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最後のあがき
「お母様、大変よ」
娘のイルマがバタバタと部屋に駆け込んで来たわ。
ここ何週間もまともな食事はないし、なにより作るのは自分。した事もない料理など出来るはずもなく庭に生えている草を湯に放り込んでスープにしていたけれど、その湯を沸かす事も出来なくなった。
暖炉も竈も火が消えてしまったのよ。最初は薪を置いているところから運べるだけ運んで燃やしていたけれど、薪の中に虫がいるのを見てからは触る事は出来なかった。
だからイルマにやらせたのだけど、どんどん薪を放り込むものだから燃やせる薪がなくなった。
だから書庫にある亡き夫がよく読んでいた経済書や法律の本を破って燃やしていたけれど灰が山のようになってしまって、灰をどけていたら灰が部屋に舞ってしまって絨毯の一部が焦げてしまった事に慌てて水をかけたら、更に灰が舞い上がってしまったの。
夫が好きにしていいというから、好みのものを揃えて並べたサロンはもう灰だらけで使えないわ。
我儘なイルマは水を汲む事も出来ない。それを咎めたら「お母様がやってごらんなさいよ」と言うからやってみたら手が痛くてとてもこんなのは私には無理だと直ぐにわかった。
裏通りを歩く男を捕まえて、水を汲んでもらったけれど消えてしまった火をつける事は出来なかった。だってした事がないからどうしたらいいか判らないのだもの。
何日か前の雨で貯まった水でやり過ごしていたけれど、この頃はその水を飲むとイルマと御不浄の取り合いになる。でも御不浄も問題があったの。虫が酷い。
元は自分のものだけど、今までは使う時は綺麗に何もない状態だったのに今では山のようになってる。
イルマが、「使用人がいないから流す人もいないのよね」とイルマは庭で済ませる事が多くなった。
そんなある日、モリナス子爵家の使いだという者が来たの。
なんでもシスティアナを診てくれた医者を知りたいのだとか。リーベル先生だとは判るけれど往診に来てもらった事しかないから医院の場所なんかどこにあるか判らない。
名前だけ教えると頭を下げて何処かに行ってしまった。
今考えれば、その時に薪を割って貰ったり、火をつけて貰ったり、水を汲んでもらえば良かった。
だって、待っても待っても来ないんだもの。
今朝のスープも酷い味だった。水に草を入れただけで苦みと臭みしかない。
水の中には小さく動く虫がいるし、私はだんだん小食になってしまったから一日のほとんどを日当たりのいい部屋で椅子に座って過ごしていたの。
バタバタと走る音に不快感を感じたけれど、イルマの言葉に驚いたわ。
「クズ野菜をもらえないか街に行ったら、アポロンがいて豪華な馬車にあの子をエスコートしてるのよ。私達がこんなに困っているのに綺麗なドレスを着て!肌の血色も良かったから美味しいものばかり贅沢して食べてるんだわ」
見れば私もイルマももう何週間も着替えていない。薄汚れどころではなくかなり汚れたドレスを着て、水に草を入れただけのスープで過ごしている事に無性に腹が立ってきた。
「悪い事したってこっちは反省をしているのに…いったい何様なの!」
イルマの言葉に私は大きく頷いたわ。
こんなに反省をして、困った生活をしているのにアポロンまで結局奪って!
アポロンは優しい子だった。小さい頃は【母様、母様】といつも駆け寄ってきた。
軍に入ってからは、返事も【あぁ】【うん】くらいだったけれどそれはきっとあの元婚約者のせい。
『わたくし、アポロン様とお義母様にいい嫁と言ってくれるよう尽くしますわ』
そう言って茶会に来るたびに、私の好きな菓子や本、花を持ってきてくれた。
無茶を言っても『お義母様の教えに従いますわ』といつも折れてくれた。だから婚約者にしたのに他の男の子を宿すなんて。婚約をしたらそういう事は控えるのが私の考え方なのにあの娘は判っていなかった。
だからアポロンは余計に従軍して遠征に行き出して屋敷に帰って来なくなったのよ。
やっとお嫁さんは来たけれど、下賜という事を忘れて私は虐めて追い出した。
だからそれからはずっと反省したのよ!
なのにどうして?いつまでこんな生活をしなければいけないの!
娘2人の為に私の全ての財産を売り払ってお金を補填したのよ?
今じゃ安物のイヤリングすら買えない。買えないんじゃないわ。業者が来ないのよ!
