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サージェスの憂い
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時間は少し巻き戻る。
第2王子サージェスは帝国の皇帝陛下、皇后陛下を案内すると言う大役を終えて王子宮に戻った。
サージェスは兄であるミカエルの事を尊敬している。
幼い頃からウマが合った2人は誕生日も5カ月しか違わないため双子のように過ごした。
学園でも同学年であったし、クラスも同じ。
だが、ミカエルと同じようにしていては何をやっても勝てる事がなかった。
学問も剣も、人を引き付けるのも全てミカエルの方が優れていたのである。
サージェスがマトモなのはミカエルの影響でもある。
何処かに暗い闇を抱える事の多い王族である。サージェスの母も事あるごとに卑しい妬みを口にしていた事も反面教師となったのかも知れない。
「ジェスっ!ここまで登れるか?」
「兄上、木登りはみんなに叱られたばかりじゃないですか!」
「いいんだよ。見つかったら叱られるけど、見つからなかったら叱られないだろ?」
兄を真似て大きな木に登り、2人が立っても折れもしない枝の上に立つ。
「あっち!見てみろよ!海がちょっとだけ見えるだろ?」
枝の先端側にミカエルが上手にバランスを取り乍ら指を指す方向を見ると海が見えた。
山と山の間に少しだけしか見えない海は日を反射して光っていた。
「俺は大きくなったら海を渡るんだ。海の向こうの国の旨い物とかいっぱい船に積んで来るから、ジェスは父上の後を継いで、積んできた荷を民に分け与えるんだ!」
「えっ?国王には兄上がなるんじゃ?」
「まさか!俺は国王にはジェスが向いてると思うんだ。いや、ジェスじゃないとダメだ」
「でも、僕は‥‥兄上には…みんなもきっと兄上の方が…」
「みんなの言う事はみんなの言う事!俺は父上の次はジェスが良いと思ってる」
そんな事を話しをしたのも、もう15年ほど前である。
ミカエルは既にその時から継承するつもりはなかったのだ。
しかしサージェスの苦悶はこの日から始まってしまった。
何をやってもミカエルには敵わない。家庭教師の出す問題も先に解いて正解するのはミカエル。
騎士団で特別に鍛錬をしてもらっても、先に技を取得するのはミカエル。
「ジェス。何でも一番じゃなくていいんだ。一番出来る人はその分野を極めた者だ。全部を極めるなんて絶対無理だからな。でも何を言ってるか、その先はどうなるのかって話が出来るレベルにジェスがなればいい。皆が力を貸してくれるよ。無理すんな」
肩の力が抜けたような気になり、そうかとやっと思えたのだが、同時期ミカエルは第二騎兵隊と共に辺境警備に旅立ってしまった。おそらく年齢的に16,17歳。覇権争いが始まったからだろうと推測した。
「兄弟で1つの椅子を奪い合うのも嫌だったんだろうな」
サージェスは早々に離脱したミカエルを思った。自身で継承権の放棄を言い出せるのは18歳になってからであるがその少し前から碌に王都にも戻らず各地を転々とし、与えられた王子領が痩せていくミカエルの評価は当然落ちて行った。
サージェスから見て、すぐ下のアルバートは特に王位に対して執着をしている。
絶対的優位であったミカエルが抜ければ、第4王子レオナルド、第5王子カサリウスは少し出遅れている分、サージェスとアルバートどちらかだと言われていた。
エリザベートとの婚約話が持ち上がった時、ミカエルかサージェスかで貴族が割れた。
その場にミカエルはいない。サージェスに決まりそうになった時、母(側妃)が異議を唱えた。
我が子に異国の嫁など無礼千万と。
