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恋路を邪魔するお嫁様
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別宅に戻ったキャンティ。
陛下からもらったクライゴウト(メス)に早速葦を食べさせます。
これで、ミルクの心配はなくなったわねぇ。一安心ですわ。
「お前も、彼女が出来て良かったねぇ」
捕獲したクライゴウトをナデナデ。
意外に剛毛なのでフワフワを期待してはいけないのですわ。
さて・・まだ雨は降っているけれど小雨なので葦を取りに行きましょう。
以前に野宿した個所にも転移魔法出来るよう魔法陣は張っているので
葦のあたりにもう一つ張れば、材料の調達には困らないでしょう。
早速転移魔法で野宿した個所に飛び、葦のあった場所まで歩きます。
しかし・・
雨の影響なのかくるぶしほどのぬかるみはひざ下10cmほどまでになってますね。
歩くにも一苦労です。
「うっ・・うぅぅ・・キツイ・・キツイわ」
深さのある田んぼの中を歩く感じで一歩踏み出すのに足を大きく
あげないと進みません。
「風魔法を使うにも足元がこれじゃあ・・意味ないわね」
小雨である事だけが幸いしているような感じです。
「うぅぅ~カテンウォルならジャバジャバ行けるのになぁ。
これじゃ脹脛がパンパンになりそうだわね」
歩く事2時間。やっとの事で葦の生えている湿地帯に到着。
ですが、土の部分が雨水で隠れてしまっています。
「仕方ない。浮かせて張るしかないわ」
足元から50cmほどの高さになるよう、浮かせた魔法陣を展開します。
何かに張り付けるようなものではなく、常にそこに浮いている状態にするには
かなりの技量と魔力が必要なのですが、やりすぎると魔力切れを起こして
帰れなくなってしまいますので小さい人1人分の大きさの魔法陣を展開しますが
雨が降っているという事は温度の低い水滴と
数年程度では変わらない温度の地面付近には温度差で気流も起きるので
フワフワと今にも流されそうです。
「ダメだわ・・・流されてしまう。固定できないかしら・・」
あたりをキョロキョロしますが背丈が1mほどの葦と
成人男性が2人分ほどの岩がぽつんとあるだけ。
うーん・・・困りましたね。
別邸に何かなかったか・・・ \(◎▽◎)/ !
多分、これでいけるはず! 何かを閃いたようですね。
そう思うとキャンティは先程の小さな魔法陣を接着魔法で
ぽつんとある岩に引っ付けます。
「30分は持ち堪えてくれるでしょう。一旦戻りましょう」
接着させた魔法陣を利用して別宅に戻ります。
「メッ!メベベベエ!!」
「うぉ!ごめん、ごめん。後でお詫びに葦をあげるから!」
鼻と鼻をくっつけてご挨拶しているクライゴウト2匹の真ん中に
転移してしまいましたね。
小屋を出ると別宅に戻り、嫁入り道具のカバンから
試作品のケミカルアンカーと体力作りにと縄跳び風に作ったワイヤー、
過日の工事で足場固定に持ってきたけど使わずにいたH形鋼用クランプを
手に取り小屋に走ります。
仮止めした魔法陣に向けて再度転移魔法!
葦の湿地帯に戻ったキャンティ。
魔法陣を仮止めしているポツンとある岩の横っ腹に風魔法と土魔法を同時展開。
「アースオーガーDEコア抜!IN THE ダブル!!」
おぉぉ~岩に横向きに2つ穴があきましたよ。
「さてと・・まずは魔法陣にワイヤーを緊結しましょう」
クランプにワイヤーを通し、クランプは魔法陣に取り付けます。
「よし・・ケミカル君、出番だわよ!いい仕事してね!(バチュ!バチュ)」
ケミカルアンカーを岩に空けた横穴を風魔法で掃除しておいて
アンカーを差し込み、中の液体を出します。
(※注1 筒の中に薬剤があり、穴に入れ筒を破壊し、
液体が出るとそこにアンカーを差し込んで薬剤が固まるのを待つのですわ)
「本当は一晩おいておきたいけど・・時間がないわ!」
風魔法と火魔法で温風を吹き出します。
「よし、いい感じ。やっぱり打ち込み型にして正解ね。
量産しなくちゃ・・薬剤の硬化時間だけは課題だわね。
だけどオールアンカーも捨てがたいわね。ま、今度の話だわ」
ナットを外してクランプと緊結し、またナットを取りつけます。
「よし、これで雨季は越せるでしょう。
雨季が終わったら、地中に矢板を打ち込んで地盤改良して
高台のようにしたところに魔法陣を張りましょう
あれ?矢板の代わり・・・あったかな・・
あ!ウッドデッキを剥がして再利用しましょう!」
(※注2 矢板は地下などを掘るときに側面は崩れてこないように
鋼板などで塞き止めるものですわ)
(※注3 地盤が弱かったり、液状化現象を起こす可能性が高いときに
地盤を補強するのですわ)
一先ず、魔法陣が固定できたので、葦をバッサバッサと刈り取り、束にしていきます。
バッサバッサ・・・バッサバッサ・・バッサバッサ・・
葦を刈り取る事約2時間。うぅぅ~腰が痛いですわ!
