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第15話♡ アミナリンとビオヘルミ
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第1王子のライオネル様の計らいでライオネル様の宮、通称琥珀の宮に私は招かれております。
ホートベル侯爵家の屋敷は当主代行にその保全なども経営と共に任せるついでと言ってはなんですが、屋敷に住んで頂いております。
ご子息に商会を譲り、引退をされたのですが「舅、姑と同居はトラブルの元」と別居を希望されていたのですが、郊外にある別荘に引退早々追いやったなど言い出す者も居ますからね。
他人様ン家の事は放っといてくれればいいですのに。
老若男女問わず人の不幸は蜜の味。嫁姑トラブルも絶品隣の晩御飯ですわ。
でも噂好きな井戸端奥様に悲報!
当主代行の仕事の役目上でホートベル侯爵家に住まう方がやりやすい。
大義名分があれば、くちさがない者も好き勝手言うことも出来ないので全てが丸く収まりました。
現在は元会頭ご夫妻の住みやすいようにリフォーム中なのでホートベル侯爵家の屋敷が利用できません。
何よりお相手がまだな独身、バリファン伯爵家のアミナリン様。年齢は私よりも5歳上の27歳!!
妙な噂が立ちますとアミナリン様も迷惑でしょうからライオネル様が双方を招く格好にして頂いたのです。
「初めまして。バリファン伯爵家のアミナリンと申します」
「こちらは姓は省略するとしてファレンティナリティア殿だ」
「ファレンティナリティアで御座います。舌を噛みそうな名前ですので殿下と妃殿下にはナティと呼んで可愛がって頂いております。アミナリン様もご自由にお呼びください」
「うわっ!本当に舌を噛みそうな名前ッス…名前ですね」
「ハハハ。気取るのはお前らしくない。どうだろうナティ。ここからは無礼講で」
「無礼講も何も。私は不敬だなんだと言われる身分でも御座いませんわよ?」
「そう言って頂けると…領地では畏まった言い方してるともしもの時に間に合わねぇんで…言葉は乱暴に聞こえると思うんスけど…悪気ってぇのかな。そういうのねぇんで…許してもらえるとありがたいっス」
そう言うや否やアミナリン様はネクタイを取り、襟元のボタンを2つ外したのです。
――さりげなく乙女の萌えポイントを熟知していらっしゃるわ――
乙女と名の付く者はルル調べで御座いますけれど。
「血管の浮いた腕」「動く喉仏」「骨太な手首から親指のライン」「ベルトに乗っかってないお腹」
と萌えポイントがあるそうですけども。
外してならないのは筆頭に「軍服」だそうですが、シャツの腕まくりとネクタイ外し(首元緩め)という服装に関しても仕草を加えることで乙女の心を鷲掴みにするのだそうです。
「なんか、連れて行かれる牛みたいで苦しかったんだ」
「まぁ…そのような経験がおありで?」
「ねぇな。今のところ、縄をどこかに掛けられる事はした事ねぇんだ。破れた投網は繕う手伝いはするけど」
「転んで網に絡まったと聞きましたわよ?」
「転んでねぇよ。あれは寝てたんだ」
クスクスとジェシカが笑いながら入手した情報を暴露するとアミナリン様は日に焼けた顔を真っ赤にさせて否定をされておられます。
「そうそう。忘れてた」
「なによ!もう!」
独身とお聞きしたのにアミナリン様の隣にはビオヘルミさんと仰る女性が腰かけておられました。
「ビオヘルミ。すまない。忘れていたわけじゃないんだ」
「もう!殿下まで!」
「ナティ。彼女はアミナリンの妹のビオヘルミだ。3か月前に結婚をしたばかりだがこの先、領地などを視察に行った際にはナティの不貞疑惑など起きないようアミナリンと共に行動を共にしてくれる」
至れり尽くせりですわね。
私はレアンドロ様に嫁ぎ妃となっておりますので、知る人ぞ知るだとしても注意を払っていないとどこで足を掬われるか判りませんものね。
「よろしく。みんなはビオとかヘルミって呼んでます」
「こちらこそ。遅れましたが私の補佐をしてくれているルルです。侍女もしてくれているのですが侍女の仕事は1割。もうほぼ補佐です。私が会合などの時はルルが対応致しますので」
「ルルです。略してもいいですけど…略すと呼べなくなるのでルルでいいです」
和気藹々はここまで。
私たちはバリファン伯爵家の抱える問題について話し合いを始めたのです。
ホートベル侯爵家の屋敷は当主代行にその保全なども経営と共に任せるついでと言ってはなんですが、屋敷に住んで頂いております。
ご子息に商会を譲り、引退をされたのですが「舅、姑と同居はトラブルの元」と別居を希望されていたのですが、郊外にある別荘に引退早々追いやったなど言い出す者も居ますからね。
他人様ン家の事は放っといてくれればいいですのに。
老若男女問わず人の不幸は蜜の味。嫁姑トラブルも絶品隣の晩御飯ですわ。
でも噂好きな井戸端奥様に悲報!
