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第13話 王子様の事情②
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サンドリヨンを迎えた数日、チャミングは天にも昇る気持ちだった。
容姿は何処をとっても好みのど真ん中。並んだ時の身長差も腰に手を回してのフィット感も極上。
――まさに運命の人だな――
「先ずはドレスを仕立てよう。好きな物を好きなだけ選ぶといい」
「良いんですか?」
「可哀想に。手もこんなに荒れて。もっと早くに出会っていれば…僕を許して欲しい」
「そんなっ!殿下は何も悪くありません」
「殿下なんて堅苦しい呼び名はやめてくれないか」
「で、ではなんとお呼びすれば・・・」
「マイルと呼んでくれ。僕の正式な名前はチャミング・ス・マイル・サンシャインって言うんだ」
そう、ここはサンシャイン王家が長く統治をするお伽話の国なのである。
名前だけでも十分に夜間照明が不要に感じるチャミング。
ちなみに王太子は【ドゥライブ・ス・ルー・サンシャイン】と言う名だ。
きっと今のシャルロットなら王太子の名前を聞くたびにエビフィレオにしようかチキチーにするか…サイドはナゲットを思い浮かべ、空腹を軽く感じるだろう。
サンドリヨンはどうしてよいか解らずに女性従者にアドヴァイスを求めた。
その事もチャミングには好印象しかなかった。
知ったかぶりをして、自分に似合う色は自分が知っている!と傲慢な令嬢はごまんといる。謙虚にアドヴァイスを求めるサンドリヨンに好感度も更に爆上がりだった。
マナーも所作も「知らないんです」と申し訳なさそうに詫びるサンドリヨンが可愛くて仕方がない。
食事をする時も、まるで雛が親鳥を真似るようにチャミングの真似をして食事をするサンドリヨン。
――なんて可愛いんだ!!――
「私が王子様に選ばれるなんて畏れ多いです」
謙虚なサンドリヨンにチャミングは何でもしてやりたくて堪らなかった。
だからサンドリヨン用にドレスは仕立てたし、宝飾品も買い与えた。離宮も国王に頼み込んで譲ってもらい「ガラス宮」と名付けてサンドリヨン用に急ぎの改修もさせた。
サンドリヨンが使う部屋からは庭の花が何時も見えるように庭も全て草花を入れ替えさせた。
しかし、恋に浮かれていたチャミングはたった1カ月と1週間で現実を見た。
「なんだ!?この金額は!」
「なんだと申されましても、物を買ったり頼んだりすれば費用は発生します」
淡々と答える従者にチャミングは書類を捲り、声を荒げる事しか出来なかった。チャミングがサンドリヨンの為にあれこれ買ってやった・・・までは良かったが従者の言う通り当然費用が発生する。
その場でニコニコ現金払いならもっとセーブも出来ただろうが、全てがツケ払い。商人も相手が第2王子チャミングからの発注なので、下2桁、3桁は切り捨ててくれているものの、その総額はたった1か月の買い物でチャミングの8年分の王子予算を超えていた。
「買い物を控えてもらわないと困るな」
呟くチャミングだが従者は思った。
手元にある請求書の中にサンドリヨンが「これが欲しい」と願ったものは何1つない。
むしろ「こんなに要らない」と言ってもチャミングが「予備はあればあるほどいい」なんて言うものだから、何を幾つ、どう揃えたらいいかもわからないサンドリヨンに周囲があれもこれもと頼んだ結果でもある。
なのにチャミングは請求書の金額のみに頭を抱え、サンドリヨンに冷たく当たるようになった。
気持ちの切り替えの原因が「金」である事に従者達は「殿下ってケチ」だと皆が口を揃える。
「カチャカチャと五月蠅いな。食事が不味くなる」
「ご、ごめんなさい」
「何でもかんでも直ぐに謝罪するな」
「は、はい…」
「もういい。戻る」
食事の途中でもサンドリヨンがどうしても不慣れなので立ててしまうカトラリーの音に腹を立ててチャミングが席を立つ。
「派手過ぎないか?もっと控えめにしてくれないとこちらが恥ずかしいよ」
「ごめんなさい。でもこれは――」
「また謝る!それに ”でも” ”だけど” ”だって” なんて言い訳は要らないんだよ」
「はい…」
「ちょっとはセンスでも磨いたらどうなんだ?字も書けないんだから仕事もないだろうに。暇つぶしに買い物ばかりされては困るんだよ」
サンドリヨンは黙ってチャミングを罵声を聞いているしかなかったが、我慢には限界と言うものがある。
毎日、毎日顔を合わせる度に小言ばかり言われてはサンドリヨンだって黙ってはいられない。
「またか…本当にどうかしてるよ」
「どうかしてるのはあんたでしょ!」
「あんた・・・なんていう言葉を!汚い言葉を吐くな。自覚もないのか!」
「無いわよ!はいはい!全くありませんよ!」
「出会った頃の君は何処に行った!これじゃ詐欺じゃないか!」
「詐欺ですって?!こんな所に無理矢理連れてきたソッチは誘拐犯でしょ!」
チャミングとサンドリヨンはその日を境に顔を見れば喧嘩を始めてしまうようになった。
