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プロローグ
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アルバート・リレインに「指名依頼」が来た時、一番驚いたのはアルバート自身だった。
指名依頼と言えば、腕利きで名の知れた冒険者へ直々に任務を依頼する事で、無名の自分に話が来た時、にわかには信じられなかった。
その日はいつものように、日銭を稼ぐ為に受けた依頼をこなし、ギルドへ報告を兼ねて、報酬の受け取りをしに来た時だった。建物に入るや否や、受付嬢のチリカが興奮気味に近寄って来て言った。
「ア、ア、アルバートさん! あなたに指名依頼が来てますよ!」
勢いのあまり、前のめりになって話すチリカに驚きつつも、仕事をこなしてきた疲れもあり、アルバートは鼻で笑ってしまう。
「チリカちゃん、そんな冗談言うもんじゃないよ。誰が俺なんかに・・・・・・」
指名依頼など無縁だと思っていただけに、露骨な不快感を表に出す。
「ほ、ほんとなんですよぉ!!」
チリカは冗談だと受け流された事に、少しだけ怒ったようにした。
「冗談・・・・・・じゃないのか?」
「そうですよぉ! 私が嘘をついても仕方ないじゃないですかぁ」
たしかに彼女が冗談を言っても仕方ないし、今の様子を見ると本当のようだ。しかし信じられなく「本当に本当なのか?」と確かめる。
「本当ですよぉ! まぁ、アルバートさんが信じられないのは無理もないかもしれません。正直なところ、私も最初は嘘なんじゃないかと思いましたし。でもこちらの依頼は事実ですよ? 依頼内容も簡単そうですし、良かったですね!」
「あ、あぁ。そう・・・・・・だな」
屈託のないチリカの笑顔につられ、気も無い相槌を打ったが、彼女から依頼内容を聞くと、アルバートは眉を顰めた。
今回の指名依頼は、5000ガロという高額な報酬が設定されていた。普段アルバートが請け負っているCランク依頼の報酬は、50ガロから100ガロくらいが相場。5000ガロという報酬は破格と言っていい。しかしながら高額という事実から察するに、AランクやSランク相当の危険な依頼なのだろうと思ったが、野草の収集という簡単な仕事だという。場所も「キリギリ山」という所で、Cランクの依頼をこなす為に行き慣れた場所。隣国との国境線があり、立ち入ってはいけない場所はあるが、危険なモンスターが生息している訳でもない。そんな場所での安易な依頼が、高額報酬である事。そして依頼人の素性は明かせない事。詳しい内容は現地にて。聞けば聞くほど、きな臭さを感じ得なかった。
「なぜ俺に?」
思わず口にした言葉に、チリカは「心当たりはないんですか? 例えばお知り合いになった人で、恩を売ったですとか、資産家の方ですとか」と続けたが、思い当たらず首を振る。
「あ、もしかしたら! アルバートさんのご活躍が依頼人の知るところになったのではないですか?」
「ご活躍って・・・・・・。自分で言って情けないが、Cランクの雑用みたいな依頼しか受けてないんだから、それは・・・・・・」
アルバートの卑屈な返答に、彼に不快な思いをさせてしまったと感じたチリカは、「そういう事じゃなくて、なんて言いますか・・・・・・その」と発言のフォローを試みるが、上手い言葉が見つからない。そんな姿を見て、なぜ自分にこんな依頼がと改めて懐疑心が沸く。その疑いが、ため息を一つ吐かせた。
「チリカちゃん。せっかくだけど、このお話は断ろうと思う」
「な!? なんでですかぁ!! えぇ!? もったいないですよぉ! 5000ガロですよ!? 5000ガロ!」
チリカが眉を八の字にして驚く。
「チリカちゃんの言う通り、報酬は高い程ありがたいよ。でもおかしいだろう? 無名の俺に指名依頼。おまけに高額報酬なんて」
「・・・・・・まぁ、それはそうなんですけど」
チリカも変だと思っていただけに、声量が小さくなる。さまざまな依頼を受付嬢として見聞きしてきたが、このように特異な依頼は初めての事。ましてやアルバートは腕利きの冒険者というわけでもない。しかしながら高額な報酬はアルバートのみならず、ある人物の為になると思い話を続ける。
「でも・・・・・・、ルリちゃんを育てる為にはお金が必要ですよ?」
痛いところを突かれ、渋い顔を見せるアルバート。
「・・・・・・まぁ、それはそうなんだが」