当主代行の仕事の役目上でホートベル侯爵家に住まう方がやりやすい。
大義名分があれば、くちさがない者も好き勝手言うことも出来ないので全てが丸く収まりました。
現在は元会頭ご夫妻の住みやすいようにリフォーム中なのでホートベル侯爵家の屋敷が利用できません。
何よりお相手がまだな独身、バリファン伯爵家のアミナリン様。年齢は私よりも5歳上の27歳!!
妙な噂が立ちますとアミナリン様も迷惑でしょうからライオネル様が双方を招く格好にして頂いたのです。
「初めまして。バリファン伯爵家のアミナリンと申します」
「こちらは姓は省略するとしてファレンティナリティア殿だ」
「ファレンティナリティアで御座います。舌を噛みそうな名前ですので殿下と妃殿下にはナティと呼んで可愛がって頂いております。アミナリン様もご自由にお呼びください」
「うわっ!本当に舌を噛みそうな名前ッス…名前ですね」
「ハハハ。気取るのはお前らしくない。どうだろうナティ。ここからは無礼講で」
「無礼講も何も。私は不敬だなんだと言われる身分でも御座いませんわよ?」
「そう言って頂けると…領地では畏まった言い方してるともしもの時に間に合わねぇんで…言葉は乱暴に聞こえると思うんスけど…悪気ってぇのかな。そういうのねぇんで…許してもらえるとありがたいっス」
そう言うや否やアミナリン様はネクタイを取り、襟元のボタンを2つ外したのです。
――さりげなく乙女の萌えポイントを熟知していらっしゃるわ――
乙女と名の付く者はルル調べで御座いますけれど。
「血管の浮いた腕」「動く喉仏」「骨太な手首から親指のライン」「ベルトに乗っかってないお腹」
と萌えポイントがあるそうですけども。
外してならないのは筆頭に「軍服」だそうですが、シャツの腕まくりとネクタイ外し(首元緩め)という服装に関しても仕草を加えることで乙女の心を鷲掴みにするのだそうです。
「なんか、連れて行かれる牛みたいで苦しかったんだ」
「まぁ…そのような経験がおありで?」
「ねぇな。今のところ、縄をどこかに掛けられる事はした事ねぇんだ。破れた投網は繕う手伝いはするけど」
「転んで網に絡まったと聞きましたわよ?」
「転んでねぇよ。あれは寝てたんだ」
クスクスとジェシカが笑いながら入手した情報を暴露するとアミナリン様は日に焼けた顔を真っ赤にさせて否定をされておられます。
「そうそう。忘れてた」
「なによ!もう!」
独身とお聞きしたのにアミナリン様の隣にはビオヘルミさんと仰る女性が腰かけておられました。
「ビオヘルミ。すまない。忘れていたわけじゃないんだ」
「もう!殿下まで!」
「ナティ。彼女はアミナリンの妹のビオヘルミだ。3か月前に結婚をしたばかりだがこの先、領地などを視察に行った際にはナティの不貞疑惑など起きないようアミナリンと共に行動を共にしてくれる」
至れり尽くせりですわね。
私はレアンドロ様に嫁ぎ妃となっておりますので、知る人ぞ知るだとしても注意を払っていないとどこで足を掬われるか判りませんものね。
「よろしく。みんなはビオとかヘルミって呼んでます」
「こちらこそ。遅れましたが私の補佐をしてくれているルルです。侍女もしてくれているのですが侍女の仕事は1割。もうほぼ補佐です。私が会合などの時はルルが対応致しますので」
「ルルです。略してもいいですけど…略すと呼べなくなるのでルルでいいです」
和気藹々はここまで。
私たちはバリファン伯爵家の抱える問題について話し合いを始めたのです。
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