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37 リデル
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ジェレマイアからプロポーズされた翌日からの3日間。
仕事帰りのリデルを、毎日彼は家の近くまで送ってくれた。
そして、無事に彼女が家の中に入るのを見届けてから、背中を向けて本邸へ帰っていく。
ふたりが幼馴染みから新たな関係となった事を、まだデイヴには伝えていない。
見つからないようにと注意しながらの、切なくて短すぎるデートはふたりで決めた事だったが、早く堂々と会いたかった。
ジェレマイアは自分の評判が悪くなったので、一緒にいるリデルまでもが悪く言われぬように、と会う時は髪まで赤く染めた。
リデルが何と言われようとも平気だと訴えても、彼は頑なにフードを被り続けた。
ところが、今日ジェレマイアからデイヴに挨拶したい、と言われて、リデルの心は弾んだ。
これまで父には何も隠し事をしなかったリデルには、たった4日だが、罪悪感に苛まれる日々だった。
大っぴらに出来ないのは変わりないが、これでもう父にだけは嘘をつかずに済む。
巷でよく聞く、娘の恋人が挨拶に来た時の父親の、笑えて、少し寂しい、それでいて幸せなエピソードが思い浮かんだ。
リデルはジェレマイアに知られないように、そっと安堵の息をついた。
「あぁ、お帰り。
今日は一緒に、か」
デイヴはまるで、リデルがジェレマイアと待ち合わせをして送って貰っていた事を知っていたかのように、驚きもせずにふたりを迎え入れ、ジェレマイアの髪が赤く変わっている事にも触れなかった。
「今日は、って……」
リデルが思わず口ごもったのを引き取り、ジェレマイアが頭を下げた。
「デイヴ、挨拶に来るのが遅くなってすまない」
「……構いません、そろそろいらっしゃるだろうとは思っていましたから。
健診をしろ、と命じられたのでね」
「あぁ、今週末だから……」
デイヴとジェレマイアの会話は続くが、その感じはリデルには想定外だった。
ジェレマイアと一緒に帰宅した自分に、デイヴは怒るか喜ぶか、そのどちらかだろうと思っていた。
そのどちらでもない、変に静かな雰囲気に困惑しながら、リデルはふたりにお茶を入れようと、キッチンの方へ行こうとしたが、その腕を掴んだのはジェレマイアだった。
「ごめん、リィ、時間があまり無い。
君も一緒に話を聞いて欲しいんだ」
「……分かった」
さっきデイヴが口にした『今週末の健診』という単語も実は気になっていて、時間が無いと言われた事で、もしや……と嫌な予感に襲われる。
ジェレマイアはもしかしたら、病にかかって……
さっきからひとりで、ぐるぐると思考を巡らす娘の様子を、デイヴがなんとも痛々しい表情で見ているのだが。
どうしても現在のリデルは父よりも恋人の方ばかりを気にしていて、デイヴがどんな思いを抱えているのか想像もしていなかった。
ジェレマイアに促され、リデルがテーブルについた途端。
改めてもう一度、ジェレマイアはデイヴに頭を下げた。
「先日、リデルさんに求婚しました。
彼女には受けて貰えました。
貴方にはこれまで、色々助けていただいていたし、今回の事についても、尋ねてくださっていたのに、何も話さずにいて、申し訳ありませんでした。
それなのに、お願いをする時だけ会いに来るのは、自分勝手な事だと分かっています。
どうか、リデルさんを娶らせてください。
お願いします」
デイヴは本邸の使用人であるのに、こんなにへりくだって挨拶をするジェレマイアに、リデルは驚いた。
次期領主の地位から外されたとは言え、ジェレマイアは主家のひとり息子だ。
本人は家を捨てる、と言っているが、今はまだご領主様の嫡子である事に変わりはないのに、デイヴはその挨拶を普通に聞いて、難しい顔をしている。
「リデルとジェレマイア様の事は、3日前に馭者として送ってきたでしょう。