エリザベートは非常に評判が高かった。側妃はそれまで自分の息子がミカエルに敵わなかった事を誰よりも知っている。だからこの上、嫁にまで敵わないと息子が批判されるのを嫌ったのだ。
エリザベートがミカエルに嫁ぎ最初の使用人騒動で側妃は地団太を踏む事にもなったのだが。
従者の淹れてくれた茶を飲みながら窓を見ていると、探らせていた使いが戻ってくる。
「殿下。戻りました」
「嬉しそうだね。なにかつかめたかな」
「はい、本日視察した瘴気の出る地を、エリザベート妃殿下が買い取りました」
「やはりね。なんであんなところを皇帝がと思ったらそう言う訳か」
「同時にあの領地に隣接する隣国の領ではなにかこう…大きな筒?をつなげる工事を確認しております。方向的にトルダ渓谷を通るような感じでしたらあの領に接続?と言いますか繋がるかと」
「ふむ…あの瘴気を何かに使おうと言うのかな…地質学の御用学者を呼んでくれ‥‥いや、だめだな。あの老害は知識に偏りがある。しまったなぁ…皇帝に頼めばよかった」
サージェスは何故ここを?と考えながらも【是非この目で見てみたい】という皇帝に物珍しさで観光気分なのかと思っていたが、エリザベートの買取を聞いてしくじりを感じた。
【義姉上は何をやってるのか想像も出来ないからなぁ】
「パッツィオ家はどうだ?第3王子につきそうな動きがあったが」
「直接確認を致しました。今まで通りにと回答を頂いております」
「第二街道整備をアルバートがするのに?兄上と義姉上はいったい何を…」
「パッツィオ家当主の様子からは、どうやら第二街道は完全に手を引く雰囲気が御座いました。おそらくは…何か違う用件で訪れたかと思われます」
「ところで…デイジーとは彼、上手くいってるのかな?」
「リチャードで御座いますか?」
「他に誰がいるよ。もう長く潜入させてるからね。僕も馬には蹴られたくない」
「その点は大丈夫なようです。リチャードも感づかれてはいないようですし」
「だと良いけど。早く表や裏なんてのが無くなればいいんだけどねぇ」
カチャリと音を立てて茶器を置く。
そして最後に一番聞きたくなかった、いや知りたくなかった情報がもたらされた。
「殿下、どうやらアルバート殿下の奥方、サリア妃がコンタクトを取った模様です」
「やはりか‥‥サリア妃はいずれはと思っていたけどねぇ」
「如何しますか?今なら闇に紛れてサリア妃を…」
「アルバートは…どう考えていると思う?」
「情報では、ほとんと食事も共にはしていないとの事。房事も当然ないと思われます」
「ま、あれでも血は半分繋がった弟だ。手を貸さねばならない‥‥か…」
「一応、全てではありませんが犠牲者の数はおおよそ」
「どれくらいになるのかな。あと国際問題になる気配はないか?」
「今までで確認できたのは男、45名、女38名、内生後10日前後の乳児2名を含みます。他国関連は既に籍を抜かれた騎士など5名ですが籍がない状態で囲われたものとみて、影響はないかと。ですが…」
「とんでもない物を手に入れた?とか?」
「はい。エリザベート妃殿下が出た?出された?ヘイスティグズ国の騎士1名を雇い入れるようです」
「騎士ねぇ‥‥オマケなんか付いてないだろうね」
「それが、入国時には関所を通っていないようで、確認中ですがヘイスティグズ国のカ―セル殿下を攫ったのがその騎士で一緒に入国しているのではと」
「廃嫡はされてなかったよね…面倒を持ち込んでくれてなければいいが」
窓を見ると外はもう暗くなり、星が見える。月を雲が隠していく。
「役者が揃ったら一気に駆除するとしようかね‥‥全く。弟殺しは気分が悪いな」
「心中お察しいたします」
「軽く言うな…。兄上はこういうのが嫌だったんだろうなぁ」
星に向かって呟くサージェス。
ひょんな事から知った弟夫婦の卑劣な愚行。
王になるには手を血で染めねばならないのかと手のひらを空に掲げた。
