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56 変身した美女とわたし
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「レディ・アリア、魔法学院で教鞭を取っておりますレベッカ・ヴィオンと申します。
どうぞ、よろしくお願い致します」
「ヴィオンさん、アリア・マッカーシーと申します。
姪のダニエルがお世話をお掛け致しました」
2人の美女が初対面の挨拶を交わす横で、わたしはみっともなく慌てていた。
「え、お、ベッキーさん!?」
「えぇ、誰だか分からなかった?
今夜の貴女はとても素敵ですね」
「いえ、いえ……ありがとうございます。
ベッキーさ、さんこそ、お美しい……」
危なかった、ベッキー様、と言いかけた。
スラッとした完璧プロポーションの長身美女に褒められて、小柄な(絶対に自分ではチビとは言わない)わたしはデレた。
絢爛たる薔薇のような貴女様に比べたら、わたし等、道端のペンペン草ですが。
そんなわたしを、隣の叔母が得意顔で見ている。
今夜は、褒められたら否定せず、笑えと言われている。
そうでした、今夜のわたしが素敵なのはアリア叔母様のおかげでした。
レンタルしたドレスや靴や小物の選択を始め、ヘアメイクも叔母任せ。
「髪、染められたんですね。
誰かとお約束ですか?」
よく見ると、ベッキーさんは髪色だけで無く、瞳の色も変えていて、口元にはホクロも付けていて、色気が物凄い。
月曜日に会った、きりりとした教官姿とは、全くの別人になっている。
その麗しいお姿に、つい誰かと約束かと聞いてしまい、プライベートに踏み込んでしまったわたしだ。
けれど、そんなオコチャマのわたしに、気を悪くする風も無く、ベッキーさんは答えてくれた。
「わたし、今夜はベッキーじゃないの。
貴女の親戚の、そうね、名前はヴィクトリアにするわ。
だったら、もし『ベッキー』と呼ばれたのを他の人に聞かれても、『ヴィッキー』を聞き間違えられたのでは、と誤魔化せるでしょう。
わたしが来たのは、貴女方がメイトリクスを特定したら、奴を迅速に捕まえて解術させるよう隷属魔法を掛けてくれ、とザカリーに頼まれたから」
忙しい奴、と仰っていたから、てっきり男性だと思っていた。
ベッキーさんがペンデルトン氏を名前で呼んだのは、少し気になったけれど、2人の関係性を尋ねるのは、それこそプライバシーの侵害だ。
「じゃあ、ペンデルトン氏が仰っていた、もう1人は、べ、いやヴィッキーさんだったんですね?」
「聞いて無かったのね、そう、わたしです。
今日は、貴女とレディ・アリアのマッカーシーの力を間近に見られる事を、名誉に思っています」
ベッキーさんは魔法学院の時とは違い、鮮やかな笑顔を見せてくれるけれど。
彼女がこの場に居ると言うことは、つまり、ペンデルトン氏は魔法庁、もしくは魔法学院にこの件を依頼した?
「ダニエルさん、ご心配なく。
今日は、魔法庁は通してません。
個人的に頼まれたので来たの」
個人的に?
