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帝国との交渉②
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「母上っ!手伝ってください」
「何を言っているの?わたくしがどれだけの仕事量を抱えていると思っているの。わたくしの半分ほどしかないでしょう?自分で何とかなさい」
王妃に泣きを入れたがにべもなく断られてしまう。王妃も人の事を手伝っている場合ではない。
王妃が主導になって行う隣国との会談も来月に迫っている。
仕事は会談だけではない。いい加減に多い仕事量の中で会談についての仕事が増えた。
この前の会談は2年半前。アナスタシアが補佐官を3名回してくれたおかげで簡単な説明と会合の時間調整だけで済んでいたのが、今回はそうもいかない。
アナスタシアに担当させていた物がごっそりと戻ってくる。
次官や文官、職員も国王と王太子には力不足と判断をしたからである。
決して王妃が出来るわけではない。もし、これが全盛期だったならなんとかなっただろうが現状で見て一番適任が王妃だっただけである。
そう言う仕事はどんどんと増えて、アナスタシアがいなくなり1年半で王妃の睡眠時間はほとんどなくなった。
10割の仕事を、アナスタシアが6、王妃が2、国王と王太子が1つづ。
最も国王はその他にも貴族とのやり取りなどもあるため他の業務が増える。
アナスタシアの負担していた6はそのままの6ではなく、他の3人がスムーズに行えるように手を回した残りが6であるだけ。
今ではそれのほとんどを王妃が負担している。
一番楽なシリウスに手など貸せるはずがない。まして親子という関係が薄い家族。
王妃は腹を痛めて産んだ我が子とは言え、たまに乳母に抱かれてすれ違う程度の息子に愛情などない。
成長し執務が行えるようになったと聞いて、「猫の手」が増えた程度の認識なのだ。
シリウスは仕方なく国王の元に向かったが国王も聞く耳を持たない。
「誰の仕事なのだ」と一蹴し次の言葉は「下がれ」だった。
執務以外に謁見も行う国王は分単位でスケジュールが決まっている。
アナスタシアが抜けた分は夜中に片付けるしかない。
書類整理くらいは手伝えるかとシリウスはロザリアの部屋に向かった。
「ロザリア」
名を呼んだがロザリアは部屋にいなかった。
侍女に聞くと昨夜からロザリアは留守にしているという。
「昨日のお昼の事がショックだったようで」
そう言われると、イライラとして当たってしまったという罰の悪さは感じる。
だが、暢気に昼食や軽食など取っている暇はなかったし、それで数分業務を止めるのなら寝たほうが遥かに有意義だった。
今もまた拗ねて何処かに行っているのだろうと思うと腹が立って仕方がない。
「役に立たん女だ。側妃の癖に」
シリウスはそう言い残して部屋を出て行った。
誰も手伝う者がいないとなれば、次官や文官を使うしかない。
急ぎ足で執務室に戻ろうと廊下を歩くと、数人の文官たちとすれ違った。
「おい、お前たち、何処に行くんだ」
「どこにも何も。殿下が昨夜仰ったではないですか」
「1日目の会合が終わればあとは2日目も同じ流れだから休んでいいと」
「もう5日徹夜作業でしたし、昨日はあの後王妃様の手伝いでしたので今日はもう帰ります」
「いやいや。ダメだ。問題が起きたんだ。至急集まってくれ!」
文官たちはさほど驚いてはいない。次官の下になる文官も気が付いていたのだ。
数年に渡り、アナスタシアの元で学びながら交渉の場に立ち会った文官たちは、シリウスが読み飛ばしどうでもいいと判断をした幾つかの条項については疑問視していた。
勿論その都度、これはお座成りにしてはいけないと進言をしたが、いっぱいいっぱいだった事もありシリウスは彼らに空になった茶器を投げつけた事もあった。
「どうでもいい事に気を配るな!」そう言って大きな項目だけを詰めさせたのだ。
「やっぱこうなるよなぁ」
「ま、俺はあと1週間の辛抱。それに今日から有給消化なんで。後宜しく」
「嘘だろ?なんで有給?」
「城の有給って1年前から買い取りなくなったんだ。予算が厳しいんじゃない?アナスタシア様いなくなって税収も落ち込んでいるし。取らなかった有給は消えるだけ。だから退職前の1週間に俺は取っただけだ」
「え?お前、退職するのか?」
「するよ。もう再就職先も決まってるんだ。メリル―プ国の内勤。引っ越し費用も負担してくれるんだ。ここに居てもこの先昇給もないし、毎日毎日徹夜でこき使われて…挙句にさっきの。アレは俺たちにミスがあったって絶対に言い出すよ。俺は一抜けだ」
手をひらひらさせて去っていく同僚を見送る文官。目を合わせ行く先は人事課。
シリウスの部屋ではない。
手伝うにしてももう逃げるに限る。退職金もあるうちに貰わないとと自身の生活を考える事に異議を唱える者などいない。
当日の退職は認められなくてもシリウスの執務室でまた徹夜か‥と呆れかえる彼らも既に半数以上は退職が決まり、次の就職先も内定をしている。
条件の良い所は中途採用となれば早い者勝ち。
そうやってどんどんと人材は流出していく。やめると言えば退職をなかった事にされるため誰も国王や王妃、シリウスに告げる者はいない。
退職者リストは回ってきても各自がそれどころではないのでサインだけして次に回す。
シュバイツ王国は内部崩壊を始めていたのだった。
「さっきのハーパー大使の件を至急にまとめろ」
シリウスは集まった次官と文官に告げる。しかし誰も動こうとしない。
バンッ!と机を叩き、目の前にいた次官を指さして「やれ」と命令をするも「無理だ」と言われる。
「この件は会談の日が決まる前に殿下には進言しておりました。不要だ、どうでもいいと仰ったのは殿下です。資料を集めるだけでも2週間はかかるんです。それを纏めるのにも10日はかかります。明日までに期限を切られていますよね?絶対に無理です」
「無理でも何でもやるのがお前の仕事だろう」
「いいえ、それは殿下の仕事です。こう言っては何ですが不敬を承知で申し上げます」
「なんだ、言ってみろ」
【アナスタシア様ならこんなミスはあり得ませんでした】
比べられた事にシリウスの怒りは頂点に達し、机の上にあったものを全て次官に投げつける。
ペン立ての中身は床に落ち、インクは絨毯に染みを広げ行く。
書類はもう順番もバラバラになり床に散らばって机にかろうじて引っ掛かった用紙もはらりと落ちた。
「もういいっ!お前はクビだッ!失せろ!出ていけ」
「ありがとうございます。退職金なども出すに出せないでしょうからわたくしはこれで失礼を致します」
次官は額に当たったペーパーナイフで切れた傷をハンカチで押さえる。
そして扉まで歩き、振り返った。
「殿下、お役に立てず申し訳ございませんでした」
シリウスは思わず息を飲んだ。アナスタシアが西の塔に行く直前に言い残した言葉と一言一句違わぬ言葉に周りを見渡す。残った次官、文官の中には頭を下げて退室していく者が見えた。
――待ってくれ――
言葉が喉から先に出てこない。
残った者は視線を逸らせ、散らばった書類を集めて静かに自分の席に行くと引き出しから私物を取り出し始める。誰一人言葉を発するものはない。
一人の文官がシリウスの前にやってくる。
「殿下、出来る所まではやりますが大使の望む資料は殿下がお願いします。私達は明日の議題のまとめをするだけですから」
「私一人でやれと?」
「残っている者は役割の分担で、明日の担当です。今日の案件についてはおそらく…書類に書かれている以上の事は申し上げる事が出来ませんので」
業務を始める文官たちを見て、シリウスはまた考える。
この状況をなんとか出来る者を考える。どう考えても一人しかいない事は判っている。
余計な事は言わさずに、交渉を纏めさせるにはどうすればいいか。
いや、だが連れ出せばどこに今までいたのかと詰め寄られてしまう。
どうすればいい‥‥どうすれば。
文官の声が聞こえてくる。
「ここはこの訂正でいいですかね」
「うーん…この文言は止めた方がいいな。帝国が好む表現じゃないと思うよ」
「じゃ、ここを‥…これに替えればどうですかね」
「良いんじゃないか。読むときに強調するように印を入れておいてくれ」
――そうか!その場にいなくてもいいじゃないか!――
シリウスは書類を纏めだした。
明日、大使を言い含める文章をアナスタシアに考えてもらえば済む事じゃないか。
そうすれば塔から連れ出す事もないし、誰にも気づかれずに済むじゃないか。
最高の方法を思いついたシリウスは、その後も考える。
スラッグはアナスタシアを亡き者にしろと言ったが、利用価値がある。
このまま塔に閉じ込めて重要案件について考えさせて、それを自分が会合で頭を取る。
――どうしてこの方法を思いつかなかった!――
文官たちはニヤニヤとするシリウスを横目で見ながら書類にペンを走らせた。
「何を言っているの?わたくしがどれだけの仕事量を抱えていると思っているの。わたくしの半分ほどしかないでしょう?自分で何とかなさい」
王妃に泣きを入れたがにべもなく断られてしまう。王妃も人の事を手伝っている場合ではない。
王妃が主導になって行う隣国との会談も来月に迫っている。
仕事は会談だけではない。いい加減に多い仕事量の中で会談についての仕事が増えた。
この前の会談は2年半前。アナスタシアが補佐官を3名回してくれたおかげで簡単な説明と会合の時間調整だけで済んでいたのが、今回はそうもいかない。
アナスタシアに担当させていた物がごっそりと戻ってくる。
次官や文官、職員も国王と王太子には力不足と判断をしたからである。
決して王妃が出来るわけではない。もし、これが全盛期だったならなんとかなっただろうが現状で見て一番適任が王妃だっただけである。
そう言う仕事はどんどんと増えて、アナスタシアがいなくなり1年半で王妃の睡眠時間はほとんどなくなった。
10割の仕事を、アナスタシアが6、王妃が2、国王と王太子が1つづ。
最も国王はその他にも貴族とのやり取りなどもあるため他の業務が増える。
アナスタシアの負担していた6はそのままの6ではなく、他の3人がスムーズに行えるように手を回した残りが6であるだけ。
今ではそれのほとんどを王妃が負担している。
一番楽なシリウスに手など貸せるはずがない。まして親子という関係が薄い家族。
王妃は腹を痛めて産んだ我が子とは言え、たまに乳母に抱かれてすれ違う程度の息子に愛情などない。
成長し執務が行えるようになったと聞いて、「猫の手」が増えた程度の認識なのだ。
シリウスは仕方なく国王の元に向かったが国王も聞く耳を持たない。
「誰の仕事なのだ」と一蹴し次の言葉は「下がれ」だった。
執務以外に謁見も行う国王は分単位でスケジュールが決まっている。
アナスタシアが抜けた分は夜中に片付けるしかない。
書類整理くらいは手伝えるかとシリウスはロザリアの部屋に向かった。
「ロザリア」
名を呼んだがロザリアは部屋にいなかった。
侍女に聞くと昨夜からロザリアは留守にしているという。
「昨日のお昼の事がショックだったようで」
そう言われると、イライラとして当たってしまったという罰の悪さは感じる。
だが、暢気に昼食や軽食など取っている暇はなかったし、それで数分業務を止めるのなら寝たほうが遥かに有意義だった。
今もまた拗ねて何処かに行っているのだろうと思うと腹が立って仕方がない。
「役に立たん女だ。側妃の癖に」
シリウスはそう言い残して部屋を出て行った。
誰も手伝う者がいないとなれば、次官や文官を使うしかない。
急ぎ足で執務室に戻ろうと廊下を歩くと、数人の文官たちとすれ違った。
「おい、お前たち、何処に行くんだ」
「どこにも何も。殿下が昨夜仰ったではないですか」
「1日目の会合が終わればあとは2日目も同じ流れだから休んでいいと」
「もう5日徹夜作業でしたし、昨日はあの後王妃様の手伝いでしたので今日はもう帰ります」
「いやいや。ダメだ。問題が起きたんだ。至急集まってくれ!」
文官たちはさほど驚いてはいない。次官の下になる文官も気が付いていたのだ。
数年に渡り、アナスタシアの元で学びながら交渉の場に立ち会った文官たちは、シリウスが読み飛ばしどうでもいいと判断をした幾つかの条項については疑問視していた。
勿論その都度、これはお座成りにしてはいけないと進言をしたが、いっぱいいっぱいだった事もありシリウスは彼らに空になった茶器を投げつけた事もあった。
「どうでもいい事に気を配るな!」そう言って大きな項目だけを詰めさせたのだ。
「やっぱこうなるよなぁ」
「ま、俺はあと1週間の辛抱。それに今日から有給消化なんで。後宜しく」
「嘘だろ?なんで有給?」
「城の有給って1年前から買い取りなくなったんだ。予算が厳しいんじゃない?アナスタシア様いなくなって税収も落ち込んでいるし。取らなかった有給は消えるだけ。だから退職前の1週間に俺は取っただけだ」
「え?お前、退職するのか?」
「するよ。もう再就職先も決まってるんだ。メリル―プ国の内勤。引っ越し費用も負担してくれるんだ。ここに居てもこの先昇給もないし、毎日毎日徹夜でこき使われて…挙句にさっきの。アレは俺たちにミスがあったって絶対に言い出すよ。俺は一抜けだ」
