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6:仕掛けてくる女
「お兄様ぁ~」
カミーユの帰宅する日、エミリアは屋敷の外門で帰りを待っていた。
姿が見えると飛び跳ねて大きく手を振る。
騎乗するカミーユの元に走り寄ると「乗りたい乗りたい」と幼子のようにまた飛び跳ねた。カミーユは荷を鞍に引っ掛けるとエミリアの両脇に手を差し込んで持ち上げた。
向かい合わせで騎乗した2人は馬に揺られる。
「わぁ~お兄様の香りだぁ」
「リア。こんな所で。寒く無かったか?」
「寒いですぅ。お兄様お胸に手を入れてもいい?」
エミリアは冷たくなった手をカミーユの隊服のボタンを外し、その内側のシャツのボタンも外すと手を差し込んだ。
「冷たっ!こんなに冷たくなるまで…屋敷で待てばいいだろう」
「やだ‥‥屋敷はお義姉様がリアのこと、虐めるんだもの」
「ディーが?そんなはずはないだろう…痛っ痛いぞリア」
エミリアは空いた手でカミーユの頬を思い切り抓った。
「そんな呼び方…嫌っ。やっぱりお兄様はリアのこと邪魔なのね」
「呼び方だろう?何を言ってるんだ」
「嫌なのっ。除け者みたいで嫌っ。お義姉様はリアのことはリアって呼んでくれないのよ?リアはお義姉様と仲良くしたいのに‥‥お兄様がいない間、ずぅっとリア独りぼっちだったんだから」
「じゃぁディーにもリアと呼ぶように言っておくよ」
「えぇ~それもヤダぁ。リアって呼ぶのお兄様だけに許してるのにぃ」
「ハハハ。リアは可愛い事を言うなぁ。じゃぁなんて呼んでもらいたいんだ」
「エミリア様…とか?ほらお姫様みたいじゃない?あ、お兄様、お胸に何かついてる」
エミリアの指先がカミーユの小さな胸の突先を引っ掻く。
ピクリとしたカミーユはエミリアの手を胸から引き抜いた。
「うわぁぁん、リアのお手手が寒い~。凍っちゃうよぉ」
「胸はダメだ。そうだな…首にしとけ」
「えへへ。じゃぁ抱っこみたいにしちゃおぉ」
エミリアは緩めた首元から両手を回してカミーユの頭を前に引くとキスを強請った。
「危ないだろう?馬を降りたらしてやるから」
「ホントに?ほんとよ?リアね、本を読んだの」
「どんな本を読んだんだ?」
「唇にするキスは、家族の信愛もあるんだって書いてあったわ」
「え?‥‥そうだったか?…っておい、何をしてるんだ」
カミーユの喉元に吸い付いたエミリアは引き剥がされると頬を膨らませた。
恋人同士のようにじゃれ合いながら玄関までくると、カミーユはエミリアを抱いて下ろす。
「お兄様、屈んで。お帰りなさいのキスよ」
「ん?こうか?」
カミーユは屈んでエミリアと軽く唇を合わせた。
それをブランディーヌを中央に、使用人達に見られている事に気が付いたのは何度目かの合わさった唇が離れた時だった。
「ディー。ただいま」
エミリアの手を振り解き、ブランディーヌの元に駆け寄るとポケットから小さな箱を取り出し、ブランディーヌの前に跪いた。
「受け取ってくれ。遠征は争いにならずに済んだおかげで買い物が出来たんだ」
箱を開けるとレッドサファイヤが付いた指輪が出てくる。
見下ろす形になったブランディーヌは薄く微笑んだ。
「第二王子殿下の護衛だというお立場を考えて身なりも整えるのが当然ですわ。襟元、胸元もきちんとなさってくださいませ」
カミーユは先ほどエミリアの手を受け入れた事で乱れた隊服を慌てて直した。
「それから、首元。元気が良いのはよろしい事かと思いますが、そのようなものは見せないのが夫婦間のルールでは御座いません事?」
「えっ…あ…何かついてるのか?」
自分の首は自分では鏡なしでは見られない。
カミーユにそっと執事が手鏡を手渡すが、辺りが暗いのと小さな手鏡には首まで写してみる事が出来ない。
手鏡を渡される時、持っていた指輪の箱を執事に入れ違いに渡した。
「わぁっ!綺麗っ。お兄さま、これお土産ね」
「あ、あぁディーへの――」
「嬉しいっ!ずっとお兄様のお色の石が付いた宝飾品が欲しかったの!」