それが顔に出ていたのだろう。
叔母が取り繕うように、ベッキーさんに話し掛けた。
「ペンデルトンさんにも、外れの捕縛には魔法士の力をお借りしないとどうにもならない、とは相談していましたし。
魔力無しのわたし達では、見つけても捕まえるのはどうすればいいか、困っていましたの。
お出でくださって、ホッと致しました」
「いえ、こちらこそです。
あの男が目の前で魔法を露現させない限り、こちらでは特定が出来ないものですから、お力をお借り出来て、本当に助かります。
チャールズ卿もそうですが、外れを見つけるマッカーシーの能力には感服致します」
そうだった、魔法については素人のわたし達では黒魔法を操るメイトリクスをどうする事も出来なくて、今夜はあの男を密かに特定するだけだった。
ペンデルトン氏から、魔法士に知り合いが居るので、特定だけしてくれたら後はこちらで……と言われたのは、ベッキーさんがその知り合いだったのね。
ベッキーさんと叔母の大人の会話を聞きながら、4人でホテル内を進み庭園に到着した。
ここからは移動車で向かう。
それでは後程、私も参りますので、と頭を下げたバーグマンさんに見送られて、移動車は発車した。
「てっきり最後にはオルくんが顔を見せるのかと、思っていました」
到着前なら、少しは話してもいいか、とわたしは後列に座るベッキーさんに振り向いて話し掛けた。
「あぁ、喰うとか言ってましたね。
楽して変身魔法が手に入ると思っているんでしょう。
あいつは何でもない事のように簡単に言ってましたが、『魔力を喰う』のは、そんな生易しいものではないんです。
倒した相手の魔力を、勝者が自分の体内に取り込む事を『喰う』と言うのですが、取り込んで自分の魔力と馴染ませるのは大変な苦痛を伴います。
『喰う』のは危険だと、まだ経験の無いあいつには、想像つかないんです」
大変な苦痛……あんなに楽しそうに話していたのに。
まだ少年のオルくんが苦しむ姿を想像しただけで、ゾッとした。
「自分より格上の相手の魔力なら、キャパオーバーになり、最悪の場合は狂う可能性もありますから」
いくらポンコツだと馬鹿にしていたメイトリクスでも、オルくんはまだ子供だ。
容量オーバーで、彼を潰す訳にはいかない。
「……まだ、わたしが学院を出たてで、駆け出しの何者でも無かった頃、チャールズ卿と1度だけ組んで、外れを追い掛けた案件がありました。
まぁ、相手は凶悪な奴で、その時にザカリー・ペンデルトンに、命を助けて貰いました。
それで、いつか魔法士の助けが必要になれば駆け付けるから呼んでくれ、と恩返しを約束したんですが。
それから約20年間、何の音沙汰も無く、約束どころか、わたしの事も忘れたのだろうと思っていたのですが、昨夜いきなり自宅に連絡が来まして」
わたしが気にしてる、と察して、ベッキーさんが説明を続ける。
気を遣わせた自分が恥ずかしいけれど、かつて1度でも組んだ事があったのなら、ベッキーさんが父を『それなりに付き合いは長い』と仰っていた意味が分かった。
それと同時に、父とペンデルトン氏が昔知り合っていた事実にも気付いた。
あの方が何も仰って無かったのは、20年前ならベッキーさんのように有名になった方なら覚えていても、無名の父の事は忘れているのかもしれない。
「では、今夜が、その約束を果たされる夜なのですね」
叔母の言葉に、ベッキーさんが深く頷いた。
どうぞ、よろしくお願い致します」
「ヴィオンさん、アリア・マッカーシーと申します。
姪のダニエルがお世話をお掛け致しました」
2人の美女が初対面の挨拶を交わす横で、わたしはみっともなく慌てていた。
「え、お、ベッキーさん!?」
「えぇ、誰だか分からなかった?
今夜の貴女はとても素敵ですね」
「いえ、いえ……ありがとうございます。
ベッキーさ、さんこそ、お美しい……」
危なかった、ベッキー様、と言いかけた。
スラッとした完璧プロポーションの長身美女に褒められて、小柄な(絶対に自分ではチビとは言わない)わたしはデレた。
絢爛たる薔薇のような貴女様に比べたら、わたし等、道端のペンペン草ですが。
そんなわたしを、隣の叔母が得意顔で見ている。
今夜は、褒められたら否定せず、笑えと言われている。
そうでした、今夜のわたしが素敵なのはアリア叔母様のおかげでした。
レンタルしたドレスや靴や小物の選択を始め、ヘアメイクも叔母任せ。
「髪、染められたんですね。
誰かとお約束ですか?」
よく見ると、ベッキーさんは髪色だけで無く、瞳の色も変えていて、口元にはホクロも付けていて、色気が物凄い。
月曜日に会った、きりりとした教官姿とは、全くの別人になっている。
その麗しいお姿に、つい誰かと約束かと聞いてしまい、プライベートに踏み込んでしまったわたしだ。
けれど、そんなオコチャマのわたしに、気を悪くする風も無く、ベッキーさんは答えてくれた。
「わたし、今夜はベッキーじゃないの。
貴女の親戚の、そうね、名前はヴィクトリアにするわ。
だったら、もし『ベッキー』と呼ばれたのを他の人に聞かれても、『ヴィッキー』を聞き間違えられたのでは、と誤魔化せるでしょう。
わたしが来たのは、貴女方がメイトリクスを特定したら、奴を迅速に捕まえて解術させるよう隷属魔法を掛けてくれ、とザカリーに頼まれたから」
忙しい奴、と仰っていたから、てっきり男性だと思っていた。
ベッキーさんがペンデルトン氏を名前で呼んだのは、少し気になったけれど、2人の関係性を尋ねるのは、それこそプライバシーの侵害だ。
「じゃあ、ペンデルトン氏が仰っていた、もう1人は、べ、いやヴィッキーさんだったんですね?」
「聞いて無かったのね、そう、わたしです。
今日は、貴女とレディ・アリアのマッカーシーの力を間近に見られる事を、名誉に思っています」
ベッキーさんは魔法学院の時とは違い、鮮やかな笑顔を見せてくれるけれど。
彼女がこの場に居ると言うことは、つまり、ペンデルトン氏は魔法庁、もしくは魔法学院にこの件を依頼した?