手をひらひらさせて去っていく同僚を見送る文官。目を合わせ行く先は人事課。
シリウスの部屋ではない。
手伝うにしてももう逃げるに限る。退職金もあるうちに貰わないとと自身の生活を考える事に異議を唱える者などいない。
当日の退職は認められなくてもシリウスの執務室でまた徹夜か‥と呆れかえる彼らも既に半数以上は退職が決まり、次の就職先も内定をしている。
条件の良い所は中途採用となれば早い者勝ち。
そうやってどんどんと人材は流出していく。やめると言えば退職をなかった事にされるため誰も国王や王妃、シリウスに告げる者はいない。
退職者リストは回ってきても各自がそれどころではないのでサインだけして次に回す。
シュバイツ王国は内部崩壊を始めていたのだった。
「さっきのハーパー大使の件を至急にまとめろ」
シリウスは集まった次官と文官に告げる。しかし誰も動こうとしない。
バンッ!と机を叩き、目の前にいた次官を指さして「やれ」と命令をするも「無理だ」と言われる。
「この件は会談の日が決まる前に殿下には進言しておりました。不要だ、どうでもいいと仰ったのは殿下です。資料を集めるだけでも2週間はかかるんです。それを纏めるのにも10日はかかります。明日までに期限を切られていますよね?絶対に無理です」
「無理でも何でもやるのがお前の仕事だろう」
「いいえ、それは殿下の仕事です。こう言っては何ですが不敬を承知で申し上げます」
「なんだ、言ってみろ」
【アナスタシア様ならこんなミスはあり得ませんでした】
比べられた事にシリウスの怒りは頂点に達し、机の上にあったものを全て次官に投げつける。
ペン立ての中身は床に落ち、インクは絨毯に染みを広げ行く。
書類はもう順番もバラバラになり床に散らばって机にかろうじて引っ掛かった用紙もはらりと落ちた。
「もういいっ!お前はクビだッ!失せろ!出ていけ」
「ありがとうございます。退職金なども出すに出せないでしょうからわたくしはこれで失礼を致します」
次官は額に当たったペーパーナイフで切れた傷をハンカチで押さえる。
そして扉まで歩き、振り返った。
「殿下、お役に立てず申し訳ございませんでした」
シリウスは思わず息を飲んだ。アナスタシアが西の塔に行く直前に言い残した言葉と一言一句違わぬ言葉に周りを見渡す。残った次官、文官の中には頭を下げて退室していく者が見えた。
――待ってくれ――
言葉が喉から先に出てこない。
残った者は視線を逸らせ、散らばった書類を集めて静かに自分の席に行くと引き出しから私物を取り出し始める。誰一人言葉を発するものはない。
一人の文官がシリウスの前にやってくる。
「殿下、出来る所まではやりますが大使の望む資料は殿下がお願いします。私達は明日の議題のまとめをするだけですから」
「私一人でやれと?」
「残っている者は役割の分担で、明日の担当です。今日の案件についてはおそらく…書類に書かれている以上の事は申し上げる事が出来ませんので」
業務を始める文官たちを見て、シリウスはまた考える。
この状況をなんとか出来る者を考える。どう考えても一人しかいない事は判っている。
余計な事は言わさずに、交渉を纏めさせるにはどうすればいいか。
いや、だが連れ出せばどこに今までいたのかと詰め寄られてしまう。
どうすればいい‥‥どうすれば。
文官の声が聞こえてくる。
「ここはこの訂正でいいですかね」
「うーん…この文言は止めた方がいいな。帝国が好む表現じゃないと思うよ」
「じゃ、ここを‥…これに替えればどうですかね」
「良いんじゃないか。読むときに強調するように印を入れておいてくれ」
――そうか!その場にいなくてもいいじゃないか!――
シリウスは書類を纏めだした。
明日、大使を言い含める文章をアナスタシアに考えてもらえば済む事じゃないか。
そうすれば塔から連れ出す事もないし、誰にも気づかれずに済むじゃないか。
最高の方法を思いついたシリウスは、その後も考える。
スラッグはアナスタシアを亡き者にしろと言ったが、利用価値がある。
このまま塔に閉じ込めて重要案件について考えさせて、それを自分が会合で頭を取る。
――どうしてこの方法を思いつかなかった!――
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