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8:☆お風呂は大変
大変困っております。
確かに制服姿は恥ずかしいのですが、数名のメイド服を着た女性が「湯あみをします」と背を押すのです。連れて行かれた先で足が突っ張るのは致し方ないかと思います。
連れて行かれたと言っても豪華な調度品がいくつも置かれた部屋の隅っこ。そして目の前にあるのは膝くらいの高さがある木で作ったタライ。
そこには水なのか湯なのか確かに張ってありますが、湯気も出ていませんしこれだと体が余計に冷える気がするのは気のせいなのでしょうか。
「えぇっと…これで何をしろと?」
「湯あみです」
「湯あみって言うか…行水に近い気がするんですけど」
だけど、気が付いたのです。
――私‥‥臭い――
この部屋が少し湿度が高いから?いや違う。今まで自分で自分の事を臭いなと思ったのは暑い夏の日に外回りから帰ってきて更衣室でシャツを着替えたけれど、そのシャツを帰宅後に洗濯しようとビニール袋から出した時以来?!
――待って?私って体臭がこんなに臭かったの?――
気になるととことん気になってしまいます。
――夢の中でも臭いって気になるんだ。こんなの初めてかも?――
戸惑うのですが、メイド服を着た女性達は制服を脱がせ始め、抵抗虚しくスッポンポン。せめてとタライでしゃがみ込むものの腕を掴まれて立たされて・・・。
これは介護浴の延長なのかな?羞恥を捨てないと絶対に無理。
それにこんな洗い方で体が綺麗になるはずも、臭いが取れるとも思えないのです。
だって足元の湯を肩から流すだけなんですから。
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください」
「どうなさいましたか?」
「どうなさったも何も…石鹸やタオル、あぁスポンジでも良いんですがないのですか?」
「石鹸?そんなものをどうされるのです」
掴まれた腕から手を離してもらったのですが、もう見られてしまったものは仕方ない。開き直る事にしました。この状態で逃げ出してもストリーキングになってしまうだけ。
裸で部屋や廊下を走り回っていいのは「幼児」という年代まで!それ以上はただの変態か痴女になってしまいます。大人しくこの場をなんとかした方が傷は浅い。そう考えたのです。
「そもそもで、一応コレを湯船と考えてですね?入る前に体や髪を洗ってからが普通でしょう?体も水って言うかお湯をかけるだけじゃなく、桶でこう…ザバーっとかけて髪や体をゴシゴシと洗うでしょう?」
<< いいえ? >>
「いやいや、洗いますよね?洗わない?」
<< 洗いません >>
「嘘でしょう?!」
「お嬢様、洗うのは洗濯物や食器。大事なお体をそんな事出来ません。主である王弟殿下からもそのような扱いをしろと命じられておりません」
「命じて!お願い。ガンガン洗えって命じて!あっ!!」
「どうなさいました?」
不味いです。確か何処かで聞いた事があります。
夢の中で水に触ると「おねしょ」をしてしまうと。あれ?トイレの夢だったっけ?
トイレは今は行きたくはない。と言う事はセーフ?気を取り直しましょう。
「兎に角ですね、石鹸を持って来て下さい。あと自分で出来ますのでお手伝いは不要です」
「そんなっ!」
そんなに驚く事?!こっちが驚いちゃう。
でも、ここで怯んじゃダメなのはなんとなく本能が訴えるのです。
無理を押して石鹸を持って来てもらい、手ごろな大きさの布も頂けました。
「液体なのね。無香料?(スンスン…スンスン)ううん…草?」
「お嬢様、石鹸はムクロジの実を煮出した煮汁で御座います」
「え・・・・」
少し年配のメイド服を着た女性は不服そうな声を出します。
なんでも普通は洗濯に使っているので、体や髪を洗うなんて!と言う事のようです。確かに洗濯洗剤で体や髪を洗うと聞いたら…少し引きますものね。
石鹸は泡立ちますし、汚れが取れているような気もするのですが何か物足りません。
常日頃使っているボディーソープやシャンプーがそれだけ優れてるって事かな?と思ってはみるものの、肝心の体臭が取れたかどうかも気になってしまうのです。
ですが…。
「うわっ…汚いっ!!」
足元の湯が茶色。それに皮膚ではないものの何かが大量に浮いてる?
それが【垢】だと判ると自分の物だとはいえ、気分すら悪くなりそうです。
――日頃、そんなに洗えてなかったって事?――
そう思ったのですが、同時にこうも思ったのです。
こんなに腕って細くて白かったっけ?
足ってこんなに細くて白かったっけ?
胸ってこんなにトップとアンダーの差があったっけ?