箱から取り出した指輪が嵌る指はない。なんとか小指の途中まで押し込んだものの、エミリアは泣き出してしまった。
「ど、どうしたんだ?」
「痛い~痛いのぉ…指が痛い~」
「どれ、見せてみろ」
カミーユがエミリアの手を取り、見てみると指輪が食い込んで鬱血し始めていた。
「待っていろ。直ぐ取ってやるからな。可哀想に。泣くな。な?泣くな」
「うわぁぁん。お兄様ぁ痛い~」
見ていられないとブランディーヌは使用人にハンドクリームを持って来るように伝えた。
「これをお使いください。指と指輪の間に塗り込んで少しづつずらしながら抜くとよろしいでしょう」
「すまない、助かる。こんな事ならこんな指輪なんか買わなければよかった」
ヒュっと息を飲む使用人が何人かいた。
彼らの心の中は「買った事ではなく勝手な行為が問題では?」と心が盛大に叫び声をあげる。
が、カミーユはそれどころではなかった。
やっと抜けた指輪を「こんなもの!」と植え込みの中に放り投げるが、途中の石畳に落ちて転がる。リングとは違う方向に何かが光ったのは石が取れたのだろう。
「もう大丈夫だからな」
「お兄様ぁ」
抱き合って、涙でぐしょぐしょのエミリアの頬に何度もキスを落とすカミーユ。
2人を見る周りの目は冷え切っている事にも気が付かなかった。
「お兄様と一緒にお食事がしたいですぅ」
「仕方ないなぁ」
使用人は一斉に声の主であるカミーユを注視した。
遠征から戻り、玄関前で誰もがブランディーヌの動向を見守った。
静かな中にも怒りなのか、呆れを感じるがブランディーヌが何も言わない事をいい事にエミリアは本宅で食事をすると言い出した。
「あなたのお食事は離れに運んであると申し上げましたでしょう?」
自分の席につこうとしたブランディーヌだったが、エミリアはその言葉に「やっぱり邪魔者なんだわ」と小声で呟くとカミーユの背に隠れるように体を捻った。
カミーユの背にエミリアの息が一点にかかり、その部分だけが温かさを持つ。
「ディー。いいじゃないか。リアもたまには賑やかに食事をしたいだろうし」
「では、こちらにどうぞ」
ブランディーヌは自分の椅子を引いて、手でどうぞと示した。
「ほら、座っていいって言ってるだろう?」
「やだ…お義姉様、怒ってるもの」
「怒ってなんかいないよ。さぁ、リアも一緒に食べよう」
「本当に怒ってないの?」
「勿論さ」
2人だけで完結する世界は素晴らしい。
目の前のテーブルにセットされた椅子は2脚。
カトラリーも皿もグラスも2人分。
ブランディーヌの席を譲るという事は、ブランディーヌの分はないという事にカミーユは気が回らない。向かいの席にちょこちょことエミリアが座れば、カミーユは手元のナフキンを手に取り給仕につけてもらう。
「ん?ディー。何処に行くんだ?」
「部屋に戻りますが、何かございまして?」
「部屋に戻るって…一緒に食べれ――あ…」
やっとカミーユは気が付いた。既にエミリアはサラダボウルを手元に引き寄せて直接フォークを差し込んでサラダを頬張っている姿が目に入る。
「悪い…リアの食事は離れにと言ったんだったな…」
「えぇ。貴方がそう取り決めをされましたので、本日も離れに用意をしております」
「そうか…」
ブランディーヌの分は既にエミリアが手を付けてしまった。
通常なら、ブランディーヌ用の食事を用意してくれと言うものだと使用人は思い、そのつもりで調理室も肉を焼き始めたのだが、エミリアはカミーユに事も無げに言った。
「離れにある食事をこっちに運んでもらって、お義姉様が食べればいいんじゃない?」
「そ、そうだな。メニューは同じなんだ。ディーそれでいいだろう?」
使用人は息の仕方を忘れてしまった。
今までに感じた事のない戦慄が部屋いっぱいに漂っている。
それに輪をかけてエミリアは口に入れたサラダの破片を飛ばしながらまた爆弾を落とした。
「今日はリアもこっちで寝たいの。いいでしょう?お兄様」
離れの朝を知る使用人は、息だけではなく立ち方を忘れその場に失神した。
☆彡☆彡☆彡
次は1時間後の 20時10分公開 です(*^-^*)