★~☆
この回はサージェス第2王子の回なので時間的には結婚式の翌々日です。<(_ _)>
第2王子サージェスは帝国の皇帝陛下、皇后陛下を案内すると言う大役を終えて王子宮に戻った。
サージェスは兄であるミカエルの事を尊敬している。
幼い頃からウマが合った2人は誕生日も5カ月しか違わないため双子のように過ごした。
学園でも同学年であったし、クラスも同じ。
だが、ミカエルと同じようにしていては何をやっても勝てる事がなかった。
学問も剣も、人を引き付けるのも全てミカエルの方が優れていたのである。
サージェスがマトモなのはミカエルの影響でもある。
何処かに暗い闇を抱える事の多い王族である。サージェスの母も事あるごとに卑しい妬みを口にしていた事も反面教師となったのかも知れない。
「ジェスっ!ここまで登れるか?」
「兄上、木登りはみんなに叱られたばかりじゃないですか!」
「いいんだよ。見つかったら叱られるけど、見つからなかったら叱られないだろ?」
兄を真似て大きな木に登り、2人が立っても折れもしない枝の上に立つ。
「あっち!見てみろよ!海がちょっとだけ見えるだろ?」
枝の先端側にミカエルが上手にバランスを取り乍ら指を指す方向を見ると海が見えた。
山と山の間に少しだけしか見えない海は日を反射して光っていた。
「俺は大きくなったら海を渡るんだ。海の向こうの国の旨い物とかいっぱい船に積んで来るから、ジェスは父上の後を継いで、積んできた荷を民に分け与えるんだ!」
「えっ?国王には兄上がなるんじゃ?」
「まさか!俺は国王にはジェスが向いてると思うんだ。いや、ジェスじゃないとダメだ」
「でも、僕は‥‥兄上には…みんなもきっと兄上の方が…」
「みんなの言う事はみんなの言う事!俺は父上の次はジェスが良いと思ってる」
そんな事を話しをしたのも、もう15年ほど前である。
ミカエルは既にその時から継承するつもりはなかったのだ。
しかしサージェスの苦悶はこの日から始まってしまった。
何をやってもミカエルには敵わない。家庭教師の出す問題も先に解いて正解するのはミカエル。
騎士団で特別に鍛錬をしてもらっても、先に技を取得するのはミカエル。
「ジェス。何でも一番じゃなくていいんだ。一番出来る人はその分野を極めた者だ。全部を極めるなんて絶対無理だからな。でも何を言ってるか、その先はどうなるのかって話が出来るレベルにジェスがなればいい。皆が力を貸してくれるよ。無理すんな」
肩の力が抜けたような気になり、そうかとやっと思えたのだが、同時期ミカエルは第二騎兵隊と共に辺境警備に旅立ってしまった。おそらく年齢的に16,17歳。覇権争いが始まったからだろうと推測した。
「兄弟で1つの椅子を奪い合うのも嫌だったんだろうな」
サージェスは早々に離脱したミカエルを思った。自身で継承権の放棄を言い出せるのは18歳になってからであるがその少し前から碌に王都にも戻らず各地を転々とし、与えられた王子領が痩せていくミカエルの評価は当然落ちて行った。
サージェスから見て、すぐ下のアルバートは特に王位に対して執着をしている。
絶対的優位であったミカエルが抜ければ、第4王子レオナルド、第5王子カサリウスは少し出遅れている分、サージェスとアルバートどちらかだと言われていた。
エリザベートとの婚約話が持ち上がった時、ミカエルかサージェスかで貴族が割れた。
その場にミカエルはいない。サージェスに決まりそうになった時、母(側妃)が異議を唱えた。
我が子に異国の嫁など無礼千万と。
エリザベートは非常に評判が高かった。側妃はそれまで自分の息子がミカエルに敵わなかった事を誰よりも知っている。だからこの上、嫁にまで敵わないと息子が批判されるのを嫌ったのだ。
エリザベートがミカエルに嫁ぎ最初の使用人騒動で側妃は地団太を踏む事にもなったのだが。
従者の淹れてくれた茶を飲みながら窓を見ていると、探らせていた使いが戻ってくる。
「殿下。戻りました」
「嬉しそうだね。なにかつかめたかな」
「はい、本日視察した瘴気の出る地を、エリザベート妃殿下が買い取りました」
「やはりね。なんであんなところを皇帝がと思ったらそう言う訳か」
「同時にあの領地に隣接する隣国の領ではなにかこう…大きな筒?をつなげる工事を確認しております。方向的にトルダ渓谷を通るような感じでしたらあの領に接続?と言いますか繋がるかと」
「ふむ…あの瘴気を何かに使おうと言うのかな…地質学の御用学者を呼んでくれ‥‥いや、だめだな。あの老害は知識に偏りがある。しまったなぁ…皇帝に頼めばよかった」
サージェスは何故ここを?と考えながらも【是非この目で見てみたい】という皇帝に物珍しさで観光気分なのかと思っていたが、エリザベートの買取を聞いてしくじりを感じた。
【義姉上は何をやってるのか想像も出来ないからなぁ】
「パッツィオ家はどうだ?第3王子につきそうな動きがあったが」
「直接確認を致しました。今まで通りにと回答を頂いております」
「第二街道整備をアルバートがするのに?兄上と義姉上はいったい何を…」
「パッツィオ家当主の様子からは、どうやら第二街道は完全に手を引く雰囲気が御座いました。おそらくは…何か違う用件で訪れたかと思われます」
「ところで…デイジーとは彼、上手くいってるのかな?」
「リチャードで御座いますか?」
「他に誰がいるよ。もう長く潜入させてるからね。僕も馬には蹴られたくない」
「その点は大丈夫なようです。リチャードも感づかれてはいないようですし」
「だと良いけど。早く表や裏なんてのが無くなればいいんだけどねぇ」
カチャリと音を立てて茶器を置く。
そして最後に一番聞きたくなかった、いや知りたくなかった情報がもたらされた。
「殿下、どうやらアルバート殿下の奥方、サリア妃がコンタクトを取った模様です」
「やはりか‥‥サリア妃はいずれはと思っていたけどねぇ」
「如何しますか?今なら闇に紛れてサリア妃を…」
「アルバートは…どう考えていると思う?」
「情報では、ほとんと食事も共にはしていないとの事。房事も当然ないと思われます」
「ま、あれでも血は半分繋がった弟だ。手を貸さねばならない‥‥か…」
「一応、全てではありませんが犠牲者の数はおおよそ」
「どれくらいになるのかな。あと国際問題になる気配はないか?」
「今までで確認できたのは男、45名、女38名、内生後10日前後の乳児2名を含みます。他国関連は既に籍を抜かれた騎士など5名ですが籍がない状態で囲われたものとみて、影響はないかと。ですが…」
「とんでもない物を手に入れた?とか?」
「はい。エリザベート妃殿下が出た?出された?ヘイスティグズ国の騎士1名を雇い入れるようです」
「騎士ねぇ‥‥オマケなんか付いてないだろうね」
「それが、入国時には関所を通っていないようで、確認中ですがヘイスティグズ国のカ―セル殿下を攫ったのがその騎士で一緒に入国しているのではと」
「廃嫡はされてなかったよね…面倒を持ち込んでくれてなければいいが」
窓を見ると外はもう暗くなり、星が見える。月を雲が隠していく。
「役者が揃ったら一気に駆除するとしようかね‥‥全く。弟殺しは気分が悪いな」
「心中お察しいたします」
「軽く言うな…。兄上はこういうのが嫌だったんだろうなぁ」
星に向かって呟くサージェス。
ひょんな事から知った弟夫婦の卑劣な愚行。
王になるには手を血で染めねばならないのかと手のひらを空に掲げた。
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