残念な婚約者~侯爵令嬢の嘆き~

cyaru

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勘違いのツーショット

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決してお気楽者では御座いません。それなりに出来る子なんですが一部分の残念度合いが突き抜けているエリック殿下。父である国王の執務室にやってきます。

「父上、お呼びだと伺いましたが」
「あぁ、エリック。お前に聞きたい事があるんだ。かけなさい」

ふと見ると先に母である王妃様もソファに腰かけてお茶を飲んでいますね。
ついでに王太子となっている一番上の兄も。
2番目の兄と3番目の姉は既に結婚していて婿入り先、嫁ぎ先にいるのでここには居ません。

「陛下、こちらを」

従者が陛下に封筒を渡しています。何が入ってるんだろう?見るのが怖い!!
王妃様は黙ってお茶を飲んでいるし、兄の王太子殿下は腕を組んで目を閉じたまま。

「エリック。お前には学園を卒業したら婿入りをすると伝えてあったな?」
「はい!いいお婿さんになるように頑張ります!」
「そうか。どんな試練にも、環境にも耐え忍び難きを忍ぶのだな?」
「それはもう!僕はどんな試練だって2人なら耐えれるし、忍べると思っています」

王妃様が茶器をテーブルに戻し、従者に下げてくれるよう頼んでいますね。
兄の王太子殿下は大きなため息をついています。
執務室で天候が快晴なのはエリック殿下だけのようですよ。

「王族が前例のない爵位に婿入り、嫁入りするのはどうかと思った。だが、そこまで腹を括っているのなら致し方あるまい。議会に提案し承認をしてもらおう」

「エリック。出来るだけのお金は持たせるけれど‥‥おそらく会う機会は少なくなるでしょう。夜会にも参加できる爵位ではない事も…貴方のその固い意志を母は尊重する事にします」

「言っておくが、婿入りをした後はランチャー(次兄)やソケット(姉)のように登城も出来なくなる。爵位という制度がある限りお前は父上、母上の葬儀も立ち会う事は許されない。それも含めてもう決めたんだな。ポヤポヤしているところもあると思っていたが、そこまで考えての事だ。何も言うまい」

おや?エリック殿下首を傾げていますよ?心の中を覗いてみましょう(怖いけど・・)

『あれ?父上も母上も…兄上も何を言ってるんだ?ランチャー兄上は公爵家だけどソケット姉上は侯爵家だよ?オーロラの家と同じ爵位なのにどうして葬儀なんかの大事に参列できないなんて言うんだろう?

夜会だって伯爵家以上の参加だよね…侯爵家は伯爵家より上だと思うんだけどな‥変わったのかな?いや、そんなの聞いてないな・・。

それに議会??僕とオーロラの婚約はもう婚姻も含めてずっと前に承認をされてるはずだけどな?』


ふむふむ。エリックも本物、真正のおバカではないようですね。
今の言葉から冷静にどうなってるのか考えているようです。お、口を開きますよ?

「あの‥‥いったい何の話ですか?僕の婿入りはというか、オーロラと結婚は決まっているでしょう?」

あれ?御三方めちゃくちゃビックリしていますよ?
首コテンで考えているエリック殿下が浮きまくっています!!

陛下は手にしていた封筒をバシっと投げつけると、最近隣国で開発された「ブロマーイド」(現在いう写真)がちらりと見えております。

手にしたエリック。そこにはエリックと、エリックの向こう側にピンクギンチャク。
そして向かい側にはオーロラが写っています。
横からのアングルなので間違いなく隠し撮りですね。影の仕事に間違いありませんね。

「うわっ!オーロラじゃないですか!可愛ぃぃぃ~♡ツーショットってやつですね!!」

あのぅエリック?陛下拳をふるわせてるよ?血管が額に浮き出ているけど怒ってるんじゃない??
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