さて、纏めましょう。
持てる大きさにまとめて紐で縛っていきます。
「おぉう!わたくし、頑張ったわ!27束もあるじゃない!」
魔法陣の中に積み上げていきます。ホッホっ!ヨイショ!
積みあがると、葦の束の上にわたくしは登り、展開!!
「メッ!メベベベエ!!」
「うぉ!ごめん、ごめん。お詫びに葦を1束あげるから!」
また2匹の間に飛び出してしまいましたわ。
クライゴウトの恋路を邪魔すると、ユニコーンに蹴られますわね。
雨で濡れちゃってますが、大好物の葦に食いつく2匹。美味しそうですわ。
食べている間に、別邸に何度も往復して葦を運び入れます。
ふぅぅ~これでしばらくはルピナス作りの材料は確保できましたわ。
疲れましたが、夕食を作らないといけませんわ。
今日は、もらった小麦で讃岐うどんと思いましたが、すいとんにしましょう。
小麦粉を水で混ぜて、丸めてお湯に放り込むだけ。
朝食に作った野菜スープの中にINするだけですわ。
あぁ・・小麦粉最高!炭水化物 LOVER!!兄さまありがとう!
陛下からもらったクライゴウト(メス)に早速葦を食べさせます。
これで、ミルクの心配はなくなったわねぇ。一安心ですわ。
「お前も、彼女が出来て良かったねぇ」
捕獲したクライゴウトをナデナデ。
意外に剛毛なのでフワフワを期待してはいけないのですわ。
さて・・まだ雨は降っているけれど小雨なので葦を取りに行きましょう。
以前に野宿した個所にも転移魔法出来るよう魔法陣は張っているので
葦のあたりにもう一つ張れば、材料の調達には困らないでしょう。
早速転移魔法で野宿した個所に飛び、葦のあった場所まで歩きます。
しかし・・
雨の影響なのかくるぶしほどのぬかるみはひざ下10cmほどまでになってますね。
歩くにも一苦労です。
「うっ・・うぅぅ・・キツイ・・キツイわ」
深さのある田んぼの中を歩く感じで一歩踏み出すのに足を大きく
あげないと進みません。
「風魔法を使うにも足元がこれじゃあ・・意味ないわね」
小雨である事だけが幸いしているような感じです。
「うぅぅ~カテンウォルならジャバジャバ行けるのになぁ。
これじゃ脹脛がパンパンになりそうだわね」
歩く事2時間。やっとの事で葦の生えている湿地帯に到着。
ですが、土の部分が雨水で隠れてしまっています。
「仕方ない。浮かせて張るしかないわ」
足元から50cmほどの高さになるよう、浮かせた魔法陣を展開します。
何かに張り付けるようなものではなく、常にそこに浮いている状態にするには
かなりの技量と魔力が必要なのですが、やりすぎると魔力切れを起こして
帰れなくなってしまいますので小さい人1人分の大きさの魔法陣を展開しますが
雨が降っているという事は温度の低い水滴と
数年程度では変わらない温度の地面付近には温度差で気流も起きるので
フワフワと今にも流されそうです。
「ダメだわ・・・流されてしまう。固定できないかしら・・」
あたりをキョロキョロしますが背丈が1mほどの葦と
成人男性が2人分ほどの岩がぽつんとあるだけ。
うーん・・・困りましたね。
別邸に何かなかったか・・・ \(◎▽◎)/ !
