【完結】大聖女の息子はやり直す

ゆるぽ

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学園編

17 ようやく動き始める

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あれからすでに3カ月の時間がたってしまった。

フィリアに特に大きな動きは無く、むしろおとなしくなっていたのだ。

ジャンやシェリィ達の修行は順調で、ディートに至ってはすでに聖人として前線で戦えるほどの能力を身に着けていた。





「準備は万全戦力も十分。なのに動けない…もどかしいな」





修行の休憩中にディートは独り言をつぶやいた。

だが、その独り言をとらえた人物がいた。




「確かにディート先輩の言う通りです。フィリアが問題行動を起こして白い目で見られなくなったのは良いんですが、相変わらず俺に変な執着はあるし昼のドカ食いも続いてる」


「!?ジャン!今の独り言が聞こえたのか…相変わらず耳が良いな」





ジャンの実家ブルース子爵家は国内でも1,2を争う商会を運営する家で、元々は音楽家の家で楽器の販売を扱うようになってから徐々に商売の手を広げていったのだという。

子爵の地位を得たのも3代前で王国内の貴族としてはかなり新参ものと言える家であった。

ジャンは音楽家であった先祖の血を濃く引いたのか非常に耳が良く、本当に小さな音でも拾うことが出来るという特技を持つ。



「でも本当になにも起こりませんね」

「そうだな…ただアレクシス様がもうじき何かつかめそうだとも言っていたから場合によってはすぐに動くことにもなるかもしれない」



二人が会話を続けていたその時、別室で休んでいたイリスが入ってきた。



「ディート、ジャン、良かった二人ともいたのね。アレクシス様が話があるから弟子を全員集めるように言っているわ」

「わかった、すぐに行こう」
















普段から修行に使う大部屋にディート、ジャン、イリス、シェリィの4人は集められた。


室内にはアレクシスとレイヴン、そして白虎の聖獣の巫女アルマリアがいた。


アルマリアも彼らの修行に付き合ってくれており、4人からは3人目の師匠として慕われている。






「4人ともよく集まってくれた。この3か月間フィリア・ノートリス伯爵令嬢について調べた結果を報告する」





アレクシスの言葉と共に配られた資料にはこう書かれていた。

3カ月にわたる調査の結果魔力の波動や行動などこと細かく調べた結果、フィリア・ノートリス伯爵令嬢は禁術使いと何らかの関係があるのは確実でありすぐに対処する必要がある。

そしてその対応メンバーとしてレイヴンやアレクシスの名とともにディート、ジャン、イリス、シェリィの4人の名も記載されていた。





「対応メンバーは王宮の極秘会議で決められた実質王命ともいえるものだが、無理だと思うものは辞退しても構わない」




アレクシスはそういうが4人の中に辞退するものなどいない。

フィリアを助けたいジャンはもちろんのこと、3か月間ジャンと過ごした3人も彼の力になりたいと思うようになっていたからだ。

そもそも因縁のある禁術使いがらみなのでジャンがいなくとも引き受けていただろうが。



「皆の意思は了承した。それでは作戦について詳しく説明する」







作戦は一週間後、フィリア・ノートリスを救うための戦い。

そして、禁術使いとの本格的な戦いの幕開けでもある。
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