「今回の依頼をこなしてみれば、もしかしたらリピートしてもらえるかもしれないですよ? たしかにアルバートさんが疑念を持たれるくらい、怪しさは少しありますが・・・・・・。それでもギルドを通している依頼なので、仕事内容に大幅な相違は無いと思いますし、危険な事も無いはずです。私はお二人の為にも、受けた方が良いと思うけどなぁ」
諭すように話す彼女の言う通り、ギルドを通して依頼しているのだから、野草の収集という仕事内容には相違無いのだろう。依頼に反した要求、または虚偽の依頼をした場合、依頼人には相応の罰則が与えられる抑止力がある以上、依頼側は変な事が出来ないようになっている。チリカの話を聞いて抑止力のことを思い出し、この依頼を受けるかどうか考えると、受けてもいい余地があるように見え、アルバートの心が揺れた。
「二人の為・・・・・・か」
「そうですよぉ! ルリちゃんはこれから成長して大きくなっていくんですから、新しい服だって用意しなくちゃいけないし、たまには美味しいご馳走だって食べさせてあげたいでしょぉ!?」
ここぞとばかりに、話をたたみかけてくるチリカ。その言葉は、たしかに一理あると思ってしまう。
「そうだよな。今のままって訳にはいかないのか」
「当たり前ですよ、まったくぅ! 男の人は無頓着なんですからぁ」
叱られたように思い、アルバートは下を向いて頭を掻いた。その顔を覗き込むようにして、「それで? どうされますか? 指名依頼、受けますよね?」とチリカは語気を強めて迫る。
「わかったよ。受けるよ」
「受注契約成立ぅ! 頑張って下さいねぇ!」
ジロリと睨みつけるような表情から一変し、にこやかな笑顔を見せる彼女へ、苦笑を浮かべながら頷くアルバート。
「依頼人に受注されたことを伝えます。明日朝に、またギルドへ来てくださいね!」
「あぁ、わかった。何を用意しておけばいいんだ?」
チリカは受注した依頼リストを確認しながら「えっと・・・・・・、用意する物とかの要請は、特に入ってませんね。それでも野草の収集なので、収集物を入れるカゴくらいは持って行ったほうがいいかもしれませんねぇ」とアドバイスをした。
「わかった、ありがとう。それと今日の分を報告する。依頼通り木材を納入してきた。明日依頼人に確認しておいてくれ」
「ハイ! あと昨日の依頼分、確認とれましたので、こちら報酬50ガロです。お受け取り下さい」
「ん、確かに」
10ガロ硬貨5枚を受け取ると、アルバートはチリカに手を振り背を向ける。
「それじゃあ、また明日」
「えぇ、また明日!」
溌剌とした声を受けて建物を後にする。アルバートはどこに寄るでもなく、家路を急いだ。
室内に明かりが灯る自宅にたどり着く。年季の入った木のドアを開けると、この家で一緒に暮らしているルリが明るい笑顔で出迎えた。その笑顔に応える為、アルバートも柔らかい表情になり「今戻ったよ」と伝える。
ルリは小さい歩幅ながらかけより、アルバートの近くに寄ってきた。そして彼を見上げて再び微笑みを見せる。
「何か変わった事や、困った事はあったか?」
ルリは頭を横に振り、異常がなかったと伝える。この時アルバートは、チリカに言われた事を改めて思い返した。目の前にいるルリは、たしかに子供。これから大きくなっていく。そうなれば今ある分の服は、いずれ着れなくなる。そんな当たり前の事に、今まで気が付かなかった。
家族が居らず、一人で生活してきたのだから仕方ないと自分を宥めながらも、一緒に暮らしていくなら反省しなければならない。そんな考え事をしているアルバートの目を見て、喋ることが出来ないルリは「どうかしたの?」と心配そうに目で訴えた。
「いや、何でもないよ。さぁ、夕食を食べようか。今日は何を作ったんだい?」
ルリはアルバートに早く見せたいのか、楽しそうに腕を引っ張り台所へ連れて行く。小さめの鍋には野菜を入れたスープ。それと昨日の依頼で魚漁の手伝いをした際に頂いた、大きめの魚が焼かれてお皿に盛り付けられていた。
「お? スープか。どれどれ」
スプーンで掬って口へ運ぶ。味付けが薄く、決して美味しくはなかったが、アルバートは「うん、上手になってきたな」と喜ぶ。ルリは褒められたのが嬉しくて、頬が少し赤くした。
味の薄いスープと少し焦げ付いた魚を平らげ、二人は一つしかないベットで眠った。
翌日、ベットから起き上がると着替えを始める。一緒に起きたルリの着替えも手伝ってあげ、それが終わるとアルバートはカゴを一つ背負った。