カミーユの帰宅する日、エミリアは屋敷の外門で帰りを待っていた。
姿が見えると飛び跳ねて大きく手を振る。
騎乗するカミーユの元に走り寄ると「乗りたい乗りたい」と幼子のようにまた飛び跳ねた。カミーユは荷を鞍に引っ掛けるとエミリアの両脇に手を差し込んで持ち上げた。
向かい合わせで騎乗した2人は馬に揺られる。
「わぁ~お兄様の香りだぁ」
「リア。こんな所で。寒く無かったか?」
「寒いですぅ。お兄様お胸に手を入れてもいい?」
エミリアは冷たくなった手をカミーユの隊服のボタンを外し、その内側のシャツのボタンも外すと手を差し込んだ。
「冷たっ!こんなに冷たくなるまで…屋敷で待てばいいだろう」
「やだ‥‥屋敷はお義姉様がリアのこと、虐めるんだもの」
「ディーが?そんなはずはないだろう…痛っ痛いぞリア」
エミリアは空いた手でカミーユの頬を思い切り抓った。
「そんな呼び方…嫌っ。やっぱりお兄様はリアのこと邪魔なのね」
「呼び方だろう?何を言ってるんだ」
「嫌なのっ。除け者みたいで嫌っ。お義姉様はリアのことはリアって呼んでくれないのよ?リアはお義姉様と仲良くしたいのに‥‥お兄様がいない間、ずぅっとリア独りぼっちだったんだから」
「じゃぁディーにもリアと呼ぶように言っておくよ」
「えぇ~それもヤダぁ。リアって呼ぶのお兄様だけに許してるのにぃ」
「ハハハ。リアは可愛い事を言うなぁ。じゃぁなんて呼んでもらいたいんだ」
「エミリア様…とか?ほらお姫様みたいじゃない?あ、お兄様、お胸に何かついてる」
エミリアの指先がカミーユの小さな胸の突先を引っ掻く。
ピクリとしたカミーユはエミリアの手を胸から引き抜いた。
「うわぁぁん、リアのお手手が寒い~。凍っちゃうよぉ」
「胸はダメだ。そうだな…首にしとけ」
「えへへ。じゃぁ抱っこみたいにしちゃおぉ」
エミリアは緩めた首元から両手を回してカミーユの頭を前に引くとキスを強請った。
「危ないだろう?馬を降りたらしてやるから」
「ホントに?ほんとよ?リアね、本を読んだの」
「どんな本を読んだんだ?」
「唇にするキスは、家族の信愛もあるんだって書いてあったわ」
「え?‥‥そうだったか?…っておい、何をしてるんだ」
カミーユの喉元に吸い付いたエミリアは引き剥がされると頬を膨らませた。
恋人同士のようにじゃれ合いながら玄関までくると、カミーユはエミリアを抱いて下ろす。
「お兄様、屈んで。お帰りなさいのキスよ」
「ん?こうか?」
カミーユは屈んでエミリアと軽く唇を合わせた。
それをブランディーヌを中央に、使用人達に見られている事に気が付いたのは何度目かの合わさった唇が離れた時だった。
「ディー。ただいま」
エミリアの手を振り解き、ブランディーヌの元に駆け寄るとポケットから小さな箱を取り出し、ブランディーヌの前に跪いた。
「受け取ってくれ。遠征は争いにならずに済んだおかげで買い物が出来たんだ」
箱を開けるとレッドサファイヤが付いた指輪が出てくる。
見下ろす形になったブランディーヌは薄く微笑んだ。
「第二王子殿下の護衛だというお立場を考えて身なりも整えるのが当然ですわ。襟元、胸元もきちんとなさってくださいませ」
カミーユは先ほどエミリアの手を受け入れた事で乱れた隊服を慌てて直した。
「それから、首元。元気が良いのはよろしい事かと思いますが、そのようなものは見せないのが夫婦間のルールでは御座いません事?」
「えっ…あ…何かついてるのか?」
自分の首は自分では鏡なしでは見られない。
カミーユにそっと執事が手鏡を手渡すが、辺りが暗いのと小さな手鏡には首まで写してみる事が出来ない。
手鏡を渡される時、持っていた指輪の箱を執事に入れ違いに渡した。
「わぁっ!綺麗っ。お兄さま、これお土産ね」
「あ、あぁディーへの――」
「嬉しいっ!ずっとお兄様のお色の石が付いた宝飾品が欲しかったの!」
箱から取り出した指輪が嵌る指はない。なんとか小指の途中まで押し込んだものの、エミリアは泣き出してしまった。
「ど、どうしたんだ?」
「痛い~痛いのぉ…指が痛い~」
「どれ、見せてみろ」