「ダニエルさん、ご心配なく。
今日は、魔法庁は通してません。
個人的に頼まれたので来たの」
個人的に?
それが顔に出ていたのだろう。
叔母が取り繕うように、ベッキーさんに話し掛けた。
「ペンデルトンさんにも、外れの捕縛には魔法士の力をお借りしないとどうにもならない、とは相談していましたし。
魔力無しのわたし達では、見つけても捕まえるのはどうすればいいか、困っていましたの。
お出でくださって、ホッと致しました」
「いえ、こちらこそです。
あの男が目の前で魔法を露現させない限り、こちらでは特定が出来ないものですから、お力をお借り出来て、本当に助かります。
チャールズ卿もそうですが、外れを見つけるマッカーシーの能力には感服致します」
そうだった、魔法については素人のわたし達では黒魔法を操るメイトリクスをどうする事も出来なくて、今夜はあの男を密かに特定するだけだった。
ペンデルトン氏から、魔法士に知り合いが居るので、特定だけしてくれたら後はこちらで……と言われたのは、ベッキーさんがその知り合いだったのね。
ベッキーさんと叔母の大人の会話を聞きながら、4人でホテル内を進み庭園に到着した。
ここからは移動車で向かう。
それでは後程、私も参りますので、と頭を下げたバーグマンさんに見送られて、移動車は発車した。
「てっきり最後にはオルくんが顔を見せるのかと、思っていました」
到着前なら、少しは話してもいいか、とわたしは後列に座るベッキーさんに振り向いて話し掛けた。
「あぁ、喰うとか言ってましたね。
楽して変身魔法が手に入ると思っているんでしょう。
あいつは何でもない事のように簡単に言ってましたが、『魔力を喰う』のは、そんな生易しいものではないんです。
倒した相手の魔力を、勝者が自分の体内に取り込む事を『喰う』と言うのですが、取り込んで自分の魔力と馴染ませるのは大変な苦痛を伴います。
『喰う』のは危険だと、まだ経験の無いあいつには、想像つかないんです」
大変な苦痛……あんなに楽しそうに話していたのに。
まだ少年のオルくんが苦しむ姿を想像しただけで、ゾッとした。
「自分より格上の相手の魔力なら、キャパオーバーになり、最悪の場合は狂う可能性もありますから」
いくらポンコツだと馬鹿にしていたメイトリクスでも、オルくんはまだ子供だ。
容量オーバーで、彼を潰す訳にはいかない。
「……まだ、わたしが学院を出たてで、駆け出しの何者でも無かった頃、チャールズ卿と1度だけ組んで、外れを追い掛けた案件がありました。
まぁ、相手は凶悪な奴で、その時にザカリー・ペンデルトンに、命を助けて貰いました。
それで、いつか魔法士の助けが必要になれば駆け付けるから呼んでくれ、と恩返しを約束したんですが。
それから約20年間、何の音沙汰も無く、約束どころか、わたしの事も忘れたのだろうと思っていたのですが、昨夜いきなり自宅に連絡が来まして」
わたしが気にしてる、と察して、ベッキーさんが説明を続ける。
気を遣わせた自分が恥ずかしいけれど、かつて1度でも組んだ事があったのなら、ベッキーさんが父を『それなりに付き合いは長い』と仰っていた意味が分かった。
それと同時に、父とペンデルトン氏が昔知り合っていた事実にも気付いた。
あの方が何も仰って無かったのは、20年前ならベッキーさんのように有名になった方なら覚えていても、無名の父の事は忘れているのかもしれない。
「では、今夜が、その約束を果たされる夜なのですね」
叔母の言葉に、ベッキーさんが深く頷いた。
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