先輩は僕の××をご所望です

マイユニ

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終わったはずなのに

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 先輩との関係は終わった。
 待ち伏せされることはなくなって、先輩を見かけても目が合う事はない。

 戻りたかったはずの日常。
 なのに全然戻れない。

 あの時の先輩の声が体温が……全てが忘れられない。
 もう一度先輩としたいなんて、僕はどうしてしまったんだろう。
 拓真にはこんな事を相談できるはずもなく、1人悶々とした日々を過ごしていた。

 花壇の前にしゃがみ込む。
 今日もきれいだな。
 僕はどうしたらいいんだろうね?

 勇気を出して先輩に言おうか。
 でもなんて言うんだろう。
 もう一度セックスさせて下さい?
 そんな事言えるわけない。
 
 話し声が聞こえて、僕は慌ててその場から離れた。
 歩いていると先輩の姿が見えた。
 
「せんぱ……」

「ねぇ、陽斗
 聞いてるー?」

 女の人が先輩に甘えるように腕を絡ませていた。

「先輩!」

 思わず大きな声で先輩を呼んでしまった。
 僕の声に気付いた先輩が女の人から離れて僕のところに来てくれた。

「あお、どうした?」

「すみません
 お話中だったのに」

「いや、いいよ別に」

「屋上」

「ん?」

「昼休みに屋上で待ってます」

 そう言い残して僕は足早に立ち去った。
 このまま悶々とするのは嫌だ。
 忘れられないからもう一度したいと正直に伝えよう。

 ドキドキしながら待っていると、先輩がやってきた。

「どうしたんだよ、あお」

「あの、先輩
 忘れられないんです」

「何が?」

「その……先輩とした時の事が……」

「だから?」

「だから、もう一度……」

「なに?」

「してくれませんか、僕と?」

「何すんの?」

「だからセ……ス」

「えっ、何?
 聞こえない」

「話の流れで分かりますよね?」

「ぜんっぜん分かんない」

 もう、絶対に分かってるくせに。
 クソー。

「セックスですよ、セックス
 僕とセックスして下さいって言ってるんです」

「ブハ、声でか
 アハハハハ」

 お腹を抱えて笑い出した。
 めちゃくちゃ恥ずかしい。
 どうしてこんなに大きい声でこんな事言わないといけないんだ。

「笑わないでくださいよ」

「ごめん
 まさかそんなはっきり言うと思わなかった」

「言わせたくせに」

「そうだけどさ
 いいよ、何回でも」

「ほんとですか!?」

「俺もまたあおとしたかったし」

「そうなんですか?
 はぁー、伝えてよかったです」

 ホッとして気が抜けた。

「まさかあおから言われると思わなかった
 変なやつだな」

 先輩の顔が近づいてきて、僕達はキスをした。 
 甘い香りに酔いそうになる。
 こうして、僕達の秘密の関係は始まった。
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