――あ、夢の中の「お嬢様」の体なんだ――
そう思えると気が楽です。
今までこんなに汚くて臭かったかと思うと、同僚に気を使わせたんだろうなぁ。よくスメルハラスメントで訴えられなかったなぁと思ってしまいました。別人なら問題ないです。
何度も湯を入れ替えて貰って、濯いだ時に色が出ないようになるまで髪も数回洗うとさっぱりした気がします。ただ部屋の中がびしょびしょになってしまったので言ってみたのです。
「体を洗う時は足元がタイルとかの部屋の方が水はけもいいかも」
「タイル?それはどのようなものです?」
「えぇっと…色んなのがあると思うけど10センチ四方のが並んでたり…踏んでも痛くない平たい小さな石だったり…基本がユニットバスだったのであまり詳しくはないんですけど」
「ユニストバ?10センチとは?」
「10センチは長さで…これくらいかな?いやこれくらい?」
なかなか10センチを示すのは難しいと知りました。もうちょっと長かった?いや狭い?上手く距離感が伝えられません。
「ユニットバスっていうのは繊維強化プラスチックで出来てて、シャワーとか換気扇とか、あっ乾燥機付きもあるしジャグジー付きも見た事はあります。お湯を張るのもキッチンからピって出来るのもありますし」
「プラチック?えぇっとシャァワ?申し訳ございません。不勉強で存じ上げないのです」
そうでした。守衛さんにもほとんど伝わらなかったんです。
どうせならもう少し共通点が多かったらなぁと思ってしまいました。
ですが衣類は理解出来たのです。だけど・・・。
「お嬢様、ワンピースのお色はこちらに致しますか?」
「それはいったいどういう意味でしょう?」
「同じタイプでお色違いを揃えておりますので」
「大人買い?!売り場のここからここまでっていう買い方?」
貧乏人の感覚でした。そもそもが違いました。
衣類は全てテーラーメイド。
昔、このお屋敷の奥様が着用していたというワンピースは全て奥様の娘時代サイズで特注で作られたものだったのです。
金持ちは次元が違う。
貧乏で2着のワンピースを着まわしていた自分が恥ずかしく思います。
カーディガンを羽織ったらコーデが倍になるとか思ってましたし。
穴があったら入りたい心境です。
それよりもっと恥ずかしかったのは「おパンツ」がないという事。
どうりで制服のスカートの下は裾を絞ったキュロットの成れの果てのような物だけだったのでスース―するなぁとは思っていたんです。
スカート丈が長いのと布地が厚め。救いでした。
確かに制服姿は恥ずかしいのですが、数名のメイド服を着た女性が「湯あみをします」と背を押すのです。連れて行かれた先で足が突っ張るのは致し方ないかと思います。
連れて行かれたと言っても豪華な調度品がいくつも置かれた部屋の隅っこ。そして目の前にあるのは膝くらいの高さがある木で作ったタライ。
そこには水なのか湯なのか確かに張ってありますが、湯気も出ていませんしこれだと体が余計に冷える気がするのは気のせいなのでしょうか。
「えぇっと…これで何をしろと?」
「湯あみです」
「湯あみって言うか…行水に近い気がするんですけど」
だけど、気が付いたのです。
――私‥‥臭い――
この部屋が少し湿度が高いから?いや違う。今まで自分で自分の事を臭いなと思ったのは暑い夏の日に外回りから帰ってきて更衣室でシャツを着替えたけれど、そのシャツを帰宅後に洗濯しようとビニール袋から出した時以来?!
――待って?私って体臭がこんなに臭かったの?――
気になるととことん気になってしまいます。
――夢の中でも臭いって気になるんだ。こんなの初めてかも?――
戸惑うのですが、メイド服を着た女性達は制服を脱がせ始め、抵抗虚しくスッポンポン。せめてとタライでしゃがみ込むものの腕を掴まれて立たされて・・・。
これは介護浴の延長なのかな?羞恥を捨てないと絶対に無理。
それにこんな洗い方で体が綺麗になるはずも、臭いが取れるとも思えないのです。
だって足元の湯を肩から流すだけなんですから。
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください」
「どうなさいましたか?」
「どうなさったも何も…石鹸やタオル、あぁスポンジでも良いんですがないのですか?」
「石鹸?そんなものをどうされるのです」
掴まれた腕から手を離してもらったのですが、もう見られてしまったものは仕方ない。開き直る事にしました。この状態で逃げ出してもストリーキングになってしまうだけ。
裸で部屋や廊下を走り回っていいのは「幼児」という年代まで!それ以上はただの変態か痴女になってしまいます。大人しくこの場をなんとかした方が傷は浅い。そう考えたのです。
「そもそもで、一応コレを湯船と考えてですね?入る前に体や髪を洗ってからが普通でしょう?体も水って言うかお湯をかけるだけじゃなく、桶でこう…ザバーっとかけて髪や体をゴシゴシと洗うでしょう?」
<< いいえ? >>
「いやいや、洗いますよね?洗わない?」
<< 洗いません >>
「嘘でしょう?!」
「お嬢様、洗うのは洗濯物や食器。大事なお体をそんな事出来ません。主である王弟殿下からもそのような扱いをしろと命じられておりません」
「命じて!お願い。ガンガン洗えって命じて!あっ!!」
「どうなさいました?」
不味いです。確か何処かで聞いた事があります。
夢の中で水に触ると「おねしょ」をしてしまうと。あれ?トイレの夢だったっけ?