呼ばなくても御用伺いで五月蠅いほどに来ていた業者が1人も来ない。
どれに行こうか迷うほどだった茶会や夜会の招待状も1通も来ない。あり得ないわ。
夫の弟はイルマの事があるから何も要らないと言った。古くからの家令を1人連れて平民になって畑を耕しているそうだけどそんなの当たり前。
面倒見てた期間の世話代も持って来やしない。使用人の1人でも寄越せばいいのに。
「お母様、私反省したわ。なのにどうして許してもらえないの」
「おぉ可哀想なイルマ。私の娘…きっとあの娘が本当の姑虐めを始めたのよ。そうに決まってる。そうでなければこんな事があって良いはずがないわ。そうでしょう?」
「そうね。そうよ。私もお母様も反省し過ぎるほどなのよ。確かに虐めたけどこんな酷い暮らしはさせてなかったわ。どうして倍にして返されなくちゃいけないのよ。酷すぎる!私は夫も子供も失ったのよ!」
私は亡き夫の部屋に行ったの。
当主をアポロンにしてからは、半分ほどの部屋に移ったけれど夫の部屋は書庫の本だけがなくなっただけ。私は壁に掛けてあった槍と剣を取った。
「お、重いわ…お母様、こんなの持てないわ」
槍も剣も持って数歩歩けば息が上がってしまう。こんな衰弱した体になったのはあの嫁のせい。
恨みと怒りで剣を持つけれど重さには勝てなかったわ。
何かないかと探したらケースに短剣があった。これなら持てそう。
だけどケースの鍵がない。しかたなく重たい槍をイルマと2人で持って振り下ろしたらガラスケースは割れて短剣を手にする事が出来た。
「このままだと何もかも取られてしまうわ。あの子を殺せば元通りよ」
「そうね。アポロンもきっと目を覚ましてくれるわ」
「亡骸は庭にでも埋めて草木の肥料にすれば陛下にだって判らないわ。だって死んだ者は話す事は出来ないし、土を掘り返して出てくることもないもの。アポロンには前の家出で知り合った間男と出て行ったと言えば判ってくれるわ。ほら、何年か前の劇場で公演してたじゃない。夫の留守中に間男との逢引きを咎められた夫人の話!」
「お母様凄いわ。私、そこまで考え付かなかったわ」
あの嫁、絶対に許さないわ。始末するにもお金もない今、破落戸に頼む事も出来ない。
だから私はイルマと2人。アポロンが構えたという新しい屋敷に行くことにしたの。
アポロンは優しい子だもの。絶対にこんな可哀想な私達を保護してくれる。
遠征に行ってる最中にあの嫁を始末すればいいだけ。
クローゼットをあけて久しぶりに着替えをしたわ。
だけど、使用人がいないから豪奢なドレスは着られない。なんとか2人だけで着られるドレスを着たけれど、普段着にするような粗末なドレス。
公爵夫人がこんなものを着なくてはならないなんて。
全てはあの嫁のせい。
「アポロンの屋敷はどこか判っているの?」
「あっちのほうにあると聞いたわ」
「流石イルマね。私の娘だわ」
私はイルマと歩いてアポロンの新しく買ったという屋敷に向かった。
娘のイルマがバタバタと部屋に駆け込んで来たわ。
ここ何週間もまともな食事はないし、なにより作るのは自分。した事もない料理など出来るはずもなく庭に生えている草を湯に放り込んでスープにしていたけれど、その湯を沸かす事も出来なくなった。
暖炉も竈も火が消えてしまったのよ。最初は薪を置いているところから運べるだけ運んで燃やしていたけれど、薪の中に虫がいるのを見てからは触る事は出来なかった。
だからイルマにやらせたのだけど、どんどん薪を放り込むものだから燃やせる薪がなくなった。
だから書庫にある亡き夫がよく読んでいた経済書や法律の本を破って燃やしていたけれど灰が山のようになってしまって、灰をどけていたら灰が部屋に舞ってしまって絨毯の一部が焦げてしまった事に慌てて水をかけたら、更に灰が舞い上がってしまったの。
夫が好きにしていいというから、好みのものを揃えて並べたサロンはもう灰だらけで使えないわ。
我儘なイルマは水を汲む事も出来ない。それを咎めたら「お母様がやってごらんなさいよ」と言うからやってみたら手が痛くてとてもこんなのは私には無理だと直ぐにわかった。
裏通りを歩く男を捕まえて、水を汲んでもらったけれど消えてしまった火をつける事は出来なかった。だってした事がないからどうしたらいいか判らないのだもの。
何日か前の雨で貯まった水でやり過ごしていたけれど、この頃はその水を飲むとイルマと御不浄の取り合いになる。でも御不浄も問題があったの。虫が酷い。
元は自分のものだけど、今までは使う時は綺麗に何もない状態だったのに今では山のようになってる。
イルマが、「使用人がいないから流す人もいないのよね」とイルマは庭で済ませる事が多くなった。
そんなある日、モリナス子爵家の使いだという者が来たの。
なんでもシスティアナを診てくれた医者を知りたいのだとか。リーベル先生だとは判るけれど往診に来てもらった事しかないから医院の場所なんかどこにあるか判らない。
名前だけ教えると頭を下げて何処かに行ってしまった。
今考えれば、その時に薪を割って貰ったり、火をつけて貰ったり、水を汲んでもらえば良かった。
だって、待っても待っても来ないんだもの。
今朝のスープも酷い味だった。水に草を入れただけで苦みと臭みしかない。
水の中には小さく動く虫がいるし、私はだんだん小食になってしまったから一日のほとんどを日当たりのいい部屋で椅子に座って過ごしていたの。
バタバタと走る音に不快感を感じたけれど、イルマの言葉に驚いたわ。
「クズ野菜をもらえないか街に行ったら、アポロンがいて豪華な馬車にあの子をエスコートしてるのよ。私達がこんなに困っているのに綺麗なドレスを着て!肌の血色も良かったから美味しいものばかり贅沢して食べてるんだわ」
見れば私もイルマももう何週間も着替えていない。薄汚れどころではなくかなり汚れたドレスを着て、水に草を入れただけのスープで過ごしている事に無性に腹が立ってきた。
「悪い事したってこっちは反省をしているのに…いったい何様なの!」
イルマの言葉に私は大きく頷いたわ。
こんなに反省をして、困った生活をしているのにアポロンまで結局奪って!
