13 / 25
12/25
20:00
しおりを挟む
ななみんが1人いてくれるおかげで昨日よりもうまく回っている。
しかも今日だけで逆ナンをされる回数が20回目を超えると、ななみんは空になったグラスを持ってカウンターの中に戻ってきた。
なな「やっぱりクリスマスはウハウハ?」
雅紀「そうだけど、人手が足りないのが悩みもの。」
なな「バイトだったらどれだけ働いても同じ給料だからね。」
雅紀「うちは指名入ったらプラスでお給料渡してるよ。」
なな「めっちゃホワイトじゃん。こっちに転職したい。」
雅紀「私はいいけど、ななみんは今頑張ってるところなのにいいの?」
私は思うように働けないと愚痴を吐いてくれたななみんにそう聞くと、ななみんは少し間を開けて頷いた。
なな「元々、才能なかったっぽいし。バーテンの才能もあんまなさそうだけど、お客さんと話してるの楽しい。」
雅紀「料理はレシピがあるからある程度美味しく出来ちゃうの。お昼に教えたレシピはマドラー1つでも出来るから振らなくたっていいんだよ。」
ななみんは少し手先が不器用みたいでシェイカーから何度もカクテルを飛ばしていたけれど、そんなことしなくったって美味しいものは作れる。
だから才能とかで自分を諦めてほしくない。
雅紀「私だってなんの才能もなかったけど、毎日お店に出てお客さんに楽しんでもらえるよう頑張ったら2つお店を持てるようになったよ。だからななみんも出来るよ。」
なな「きっと雅紀の愛嬌がお客さんを引き寄せるんだよ。それも一種の才能でしょ?」
雅紀「ななみんだって両手でグラス10個も持てちゃうの才能あるじゃん。」
なな「あんまり使えない才能だけどね。」
…なんだか自分に否定的で心配になる。
そんなななみんが私の中学生時代を思い出すから、その思考をなんとか変えたいと思うけれどそれは自分自身の考えが変わるきっかけがないと変われない。
雅紀「ここのお店で才能発掘してもらってもいいよ。一旦バイトで入ってみる?」
なな「え?本当にいいの?」
雅紀「うん。今から30分休憩入ってもらうからその時に契約書読んでサインしてもらっていい?」
なな「うん!30分じゃなくて10分で戻るよ。」
そんなやる気満載のななみんに私は雇用契約書を渡し、ななみんに休憩に入ってもらい帰ってきた直後に身分証を見せてもらう。
雅紀「栄田 七海でエイナくんだったんだ?」
七海「そう。ありそうでなさそうな名前の方がインパクト残るかなって。」
雅紀「いいね。ここのお店でもネームプレートに愛称書くんだけど何がいい?」
七海「ななみんでいいよ。」
雅紀「エイナじゃなくていいの?」
七海「そんな気に入ってないし、『ななみ』って呼ばれる方が嬉しい。」
雅紀「分かった。じゃあななみんのんは小さく書いてってポップ字得意な子にお願いするね。」
七海「うわぁ…!楽しみ!毎日働いちゃおうかな。」
こんな仕事に前向きなのに、なんで自分のことだと前向きになれないんだろう。
そう思いながら私はななみんに辛口のジンジャーエールを飲ませて体を温めさせる。
雅紀「あと3時間、頑張って。ちゃんとお給料渡すから。」
七海「え、今日はいいよ。」
雅紀「もう契約したもん。だからちゃんと時給分の16200円は渡すよ。」
七海「計算早っ。そんなもらえるんだ?」
雅紀「うん。一応繁盛させてもらってる間はしっかりリターンしたいし。」
七海「うわ…ぁ。就職してぇ…。」
雅紀「とりあえず半月、お試し期間って事でよろしくね。」
私はななみんの手を取り握手をするとななみんはしっかり握り返してくれた。
七海「うん!しっかり転職活動頑張ります!」
そんな嘘みたいな本音を言ったななみんは溜まったグラスをみんなよりは遅い手さばきで洗い進める。
私はそんなななみんの隣でクリスマスで賑わうBARをもっと楽しんでもらうためにカクテルを作り続けた。
環流 虹向/ここのサキには
しかも今日だけで逆ナンをされる回数が20回目を超えると、ななみんは空になったグラスを持ってカウンターの中に戻ってきた。
なな「やっぱりクリスマスはウハウハ?」
雅紀「そうだけど、人手が足りないのが悩みもの。」
なな「バイトだったらどれだけ働いても同じ給料だからね。」