トイレは今は行きたくはない。と言う事はセーフ?気を取り直しましょう。
「兎に角ですね、石鹸を持って来て下さい。あと自分で出来ますのでお手伝いは不要です」
「そんなっ!」
そんなに驚く事?!こっちが驚いちゃう。
でも、ここで怯んじゃダメなのはなんとなく本能が訴えるのです。
無理を押して石鹸を持って来てもらい、手ごろな大きさの布も頂けました。
「液体なのね。無香料?(スンスン…スンスン)ううん…草?」
「お嬢様、石鹸はムクロジの実を煮出した煮汁で御座います」
「え・・・・」
少し年配のメイド服を着た女性は不服そうな声を出します。
なんでも普通は洗濯に使っているので、体や髪を洗うなんて!と言う事のようです。確かに洗濯洗剤で体や髪を洗うと聞いたら…少し引きますものね。
石鹸は泡立ちますし、汚れが取れているような気もするのですが何か物足りません。
常日頃使っているボディーソープやシャンプーがそれだけ優れてるって事かな?と思ってはみるものの、肝心の体臭が取れたかどうかも気になってしまうのです。
ですが…。
「うわっ…汚いっ!!」
足元の湯が茶色。それに皮膚ではないものの何かが大量に浮いてる?
それが【垢】だと判ると自分の物だとはいえ、気分すら悪くなりそうです。
――日頃、そんなに洗えてなかったって事?――
そう思ったのですが、同時にこうも思ったのです。
こんなに腕って細くて白かったっけ?
足ってこんなに細くて白かったっけ?
胸ってこんなにトップとアンダーの差があったっけ?
――あ、夢の中の「お嬢様」の体なんだ――
そう思えると気が楽です。
今までこんなに汚くて臭かったかと思うと、同僚に気を使わせたんだろうなぁ。よくスメルハラスメントで訴えられなかったなぁと思ってしまいました。別人なら問題ないです。
何度も湯を入れ替えて貰って、濯いだ時に色が出ないようになるまで髪も数回洗うとさっぱりした気がします。ただ部屋の中がびしょびしょになってしまったので言ってみたのです。
「体を洗う時は足元がタイルとかの部屋の方が水はけもいいかも」
「タイル?それはどのようなものです?」
「えぇっと…色んなのがあると思うけど10センチ四方のが並んでたり…踏んでも痛くない平たい小さな石だったり…基本がユニットバスだったのであまり詳しくはないんですけど」
「ユニストバ?10センチとは?」
「10センチは長さで…これくらいかな?いやこれくらい?」
なかなか10センチを示すのは難しいと知りました。もうちょっと長かった?いや狭い?上手く距離感が伝えられません。
「ユニットバスっていうのは繊維強化プラスチックで出来てて、シャワーとか換気扇とか、あっ乾燥機付きもあるしジャグジー付きも見た事はあります。お湯を張るのもキッチンからピって出来るのもありますし」
「プラチック?えぇっとシャァワ?申し訳ございません。不勉強で存じ上げないのです」
そうでした。守衛さんにもほとんど伝わらなかったんです。
どうせならもう少し共通点が多かったらなぁと思ってしまいました。
ですが衣類は理解出来たのです。だけど・・・。
「お嬢様、ワンピースのお色はこちらに致しますか?」
「それはいったいどういう意味でしょう?」
「同じタイプでお色違いを揃えておりますので」
「大人買い?!売り場のここからここまでっていう買い方?」
貧乏人の感覚でした。そもそもが違いました。
衣類は全てテーラーメイド。
昔、このお屋敷の奥様が着用していたというワンピースは全て奥様の娘時代サイズで特注で作られたものだったのです。
金持ちは次元が違う。
貧乏で2着のワンピースを着まわしていた自分が恥ずかしく思います。
カーディガンを羽織ったらコーデが倍になるとか思ってましたし。
穴があったら入りたい心境です。
それよりもっと恥ずかしかったのは「おパンツ」がないという事。
どうりで制服のスカートの下は裾を絞ったキュロットの成れの果てのような物だけだったのでスース―するなぁとは思っていたんです。
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