あの日から気付いていました。
白いビオラも貴方からだと分かりましたし。
それに、あの醜聞も何かしらの事情があっての事だろう、と私なりに理解もしていました。
貴方は昔からリデルに一途だった。
それを何年も真摯に伝えてくださっていたのに、応えなかった私に頭を下げる必要はありません」
「父さん……ごめんなさい」
デイヴには全てを気付かれていたのに、上手く誤魔化せていると思っていた自分が恥ずかしくて、情けなく思うリデルは顔を伏せた。
今は父の顔を見られなかった。
「デイヴ、ありがとうございます」
隣に座るジェレマイアが緊張を解いて、安心したように大きく息を吐いたが、次のデイヴの言葉に、また彼は身体を強ばらせた。
「御礼など要らないし、いつもような言葉に戻してくれませんか。
リデルと違って、私と貴方との関係はまだ変わっていませんよ。
それと、リデルを任せるのは、また別の話だ。
貴方は貴族で、リデルは平民です。
どうしたって、娘は正妻にはなれない。
貴方は娘に、愛人にするから3年待て、と仰るのか?」
3年、とデイヴが口にしたのは、ジェレマイアがリデルを愛人として娶りたいと申し込んでいる、と誤解しているからだ。
それは違う、彼はもう家を捨て、平民になると決めている。
それを伝えようと身を乗り出したリデルを、ジェレマイアが止めた。
彼はデイヴの言い分を、ひとまず聞くと決めたようだ。
「それに、リデルは知っているか?
ジェレマイア様には遠縁のご令嬢との縁談が進んでいる。
今週末には、その御方の診察を、俺は命じられている。
そのまま御ふたりは顔合わせをして、婚約となるだろう。
この事態を、貴方はどうリデルに話したのか、私に説明をして貰えますか?」
それを聞いたリデルの様子が変わる。
やはり縁談の事はまだ聞かされてはいなかったのだ、とデイヴは都合が悪い事を黙っていたジェレマイアを睨んだ。
彼の事もデイヴは息子のように思っているが、それでもリデルを泣かすことは許さない。
しかし、事実を突きつけられて、ショックを受けたと思ったリデルが昂然と顔を上げ、デイヴと視線を合わせて話し出した。
「待って、父さん、これだけは言わせて。
確かにジェレミーから、縁談があるって聞いてなかった。
でも、これからは何も隠さないと約束してくれたの。
だから彼にはそうする理由があって、わたしに話せる時機を待っていたんだと思う」
「お前、こいつを庇うのか?」
リデルの言葉は、デイヴには意外だったのだろう。
「庇うんじゃない、信じているだけ。
ジェレミーはこれまで、わたしを騙したり、誤魔化したりしていない。
だから、何かあるから黙っていたと信じてる。
父さんは、嘘をついていたわたしを、責めなかった。
理由がある、と信じてくれていたんでしょう?
それと同じ」
自分はずるい言い方をしている、とリデルにも分かっていた。
「信じてくれた父さんと同じ」と言われてしまえば、デイヴはもう何も言えなくなると分かってて口にした。
案の定、言われてしまったデイヴは、そこで黙ってしまったが、今度はジェレマイアがリデルに頭を下げた。
「俺は……リィにそんな風に信じて貰えているとは思いもしなかった。
君に縁談の話をしたら、身を引かれてしまうと思った。
それが嫌で怖くて、デイヴも居るこの場でついでのように話そうとしてた。
こんなに臆病者で、弱い俺にはがっかりしたと……」
リデルは、掌でジェレマイアの口を塞いだ。
デイヴの前だが、もう構いはしなかった。
「これ以上強くなろうとしないで。
貴方のその弱いところを、わたしは補いたい。
貴方は全力でわたしを幸せにする努力を続ける、と言ってくれたけど。
ふたりが幸せになるのは、一方の努力だけじゃ無理だと思うから」
そのふたりの姿を見、ふたりの言葉を聞いたデイヴはため息をついた。
もうこの子達は、大人になった。
ふたりで幸せになる、そのための努力をすると言うのなら、親はそれを信じて願うしかない。
「……リデル、お前が納得しているんなら、いい。
だからもう頼むから、親の目の前で、お互いへの愛を語るのは勘弁してくれ」
仕事帰りのリデルを、毎日彼は家の近くまで送ってくれた。
そして、無事に彼女が家の中に入るのを見届けてから、背中を向けて本邸へ帰っていく。
ふたりが幼馴染みから新たな関係となった事を、まだデイヴには伝えていない。
見つからないようにと注意しながらの、切なくて短すぎるデートはふたりで決めた事だったが、早く堂々と会いたかった。
ジェレマイアは自分の評判が悪くなったので、一緒にいるリデルまでもが悪く言われぬように、と会う時は髪まで赤く染めた。
リデルが何と言われようとも平気だと訴えても、彼は頑なにフードを被り続けた。
ところが、今日ジェレマイアからデイヴに挨拶したい、と言われて、リデルの心は弾んだ。
これまで父には何も隠し事をしなかったリデルには、たった4日だが、罪悪感に苛まれる日々だった。
大っぴらに出来ないのは変わりないが、これでもう父にだけは嘘をつかずに済む。
巷でよく聞く、娘の恋人が挨拶に来た時の父親の、笑えて、少し寂しい、それでいて幸せなエピソードが思い浮かんだ。
リデルはジェレマイアに知られないように、そっと安堵の息をついた。
「あぁ、お帰り。
今日は一緒に、か」
デイヴはまるで、リデルがジェレマイアと待ち合わせをして送って貰っていた事を知っていたかのように、驚きもせずにふたりを迎え入れ、ジェレマイアの髪が赤く変わっている事にも触れなかった。
「今日は、って……」
リデルが思わず口ごもったのを引き取り、ジェレマイアが頭を下げた。
「デイヴ、挨拶に来るのが遅くなってすまない」
「……構いません、そろそろいらっしゃるだろうとは思っていましたから。
健診をしろ、と命じられたのでね」
「あぁ、今週末だから……」
デイヴとジェレマイアの会話は続くが、その感じはリデルには想定外だった。
ジェレマイアと一緒に帰宅した自分に、デイヴは怒るか喜ぶか、そのどちらかだろうと思っていた。
そのどちらでもない、変に静かな雰囲気に困惑しながら、リデルはふたりにお茶を入れようと、キッチンの方へ行こうとしたが、その腕を掴んだのはジェレマイアだった。
「ごめん、リィ、時間があまり無い。
君も一緒に話を聞いて欲しいんだ」
「……分かった」
さっきデイヴが口にした『今週末の健診』という単語も実は気になっていて、時間が無いと言われた事で、もしや……と嫌な予感に襲われる。
ジェレマイアはもしかしたら、病にかかって……
さっきからひとりで、ぐるぐると思考を巡らす娘の様子を、デイヴがなんとも痛々しい表情で見ているのだが。
どうしても現在のリデルは父よりも恋人の方ばかりを気にしていて、デイヴがどんな思いを抱えているのか想像もしていなかった。
ジェレマイアに促され、リデルがテーブルについた途端。
改めてもう一度、ジェレマイアはデイヴに頭を下げた。
「先日、リデルさんに求婚しました。
彼女には受けて貰えました。
貴方にはこれまで、色々助けていただいていたし、今回の事についても、尋ねてくださっていたのに、何も話さずにいて、申し訳ありませんでした。
それなのに、お願いをする時だけ会いに来るのは、自分勝手な事だと分かっています。
どうか、リデルさんを娶らせてください。
お願いします」
デイヴは本邸の使用人であるのに、こんなにへりくだって挨拶をするジェレマイアに、リデルは驚いた。
次期領主の地位から外されたとは言え、ジェレマイアは主家のひとり息子だ。
本人は家を捨てる、と言っているが、今はまだご領主様の嫡子である事に変わりはないのに、デイヴはその挨拶を普通に聞いて、難しい顔をしている。
「リデルとジェレマイア様の事は、3日前に馭者として送ってきたでしょう。
あの日から気付いていました。
白いビオラも貴方からだと分かりましたし。
それに、あの醜聞も何かしらの事情があっての事だろう、と私なりに理解もしていました。
貴方は昔からリデルに一途だった。
それを何年も真摯に伝えてくださっていたのに、応えなかった私に頭を下げる必要はありません」
「父さん……ごめんなさい」
デイヴには全てを気付かれていたのに、上手く誤魔化せていると思っていた自分が恥ずかしくて、情けなく思うリデルは顔を伏せた。
今は父の顔を見られなかった。
「デイヴ、ありがとうございます」
隣に座るジェレマイアが緊張を解いて、安心したように大きく息を吐いたが、次のデイヴの言葉に、また彼は身体を強ばらせた。
「御礼など要らないし、いつもような言葉に戻してくれませんか。
リデルと違って、私と貴方との関係はまだ変わっていませんよ。
それと、リデルを任せるのは、また別の話だ。
貴方は貴族で、リデルは平民です。
どうしたって、娘は正妻にはなれない。
貴方は娘に、愛人にするから3年待て、と仰るのか?」
3年、とデイヴが口にしたのは、ジェレマイアがリデルを愛人として娶りたいと申し込んでいる、と誤解しているからだ。
それは違う、彼はもう家を捨て、平民になると決めている。
それを伝えようと身を乗り出したリデルを、ジェレマイアが止めた。
彼はデイヴの言い分を、ひとまず聞くと決めたようだ。
「それに、リデルは知っているか?
ジェレマイア様には遠縁のご令嬢との縁談が進んでいる。
今週末には、その御方の診察を、俺は命じられている。
そのまま御ふたりは顔合わせをして、婚約となるだろう。
この事態を、貴方はどうリデルに話したのか、私に説明をして貰えますか?」
それを聞いたリデルの様子が変わる。
やはり縁談の事はまだ聞かされてはいなかったのだ、とデイヴは都合が悪い事を黙っていたジェレマイアを睨んだ。
彼の事もデイヴは息子のように思っているが、それでもリデルを泣かすことは許さない。
しかし、事実を突きつけられて、ショックを受けたと思ったリデルが昂然と顔を上げ、デイヴと視線を合わせて話し出した。
「待って、父さん、これだけは言わせて。
確かにジェレミーから、縁談があるって聞いてなかった。
でも、これからは何も隠さないと約束してくれたの。
だから彼にはそうする理由があって、わたしに話せる時機を待っていたんだと思う」
「お前、こいつを庇うのか?」
リデルの言葉は、デイヴには意外だったのだろう。
「庇うんじゃない、信じているだけ。
ジェレミーはこれまで、わたしを騙したり、誤魔化したりしていない。
だから、何かあるから黙っていたと信じてる。
父さんは、嘘をついていたわたしを、責めなかった。
理由がある、と信じてくれていたんでしょう?
それと同じ」
自分はずるい言い方をしている、とリデルにも分かっていた。
「信じてくれた父さんと同じ」と言われてしまえば、デイヴはもう何も言えなくなると分かってて口にした。
案の定、言われてしまったデイヴは、そこで黙ってしまったが、今度はジェレマイアがリデルに頭を下げた。
「俺は……リィにそんな風に信じて貰えているとは思いもしなかった。
君に縁談の話をしたら、身を引かれてしまうと思った。
それが嫌で怖くて、デイヴも居るこの場でついでのように話そうとしてた。
こんなに臆病者で、弱い俺にはがっかりしたと……」
リデルは、掌でジェレマイアの口を塞いだ。
デイヴの前だが、もう構いはしなかった。
「これ以上強くなろうとしないで。
貴方のその弱いところを、わたしは補いたい。
貴方は全力でわたしを幸せにする努力を続ける、と言ってくれたけど。
ふたりが幸せになるのは、一方の努力だけじゃ無理だと思うから」
そのふたりの姿を見、ふたりの言葉を聞いたデイヴはため息をついた。
もうこの子達は、大人になった。
ふたりで幸せになる、そのための努力をすると言うのなら、親はそれを信じて願うしかない。
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