「それじゃあ、行ってくるよ。何か困った事があったらトラスさんの所へ行くんだよ?」
ルリは素直に頷いたのをみて、アルバートは玄関の扉を開けた。ルリが手を振り見送る中、アルバートはギルドへ向かった。
指名依頼と言えば、腕利きで名の知れた冒険者へ直々に任務を依頼する事で、無名の自分に話が来た時、にわかには信じられなかった。
その日はいつものように、日銭を稼ぐ為に受けた依頼をこなし、ギルドへ報告を兼ねて、報酬の受け取りをしに来た時だった。建物に入るや否や、受付嬢のチリカが興奮気味に近寄って来て言った。
「ア、ア、アルバートさん! あなたに指名依頼が来てますよ!」
勢いのあまり、前のめりになって話すチリカに驚きつつも、仕事をこなしてきた疲れもあり、アルバートは鼻で笑ってしまう。
「チリカちゃん、そんな冗談言うもんじゃないよ。誰が俺なんかに・・・・・・」
指名依頼など無縁だと思っていただけに、露骨な不快感を表に出す。
「ほ、ほんとなんですよぉ!!」
チリカは冗談だと受け流された事に、少しだけ怒ったようにした。
「冗談・・・・・・じゃないのか?」
「そうですよぉ! 私が嘘をついても仕方ないじゃないですかぁ」
たしかに彼女が冗談を言っても仕方ないし、今の様子を見ると本当のようだ。しかし信じられなく「本当に本当なのか?」と確かめる。
「本当ですよぉ! まぁ、アルバートさんが信じられないのは無理もないかもしれません。正直なところ、私も最初は嘘なんじゃないかと思いましたし。でもこちらの依頼は事実ですよ? 依頼内容も簡単そうですし、良かったですね!」
「あ、あぁ。そう・・・・・・だな」
屈託のないチリカの笑顔につられ、気も無い相槌を打ったが、彼女から依頼内容を聞くと、アルバートは眉を顰めた。
今回の指名依頼は、5000ガロという高額な報酬が設定されていた。普段アルバートが請け負っているCランク依頼の報酬は、50ガロから100ガロくらいが相場。5000ガロという報酬は破格と言っていい。しかしながら高額という事実から察するに、AランクやSランク相当の危険な依頼なのだろうと思ったが、野草の収集という簡単な仕事だという。場所も「キリギリ山」という所で、Cランクの依頼をこなす為に行き慣れた場所。隣国との国境線があり、立ち入ってはいけない場所はあるが、危険なモンスターが生息している訳でもない。そんな場所での安易な依頼が、高額報酬である事。そして依頼人の素性は明かせない事。詳しい内容は現地にて。聞けば聞くほど、きな臭さを感じ得なかった。
「なぜ俺に?」
思わず口にした言葉に、チリカは「心当たりはないんですか? 例えばお知り合いになった人で、恩を売ったですとか、資産家の方ですとか」と続けたが、思い当たらず首を振る。
「あ、もしかしたら! アルバートさんのご活躍が依頼人の知るところになったのではないですか?」
「ご活躍って・・・・・・。自分で言って情けないが、Cランクの雑用みたいな依頼しか受けてないんだから、それは・・・・・・」
アルバートの卑屈な返答に、彼に不快な思いをさせてしまったと感じたチリカは、「そういう事じゃなくて、なんて言いますか・・・・・・その」と発言のフォローを試みるが、上手い言葉が見つからない。そんな姿を見て、なぜ自分にこんな依頼がと改めて懐疑心が沸く。その疑いが、ため息を一つ吐かせた。
「チリカちゃん。せっかくだけど、このお話は断ろうと思う」
「な!? なんでですかぁ!! えぇ!? もったいないですよぉ! 5000ガロですよ!? 5000ガロ!」
チリカが眉を八の字にして驚く。
「チリカちゃんの言う通り、報酬は高い程ありがたいよ。でもおかしいだろう? 無名の俺に指名依頼。おまけに高額報酬なんて」
「・・・・・・まぁ、それはそうなんですけど」
チリカも変だと思っていただけに、声量が小さくなる。さまざまな依頼を受付嬢として見聞きしてきたが、このように特異な依頼は初めての事。ましてやアルバートは腕利きの冒険者というわけでもない。しかしながら高額な報酬はアルバートのみならず、ある人物の為になると思い話を続ける。
「でも・・・・・・、ルリちゃんを育てる為にはお金が必要ですよ?」
痛いところを突かれ、渋い顔を見せるアルバート。
「・・・・・・まぁ、それはそうなんだが」
「今回の依頼をこなしてみれば、もしかしたらリピートしてもらえるかもしれないですよ? たしかにアルバートさんが疑念を持たれるくらい、怪しさは少しありますが・・・・・・。それでもギルドを通している依頼なので、仕事内容に大幅な相違は無いと思いますし、危険な事も無いはずです。私はお二人の為にも、受けた方が良いと思うけどなぁ」