「帰らせてよ!こんな所にいるなら養母にこき使われてたほうがずっとマシ!」
サンドリヨンにも言い分はある。
学がないサンドリヨンは文字の読み書きも出来ない。その事を仕えている使用人は聞こえるように嘲笑する。食べ方だってお手本になるような動きはチャミングからしか学べない。
今まで教えてもらった事もないし、フォークもスプーンもナイフもこんなに数があって何にどれを使うかなんて事まで気を使う食事なんかちっとも美味しくもない。
「帰る!帰るわ!」
「お待ちください、お鎮まり下さい!」
従者に宥められて部屋に戻って行くサンドリヨンを見てチャミングは更に腹を立てるだけ。
感情のままに声を荒げたり、泣いたりするのは下賤な者がする事だと考えているので、汚いものを見るかのようにサンドリヨンには蔑視を向ける。
しかし、サンドリヨンを選んでしまい婚約者だと発表してしまったので変更は出来ない。
サンドリヨンが「帰る」と言うからと、戻そうにも伯爵家はもう無くなっている。
サンドリヨンを迎えた頃に虐待をしていたとして養母と義姉は追放したし、父親も何もせず傍観していたとして爵位を取り上げ、平民落ちした今は港のある小さな領で積み荷を運ぶ労働にありつけたばかり。
「こんな事なら婚約者候補の中から選ぶんだった・・・」
思いだすのは顔は好みではないけれど、こんな問題は起こさなかったであろう令嬢達。
チャミングはその中でもアベルジェ公爵家のシャルロットだけは「まぁ合格点」だと思っていた。
家は公爵家だし、必要以上に話しかけても来ないのでどちらかと言えば影が薄い令嬢だったが、それでも他の「わたくし!わたくし!」と自分を売り込んでくる令嬢よりは好感が持てた。
「アレはもう仕方ないな」
ちらりとサンドリヨンが引いて行った方向を見て、しばし考え込んだチャミングは「そうか!」ポンと手を打った。
「アレは正妃だけど、側妃代わりにシャルロットを置けばいいんだ。子供だってちゃんとした血筋の方が父上たちも良いに決まってる。妃にはなれないけど王弟にもなる僕の側で寵愛を受けるとなれば公爵も頷いてくれるだろう」
サンドリヨンを外す事はもうできない。
国王ならば議会の承認を受けて側妃を召し上げる事も出来るが王弟では出来ない。
ならサンドリヨンが産んだ子としてシャルロットに産んでもらえばいい。
蓄えていた金もたった1カ月やそこらで底をつきそうになっているが、公爵家の令嬢なのだから支援もある。
「万々歳じゃないか。よし、アベルジェ公爵家に行く。先触れを送ってくれ」
チャミングは従者に先触れを出すように指示をすると鼻歌まで飛び出して跳ねるように宮を出て行った。
容姿は何処をとっても好みのど真ん中。並んだ時の身長差も腰に手を回してのフィット感も極上。
――まさに運命の人だな――
「先ずはドレスを仕立てよう。好きな物を好きなだけ選ぶといい」
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「可哀想に。手もこんなに荒れて。もっと早くに出会っていれば…僕を許して欲しい」
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そう、ここはサンシャイン王家が長く統治をするお伽話の国なのである。
名前だけでも十分に夜間照明が不要に感じるチャミング。
ちなみに王太子は【ドゥライブ・ス・ルー・サンシャイン】と言う名だ。
きっと今のシャルロットなら王太子の名前を聞くたびにエビフィレオにしようかチキチーにするか…サイドはナゲットを思い浮かべ、空腹を軽く感じるだろう。
サンドリヨンはどうしてよいか解らずに女性従者にアドヴァイスを求めた。
その事もチャミングには好印象しかなかった。
知ったかぶりをして、自分に似合う色は自分が知っている!と傲慢な令嬢はごまんといる。謙虚にアドヴァイスを求めるサンドリヨンに好感度も更に爆上がりだった。
マナーも所作も「知らないんです」と申し訳なさそうに詫びるサンドリヨンが可愛くて仕方がない。
食事をする時も、まるで雛が親鳥を真似るようにチャミングの真似をして食事をするサンドリヨン。
――なんて可愛いんだ!!――
「私が王子様に選ばれるなんて畏れ多いです」
謙虚なサンドリヨンにチャミングは何でもしてやりたくて堪らなかった。
だからサンドリヨン用にドレスは仕立てたし、宝飾品も買い与えた。離宮も国王に頼み込んで譲ってもらい「ガラス宮」と名付けてサンドリヨン用に急ぎの改修もさせた。
サンドリヨンが使う部屋からは庭の花が何時も見えるように庭も全て草花を入れ替えさせた。
しかし、恋に浮かれていたチャミングはたった1カ月と1週間で現実を見た。
「なんだ!?この金額は!」
「なんだと申されましても、物を買ったり頼んだりすれば費用は発生します」
淡々と答える従者にチャミングは書類を捲り、声を荒げる事しか出来なかった。チャミングがサンドリヨンの為にあれこれ買ってやった・・・までは良かったが従者の言う通り当然費用が発生する。
その場でニコニコ現金払いならもっとセーブも出来ただろうが、全てがツケ払い。商人も相手が第2王子チャミングからの発注なので、下2桁、3桁は切り捨ててくれているものの、その総額はたった1か月の買い物でチャミングの8年分の王子予算を超えていた。
「買い物を控えてもらわないと困るな」
呟くチャミングだが従者は思った。
手元にある請求書の中にサンドリヨンが「これが欲しい」と願ったものは何1つない。
むしろ「こんなに要らない」と言ってもチャミングが「予備はあればあるほどいい」なんて言うものだから、何を幾つ、どう揃えたらいいかもわからないサンドリヨンに周囲があれもこれもと頼んだ結果でもある。
なのにチャミングは請求書の金額のみに頭を抱え、サンドリヨンに冷たく当たるようになった。
気持ちの切り替えの原因が「金」である事に従者達は「殿下ってケチ」だと皆が口を揃える。
「カチャカチャと五月蠅いな。食事が不味くなる」
「ご、ごめんなさい」
「何でもかんでも直ぐに謝罪するな」
「は、はい…」
「もういい。戻る」
食事の途中でもサンドリヨンがどうしても不慣れなので立ててしまうカトラリーの音に腹を立ててチャミングが席を立つ。
「派手過ぎないか?もっと控えめにしてくれないとこちらが恥ずかしいよ」
「ごめんなさい。でもこれは――」
「また謝る!それに ”でも” ”だけど” ”だって” なんて言い訳は要らないんだよ」
「はい…」
「ちょっとはセンスでも磨いたらどうなんだ?字も書けないんだから仕事もないだろうに。暇つぶしに買い物ばかりされては困るんだよ」
サンドリヨンは黙ってチャミングを罵声を聞いているしかなかったが、我慢には限界と言うものがある。
毎日、毎日顔を合わせる度に小言ばかり言われてはサンドリヨンだって黙ってはいられない。
「またか…本当にどうかしてるよ」
「どうかしてるのはあんたでしょ!」
「あんた・・・なんていう言葉を!汚い言葉を吐くな。自覚もないのか!」
「無いわよ!はいはい!全くありませんよ!」
「出会った頃の君は何処に行った!これじゃ詐欺じゃないか!」
「詐欺ですって?!こんな所に無理矢理連れてきたソッチは誘拐犯でしょ!」
チャミングとサンドリヨンはその日を境に顔を見れば喧嘩を始めてしまうようになった。
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サンドリヨンにも言い分はある。
学がないサンドリヨンは文字の読み書きも出来ない。その事を仕えている使用人は聞こえるように嘲笑する。食べ方だってお手本になるような動きはチャミングからしか学べない。
今まで教えてもらった事もないし、フォークもスプーンもナイフもこんなに数があって何にどれを使うかなんて事まで気を使う食事なんかちっとも美味しくもない。
「帰る!帰るわ!」
「お待ちください、お鎮まり下さい!」
従者に宥められて部屋に戻って行くサンドリヨンを見てチャミングは更に腹を立てるだけ。
感情のままに声を荒げたり、泣いたりするのは下賤な者がする事だと考えているので、汚いものを見るかのようにサンドリヨンには蔑視を向ける。
しかし、サンドリヨンを選んでしまい婚約者だと発表してしまったので変更は出来ない。
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サンドリヨンを迎えた頃に虐待をしていたとして養母と義姉は追放したし、父親も何もせず傍観していたとして爵位を取り上げ、平民落ちした今は港のある小さな領で積み荷を運ぶ労働にありつけたばかり。
「こんな事なら婚約者候補の中から選ぶんだった・・・」
思いだすのは顔は好みではないけれど、こんな問題は起こさなかったであろう令嬢達。
チャミングはその中でもアベルジェ公爵家のシャルロットだけは「まぁ合格点」だと思っていた。
家は公爵家だし、必要以上に話しかけても来ないのでどちらかと言えば影が薄い令嬢だったが、それでも他の「わたくし!わたくし!」と自分を売り込んでくる令嬢よりは好感が持てた。
「アレはもう仕方ないな」
ちらりとサンドリヨンが引いて行った方向を見て、しばし考え込んだチャミングは「そうか!」ポンと手を打った。
「アレは正妃だけど、側妃代わりにシャルロットを置けばいいんだ。子供だってちゃんとした血筋の方が父上たちも良いに決まってる。妃にはなれないけど王弟にもなる僕の側で寵愛を受けるとなれば公爵も頷いてくれるだろう」
サンドリヨンを外す事はもうできない。
国王ならば議会の承認を受けて側妃を召し上げる事も出来るが王弟では出来ない。
ならサンドリヨンが産んだ子としてシャルロットに産んでもらえばいい。
蓄えていた金もたった1カ月やそこらで底をつきそうになっているが、公爵家の令嬢なのだから支援もある。
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