赦しない。ましてや、スダチは徳島県で大切に育てられている柑橘だ!
私の怒りは頂点に達した。直ぐさま駒の側に転移して、駒の意識を刈り取った。そしてヤツの祝福を強引に消し去り、駒の能力を封じ込め更には柑橘類を食べられない体にしてやったのだった……
食べると体中が痛むのだ。死ぬ事は無いがその痛みは骨折に匹敵するレベルにしておいたので、これからこの駒は水炊き鍋を食べる時にポン酢も使用できず、水割りを飲むときにレモンも入れられない。我ながらいい罰を思いついたと思う。
そして、私は決意した。東京に戻ったならば本格的にヤツと対峙する事を。
私はそのまま気絶した駒を放置してスダチまみれの車を【生活魔法】の清潔《クリーン》を使用してきれいにした。
そして、車に乗り込み大阪に向けて出発した。
「鴉さん、やっぱり能力者だったのね」
木山さんが私にそう言う。更に、
「相川ちゃんが自信を持ってオススメしてきたからそうなのかな? って思っていたけど、ひょっとしたらかなり凄い能力者なの?」
そう聞いてきたので、私は笑いながら真実を言う。
「ハハハ、実はそうなんですよ。世界最強なんです。でも内緒にしておいて下さいね」
私が笑いながらそう言ったので冗談だと思った木山さんと中山さんが笑いながら言った。
「アラ、世界最強のボディガードがついてくれてるなら今夜は大阪で飲みあかせそうね」
「そうね~、私も久しぶりにユックリと呑みたいです~」
私は翌日には東京に向けて朝から戻るんですから、朝まで呑むのはダメですよと2人を説得するのだった……
✱【注釈】
徳島県のサツキマスの養殖については、今年の1月になって知った事です。
よって、味や色合いなどは作者の勝手な想像によるものですので、悪しからずご了承くださいませ。
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