雅紀「うちは指名入ったらプラスでお給料渡してるよ。」
なな「めっちゃホワイトじゃん。こっちに転職したい。」
雅紀「私はいいけど、ななみんは今頑張ってるところなのにいいの?」
私は思うように働けないと愚痴を吐いてくれたななみんにそう聞くと、ななみんは少し間を開けて頷いた。
なな「元々、才能なかったっぽいし。バーテンの才能もあんまなさそうだけど、お客さんと話してるの楽しい。」
雅紀「料理はレシピがあるからある程度美味しく出来ちゃうの。お昼に教えたレシピはマドラー1つでも出来るから振らなくたっていいんだよ。」
ななみんは少し手先が不器用みたいでシェイカーから何度もカクテルを飛ばしていたけれど、そんなことしなくったって美味しいものは作れる。
だから才能とかで自分を諦めてほしくない。
雅紀「私だってなんの才能もなかったけど、毎日お店に出てお客さんに楽しんでもらえるよう頑張ったら2つお店を持てるようになったよ。だからななみんも出来るよ。」
なな「きっと雅紀の愛嬌がお客さんを引き寄せるんだよ。それも一種の才能でしょ?」
雅紀「ななみんだって両手でグラス10個も持てちゃうの才能あるじゃん。」
なな「あんまり使えない才能だけどね。」
…なんだか自分に否定的で心配になる。
そんなななみんが私の中学生時代を思い出すから、その思考をなんとか変えたいと思うけれどそれは自分自身の考えが変わるきっかけがないと変われない。
雅紀「ここのお店で才能発掘してもらってもいいよ。一旦バイトで入ってみる?」
なな「え?本当にいいの?」
雅紀「うん。今から30分休憩入ってもらうからその時に契約書読んでサインしてもらっていい?」
なな「うん!30分じゃなくて10分で戻るよ。」
そんなやる気満載のななみんに私は雇用契約書を渡し、ななみんに休憩に入ってもらい帰ってきた直後に身分証を見せてもらう。
雅紀「栄田 七海でエイナくんだったんだ?」
七海「そう。ありそうでなさそうな名前の方がインパクト残るかなって。」
雅紀「いいね。ここのお店でもネームプレートに愛称書くんだけど何がいい?」
七海「ななみんでいいよ。」
雅紀「エイナじゃなくていいの?」
七海「そんな気に入ってないし、『ななみ』って呼ばれる方が嬉しい。」
雅紀「分かった。じゃあななみんのんは小さく書いてってポップ字得意な子にお願いするね。」
七海「うわぁ…!楽しみ!毎日働いちゃおうかな。」
こんな仕事に前向きなのに、なんで自分のことだと前向きになれないんだろう。
そう思いながら私はななみんに辛口のジンジャーエールを飲ませて体を温めさせる。
雅紀「あと3時間、頑張って。ちゃんとお給料渡すから。」
七海「え、今日はいいよ。」
雅紀「もう契約したもん。だからちゃんと時給分の16200円は渡すよ。」
七海「計算早っ。そんなもらえるんだ?」
雅紀「うん。一応繁盛させてもらってる間はしっかりリターンしたいし。」
七海「うわ…ぁ。就職してぇ…。」
雅紀「とりあえず半月、お試し期間って事でよろしくね。」
私はななみんの手を取り握手をするとななみんはしっかり握り返してくれた。
七海「うん!しっかり転職活動頑張ります!」
そんな嘘みたいな本音を言ったななみんは溜まったグラスをみんなよりは遅い手さばきで洗い進める。
私はそんなななみんの隣でクリスマスで賑わうBARをもっと楽しんでもらうためにカクテルを作り続けた。
環流 虹向/ここのサキには
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
人生の全てを捨てた王太子妃
八つ刻
恋愛
突然王太子妃になれと告げられてから三年あまりが過ぎた。
傍目からは“幸せな王太子妃”に見える私。
だけど本当は・・・
受け入れているけど、受け入れられない王太子妃と彼女を取り巻く人々の話。
※※※幸せな話とは言い難いです※※※
タグをよく見て読んでください。ハッピーエンドが好みの方(一方通行の愛が駄目な方も)はブラウザバックをお勧めします。
※本編六話+番外編六話の全十二話。
※番外編の王太子視点はヤンデレ注意報が発令されています。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる