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身の丈に合わない夢
朝からゴロゴロと遠くで雷の音が聞こえます。
本を読むのも辛かったのですが、体を起こす事が出来るようになった3日目。
部屋の扉の外で何かを言い争う声が聞こえます。
ガタンと大きく扉に何かが当たるような音がした後、お義母様、お義姉様、お義妹様そしてマイラさんが入ってきました。
「なんだ。起きてるじゃないの。何が具合が悪いよ。嘘を侍女に吐かせるなんて」
「イザベラ様、奥様はやっと先程起きる事が出来たのですっ」
「お黙り!いつからそんな口が私に叩けるようになったの?奥様付きの侍女がこの元公爵令嬢、現伯爵夫人より偉いとでもいいたいの?」
「いいえ、そんなつもりはありません。ですが奥様は病み上がりいえ、まだ――」
「黙れと言っているの!聞こえないの?」
バシッと侍女さんを扇で打つと、罰の悪そうな顔をしたお義母様は一番遠くに、お義姉様とお義妹様、そしてマイラさんが寝台を囲いました。
「あなたね。いくら陛下が後ろ盾て嫁いだからと言ってやり過ぎじゃないの?」
「なんの事でしょうか」
「お母様から聞いたわよ。たかが階段から落ちたくらいで大げさなのよ」
「そうよ。診断だって医者に無理やり嘘を言わせたんでしょう?頭骨にヒビ?笑わせないで。折れたとか割れたならまだしもヒビ??嘘つきもここまで来ると大したものだわ」
わたくしは、正確な診断名は知らなかったので初めて聞いたのです。
侍女さんの顔を見るとどうやら本当のようです。
「お母様を殺人犯にしたいの?いえ、殺人未遂として追い出したいんでしょう?」
「本当に浅ましい女だ事!私達が嫁いでなかったら好き勝手させないのに」
「だいたいあなたが似合いもしないドレスなんかヒラヒラさせてるからいけないんでしょう?勝手に階段から落ちておいてそれを伯母様のせいにするなんて!卑怯の上に鬼畜の仕業だわ」
「ドレスの裾を踏んだのはマイ――」
マイラさんが言うのです。
「いい?どうでもいいけど穀潰しのあなたなんかお荷物なの!アポロンがどんなに迷惑しているか判っているの?あなたが家にいるのが耐えきれないから遠征、遠征、また遠征で帰らないのよ。伯母様がどんなに寂しい思いをしているか考えた事があるの!?」
義妹のイザベラ様も仰いました。
「だいたい子供も授かれないアナタがのうのうと…本当に腹が立つわ」
義姉のイルマ様は一枚の用紙をペンと共に出してきました。
「もう我慢できない。ここにサインして頂戴」
差し出されたのは離縁書でした。
ペンも用紙も受け取らないわたくしに業を煮やしたのでしょう。イルマ様は無理やりペンを握らせようとします。
「あなたね。何処まで図々しいの?公爵家と言えど陛下の後ろ盾があれば居座れると思っているんでしょう?お生憎様。ちゃんと調べて来たわ。あなたの方から離縁を言い出せば公爵家にはお咎めはないの。いい加減にアポロンを縛るのもお母様を苛め抜くのもやめて下さらない?」
「そうよ。どこでお兄様を見たのか知りませんけど、優良株だと思って近づいて。陛下まで手玉に取るなんてとんだ阿婆擦れだわ。この先どんな手を使ってお兄様の御子を授かろうと考えてるのか知らないけど、あなたのような下賤な血が混じるのは我慢できないわ。離縁してどっかに消えて頂戴よ!」
「妙な事考えなくていいの。私にはお腹に子供が居るしなんならこの子を養子にして公爵家に出したっていいのよ。余計な事考えずにさっさとサインしなさいよ。いとこ同士なら結婚にも問題ないし、傷ついたアポロンを私なら慰めてあげられるわ。ねぇ伯母様!」
「えっ‥‥えぇそうね…そうだわね…」
話の様子から私が妊娠している事を知っているのはお義母様だけなのでしょう。
ですが、この子がアポロン様との子供だと知って尚、お義母様は切り捨てても良いと考えられているようです。そうですね。だってマイラさんのお腹にも子供が居るんですもの。
【公爵家のやり方がどうとか言うが悪気はないんだ。古き良きを受け継いでいるだけだから】
バッファベルトお義兄様の異母妹とはいえ、少なくとも15年間孤児院にいたわたくしは公爵家のやり方にはそぐわなかったのです。
目の前でやいのやいのと言っているのは紛れもなく、産まれた時から公爵家の人間だった方。
マイラさんとて従姉妹ですから公爵家のやり方は熟知されての事なのでしょう。
悪気はないのです。それが公爵家のやり方なのです。
ちらりとお義母様を見ると視線を外されてしまいました。
「判りました。サインをします」
「判ればいいのよ。ほらッ!」差し出しながら見下ろすイルマ様からペンを受け取り、サインすべき場所を指でなぞるとペンを立てました。
好きだとも、愛しているとも言ってはくださいませんでしたが、少しはお役に立てたのでしょうか。居てくれればいいと言うのはきっと飾りですから、直接「お飾りの妻」というのは気が引けたのかも知れません。
それもアポロン様の不器用だけれどわたくしを思いやっての事だったのだと優しさに手が震えます。
「書きました。これでよろしいでしょうか」
離縁届けとペンをひったくるように取ったイルマお姉様は満面の笑みでした。
「お母様、安心して。これで今まで通りよ。もうお母様を虐げるものはいないわ」
「え、えぇ。そうね」
「で?アナタは何時までそこで夫人気取りなの?出て行きなさいよ!」
腕を引かれて寝台から降ろされたわたくしに駈け寄ってくる侍女さんに支えられてわたくしは転がることなく立つことが出来ました。
「このなりでは屋敷から出た時に公爵家がなんと言われるかわかりません。着替えが終われば出て行きます。ご挨拶には――」
「来る必要なんかないわ。さっさと着替えて出て行って頂戴」
「判りました。長くお世話になりました」
頭を下げるわたくしに納得をしてくださったかは判りません。
ですが部屋に残ったわたくしは侍女さんに「ごめんなさいね」と声をかける事しか出来ませんでした。
「奥様、どちらに向かわれるのです?」
「もう奥様ではありません。本当にお世話になりました。皆さんに挨拶が出来ないのですが無理をされずご健康でお過ごしくださいと伝えて頂けますか」
「そんなっ!奥様は奥様です。馬車を用意します。一先ずセリーヌ伯爵家に行かれますか?それとも王宮の旦那様の執務室にでも…」
「いいえ。陛下にもセリーヌ伯爵家の皆さんにも迷惑をかける事は出来ません。それにわたくしは大丈夫。元々何もなかったのです。そう…家族さえなかったのですから…。今はこの子がいます。たった一人の家族が‥だから何でも出来ると思うのです。どこかで会う事があればカフェと言うところでお茶を致しましょう」
「奥様…嫌です。私も一緒に…」
「あなたには家族がいるでしょう?一緒に行けば家族に会えなくなります。それはしてはいけない事です。家族は手放してはいけないんです」
馬車をと厩舎に走る侍女さんの背中を見送り、わたくしは小さいトランクだけを持って屋敷を出ました。馬車は突然に用意をしてくれと言っても30分ほどはかかります。
乗って行けば戻る手間も御者さんにかけてしまいます。もう誰にも迷惑をかけてはなりません。
歩いて出た公爵家の裏門は小さな小道が続いていました。
雑木林を抜けると空は曇っていて今にも泣きだしそうな雨模様でしたが、振り返れば鬱蒼とした雑木林。きっとこの薄暗い雑木林が今までの生活だったのです。
時にこんなに幸せで良いのだろうかと考えた事も在りました。やはり夢だったのです。
夢は何時か覚めるもの。それが今なのです。
身の丈に合わない夢など見るものではありません。
わたくしは小道から大きな通りに出るとちゃんと自分の足で歩き始めました。
本を読むのも辛かったのですが、体を起こす事が出来るようになった3日目。
部屋の扉の外で何かを言い争う声が聞こえます。
ガタンと大きく扉に何かが当たるような音がした後、お義母様、お義姉様、お義妹様そしてマイラさんが入ってきました。
「なんだ。起きてるじゃないの。何が具合が悪いよ。嘘を侍女に吐かせるなんて」
「イザベラ様、奥様はやっと先程起きる事が出来たのですっ」
「お黙り!いつからそんな口が私に叩けるようになったの?奥様付きの侍女がこの元公爵令嬢、現伯爵夫人より偉いとでもいいたいの?」
「いいえ、そんなつもりはありません。ですが奥様は病み上がりいえ、まだ――」
「黙れと言っているの!聞こえないの?」
バシッと侍女さんを扇で打つと、罰の悪そうな顔をしたお義母様は一番遠くに、お義姉様とお義妹様、そしてマイラさんが寝台を囲いました。
「あなたね。いくら陛下が後ろ盾て嫁いだからと言ってやり過ぎじゃないの?」
「なんの事でしょうか」
「お母様から聞いたわよ。たかが階段から落ちたくらいで大げさなのよ」
「そうよ。診断だって医者に無理やり嘘を言わせたんでしょう?頭骨にヒビ?笑わせないで。折れたとか割れたならまだしもヒビ??嘘つきもここまで来ると大したものだわ」
わたくしは、正確な診断名は知らなかったので初めて聞いたのです。
侍女さんの顔を見るとどうやら本当のようです。
「お母様を殺人犯にしたいの?いえ、殺人未遂として追い出したいんでしょう?」
「本当に浅ましい女だ事!私達が嫁いでなかったら好き勝手させないのに」
「だいたいあなたが似合いもしないドレスなんかヒラヒラさせてるからいけないんでしょう?勝手に階段から落ちておいてそれを伯母様のせいにするなんて!卑怯の上に鬼畜の仕業だわ」
「ドレスの裾を踏んだのはマイ――」
マイラさんが言うのです。
「いい?どうでもいいけど穀潰しのあなたなんかお荷物なの!アポロンがどんなに迷惑しているか判っているの?あなたが家にいるのが耐えきれないから遠征、遠征、また遠征で帰らないのよ。伯母様がどんなに寂しい思いをしているか考えた事があるの!?」
義妹のイザベラ様も仰いました。
「だいたい子供も授かれないアナタがのうのうと…本当に腹が立つわ」
義姉のイルマ様は一枚の用紙をペンと共に出してきました。
「もう我慢できない。ここにサインして頂戴」
差し出されたのは離縁書でした。
ペンも用紙も受け取らないわたくしに業を煮やしたのでしょう。イルマ様は無理やりペンを握らせようとします。
「あなたね。何処まで図々しいの?公爵家と言えど陛下の後ろ盾があれば居座れると思っているんでしょう?お生憎様。ちゃんと調べて来たわ。あなたの方から離縁を言い出せば公爵家にはお咎めはないの。いい加減にアポロンを縛るのもお母様を苛め抜くのもやめて下さらない?」
「そうよ。どこでお兄様を見たのか知りませんけど、優良株だと思って近づいて。陛下まで手玉に取るなんてとんだ阿婆擦れだわ。この先どんな手を使ってお兄様の御子を授かろうと考えてるのか知らないけど、あなたのような下賤な血が混じるのは我慢できないわ。離縁してどっかに消えて頂戴よ!」
「妙な事考えなくていいの。私にはお腹に子供が居るしなんならこの子を養子にして公爵家に出したっていいのよ。余計な事考えずにさっさとサインしなさいよ。いとこ同士なら結婚にも問題ないし、傷ついたアポロンを私なら慰めてあげられるわ。ねぇ伯母様!」
「えっ‥‥えぇそうね…そうだわね…」
話の様子から私が妊娠している事を知っているのはお義母様だけなのでしょう。
ですが、この子がアポロン様との子供だと知って尚、お義母様は切り捨てても良いと考えられているようです。そうですね。だってマイラさんのお腹にも子供が居るんですもの。
【公爵家のやり方がどうとか言うが悪気はないんだ。古き良きを受け継いでいるだけだから】
バッファベルトお義兄様の異母妹とはいえ、少なくとも15年間孤児院にいたわたくしは公爵家のやり方にはそぐわなかったのです。
目の前でやいのやいのと言っているのは紛れもなく、産まれた時から公爵家の人間だった方。
マイラさんとて従姉妹ですから公爵家のやり方は熟知されての事なのでしょう。
悪気はないのです。それが公爵家のやり方なのです。
ちらりとお義母様を見ると視線を外されてしまいました。
「判りました。サインをします」
「判ればいいのよ。ほらッ!」差し出しながら見下ろすイルマ様からペンを受け取り、サインすべき場所を指でなぞるとペンを立てました。
好きだとも、愛しているとも言ってはくださいませんでしたが、少しはお役に立てたのでしょうか。居てくれればいいと言うのはきっと飾りですから、直接「お飾りの妻」というのは気が引けたのかも知れません。
それもアポロン様の不器用だけれどわたくしを思いやっての事だったのだと優しさに手が震えます。
「書きました。これでよろしいでしょうか」
離縁届けとペンをひったくるように取ったイルマお姉様は満面の笑みでした。
「お母様、安心して。これで今まで通りよ。もうお母様を虐げるものはいないわ」
「え、えぇ。そうね」
「で?アナタは何時までそこで夫人気取りなの?出て行きなさいよ!」
腕を引かれて寝台から降ろされたわたくしに駈け寄ってくる侍女さんに支えられてわたくしは転がることなく立つことが出来ました。
「このなりでは屋敷から出た時に公爵家がなんと言われるかわかりません。着替えが終われば出て行きます。ご挨拶には――」
「来る必要なんかないわ。さっさと着替えて出て行って頂戴」
「判りました。長くお世話になりました」
頭を下げるわたくしに納得をしてくださったかは判りません。
ですが部屋に残ったわたくしは侍女さんに「ごめんなさいね」と声をかける事しか出来ませんでした。
「奥様、どちらに向かわれるのです?」
「もう奥様ではありません。本当にお世話になりました。皆さんに挨拶が出来ないのですが無理をされずご健康でお過ごしくださいと伝えて頂けますか」
「そんなっ!奥様は奥様です。馬車を用意します。一先ずセリーヌ伯爵家に行かれますか?それとも王宮の旦那様の執務室にでも…」
「いいえ。陛下にもセリーヌ伯爵家の皆さんにも迷惑をかける事は出来ません。それにわたくしは大丈夫。元々何もなかったのです。そう…家族さえなかったのですから…。今はこの子がいます。たった一人の家族が‥だから何でも出来ると思うのです。どこかで会う事があればカフェと言うところでお茶を致しましょう」
「奥様…嫌です。私も一緒に…」
「あなたには家族がいるでしょう?一緒に行けば家族に会えなくなります。それはしてはいけない事です。家族は手放してはいけないんです」
馬車をと厩舎に走る侍女さんの背中を見送り、わたくしは小さいトランクだけを持って屋敷を出ました。馬車は突然に用意をしてくれと言っても30分ほどはかかります。
乗って行けば戻る手間も御者さんにかけてしまいます。もう誰にも迷惑をかけてはなりません。
歩いて出た公爵家の裏門は小さな小道が続いていました。
雑木林を抜けると空は曇っていて今にも泣きだしそうな雨模様でしたが、振り返れば鬱蒼とした雑木林。きっとこの薄暗い雑木林が今までの生活だったのです。
時にこんなに幸せで良いのだろうかと考えた事も在りました。やはり夢だったのです。
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