カミーユがエミリアの手を取り、見てみると指輪が食い込んで鬱血し始めていた。
「待っていろ。直ぐ取ってやるからな。可哀想に。泣くな。な?泣くな」
「うわぁぁん。お兄様ぁ痛い~」
見ていられないとブランディーヌは使用人にハンドクリームを持って来るように伝えた。
「これをお使いください。指と指輪の間に塗り込んで少しづつずらしながら抜くとよろしいでしょう」
「すまない、助かる。こんな事ならこんな指輪なんか買わなければよかった」
ヒュっと息を飲む使用人が何人かいた。
彼らの心の中は「買った事ではなく勝手な行為が問題では?」と心が盛大に叫び声をあげる。
が、カミーユはそれどころではなかった。
やっと抜けた指輪を「こんなもの!」と植え込みの中に放り投げるが、途中の石畳に落ちて転がる。リングとは違う方向に何かが光ったのは石が取れたのだろう。
「もう大丈夫だからな」
「お兄様ぁ」
抱き合って、涙でぐしょぐしょのエミリアの頬に何度もキスを落とすカミーユ。
2人を見る周りの目は冷え切っている事にも気が付かなかった。
「お兄様と一緒にお食事がしたいですぅ」
「仕方ないなぁ」
使用人は一斉に声の主であるカミーユを注視した。
遠征から戻り、玄関前で誰もがブランディーヌの動向を見守った。
静かな中にも怒りなのか、呆れを感じるがブランディーヌが何も言わない事をいい事にエミリアは本宅で食事をすると言い出した。
「あなたのお食事は離れに運んであると申し上げましたでしょう?」
自分の席につこうとしたブランディーヌだったが、エミリアはその言葉に「やっぱり邪魔者なんだわ」と小声で呟くとカミーユの背に隠れるように体を捻った。
カミーユの背にエミリアの息が一点にかかり、その部分だけが温かさを持つ。
「ディー。いいじゃないか。リアもたまには賑やかに食事をしたいだろうし」
「では、こちらにどうぞ」
ブランディーヌは自分の椅子を引いて、手でどうぞと示した。
「ほら、座っていいって言ってるだろう?」
「やだ…お義姉様、怒ってるもの」
「怒ってなんかいないよ。さぁ、リアも一緒に食べよう」
「本当に怒ってないの?」
「勿論さ」
2人だけで完結する世界は素晴らしい。
目の前のテーブルにセットされた椅子は2脚。
カトラリーも皿もグラスも2人分。
ブランディーヌの席を譲るという事は、ブランディーヌの分はないという事にカミーユは気が回らない。向かいの席にちょこちょことエミリアが座れば、カミーユは手元のナフキンを手に取り給仕につけてもらう。
「ん?ディー。何処に行くんだ?」
「部屋に戻りますが、何かございまして?」
「部屋に戻るって…一緒に食べれ――あ…」
やっとカミーユは気が付いた。既にエミリアはサラダボウルを手元に引き寄せて直接フォークを差し込んでサラダを頬張っている姿が目に入る。
「悪い…リアの食事は離れにと言ったんだったな…」
「えぇ。貴方がそう取り決めをされましたので、本日も離れに用意をしております」
「そうか…」
ブランディーヌの分は既にエミリアが手を付けてしまった。
通常なら、ブランディーヌ用の食事を用意してくれと言うものだと使用人は思い、そのつもりで調理室も肉を焼き始めたのだが、エミリアはカミーユに事も無げに言った。
「離れにある食事をこっちに運んでもらって、お義姉様が食べればいいんじゃない?」
「そ、そうだな。メニューは同じなんだ。ディーそれでいいだろう?」
使用人は息の仕方を忘れてしまった。
今までに感じた事のない戦慄が部屋いっぱいに漂っている。
それに輪をかけてエミリアは口に入れたサラダの破片を飛ばしながらまた爆弾を落とした。
「今日はリアもこっちで寝たいの。いいでしょう?お兄様」
離れの朝を知る使用人は、息だけではなく立ち方を忘れその場に失神した。
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次は1時間後の 20時10分公開 です(*^-^*)
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