アポロンは優しい子だった。小さい頃は【母様、母様】といつも駆け寄ってきた。
軍に入ってからは、返事も【あぁ】【うん】くらいだったけれどそれはきっとあの元婚約者のせい。
『わたくし、アポロン様とお義母様にいい嫁と言ってくれるよう尽くしますわ』
そう言って茶会に来るたびに、私の好きな菓子や本、花を持ってきてくれた。
無茶を言っても『お義母様の教えに従いますわ』といつも折れてくれた。だから婚約者にしたのに他の男の子を宿すなんて。婚約をしたらそういう事は控えるのが私の考え方なのにあの娘は判っていなかった。
だからアポロンは余計に従軍して遠征に行き出して屋敷に帰って来なくなったのよ。
やっとお嫁さんは来たけれど、下賜という事を忘れて私は虐めて追い出した。
だからそれからはずっと反省したのよ!
なのにどうして?いつまでこんな生活をしなければいけないの!
娘2人の為に私の全ての財産を売り払ってお金を補填したのよ?
今じゃ安物のイヤリングすら買えない。買えないんじゃないわ。業者が来ないのよ!
呼ばなくても御用伺いで五月蠅いほどに来ていた業者が1人も来ない。
どれに行こうか迷うほどだった茶会や夜会の招待状も1通も来ない。あり得ないわ。
夫の弟はイルマの事があるから何も要らないと言った。古くからの家令を1人連れて平民になって畑を耕しているそうだけどそんなの当たり前。
面倒見てた期間の世話代も持って来やしない。使用人の1人でも寄越せばいいのに。
「お母様、私反省したわ。なのにどうして許してもらえないの」
「おぉ可哀想なイルマ。私の娘…きっとあの娘が本当の姑虐めを始めたのよ。そうに決まってる。そうでなければこんな事があって良いはずがないわ。そうでしょう?」
「そうね。そうよ。私もお母様も反省し過ぎるほどなのよ。確かに虐めたけどこんな酷い暮らしはさせてなかったわ。どうして倍にして返されなくちゃいけないのよ。酷すぎる!私は夫も子供も失ったのよ!」
私は亡き夫の部屋に行ったの。
当主をアポロンにしてからは、半分ほどの部屋に移ったけれど夫の部屋は書庫の本だけがなくなっただけ。私は壁に掛けてあった槍と剣を取った。
「お、重いわ…お母様、こんなの持てないわ」
槍も剣も持って数歩歩けば息が上がってしまう。こんな衰弱した体になったのはあの嫁のせい。
恨みと怒りで剣を持つけれど重さには勝てなかったわ。
何かないかと探したらケースに短剣があった。これなら持てそう。
だけどケースの鍵がない。しかたなく重たい槍をイルマと2人で持って振り下ろしたらガラスケースは割れて短剣を手にする事が出来た。
「このままだと何もかも取られてしまうわ。あの子を殺せば元通りよ」
「そうね。アポロンもきっと目を覚ましてくれるわ」
「亡骸は庭にでも埋めて草木の肥料にすれば陛下にだって判らないわ。だって死んだ者は話す事は出来ないし、土を掘り返して出てくることもないもの。アポロンには前の家出で知り合った間男と出て行ったと言えば判ってくれるわ。ほら、何年か前の劇場で公演してたじゃない。夫の留守中に間男との逢引きを咎められた夫人の話!」
「お母様凄いわ。私、そこまで考え付かなかったわ」
あの嫁、絶対に許さないわ。始末するにもお金もない今、破落戸に頼む事も出来ない。
だから私はイルマと2人。アポロンが構えたという新しい屋敷に行くことにしたの。
アポロンは優しい子だもの。絶対にこんな可哀想な私達を保護してくれる。
遠征に行ってる最中にあの嫁を始末すればいいだけ。
クローゼットをあけて久しぶりに着替えをしたわ。
だけど、使用人がいないから豪奢なドレスは着られない。なんとか2人だけで着られるドレスを着たけれど、普段着にするような粗末なドレス。
公爵夫人がこんなものを着なくてはならないなんて。
全てはあの嫁のせい。
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