多分、これでいけるはず! 何かを閃いたようですね。
そう思うとキャンティは先程の小さな魔法陣を接着魔法で
ぽつんとある岩に引っ付けます。
「30分は持ち堪えてくれるでしょう。一旦戻りましょう」
接着させた魔法陣を利用して別宅に戻ります。
「メッ!メベベベエ!!」
「うぉ!ごめん、ごめん。後でお詫びに葦をあげるから!」
鼻と鼻をくっつけてご挨拶しているクライゴウト2匹の真ん中に
転移してしまいましたね。
小屋を出ると別宅に戻り、嫁入り道具のカバンから
試作品のケミカルアンカーと体力作りにと縄跳び風に作ったワイヤー、
過日の工事で足場固定に持ってきたけど使わずにいたH形鋼用クランプを
手に取り小屋に走ります。
仮止めした魔法陣に向けて再度転移魔法!
葦の湿地帯に戻ったキャンティ。
魔法陣を仮止めしているポツンとある岩の横っ腹に風魔法と土魔法を同時展開。
「アースオーガーDEコア抜!IN THE ダブル!!」
おぉぉ~岩に横向きに2つ穴があきましたよ。
「さてと・・まずは魔法陣にワイヤーを緊結しましょう」
クランプにワイヤーを通し、クランプは魔法陣に取り付けます。
「よし・・ケミカル君、出番だわよ!いい仕事してね!(バチュ!バチュ)」
ケミカルアンカーを岩に空けた横穴を風魔法で掃除しておいて
アンカーを差し込み、中の液体を出します。
(※注1 筒の中に薬剤があり、穴に入れ筒を破壊し、
液体が出るとそこにアンカーを差し込んで薬剤が固まるのを待つのですわ)
「本当は一晩おいておきたいけど・・時間がないわ!」
風魔法と火魔法で温風を吹き出します。
「よし、いい感じ。やっぱり打ち込み型にして正解ね。
量産しなくちゃ・・薬剤の硬化時間だけは課題だわね。
だけどオールアンカーも捨てがたいわね。ま、今度の話だわ」
ナットを外してクランプと緊結し、またナットを取りつけます。
「よし、これで雨季は越せるでしょう。
雨季が終わったら、地中に矢板を打ち込んで地盤改良して
高台のようにしたところに魔法陣を張りましょう
あれ?矢板の代わり・・・あったかな・・
あ!ウッドデッキを剥がして再利用しましょう!」
(※注2 矢板は地下などを掘るときに側面は崩れてこないように
鋼板などで塞き止めるものですわ)
(※注3 地盤が弱かったり、液状化現象を起こす可能性が高いときに
地盤を補強するのですわ)
一先ず、魔法陣が固定できたので、葦をバッサバッサと刈り取り、束にしていきます。
バッサバッサ・・・バッサバッサ・・バッサバッサ・・
葦を刈り取る事約2時間。うぅぅ~腰が痛いですわ!
さて、纏めましょう。
持てる大きさにまとめて紐で縛っていきます。
「おぉう!わたくし、頑張ったわ!27束もあるじゃない!」
魔法陣の中に積み上げていきます。ホッホっ!ヨイショ!
積みあがると、葦の束の上にわたくしは登り、展開!!
「メッ!メベベベエ!!」
「うぉ!ごめん、ごめん。お詫びに葦を1束あげるから!」
また2匹の間に飛び出してしまいましたわ。
クライゴウトの恋路を邪魔すると、ユニコーンに蹴られますわね。
雨で濡れちゃってますが、大好物の葦に食いつく2匹。美味しそうですわ。
食べている間に、別邸に何度も往復して葦を運び入れます。
ふぅぅ~これでしばらくはルピナス作りの材料は確保できましたわ。
疲れましたが、夕食を作らないといけませんわ。
今日は、もらった小麦で讃岐うどんと思いましたが、すいとんにしましょう。
小麦粉を水で混ぜて、丸めてお湯に放り込むだけ。
朝食に作った野菜スープの中にINするだけですわ。
あぁ・・小麦粉最高!炭水化物 LOVER!!兄さまありがとう!
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