諭すように話す彼女の言う通り、ギルドを通して依頼しているのだから、野草の収集という仕事内容には相違無いのだろう。依頼に反した要求、または虚偽の依頼をした場合、依頼人には相応の罰則が与えられる抑止力がある以上、依頼側は変な事が出来ないようになっている。チリカの話を聞いて抑止力のことを思い出し、この依頼を受けるかどうか考えると、受けてもいい余地があるように見え、アルバートの心が揺れた。
「二人の為・・・・・・か」
「そうですよぉ! ルリちゃんはこれから成長して大きくなっていくんですから、新しい服だって用意しなくちゃいけないし、たまには美味しいご馳走だって食べさせてあげたいでしょぉ!?」
ここぞとばかりに、話をたたみかけてくるチリカ。その言葉は、たしかに一理あると思ってしまう。
「そうだよな。今のままって訳にはいかないのか」
「当たり前ですよ、まったくぅ! 男の人は無頓着なんですからぁ」
叱られたように思い、アルバートは下を向いて頭を掻いた。その顔を覗き込むようにして、「それで? どうされますか? 指名依頼、受けますよね?」とチリカは語気を強めて迫る。
「わかったよ。受けるよ」
「受注契約成立ぅ! 頑張って下さいねぇ!」
ジロリと睨みつけるような表情から一変し、にこやかな笑顔を見せる彼女へ、苦笑を浮かべながら頷くアルバート。
「依頼人に受注されたことを伝えます。明日朝に、またギルドへ来てくださいね!」
「あぁ、わかった。何を用意しておけばいいんだ?」
チリカは受注した依頼リストを確認しながら「えっと・・・・・・、用意する物とかの要請は、特に入ってませんね。それでも野草の収集なので、収集物を入れるカゴくらいは持って行ったほうがいいかもしれませんねぇ」とアドバイスをした。
「わかった、ありがとう。それと今日の分を報告する。依頼通り木材を納入してきた。明日依頼人に確認しておいてくれ」
「ハイ! あと昨日の依頼分、確認とれましたので、こちら報酬50ガロです。お受け取り下さい」
「ん、確かに」
10ガロ硬貨5枚を受け取ると、アルバートはチリカに手を振り背を向ける。
「それじゃあ、また明日」
「えぇ、また明日!」
溌剌とした声を受けて建物を後にする。アルバートはどこに寄るでもなく、家路を急いだ。
室内に明かりが灯る自宅にたどり着く。年季の入った木のドアを開けると、この家で一緒に暮らしているルリが明るい笑顔で出迎えた。その笑顔に応える為、アルバートも柔らかい表情になり「今戻ったよ」と伝える。
ルリは小さい歩幅ながらかけより、アルバートの近くに寄ってきた。そして彼を見上げて再び微笑みを見せる。
「何か変わった事や、困った事はあったか?」
ルリは頭を横に振り、異常がなかったと伝える。この時アルバートは、チリカに言われた事を改めて思い返した。目の前にいるルリは、たしかに子供。これから大きくなっていく。そうなれば今ある分の服は、いずれ着れなくなる。そんな当たり前の事に、今まで気が付かなかった。
家族が居らず、一人で生活してきたのだから仕方ないと自分を宥めながらも、一緒に暮らしていくなら反省しなければならない。そんな考え事をしているアルバートの目を見て、喋ることが出来ないルリは「どうかしたの?」と心配そうに目で訴えた。
「いや、何でもないよ。さぁ、夕食を食べようか。今日は何を作ったんだい?」
ルリはアルバートに早く見せたいのか、楽しそうに腕を引っ張り台所へ連れて行く。小さめの鍋には野菜を入れたスープ。それと昨日の依頼で魚漁の手伝いをした際に頂いた、大きめの魚が焼かれてお皿に盛り付けられていた。
「お? スープか。どれどれ」
スプーンで掬って口へ運ぶ。味付けが薄く、決して美味しくはなかったが、アルバートは「うん、上手になってきたな」と喜ぶ。ルリは褒められたのが嬉しくて、頬が少し赤くした。
味の薄いスープと少し焦げ付いた魚を平らげ、二人は一つしかないベットで眠った。
翌日、ベットから起き上がると着替えを始める。一緒に起きたルリの着替えも手伝ってあげ、それが終わるとアルバートはカゴを一つ背負った。
「それじゃあ、行ってくるよ。何か困った事があったらトラスさんの所へ行くんだよ?」
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